シェーグレン 症候群 診断。 シェーグレン症候群の症状・診断・治療 [膠原病・リウマチ] All About

シェーグレン症候群

シェーグレン 症候群 診断

涙腺、唾液腺、上気道、膣などの外分泌腺障害による乾燥症状とともに、関節、肺、腎臓、甲状腺などが障害されうる。 19世紀に外科医ミクリッツが報告した時は、乾燥症状より外分泌腺の腫大に主眼がおかれていた。 現在は単独で発症する一次性シェーグレン症候群と、関節リウマチなどの自己免疫疾患に伴う二次性シェーグレン症候群に分類される。 本症と同様に乾燥症状を呈するミクリッツ病は、IgG4との関連がある可逆性病態であり、自己免疫性膵炎や後腹膜線維腫などと共に全身性IgG4関連症候群に分類されている。 日本では人口10万人あたり15人程度で、男女比は約 1:17と女性に多い。 発症年齢としては20-30歳代と中年-50歳代の2つピークがある。 病因 遺伝的素因などの内的因子にウイルス感染などの環境因子が加わり、免疫異常を起こすと考えられる。 ウイルス感染などによる唾液腺などの外分泌腺の障害により、抗原提示やサイトカインの産生等が起こり、T細胞系が活性化される。 ついで、外分泌腺にリンパ球の浸潤が起こり外分泌腺の破壊がさらに進んでいく。 同時に起こるB細胞系の活性化により、自己抗体(抗SS-A抗体や抗SS-B抗体など)を含むポリクロナールな免疫グロブリンの産生が引き起こされる。 リンパ系の活性化が慢性的に持続するうちに、リンパ球が外分泌腺以外の臓器にも浸潤する様になり、腺外症状が出現する。 さらに慢性的なリンパ球の活性化が続くとリンパ系の悪性腫瘍の発症をみることがある。 症状 腺病変 乾燥性角結膜炎 眼の違和感(ころころする)、眼痛、涙が出ない、まぶしさ、充血など 口腔乾燥症 乾いた食物の飲み込み難さ(クラッカーサイン)、発声困難、口腔灼熱感、味覚変化、歯周病・う歯の増加 その他の乾燥症 耳下腺腫脹、乾性咳嗽(上気道の乾燥)、性交時痛(膣の乾燥)など 腺外病変 関節炎 約半数に関節痛 筋障害 筋炎合併、抗ミトコンドリア抗体陽性筋炎 皮膚症状 顔面・背部・四肢などに繰り返す環状紅斑、下肢の点状紫斑、レイノー症状 甲状腺障害 機能低下症、または機能亢進症 間質性肺炎 リンパ球性間質性肺炎(lymphocytic interstitial pneumonia) アミロイドーシス ALタイプ肺アミロイドーシス(結節形成、嚢胞形成、石灰化)、心アミロイドーシス 消化器障害 唾液減少による嚥下障害、吐気・心窩部痛・消化不良など、組織学的に萎縮性胃炎 膵病変 自己免疫性膵炎の合併 肝障害 原発性胆汁性肝硬変・自己免疫性肝炎の合併 腎障害 間質性腎炎(尿細管萎縮、遠位尿細管性アシドーシス)、低カリウム性四肢麻痺 膀胱障害 間質性膀胱炎の合併、頻尿、夜間尿 神経障害 末梢神経障害(四肢末端の知覚低下、筋力低下)、三叉神経炎・視神経炎・精神症状などの中枢神経障害 検査所見 血液検査では、疾患特異的な自己抗体として抗Ro SS-A 抗体、抗La SS-B 抗体があり、高頻度に陽性となる。 リウマトイド因子 RF はしばしば陽性となる。 また多クローン性の免疫グロブリンの増加をきたす。 口腔検査では、唾液分泌量はガムテストで評価する。 10分間ガムを噛んで唾液を集めると健常人では10mL以上の唾液が分泌される。 唾液腺造影では、破壊が進むと特徴的なapple tree像が見られる。 MRIでは唾液腺の構造破壊を精査できる。 唾液腺シンチグラフィーでは唾液腺機能を評価するが、アイソトープの唾液腺への集積と刺激による口腔への排泄を確認することができる。 涙の分泌量は下眼瞼にろ紙をはさみどれだけ濡れるかを見るシルマーテストにて評価する(正常は5分で5mm以上濡れる)。 角膜の損傷程度は色素染色による評価法(ローズべンガル試験、蛍光色素試験)にて行なう。 組織検査は診断において重要な検査である。 下口唇裏側の小唾液腺の生検が良く行なわれる。 50個以上の形質細胞やリンパ球の浸潤したfocusが4mm 2に1カ所以上あることが所見となる。 診断 口腔乾燥と自己抗体出現だけで安易にシェーグレン症候群と診断せず、乾燥症状や免疫異常に加えて客観的な組織所見が診断に重要である。 多彩な腺外病変の合併があるため全身検索が必要となる。 診断には1999年の厚生労働省の診断基準を用いる。 抗ヒスタミン剤や抗コリン作用(ムスカリン受容体遮断薬)を持つ頻尿治療剤、抗うつ薬などの内服でもしばしば口腔乾燥をきたすため、薬剤性乾燥症状の除外が必要。 以下の3つの質問の平均点がESSPRIとなる。 最近の2週間で一番状態が悪かったときのことを答えてください。 1 最近2週間で、乾燥症状(目、口、鼻、皮膚など)はどの程度ですか? 乾燥症状はない 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 考えうる最大の乾燥状態 2 最近2週間で、疲労感はどの程度ですか? 疲労は感じない 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 考えうる最大の疲労感 3 最近2週間で、痛み(上肢や下肢の筋肉痛や関節痛)はどの程度ですか? 痛みは感じない 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 考えうる最大の痛み• EULAR Sjogren's Syndrome Patient Reported Index ESSPRI : development of a consensus patient index for primary Sjogren's syndrome. Ann Rheum Dis. 2011 Jun;70 6 :968-72. ESSDAI:EULARシェーグレン症候群疾患活動性指標 ESSDAIは原発性シェーグレン症候群の疾患活動性指標としてゴールドスタンダードとして臨床試験などの評価に使用さされる。 健康状態 係数3 0点 以下がない。 3点 微熱、間欠熱(37. 5~38. 12点 現在の悪性 B 細胞増殖性疾患。 (感染症や多発性骨髄腫などによるものは除く) 腺症状 係数2 0点 腺腫脹なし。 4点 耳下腺腫脹(>3cm)、又は目立った顎下腺(>2cm)又は涙腺(>1cm)の腫脹。 (結石、感染、サルコイドーシス、IgG4RDなどは除く) 関節症状 係数2 0点 活動性関節症状なし 2点 朝のこわばり(>30 分)を伴う手指、手、足、足趾の関節痛。 4点 28 関節のうち1~5個の滑膜炎。 6点 28 関節のうち6個以上の滑膜炎。 (変形性関節症を除く) 皮膚症状 係数3 0点 現在活動性の皮膚症状なし。 3点 多型紅斑。 9点 びまん性の皮膚血管炎で、蕁麻疹様血管炎、広範囲の紫斑、又は血管炎による潰瘍。 (不可逆的障害による安定した長期症状は活動性なしとする) 肺病変 係数5 0点 現在、活動性肺病変なし。 5点 単純X線で異常はないが気管支病変による持続する咳、又は単純X線やHRCTで間質性肺病変あるが息切れなく呼吸機能検査も正常。 10点 中等度活動性肺病変。 HRCTで間質性肺病変があり、NYHA III、IV度の安静時息切れ、又は呼吸機能検査異常(DLCO<40%、又は FVC<60%)。 (不可逆的障害による安定した長期症状や疾患に関係ない呼吸器障害は活動性なし) 腎病変 係数5 0点 現在、活動性腎病変なし(蛋白尿<0. 5点 軽度活動性腎病変。 10点 中等度活動性腎病変。 15点 高度活動性腎病変。 糸球体病変で蛋白尿(>1. 組織学的に増殖性糸球体腎炎やクリオグロブリン関連腎病変。 (不可逆的障害による安定した長期症状や疾患に無関係の腎病変は活動性なしとする、腎生検あれば組織学的所見を優先した活動性評価をする) 筋症状 係数6 0点 現在、活動性の筋症状なし。 (ステロイドによる筋脱力を除く) 末梢神経障害 係数5 0点 現在、活動性の末梢神経障害なし。 5点 軽度活動性末梢神経障害。 神経伝導速度検査(NCS)で証明された純粋感覚性軸索多発神経症、又は三叉神経痛、又は証明された小径線維神経症。 10点 NCS で証明された中等度活動性末梢神経障害。 15点 NCS で証明された高度活動性末梢神経障害。 (不可逆的障害による安定した長期症状又は疾患に無関係の末梢神経障害では活動性なし) 中枢神経障害 係数5 0点 現在、活動性の中枢神経障害なし。 5点 中等度活動性。 中枢由来の脳神経障害、視神経炎、純粋感覚障害か証明された知的障害のみ伴う多発硬化症様症候群。 15点 高度活動性。 脳血管障害を伴う脳血管炎や一過性脳虚血発作、けいれん、横断性脊髄炎、リンパ球性髄膜炎、運動障害を伴う多発性硬化症様症候群。 (不可逆的障害による安定した長期症状、又は疾患に無関係の中枢神経障害は活動性なし) 血液障害 係数2 0点 自己免疫性血球減少なし。 2点 1000<好中球<1500、又は10<Hb<12、又は10万<血小板<15万、又は500<リンパ球<1000。 6点 好中球<500、又はHb<8、又は血小板<5万。 (血球減少は自己免疫性減少のみ考慮し、ビタミン欠乏、鉄欠乏、薬剤誘発性血球減少を除く。 ) 生物学的所見 係数1 0点 下記なし。 RMD Open. 2015 Feb 20;1 1 :e000022. 治療 根治的な治療法はないので、乾燥症状に対する対症療法が基本となる。 乾燥性角結膜炎には点眼による涙液補充が行なわれる。 涙蒸発防止のためのゴーグルや、涙点プラグによる鼻涙管の閉塞も有効である。 ムチン産生促進剤であるジクアホソルナトリウム点眼、レバミピド点眼が使用されることもある。 口腔乾燥症状に対して副交感神経ムスカリン受容体(M3)刺激薬であるセビメリンやピロカルピンが用いられる。 人口唾液や水分補給による口腔内乾燥の防止に努め、口腔内の感染対策としてうがいなども重要である。 唾液分泌量が低下すると口腔乾燥感、味がわかりにくい、噛みにくい、飲み込みにくい、しゃべりにくい、口臭が生じる、口腔粘膜が傷つきやすい、歯の洗浄作用と再石灰化作用の低下から歯垢がつきやすく虫歯になりやすくなる。 薬剤(抗ヒスタミン剤や抗うつ剤など)による口腔乾燥もあり疑わしい薬は中断変更する。 唾液腺を刺激して唾液分泌を促す内服薬は唾液腺の破壊が強いと唾液が出ない場合もある。 日常のドライマウス対策として口腔保湿ケア商品が一般で入手可能である。 (1)保湿成分を含むジェルは口腔内に入れて指や舌で塗り広げる。 就寝前使用で睡眠中の口腔乾燥が和らぐ。 スプレーは外出時に手軽に使用できる。 コンクール マウスジェル(牛乳蛋白含有 低刺激性口内ジェル ウェルテック)• ペプチサル ジェントル マウスジェル(キシリトール配合 低刺激性口内ジェル ティーアンドケー)• バイオティーン オーラルバランスジェル(キシリトール配合 低刺激性口内ジェル グラクソスミスクライン)• バトラー ジェルスプレー(スプレータイプの口腔保湿剤 サンスター)• アクアバランス マウススプレー(スプレータイプの口腔保湿剤 LION) (2)低刺激で保湿成分を含む口腔洗浄剤。 ペプチサル ジェントル マウスウォッシュ(キシリトール配合 低刺激性洗口液 ティーアンドケー)• バトラー マウスコンディショナー(希釈タイプ保湿剤 サンスター)• コンクール マウスリンス(牛乳蛋白含有 低刺激性洗口液 ウェルテック)• バイオティーン マウスウォッシュ(キシリトール配合 低刺激性洗口液 グラクソスミスクライン) (3)一般の歯磨き剤の泡はラウリル硫酸ナトリウムによるもので、乾燥によって痛んだ口腔粘膜を刺激することがあり、発泡剤を含まない低刺激性歯磨き粉を使用する。 ペプチサル ジェントル トウースペースト(低刺激性歯磨き粉 ティーアンドケー)• コンクール ジェルコートF(フッ素コート歯磨きジェル ウェルテック) リンパ球などの浸潤による臓器障害がみられる場合、ステロイドや免疫抑制剤を投与することがある。 原発性胆汁性肝硬変の治療はウルソが中心であるが、自己免疫性肝炎の治療ではステロイドが中心となる。 間質性腎炎、間質性肺炎、末梢神経障害、中枢神経障害、血球減少などが顕在化、進行する場合は、ステロイドや免疫抑制薬の投与が検討される。 欧米では難治性の臓器障害に対してRituximab投与の有効性が報告されている。 半数程度は乾燥症状のみに留まる軽症であるが、残る半数はリンパ球の臓器浸潤による腺外症状が出現するようになるとされる。 リンパ球系の悪性腫瘍(リンパ腫)が出現することが、5%程度あるとされている。 シェーグレン症候群の局所及び全身療法に関するEULAR推奨• Ann Rheum Dis. 79 1 :3-18. 2020. 包括的原則 A. シェーグレン症候群の患者は専門診療病院で、又はそれと密接に協力して集学的に診療する。 NA、NA、90、9. 2 B. 乾燥症状に対する最初の治療は局所療法による症状緩和である。 NA、NA、93、8. 9 C. 全身性の治療は、活動性の全身性疾患の治療で考慮してよい。 NA、NA、90、9. 1 個別の推奨 1. 口腔乾燥の治療開始前に、唾液腺機能の基礎評価を行う。 5、D、81、8. 7 2. 唾液腺機能に応じた口腔乾燥の好ましい第一選択の治療。 7 2. 1 軽度機能障害に対しては薬以外での刺激(シュガーフリーのキャンディやガム) 2. 3 重度機能障害に対しては唾液代用品 3. 1a、B、98、9. 5 4. 1 5. 5、D、93、9. 0 6. 筋骨格系の痛みに対しては、効果と副作用を考慮して鎮痛薬や他の疼痛緩和剤などを検討する。 4、C、89、8. 9 7. 全身性疾患はESSDAIの定義による臓器疾患重症度に合わせて治療する。 4、C、89、9. 0 8. ステロイドは活動性全身性疾患を制御するために必要な最少の容量と期間で使用する。 4、C、85、9. 6 9. 免疫抑制剤は主にステロイドを減量のために使用するが、ある薬剤が他の薬剤より有効である証拠はない。 4、C、82、8. 9 10. B細胞標的療法(リツキシマブなど)は重症の難治性全身性疾患の患者で考慮される。 1b、B、98、8. 6 11. 臓器特異的な全身治療は、原則として、ステロイド、免疫抑制剤、および生物製剤の順で(または併用で)使用する。 5、D、98、8. 6 12. B細胞リンパ腫の治療は、特定の組織学的サブタイプと疾患ステージによって個別化治療を行う。 4、C、88、9. 7 本邦のシェーグレン症候群診療ガイドライン 自己免疫疾患に関する調査研究班(住田孝之研究代表)による「シェーグレン症候群診療ガイドライン2017年版」(診断と治療社)で推奨が作成されており同ガイドラインより一部を抜粋してまとめる(括弧内は推奨の強さ)。 推奨の根拠など詳細は同書籍を参照されたい。 1 腺病変に対する治療• 口腔乾燥症状にはセビメリン塩酸塩(サリグレン、エボザック)、ピロカルピン塩酸塩(サラジェン)は唾液分泌量を増加させ、口腔乾燥症状の改善に有用である(強い)。 再発性唾液腺腫脹に対して抗菌薬や副腎皮質ステロイドは改善効果が、耳下腺洗浄療法は改善効果や再燃抑制効果が期待できる(弱い)。 レバミピド点眼液、ジクアホソル点眼液、ヒアルロン酸点眼液は角結膜上皮障害や眼乾燥症を改善する。 ジクアホソル点眼液には涙液量の改善傾向がある(強い)。 涙点プラグは涙液量、角膜上皮障害、眼乾燥症を改善する(強い)。 ステロイド全身投与では明らかな唾液や涙液分泌量の改善効果は認められない(弱い)。 免疫抑制剤ミゾリビンは唾液分泌量、乾燥症状を、MTXは乾燥自覚症状を改善させる可能性がある(弱い)(保険適応はなし)。 リツキシマブ、アバタセプトは腺病変の改善に有用な可能性がある(弱い)(保険適応はなし)。 2 腺外病変に対する治療• ステロイドは、関節、筋、皮膚病変を改善させる可能性がある(弱い)。 シクロフォスファミドは肺、腎、中枢神経病変を改善させる可能性がある(弱い)。 リツキシマブ、アバタセプト、ベリムマブは腺外病変の改善に有用な可能性がある(弱い)(保険適応はなし)。 3 その他• 予後に影響する合併症として、悪性リンパ腫(MALTリンパ腫などの辺縁帯リンパ腫が多い)(強い)、多発性骨髄腫などの血液腫瘍疾患、原発性胆汁性肝硬変、自己免疫性肝炎、肺動脈性肺高血圧症なども予後に影響しうる(弱い)。 悪性リンパ腫合併のリスク因子として唾液腺腫脹、palpable purpura や皮膚血管炎などによる紫斑、血清C3、C4低下があげられている(強い)。 女性患者の妊娠出産管理において抗SS-A抗体陽性例では、胎児心ブロックの発症に留意が必要だが、スクリーニング検査、予防治療、胎児心ブロック発症後の治療は確立されておらず、内科・産科・小児科が連携した上での厳重な管理を推奨する(強い)。

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シェーグレン(Sjögren)症候群 診断の手引き

シェーグレン 症候群 診断

<ドライマウス> ・唾液がでない ・口が乾いて言葉が上手く出ない ・食べ物の味がわからない ・口の中が痛い ・喉が渇いて目が覚める ・虫歯になりやすくなった …など。 <ドライノーズ> ・鼻の中が乾いて痛い ・鼻の中にかさぶたのようなものができる ・鼻血がでる …など。 <その他の症状> ・あごの下あたりが腫れて痛い ・関節が痛い ・発熱 ・息が切れやすくなった ・アレルギー症状が重くなった ・髪の毛が抜ける ・肌あれがひどくなった ・頻繁にトイレに行きたくなる ・日光の光で肌があれる ・疲れやすくなった ・性交不快感(膣乾燥)を感じる ・記憶力が低下したように感じる ・集中力が低下したように感じる ・めまいがおこりやすくなった ・気分の浮き沈みが激しくなった …など。 上記項目に当てはまるものが多ければ、多いほどシェーグレン症候群である可能性は高いといえます。 シェーグレン症候群は自己免疫疾患のひとつで、通常なら自分の健康を守る自己免疫が暴走し、逆に悪い影響を与えてしまっている状態にあります。 シェーグレン症候群は全身の自己免疫疾患に該当し、特に涙腺や唾液腺、多臓器に影響を与える疾患です。 ドライアイやドライマウスになってしまうのはシェーグレン症候群の特徴といえますね。 現在、このシェーグレン症候群に対する、的確な治療法や治療薬はなく、すべて対症療法での治療となります。 しかし、悪化させないためにはこの対症療法を早めに開始することが大事! 「もしかして、シェーグレン症候群?」と思ったら、早めに病院へ行きましょう。 シェーグレン症候群はどうやって治療するの? さまざまなトラブルを招くシェーグレン症候群。 どうやって治療していけばいいのでしょうか? シェーグレン症候群の治療法はない!? 実はシェーグレン症候群には明確な治療法は存在しないのです。 難病指定になっているのもこの治療法がないということが理由のひとつ。 なぜ、シェーグレン症候群になってしまうのか、この原因がきちんとわかっていないため、シェーグレン症候群自体を治療することができないのです。 では、シェーグレン症候群になってしまったらどうするのか? それは症状に対する対処療法を行なうしかありません。 シェーグレン症候群は命に関わる病気ではない? シェーグレン症候群は生命を左右する病気ではありません。 しかし、一度この病にかかると一生この病がもたらす不快感と戦っていかなくてはなりません。 また、認知度も低く、初期診断も難しいためシェーグレン症候群からくるドライアイでも、ただのドライアイと診断され、ドライアイの治療しか受けられないということも多いそうです。 目の異常だけでなく、口の乾きや鼻の中の痛みなど複数の症状を実感している場合は、病院にかかる際にそのことをきちんと伝えましょう。 それでも、ドライアイの診断しかでない場合は、内科や口腔外科などでセカンドオピニオンを受けることもおすすめします。 放っておくと悪化します… 前述したようにシェーグレン症候群は命に関わる疾病ではありません。 しかし、放っておくと悪化してしまう病気です。 放っておいて治るようなものではない!ということをまずは自覚してください。 シェーグレン症候群に対する明確な治療法はなくとも、悪化させないうちに適切な対処療法を受ける!これが大切なのです。 症状が軽いうちにケアするのと、悪化してからケアするのでは感じる不快感は全然変わってきます。 日々の生活をより快適に過ごすために、早めの対処が今後のクオリティーライフに繋がるのです。 シェーグレン症候群には予防する手だてが今のところありません。 発症してしまったら、これ以上悪化させないための努力が必要となるのです。 その発症ポイントは人それぞれ、ドライアイから始まる人もいれば、皮膚から始まる人もいます。 このシェーグレン症候群の症状を悪化させないために気をつけなくてはならないこと、それは、シェーグレン症候群という病気を理解し、適切な処置を行なうということです。 ローズベンガル試験……試薬を差して角膜の状態を検査。 <口内の検査> 唾液量検査……ガムやガーゼを噛んで分泌される唾液の量を検査。 唾液腺造影……X線撮影で唾液腺の状態を検査。 唾液腺シンチグラフィー……画像診断で唾液腺の機能を検査 <生検病理組織検査> 涙腺唾や液腺の組織を採取して検査。 <血液検査> 血液中のシェーグレン症候群抗体を検査。 悪化させないためには日常生活の中でも気をつけなくてはならないことがたくさんあります。 ・口の中を清潔に保ちましょう。 ・唾液の分泌を促進するためによく噛んでから食べましょう。 ・水分補給はまめに行ないましょう。 ・ドライアイを防ぐ目薬は持ち歩きましょう。 ・皮膚の乾燥を防ぐために熱いお湯につかるのはやめましょう。 ・ボディソープより石けんで洗いましょう。 シェーグレン症候群は慢性化してしまう傾向の強い病です。 シェーグレン症候群と診断されたら、完治させようと思うのではなく、かかりつけの医師と相談しながら上手に付き合っていくことを考えていきましょう。 気になる匂い、自分が加齢臭かどうか知るには? 加齢臭に限らず、自分自身のニオイというのはなかなか気づくことはできません。 同じニオイをかいでいるとだんだんと慣れが生じてきて気にならなくなるのが人間の機能だからです。 しかし、できることならチェックしておきたいものですよね。 次の方法で行ってみましょう。 【加齢臭発生?自分でできるニオイチェック】 ・加齢臭が出やすい耳の後ろ、後頭部の襟足に近い頭皮の部分を清潔なハンカチやティッシュでこすった部分を嗅ぐ ・枕のニオイを嗅いでみる ・手を石鹸で洗ってから、指先のニオイを嗅いだあと、耳の後ろ、後頭部の襟足に近い部分の頭皮を指先でこすって嗅ぐ この時に、何となく脂っぽいニオイがする、ろうそくのようなニオイがすると感じたら、もしかすると加齢臭かもしれません。 【ストレスが起こす加齢臭】 加齢臭のもとノネナールは活性酸素が増えると増加します。 活性酸素は適度にあれば体内に入ってきた細菌を攻撃してくれる働きもしてくれますが、多くなると生活習慣病や老化を進行させてしまうのです。 活性酸素が多くなる理由として、一番はストレスが原因です。 ストレスは体内の酸素を多く消費してしまいます。 さらに、タバコ、排気ガス、紫外線、細菌感染などでも活性酸素は多くなります。 活性酸素を増やさないためには、日常の生活習慣をはじめ、食生活や嗜好品にも気をつけないといけないのです。 【気にしすぎも原因のひとつ】 加齢臭を起こす原因としてストレスがありますが、気にしすぎることも体にはストレスとなります。 一般的に中高年男性場合、その8割は加齢臭を気にしているといわれているのですが、必要以上に自分のニオイに過敏になっている人も中にはいます。 あまりにも気になるようであれば、率直に言ってくれるような家族や友人に自分の体臭がどうなのかと思いきって尋ねてみるのも良いでしょう。 思い悩むよりも、具体的にどうすればよいのか知ると良いでしょう。 そのほうがストレスを溜めずに済みます。 女性の加齢臭を予防する方法…漢方薬を飲む、食事にも工夫を! 男性に限らず女性も実は加齢臭の悩みをかかえている人が多いことをご存知でしたでしょうか。 加齢臭と聞くと、中高年の男性に特有の悩みだと勘違いしている人も多いのですが、実は女性にも当てはまることなのです。 女性の加齢臭はだいたい女性ホルモンが減少しはじめる40代から発生するケースがほとんどです。 では、女性の加齢臭の原因は何なのか、そしてどのような対策をすればいいのか、ここでしっかり理解しておきましょう。 女性の加齢臭の原因とは 女性の加齢臭の原因は実は男性と全く同じで、皮膚から分泌されるノネナールという物質です。 ノネナールは皮脂の中に含まれて皮膚上に現れ、これが加齢臭の原因となるのです。 皮脂は毛根の近くにある皮脂腺から分泌されますが、皮脂が活性酸素によって酸化されると、過酸化脂質という物質になります。 ここまでは若い人にも起こっていることなのですが、中高年になるとこれに加えて脂肪酸の一種である、パルミトオレイン酸という物質が分泌されるようになります。 この過酸化脂質とパルミトオレイン酸が反応することで、ノネナールという物質が発生するのです。 女性の加齢臭を予防する方法とは 過酸化脂質とパルミトオレイン酸の分泌量が増える原因には、加齢による女性ホルモンの減少があるといいます。 そのため、女性ホルモンを活性化することが、女性の加齢臭を予防する対策になります。 具体的には以下のような方法があります。 ・漢方薬を飲む ・女性ホルモンの活性化を助ける食事を摂る 漢方薬では、女神散、当帰芍薬散などは女性ホルモンの活性化に効き目があると言われています。 また、食事に関していえば、大豆イソフラボンやザクロには、摂取後、体内で女性ホルモンと同じような働きをしてくれる成分が含まれているので、これらの食物を摂取するのも対策の一つとなります。 以上のような対策をして、加齢臭を抑えることも重要ではないでしょうか。 もしかして臭ってるかも・・・?加齢臭はもうおじさん達だけのものではない! 「もしかしたら、私は加齢臭かもしれない」と、感じたことがある人は多いと思います。 加齢臭は男性、女性を問わず誰でも出やすい可能性のあるもので、最近では30歳代でも加齢臭になるとも言われています。 ひと昔前は、行き交う人ごみで感じるニオイや、夕食の仕度のニオイなど色々なニオイなど、現代ほど気にならないものでした。 おそらく、加齢臭は昔からあったのかもしれませんが、おじさんやおばさん、おじいちゃんやおばあちゃんのニオイとして、特別に加齢臭は注目されていなかったものが、無臭が好ましい現代では嫌なニオイとして注目されてしまったのかもしれません。 加齢臭は中高年独特のニオイ? 加齢臭の原因ともいえるノネナールは中高年になると濃度が高くなるといわれています。 このノネナールは2001年に存在が知られた物質で体内で発生するものです。 このノネナールという物質が皮脂腺の中にあるパルミトオレイン酸という脂肪酸と過酸化脂質がくっつくと加齢臭ができるのです。 おじさんのニオイと言われているのはあくまでもイメージであって、30~40歳代から女性でも加齢臭が発生する可能性があります。 どちらかといえば、男性のほうがノネナールの分泌が増加しやすいのですが、どちらにしても予防したいニオイに間違いはありません。 一番ニオイやすいのはどの部分? 加齢臭が一番ニオイやすいのは耳の後ろから後頭部にかけた皮脂腺の多い部分です。 胸や背中なども発生しやすいゾーンといえます。 では、皮脂を取るようにすれば加齢臭が治まるのかというとそうではありません。 皮脂は肌を守るためのものでもあるので、取り過ぎてしまうと乾燥肌や皮膚炎にもなり逆効果になるのです。 洗い逃さず、洗いすぎず、お風呂上がりの乾燥にも注意 頭皮のニオイは確かに皮脂の過剰な分泌も原因がありますが頭皮のケアそのものに原因もあるといえます。 頭を洗う時に爪を立てたり、耳の後ろや後頭部のすすぎがきちんとできていないため、シャンプー剤が残りそれが雑菌を繁殖させることもあるのです。 これは、熱すぎるお湯で洗うのは気持ちが良いのですが、頭皮にとってはお風呂上がりに直ぐに乾燥してしまうため余計に皮脂を出そうとするので悪影響なため、頭皮にとって良い温度で清潔にしてあげることが加齢臭を起こしにくくなります。 ashinari. php].

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シェーグレン症候群の診断基準

シェーグレン 症候群 診断

観覧数: 11237 Views• 更新日: 2016年02月26日 シェーグレン症候群の診断基準は? 検査は痛い? ドライアイ(眼乾燥症)やドライマウス(口腔内乾燥症)など、身体の乾燥症状が主となる シェーグレン症候群ですが、その2つの症状だけでは他の病気と区別することはできません。 病院では、厚生省(現在の厚生労働省)により規格化された 診断基準をもとに、様々な検査をしてシェーグレン症候群の診断を行います。 ただ、病院に行くときにシェーグレン症候群の詳しい検査内容がわからないと、痛みはあるのか、危険な検査はないのかどうかなど、少々不安になってしまう方も多いのではないでしょうか。 今回は シェーグレン症候群の診断基準とともに、 シェーグレン症候群の具体的な検査方法についてご紹介します。 シェーグレン症候群の診断基準 それでは、シェーグレン症候群ではどんな検査をするのかを詳しく探っていきながら、シェーグレン症候群の診断基準をチェックしてみましょう。 なお、以下に紹介する「口唇腺・涙腺の検査」「唾液腺の検査」「涙量の検査」「血液検査」といった、4つの検査における診断基準のうち、 2つ以上が当てはまればシェーグレン症候群と診断されます。 口唇腺・涙腺の検査(生検病理組織検査) 生検病理組織検査では、口唇腺組織や涙腺組織をごく少量だけ採取して、 リンパ球という免疫に関する細胞が、 ある区画の中でどれだけ浸潤(集合)しているかを顕微鏡で観察します。 唾液腺の検査(分泌量・X線撮影・シンチグラフィー) 唾液腺の検査には3種類のものが挙げられます。 ガム試験・サクソンテスト 1種類目は、 一定時間の唾液の分泌量を測定する検査です。 味のしないガムを噛んで、唾液がどれだけ出るかを測る ガム試験では、10分間で10ml以下だと少ないと判定されます。 また、 サクソンテストといってガーゼを口の中に入れて唾液を吸収させる検査では、唾液を吸収したガーゼの重さを計測して分泌量をチェックします。 こちらは2分間で2g以下だと少ないと判定されます。 唾液腺造影 2種類目は 造影剤によるX線検査です。 耳下腺の開口部(頬の内側)からヨード系の造影剤を注入し、耳下腺がどれだけ破壊されているかをX線像で確かめます。 造影剤の注入時には少々痛みを感じることもあります。 唾液腺シンチグラフィー 唾液腺シンチグラフィーという放射線学的検査では、唾液腺に溜まる性質を持つ放射性同位元素(ラジオアイソトープ)を体内に注入し、唾液腺にどれくらい集まるか観察し、唾液腺の機能を調べます。 使用する放射性同位元素は人体への影響の少ないものです。 上記の検査を行い、 「唾液分泌量が少ない、かつ、唾液腺シンチグラフィーで機能の低下が見られる」あるいは 「唾液腺造影で直径1mm以上の陰影が見られる」のどちらかが満たされていれば、シェーグレン症候群の診断基準に近づきます。 涙量の検査 唾液の検査と同様に、涙量を測る検査にも大きく分けて3種類のものが挙げられます。 シルマー検査 Schirmer(シルマー)試験では、細長く目盛りのついたろ紙を下まぶたに引っ掛ける形で置き、5分間でどれだけ涙が出るか測定します。 目の縁にろ紙を置く際、少々痛みを感じることがあります。 水分で濡れると色が変わる紙なので、色が変わる境目を目盛りから読み取ります。 5mm以下だと少ないとされます。 ローズベンガル試験 2つ目は ローズベンガル試験です。 ローズベンガルという赤色の点眼液を垂らし、眼の傷を発色させて、ドライアイでどれだけ 結膜が傷ついているか確認します。 蛍光色素試験 3つ目は 蛍光色素試験です。 方法はローズベンガルと同じで、眼にフルオレセインという蛍光色素を点眼し、 角膜の傷を見ます。 診断基準は、 「シルマー試験が5分間で5mm以下」で、かつ 「ローズベンガル試験」か「蛍光色素試験」のどちらかが陽性であるかどうかとします。 血液検査(免疫の検査) シェーグレン症候群で多く出現する、 抗SS-A抗体ないし 抗SS-B抗体という自己抗体があるかどうかを、 血液検査で調べます。 採血を行い、どちらか1つだけでも陽性なら診断基準を満たしていることになりますが、これらは他の自己免疫疾患でも現れる抗体で、さらに常に陽性になるとも限らないので、この2つの抗体が出たからといって、必ずしもシェーグレン症候群であると判断することはできません。 シェーグレン症候群の診断に多くの検査が必要なのはどうして? 中にはシェーグレン症候群の検査項目の多さに驚いたという方も多いかもしれませんね。 シェーグレン症候群の症状は、ドライマウスやドライアイだけに限らず、皮膚や関節、消化器、リンパ節など全身に渡って現れることもあり、さらに、シェーグレン症候群のみに現れる特異的症状は今のところ認められていません。 そのため、 他の疾患と区別しづらく診断が難しい病気です。 また、シェーグレン症候群は免疫システムに異常が生じる自己免疫疾患(膠原病)のひとつですが、上記の検査結果は他の自己免疫疾患でも当てはまる場合があり、 シェーグレン症候群固有の検査の手法が確立されていません。 したがって、シェーグレン症候群であるかどうかを正確に判断するには、より多くの検査でデータを集めることが求められるのです。 世界的な診断基準は? 現在、日本国内では 1999年に厚生省が発表したシェーグレン症候群の診断基準が最新のものとして使われています。 一方、他国ではまた別の診断基準を用いています。 その病態の複雑さから、今のところは世界各国で共通する診断基準はありません。 しかし、今後、国際的にシェーグレン症候群に関する研究を進めているSICCAプロジェクトの結果がまとまることで、世界的なシェーグレン症候群の診断基準ができる予定です。 シェーグレン症候群を診断できる病院は? もし、「当てはまる症状が多く、自分は明らかにシェーグレン症候群である」と判断した場合は、 リウマチ科などの 膠原病専門外来のある病院に行くことをおすすめします。 また、「眼が乾く」「口が乾く」「関節が痛い」などの部分的な症状であれば、それぞれ症状のある部位に合わせて 眼科や歯科、耳鼻咽喉科、内科、整形外科などを受診しても構いません。 様々な検査を行う可能性がありますので、診療科目の多い総合病院を選ぶと安心ですね。 診断を受けていない人が多いのが実情です 1993年に厚生労働省が行った特定疾患自己免疫疾患調査研究班の調査結果によると、日本におけるシェーグレン症候群の患者数は 年間で約15,000~20,000人と言われています。 しかし、診断を受けない未受診の潜在的な患者数が多いため、 実際は100,000~300,000人いるのではないかと予測されています。 また、男女比では圧倒的に 女性が多く、その数は実に 男性の14倍です。 特に 40歳~60歳代の中高年に多く発症しており、この点は他の自己免疫疾患とも共通しています。 シェーグレン症候群の発症原因は未だ謎が多く、はっきり解明されてないのですが、 免疫異常や遺伝的要因、環境的要因(ウイルスなど)のほか、女性の患者数が多いことから 女性ホルモンの濃度が深く関わっていのではないかと考えられています。 実際はひとつの原因だけでなく、いくつもの原因が重なって発症するようです。 その症状の多様性ゆえに、シェーグレン症候群には類似した疾患も多く、自己判断して診断を受けずにいる方も少なくありません。 口腔内の乾燥症状などは日々の生活を送る上でも支障になりかねませんので、シェーグレン症候群の症状に心当たりがある方は、迷わず病院を受診しましょう。

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