枕草子 冬 イラスト。 【マンガ解説あり】枕草子『春はあけぼの』現代語訳・単語の意味からテストに良く出る重要表現まで!【高校生なう】|【スタディサプリ進路】高校生に関するニュースを配信

【ロイヤリティフリー】 清少納言 イラスト

枕草子 冬 イラスト

はるはあけぼの。 ようようしろくなりゆく、やまぎわすこしあかりて、むらさきだちたるくものほそくたなびきたる。 なつはよる。 つきのころはさらなり。 やみもなお、ほたるのおおくとびちがいたる。 また、ただひとつふたつなど、ほのかにうちひかりてゆくもおかし。 あめなどふるもおかし。 あきはゆうぐれ。 ゆうひのさしてやまのはいとちこうなりたるに、からすのねどころへゆくとて、みつよつ、ふたつみつなど、とびいそぐさえあわれなり。 まいてかりなどのつらねたるが、いとちいさくみゆるはいとおかし。 ひいりはてて、かぜのおとむしのねなど、はたいうべきにあらず。 ふゆはつとめて。 ゆきのふりたるはいうべきにもあらず。 しものいとしろきも、またさらでもいとさむきに、ひなどいそぎおこして、すみもてわたるもいとつきづきし。 ひるになりて、ぬるくゆるびもていけば、ひおけのひもしろきはいがちになりてわろし。

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国語科:オリジナル『枕草子』

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『枕草子』の内容を中学生向けに解説! まずは 『枕草子』の内容を、中学生の方向けに解説します。 『枕草子』は 平安時代の中ごろに書かれた随筆集です。 「随筆」は今でいうところのエッセイ。 身の回りで起きた出来事や、見聞きしたニュースなどについて自分の感想を書いたものです。 作者の清少納言は一条天皇の妃・ 藤原定子(ふじわらのていし)に仕えていて、華やかな宮中での生活での体験や出会った人々についての感想を『枕草子』に綴っており、段数(話のネタの数)は約300に及びます。 内容から考えると、995年ごろには一部ができあがり、1001年ごろまでには完成していたと思われます。 書き出しの「 春は曙(あけぼの)。 やうやう白くなりゆく山際、少し明かりて、紫だちたる雲の細くなびきたる(春は夜がちょっとずつ明けていくころがいい。 山と空の境目がしだいに白くなっていき、少し明るくなったところに、紫がかった雲が細くなびいているのがいい感じ)」というフレーズはとても有名です。 古文や歴史の授業でもよく出て来るので、既に習ったかもしれませんね。 スポンサードリンク 中学生でも分かる!『枕草子』の特徴とは? それではこの『枕草子』とは、一体 どのような特徴がある作品なのでしょうか。 枕草子を語る上で絶対に外せない言葉に「 をかし」「 いとをかし」という言葉があります。 「をかし」とは古文では「趣がある、滑稽だ、魅力的だ」など、さまざまな意味がありますが、感情のままに「イイね! おもしろいね!」ではなく、 客観的・理知的に「これはこういう理由で、こういう点がおもしろいね」と評価するニュアンスが含まれています。 平安時代では「趣がある、風情がある」という意味で使われることが一般的です。 清少納言が「をかし」をたくさん使ったという事は、彼女がものごとを客観的にとらえて文章を書こうとした証拠だとも言われています。 『枕草子』で「をかし」が使われている文章を挙げておきます。 「 ただ一つ二つ など、ほのかにうち光りて行くも、をかし」 こちらを現代語訳したものがこちら。 「 (蛍が)ほんの一匹二匹など、 ぼんやり光って飛んで行くのもいいものですね」 また、 『枕草子』に書かれている内容は大きく3つにわけることができます。 ・自然や人物について、清少納言の感性で鋭くツッコミを入れたもの。 ・藤原定子との宮中生活の思い出を回想したもの。 基本的に定子を誉めている。 ・季節ごとの自然や人間関係について、自由に思いを巡らせて書き留めたもの。 今で言えば、有名な作家さんがブログを書いてるようなものかもしれません。 スポンサードリンク 『枕草子』の作者、清少納言ってどんな人? 『枕草子』の内容から、「頭がよくて理知的な女性」といった清少納言のイメージが浮かび上がってくる方もいるかもしれません。 実際はどんな人だったのでしょうか? 清少納言の簡単なプロフィールを見てみましょう。 この清少納言という女性ですが、実は本名も、生まれた年も亡くなった年もよくわかっていません。 父は清原元輔(きよはらのもとすけ)という有名な歌人で、村上天皇に仕えた人です。 清原家は代々和歌の名門として知られていました。 その後、橘則光(たちばなののりみつ)という貴族と結婚しましたが離縁し、993年ごろから藤原定子に仕えるようになります。 歌人の家系に生まれただけあって 和歌はもちろん、漢文にも詳しかった彼女。 定子から信頼されただけでなく、藤原公任(ふじわらのきんとう、和歌で有名)や藤原行成(ふじわらのゆきなり、書道で有名)といった一流の文化人たちとも交流しました。 この時代の交流というと、歌や手紙の贈りあいですね。 定子には約10年仕えましたが、1000年に 定子が出産時に亡くなると宮中を去っています。 その後、20歳ほど年上の藤原棟世(ふじわらのむねよ)と再婚し、棟世が赴任していた摂津国 現在の大阪府・兵庫県にまたがる地域 に身を寄せていたようです。 晩年は出家して孤独な生活を送ったといわれています。 スポンサードリンク この記事のまとめ このページでは 枕草子の内容やその特徴、そして作者の清少納言がどんな人だったのかを、中学生の方向けに解説しました。 『枕草子』は現代風にいえばエッセイ集です。 清少納言は頭がよくて切り口鋭いエッセイストといったところでしょうか。 「これはステキ!」「これはイケてない」ということがたくさん書かれているため、「エッセイというより、むしろブログだ」という声もあります。 そう思うと、一気に身近なものに感じられますね。 なお、以下の記事では『枕草子』とよく比較される 『源氏物語』について解説しているので、興味があれば一度ご覧になってみて下さいね。

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枕草子 冬 イラスト 清少納言

枕草子 冬 イラスト

冬は、早朝(がいい)。 雪が降っている早朝は、言うまでもない。 また、雪や霜がなくてもとても寒い早朝に、火を急いで起こして、(いろいろな部屋へ)炭を持って行くのも、(冬の朝に)大変似つかわしい。 (しかし、)昼になって、(寒さが)だんだん薄らぎ暖かくなってゆくと、丸火桶の火も、(ついほったらかして)白い灰になって(しまっているのは)、よくない =似つかわしくない。 清少納言は、中宮(=皇后)である定子(藤原道隆の娘)に仕えていた女房(=宮中などに仕える女官)です。 約300余段から成り、次の3種類に分類されます。 しかし、『枕草子』の中の定子は、キラキラと輝いていて、辛い描写はありません。 いつまでも美しい主人の姿を残しておきたいという清少納言の気持ちが込められているのでしょう。 プラスは「すばらしい・かわいらしい」、マイナスは「滑稽だ・おかしい」など。 「ああ」と声が漏れ出るようなしみじみとした感情が原義。 どう「ああ」なのか、文脈で判断することが必要。 いかにもぴったりな「似つかわしい、ふさわしい」様子、と覚えておくとよい。 対義語「つきなし」。 よろし〔=悪くはない〕? わろし〔=よくない〕? あし〔=悪い]となる。 「いみじ」単独だと、プラスの意味か、マイナスか、文脈判断が必要。 もともとは、身内の幼少の者に対して「かわいい」と思う気持ち。 「はっと気づいた」ときに目が一瞬大きくなるし、「目が覚めた」ときも同様。 すぐれている 現代語とギャップがある【畏し・恐し】のほうが重要。 相手に土下座するほど敬って大切に育てること。 「実に(じつに)おもしろい」=「本当におもしろい」。 「憂し」は憂鬱の「憂」で、マイナスイメージ。 「うし」だけの場合もある。 「すさまじ」の「さま」が、芸人がよく使う「さむっ」に見えてくると覚えられる。 「大声で騒いでいれば、評判にもなる」と覚えておくとよい。 「こちらが恥ずかしくなるくらい、相手が立派だ」ということ。 「愛づ」は賞賛する、「甚し」は「程度がはなはだしい」の意味。 読みものとしても、とてもおもしろい『枕草子』。 清少納言が考えていたことだけでなく、平安時代の宮中の様子、生活ぶりが見えてくるから、「春は、あけぼの」で終わってしまわないで、じっくりと読んでみては? 原文と現代語訳を照らし合わせながら読むことで、古文の勉強にもなる。

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