ウルソ デオキシ コール 酸 副作用。 熊胆

ウルソデオキシコール酸の効果と副作用【肝臓・胆道・消化機能改善薬】

ウルソ デオキシ コール 酸 副作用

日本の熊胆の歴史 [ ] 熊胆の効能や用法は中国から日本に伝えられ、から利用され始めたとされる熊の胆は、奈良時代にはで「」(の一種)として収められてもいた。 江戸時代になると処方薬として一般に広がり、東北の諸藩では熊胆の公定価格を定めたり、では薬として販売することに力を入れていたという。 熊胆は他のに比べ湿潤せず製薬(加工)しやすかったという。 熊胆配合薬は、鎌倉時代から明治期までに、「」、「」、「」、「」などと色々と作られていた(現代は、熊胆から処方を代えている場合がある。 理由は後述)。 また、富山では江戸時代から「」が熊胆とその含有薬を売り歩いた。 北海道先住民のアイヌにとってもヒグマから取れる熊胆や熊脂 ゆうし などは欠かせない薬であった。 の支配下に置かれてからは、ヒグマが捕獲されるとの役人がと熊胆に封印し、毛皮は武将のとなり、熊胆は内地に運ばれた。 アイヌに残るのは肉だけであった。 熊胆は、仲買人の手を経てに流れ、松前藩を大いに潤した。 明治期になっても、アイヌが捕獲したヒグマの熊胆は貴重な製薬原料とされた。 昔から知られる熊胆の鑑定法、昔から知られる効能は、『一本堂薬選』 に詳しい。 クマノイの方言 [ ] 青森津軽地方でも、西目屋村の目屋マタギは「ユウタン」、鰺ヶ沢町赤石川流域の赤石マタギは「カケカラ」と呼んだ。 クマ由来の民間薬 [ ] 熊胆に限らず、クマは体の部位の至る所が薬用とされ、頭骨や血液、腸内の糞までもが利用されていた。 成分 [ ] ウルソデオキシコール酸の構造式 主成分は代謝物のタウロウルソデオキシコール酸 TUDCA である。 として熊胆が珍重されている。 UDCAの他、各種胆汁酸代謝物やなどが含まれている。 日本での入手方法 [ ] 古来、日本は熊胆を利用しつつもクマの個体数が維持されており、世界的にみても珍しい。 狩猟以外の場合は、通常、熊胆本体品は で入手する。 などでも行われている。 熊胆製品の形状は「熊胆原形」、「熊胆粉」、「熊胆配合製剤」などとなっており、配合製剤はなどでも売られている。 に基づき、熊胆の販売・譲渡は、薬務行政から正式な認可・承認を受けることが必要となる。 また、原料として薬務行政から熊胆に関連する製造・配合などの許可を受けている仲買・製薬業者への販売・譲渡は、クマから取り出した状態のままでの水洗い及び単純乾燥の販売・譲渡に限り認められている。 海外取引における規制 [ ] やヒグマなど全てのクマ科はにより規制されており、・などの輸出国による輸出許可書がない限り国際取引は禁止されている。 での取得の際には輸出国で所定の手続きを取らねばならないとされている。 その他 [ ]• 近年、日本では者が減少していることや、乾燥技術の伝承が絶たれていることなどから、熊胆の流通量が減り、取引価格が上昇している。 このため、などから輸入されている 中国は生産量の一割を消費し、韓国・日本に対する供給国とされる。 クマはワシントン条約により取引が規制されているが、現実には日本国内での生産量と流通量に隔たりがあり、中国などから密輸が行われていると推定されている。 また伝統的に熊胆信仰が根強いでは、クマが実質的に絶滅状態であり、外国産のクマを飼育するが存在する。 韓国に限らず、アジアの各地で野生クマが減少しており、熊胆の採取も主な要因であるとされる。 近代的な畜産によるクマの胆汁生産を行う国々がアジアにはあり、の点において議論の的になっている。 「クマの胆を乾燥させるときに用いた小板。 クマの胆のうの上の部分を、ヒモで固く結んでから切り取る。 これをストーブの上に吊るして5日から1週間乾燥させる。 」「クマの胆の仕上げに使う型板。 穴が55個ある。 乾燥させた胆のうを、ぬるま湯に入れてよくもみ、型板に挟んで形を整え、再び1週間ほど乾燥させる。 」(出典には道具の写真がある)• 秋田県指定有形民俗文化財 阿仁マタギ用具 秋田県文化財調査報告書第441集、秋田県公式Webサイト• 中屋彦十郎薬舗(石川県金沢市)「クマノイを獲るために猟師は雪山を越えて熊の穴を探しもとめる。 冬期間にとれた熊の胆は匂いがしない。 射殺したクマから血液や脂肪の夾雑物が入らないように胆嚢を取り出し、これを陰干しにするとカチカチに固まる。 これが生薬の熊胆で、不透明黒色の固い塊である。 多くは卵球形である。 一種の香気があり、味はきわめて苦い。 粗悪品は魚臭い臭気がある。 読売新聞富山• その生息状況は地域によって異なり、絶滅が危惧される孤立個体群もあるが、種全体としては絶滅するおそれはないと考えられている(環境省 2002)。 このようにクマの胆を利用しつつも個体数が維持されている国は世界的にみてもユニークである。 」 アイヌの話は「(鈴木 1991)」の書き写し。 2012年8月24日閲覧。 「熊胆の文献で信頼でき、詳細な説明がされているものに、『一本堂薬選』(1)がある。 著者の香川修庵は、」• 青森県立郷土館ニュース,2007年8月24日• p22-23、秋田県指定有形民俗文化財 阿仁マタギ用具 秋田県文化財調査報告書第441集、秋田県公式Webサイト• 難波恒雄、富山医科薬科大学和漢薬研究所『和漢薬の辞典』朝倉書店、2007-11-30 2002、296-297頁。 2018年12月13日閲覧。 貿易管理 METI-経済産業省• 税関 Japan Customs• J-CAST,2010年11月2日、「クマ肉売れる」は「神話」、「漢方で使われる胆嚢も、中国産が出回っている現在では買ってくれる製薬会社もない。 TOKYO MX 「チェックタイム」、2012年4月10日放送• 【ワシントン条約に該当する熊胆などの密輸入事件を摘発(平成19年3月29日発表)】 名古屋税関は、ロシア連邦から「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約」(通称「ワシントン条約」)で輸入が制限されている医薬品の熊胆(くまのい)などを密輸入した日本人(男)を3月29日に告発した。 1 犯則物件 熊胆など 約3. 1キログラム 2 事件の概要 犯則嫌疑者は、ロシア連邦から入港した船舶の乗組員からワシントン条約で取引が規制されている医薬品の熊胆などを受領して密輸入したものである。 「私は「死刑囚」の熊です」 東亜日報 2012年7月21日• 日本クマネットワーク アジアのクマ アジアのクマを脅かす要因 英語• By Fiona MacGregor, 7:45AM BST 19 Aug 2010• Record China、2012年2月8日• 【掲載】2012年03月30日• 臨床利用研究室|研究室|富山大学 薬学部• 北日本新聞,2009年7月3日• 日本薬学会第131年会公式ホームページより• 読売新聞富山,2010年1月4日 外部リンク [ ]• - 昔から伝わるツキノワグマの狩猟から熊胆の製造までの例。 - 北都製薬株式会社(札幌市豊平区)による熊胆を含む漢方薬の展示。 - クマ保護の観点から熊胆について詳しく紹介される。 ワシントン条約第11回締約国会議に提出された。 野生生物保全論研究会 JWCS この項目は、に関連した です。

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ウルソデオキシコール酸錠100mg「トーワ」の効果・用法・副作用

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1.ウルソデオキシコール酸の特徴 まずはウルソデオキシコール酸の全体的な特徴についてみてみましょう。 ウルソデオキシコール酸は主に肝胆系の機能を改善させる作用を持ちます。 安全性に優れ 、様々な肝・胆道系疾患に幅広く使えるお薬になります。 ウルソデオキシコール酸の起源は、古来から消化器系の不調に対するお薬として用いられていた「熊胆(ユータン)」になります。 熊胆はその名の通り「熊(くま)の胆嚢」から作られた生薬で、古くから消化器症状(腹痛や食欲不振など)に効果がある事が知られていました。 これを元に作られたのがウルソデオキシコール酸になります。 さすがにウルソデオキシコール酸は熊の胆嚢を使ってはいませんが、熊胆を元に作られたお薬になります。 実はウルソデオキシコール酸は胆汁酸の一種であり、私たちの体内にも元々存在する物質です。 胆汁酸は、食事から摂取した脂質(油)を消化管から体内に吸収するのを補助する物質です。 胆汁酸にもいくつかの種類があるのですが、その中でウルソデオキシコール酸は、• 疎水性が低いため、細胞毒性が低い• 疎水性が低いため、脂質吸収作用が弱い という特徴があります。 脂質(油)は水と交わらないため、そのままでは体内に吸収する事が出来ません。 そのため、疎水性である胆汁酸が脂質を取り囲む事で吸収しやすい形にし、これにより脂質が身体にスムーズに吸収されるようにします。 疎水性の強い胆汁酸ほど脂質をしっかりと取り囲むため、脂質を吸収させやすくしてくれますが、一方で疎水性の強い胆汁酸は細胞毒性が高く、臓器にダメージを与えやすい事が知られています。 ウルソデオキシコール酸は胆汁酸の中でも疎水性が低いという特徴があります。 ウルソデオキシコール酸を服用すると、体内の胆汁酸のうちウルソデオキシコール酸が占める割合が高くなるため、全体的に細胞毒性が低下する事になります。 これによって肝臓や胆道といった、胆汁酸が通る臓器へのダメージが軽減し、これが臓器の保護作用になります。 その他にも、• 利胆作用:胆汁の流れを改善させる作用• 炎症抑制作用:炎症を引き起こすサイトカインやケモカインのはたらきを抑える作用 がある事が確認されており、これらの総合的な作用によって肝臓・胆道系を保護してくれます。 またウルソデオキシコール酸には、• コレステロールの吸収を抑える作用• コレステロール胆石溶解作用 も確認されており、コレステロール胆石を縮小・改善させるために用いられる事もあります。 ウルソデオキシコール酸は元々が身体に存在する胆汁酸であるため、危険性の高い物質ではなく、安全性にも優れる点もこのお薬のメリットです。 またウルソデオキシコール酸は先発品「ウルソ」のジェネリック医薬品ですので、薬価が安いというメリットもあります。 ただ先発品のウルソも古いお薬で薬価は低いため、そこまでお得感は感じられないかもしれません。 以上から、ウルソデオキシコール酸の特徴として次のようなことが挙げられます。 【ウルソデオキシコール酸の特徴】 ・胆汁酸の一種である ・疎水性が低いため細胞毒性が低く、肝臓や胆道系を保護してくれる ・利胆作用(胆汁の流れを改善させる作用)がある ・サイトカインやケモカインなどの炎症を引き起こす物質のはたらきを抑える作用がある ・疎水性が低いためコレステロールの吸収を抑える作用がある ・コレステロール系胆石を溶かす作用がある ・身体に元々存在する胆汁酸であるため、副作用が少なく安全性が高い ・ジェネリック医薬品であり薬価が安い スポンサーリンク 2.ウルソデオキシコール酸はどのような疾患に用いるのか ウルソデオキシコール酸はどのような疾患に用いられるのでしょうか。 添付文書には次のように記載されています。 【効能又は効果】 〇下記疾患における利胆 胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患 〇慢性肝疾患における肝機能の改善 〇下記疾患における消化不良 小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患 〇外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解 〇原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善 〇C型慢性肝疾患における肝機能の改善 ウルソデオキシコール酸は肝臓・胆嚢系の疾患を中心に幅広い適応を持っています。 「利胆(りたん)」というのは胆汁の分泌を促す作用の事です。 胆汁は肝臓で作られ、胆嚢に貯蔵される分泌液で、食事に含まれる栄養分が体内に吸収されるのを助けるはたらきがあります。 胆汁は、胆汁酸と胆汁色素からなります。 胆汁酸は脂質の吸収を助けるはたらきを持ちます。 胆汁色素は赤血球が破壊された残骸のようなもので、そのまま排泄されます。 ちなみに便が茶色なのは、この胆汁色素の色です。 ウルソデオキシコール酸は胆汁の流れを改善させる作用を持つため、胆汁がうっ滞(流れが滞っている事)している状態を改善させる作用があります(詳しい機序については次項で説明します)。 またウルソデオキシコール酸は胆汁酸の成分のうち、細胞毒性の高い胆汁酸を減らし、細胞毒性の低い胆汁酸を増やします。 細胞毒性の低い胆汁酸が増えると、胆汁が通る肝臓や胆嚢へのダメージがへるため、肝機能の改善につながります。 また胆汁酸というのは、食後に胆嚢から小腸に分泌されますが、本来のはたらきは小腸で脂質が体内に吸収されるのを助ける事になります。 小腸に疾患があって十分に胆汁酸が分泌されないと脂質の吸収が不良になってしまいますが、ウルソデオキシコール酸はそのような時に胆汁酸を補う事で脂質の吸収を助けてくれます。 更にコレステロールの体内への吸収を抑えたり、コレステロール胆石を溶かしたりする作用もあるため、コレステロール系胆石を溶解するために用いられる事もあります。 原発性胆汁性肝硬変(PBC は指定難病の1つで、肝臓の中にある胆汁の通り道である「毛細胆管」が破壊されてしまう疾患です。 原因は自己免疫的な機序が指摘されています。 これは免疫系(異物が侵入してきた時にそれを排除するシステム)が誤作動してしまい、自分自身の細胞を攻撃してしまうようになる疾患の事です。 ウルソデオキシコール酸は胆汁の流れを良くしたり、肝臓や胆道を保護したり、炎症を抑える作用があるため、原発性胆汁性肝硬変の症状を改善させる作用も期待できます。 またC型慢性肝炎は、C型肝炎ウイルス(HCV が肝臓内に住み着いてしまい、免疫系がそれを攻撃する事で肝臓に炎症が生じてしまう疾患です。 ウルソデオキシコール酸は上記作用により、C型慢性肝炎の方の肝臓を保護する作用も期待できます。 ウルソデオキシコール酸はこれらの疾患に対してどのくらい効果があるのでしょうか。 ウルソデオキシコール酸はジェネリック医薬品ですので有効性に対する詳しい調査は行われていません。 しかし先発品の「ウルソ」では行われているため、そちらを紹介します。 右季肋部痛の改善率は81. 心窩部痛の改善率は72. 背部痛の改善率は31. 膨満感の改善率は60. 食欲不振の改善率は66. 5%(消失が24. またC型慢性肝炎の活動性の1つの指標としてはALTという酵素値が用いられます。 ALTは肝臓が痛むほど高値となるため、低いほど肝臓が保護されていると考えられますが、C型慢性肝炎の患者さんにウルソを24週間投与した試験では、• ウルソのジェネリック医薬品であるウルソデオキシコール酸も、これと同等の効果があると考えられます。 3.ウルソデオキシコール酸はどのような作用があるのか ウルソデオキシコール酸はどのような作用機序によって肝臓や胆嚢、胃腸系を保護してくれるのでしょうか。 ウルソデオキシコール酸の作用機序について詳しく紹介させて頂きます。 コール酸• ケノデオキシコール酸• デオキシコール酸• リトコール酸• ウルソデオキシコール酸 これらはそれぞれ疎水性が異なります。 疎水性が強い、つまり水との混ざりにくい胆汁酸ほど油と混ざりやすい(親油性)ため脂質と結合しやすく、脂質を吸収する作用に優れますが、一方で細胞にダメージを与えやすいというデメリットもあります。 上記の胆汁酸の中で最も疎水性が強いのがリトコール酸で、次がデオキシコール酸です。 次いで、ケノデオキシコール酸、コール酸と続き、ウルソデオキシコール酸はほとんど細胞毒性がありません。 ウルソデオキシコール酸を服用すると、これらの胆汁酸の比率が変わり、最も細胞毒性の低いウルソデオキシコール酸の比率が高くなります。 その結果、細胞毒性が低下して臓器にダメージを与えにくくなり、これが肝細胞や胆道系を保護する作用となります。 またウルソデオキシコール酸は肝臓においてサイトカインやケモカインといった、炎症を引き起こす物質の産生を抑える作用もあります。 これによって肝細胞に炎症が生じにくくなるため、この作用も肝臓を保護する作用になります。 ウルソデオキシコール酸は胆汁の分泌を促進するはたらきがあります。 胆汁が作られる過程を見ていくと、胆汁は肝臓を構成する細胞である「肝細胞」で作られます。 肝細胞で作られた胆汁は肝細胞と肝細胞の間を通っている「毛細胆管」に運ばれます。 毛細胆管は木の枝のように肝臓内を走っており、次第に集合して肝管という太い管になり、最終的には胆嚢につながっています。 胆嚢に辿りついた胆汁はそこで貯蔵・濃縮され、食事が消化管を通ってくると十二指腸に分泌され、脂質の吸収を助けるはたらきをします。 ウルソデオキシコール酸は肝細胞で作られた胆汁を毛細胆管に送りやすくしてくれます。 具体的に言うと、トランスポーター(膜輸送体)という、胆汁を肝細胞から毛細胆管に輸送するたんぱく質を肝細胞の細胞膜に多く発現させる事で、胆汁が毛細胆管に移動しやすいようにしてくれるのです。 この作用により、胆汁酸が肝細胞内や毛細胆管内にとどまる事が少なくなり、胆汁うっ滞による肝障害が生じにくくなります。 ウルソデオキシコール酸は、胆汁酸の中でももっとも疎水性が低いため、胆汁酸の中では脂質の吸収を助ける作用は弱めになります。 そのためウルソデオキシコール酸を服用する事で胆汁酸中のウルソデオキシコール酸の比率が増えると、脂質の吸収力が低下し、コレステロールを吸収しにくくなります。 これによってコレステロール系胆石が出来にくくなります。 またウルソデオキシコール酸は、形成されてしまったコレステロール系胆石を溶解し縮小・消失させる作用もある事が分かっています。 本来の胆汁酸のはたらきというのは、食後に小腸に分泌されて脂質の吸収を助ける事です。 例えば、小腸腫瘍などで小腸を切除した方であったり、炎症性小腸疾患がある方は胆汁酸の分泌量が低下してしまいます。 このような場合、ウルソデオキシコール酸を投与する事で胆汁酸を補い、脂質の吸収を改善させる事が出来ます。 ただし元々胆汁酸が十分に分泌されている方には、この作用は期待できません。 スポンサーリンク 4.ウルソデオキシコール酸の副作用 ウルソデオキシコール酸にはどんな副作用があるのでしょうか。 また副作用の頻度はどれくらいなのでしょうか。 ウルソデオキシコール酸はジェネリック医薬品ですので副作用発生率の詳しい調査は行われていませんが、先発品の「ウルソ」では行われており、副作用発生率は、• 原発性胆汁性肝硬変への投与の場合で10. C型慢性肝疾患への投与の場合で2. その他の疾患への投与の場合で3. ウルソデオキシコール酸もこれと同程度の副作用発生率だと考えられます。 ウルソデオキシコール酸は元々私たちの体内にも存在している物質ですので、安全性は高いといっても良いでしょう。 生じうる副作用としては、• 腹部膨満• 胃不快感• 肝機能障害(AST、ALT上昇)• 発疹 などが報告されています。 多くが胃腸系の副作用になりますが、これは疎水性の低いウルソデオキシコール酸の比率が高まるため、脂質の吸収力が弱くなるためではないかと考えられています。 また基本的には肝臓・胆道系を保護するお薬にはなりますが、肝臓・胆道系にはたらくため、時に肝機能を悪化させてしまう事もありますので一定の注意は必要です。 頻度は稀ですが重大な副作用として、• 間質性肺炎 が報告されています。 ウルソデオキシコール酸を投与してはいけない方(禁忌)としては、• 完全胆道閉塞のある方• 劇症肝炎の方 が挙げられています。 ウルソデオキシコール酸には利胆作用があるため、胆道が完全に詰まっている方に投与すると、胆管・胆道にどんどん胆汁がたまってしまい、内圧が上がって肝臓や胆道が障害されてしまうリスクがあります。 そのため胆道が閉塞している方へは投与してはいけません。 5.ウルソデオキシコール酸の用法・用量と剤形 ウルソデオキシコール酸は、 ウルソデオキシコール酸錠 50mg ウルソデオキシコール酸錠 100mg といった剤形があります。 ウルソデオキシコール酸の使い方は、疾患によって異なります。 〇下記疾患における利胆 胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患 〇慢性肝疾患における肝機能の改善 〇下記疾患における消化不良 小腸切除後遺症、炎症性小腸疾患 に対しては、 通常、成人1回50mgを1日3回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 と低用量での使用となっております。 〇外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解 に対しては、 外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解には、通常、成人1日600mgを3回に分割経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 とより高用量での使用となっています。 〇原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善 〇C型慢性肝疾患における肝機能の改善 に対しては、 通常、成人1日 600mgを3回に分割経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 増量する場合の1日最大投与量は900mgとする。 と更に高用量の投与が認められています。 6.ウルソデオキシコール酸が向いている人は? 以上から考えて、ウルソデオキシコール酸が向いている人はどんな人なのかを考えてみましょう。 ウルソデオキシコール酸の特徴をおさらいすると、 ・胆汁酸の一種である ・疎水性が低いため細胞毒性が低く、肝臓や胆道系を保護してくれる ・利胆作用(胆汁の流れを改善させる作用)がある ・サイトカインやケモカインなどの炎症を引き起こす物質のはたらきを抑える作用がある ・疎水性が低いためコレステロールの吸収を抑える作用がある ・コレステロール系胆石を溶かす作用がある ・身体に元々存在する胆汁酸であるため、副作用が少なく安全性が高い ・ジェネリック医薬品であり薬価が安い といったものがありました。 ウルソデオキシコール酸は長い歴史としっかりとした実績を持つお薬です。 また副作用も少なく安全性に優れます。 そのため、古いお薬でありながら現在でも肝臓・胆道系の疾患の方に幅広く投与されています。 胆汁の流れを改善させたり、胆汁酸による細胞毒性を低下させる事でメリットが期待できる患者様には積極的に投与しても良いお薬でしょう。

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ウルソ(ウルソデオキシコール酸)の作用機序と特徴、副作用

ウルソ デオキシ コール 酸 副作用

本剤の主成分は、ウルソデオキシコール酸(Ursodeoxycholic Acid)で、胆汁の流れを改善し、胆石を溶かす作用や、肝臓の血流を改善し、肝臓の細胞を守る作用があると言われています。 これ以外にも、消化の際、食べ物の吸収を改善する作用もあります。 但し本剤は、胆石等の根本的な原因を治療するためのお薬ではなく、あくまで対症療法薬です。 適応症は以下の通りです。 ・下記疾患における利胆 ・胆道(胆管・胆のう)系疾患及び胆汁うっ滞を伴う肝疾患 ・慢性肝疾患における肝機能の改善 ・下記疾患における消化不良 ・小腸切除後遺症 ・炎症性小腸疾患 ・外殻石灰化を認めないコレステロール系胆石の溶解 ・原発性胆汁性肝硬変における肝機能の改善 ・C型慢性肝疾患における肝機能の改善 本剤は、田辺三菱製薬株式会社により製造販売されています。 スポンサーリンク 主な副作用 ウルソの主な副作用を、症例の報告の多い順に記載すると、以下の通りです。 (原発性胆汁性肝硬変、C型慢性肝疾患を除く疾患の場合) ・下痢する ・悪心がある ・そう痒がある ・AST(GOT)値が上昇する ・ALT(GPT)値が上昇する (原発性胆汁性肝硬変の場合) ・下痢する ・そう痒がある ・発疹ができる (C型慢性肝疾患の場合) ・下痢する ・軟便がでる ・便秘になる ・そう痒がある ・腹部膨満がみられる ・胃不快感がある 重大・重篤な副作用 重大・重篤レベルの副作用としては、次の表の症状が想定されます。 重大・重篤レベル副作用リスト 副作用の名称 想定される症状等 間質性肺炎 発熱する、咳嗽(がいそう)がみられる、呼吸困難になる、胸部X線異常がみられる、好酸球が増多する、動悸がする、息切れする等 上記の表にある様な症状が現れた場合には、速やかに医師、又は薬剤師へ報告し、対応を相談してください。 重大・重篤な症状を伴う副作用は、通常滅多にあるものではありません。 しかし、服用を開始した際の初期症状には、注意が必要です。 その他の副作用 その他の副作用としては、以下の様な症状が報告・想定されています。 本剤の有効成分である、「ウルソデオキシコール酸」は、元々、漢方薬の熊胆(ゆうたん)に含まれていた成分です。 そのため、作用は強力とは言えません。 しかし、その反面副作用も少なく、安全性が高いと言われています。 尚、2007年には、C型慢性肝疾患に対する効能が追加されております。 但し、肝炎ウィルスそのものを治療するお薬ではありません。 あくまで肝臓の諸症状を抑制し改善するための、対症療法薬です。 持病やアレルギーのある方は事前に医師とご相談ください。 胆道が完全に詰まってしまっている場合には、本剤は利用は不可です。 以下の方は、基本的に禁忌なので、本剤の利用はできません。 ・完全胆道閉塞のある方 ・劇症肝炎の方 以下の方は、このお薬を利用する際には注意が必要なので、医師とご相談ください。 ・重篤な膵疾患のある方 ・消化性潰瘍のある方 ・胆管に胆石のある方 ・高齢の方 ・妊婦の方 ・妊娠している可能性のある方 ・授乳婦の方 以下の薬剤等と併用する際には相互作用があり、効果が増減したり、副作用を増強したりする可能性があるため、注意が必要なので、飲み合わせにつきまして医師とご相談ください。 ・ スルフォニル尿素系経口糖尿病用薬 ・トルブタミド等 ・コレスチラミン等 ・制酸剤 ・水酸化アルミニウムゲル等 ・脂質低下剤 ・クロフィブラート等.

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