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あまつかぜ (護衛艦)

護衛艦 は た かぜ

はたかぜ型護衛艦 DDG-171 「はたかぜ」 艦級概観 艦種 建造期間 1983年 - 1988年 就役期間 1986年 - 就役中 前級 次級 性能諸元 排水量 基準:4,600 (2番艦は50トン増) 満載:5,900トン (2番艦は50トン増) 全長 150 m 全幅 16. 4 m 吃水 4. 8 m 深さ 9. に続く第三世代として、中の・度計画で計2隻が建造された。 の建造単価は約599億円であった。 来歴 [ ] 海上自衛隊は、期間中のによってミサイル護衛艦(DDG)の整備に着手した。 そして3隻の整備によって、の時点で、に必要な8隻のミサイル護衛艦のうち半分が充足することとなった。 これらの艦は、いずれものに準じて、艦後部にを搭載する設計を採用していたことから、ミサイルの射界はおおむね後方に限られた。 これは適宜回頭・変針することによって補うことはできるが、戦術行動の自由度という観点からは、前方にターター・システムを装備した艦を従来艦とペアで配備するほうが望ましいことは明らかであった。 またたちかぜ型3番艦(53DDG)は、護衛艦へのガスタービンエンジン導入開始後に建造されたものの、この規模の艦に適した規模のガスタービンエンジンが入手できなかったことから、従来通りの艦として建造されていた。 の当初計画では、各護衛隊群の8艦8機体制化のため、DDG 4隻の建造が検討されており、これらは船体前部にターター・システムを装備するとともに主機をガスタービン化した新型艦とすることになった。 これが本型である。 ただしDDG用ガスタービン主機の導入可能性の見極めや経費枠による整備隻数の問題から、53中業中での建造数は1隻に削減され、残り3隻はに先送りされることになった。 その後、56中業での計画数は2隻に削減されたうえに、度で予定されていた3番艦の建造は中止され 、DDに振り替えられた。 これは、この時点での対日リリースの公算が高まったことから、あえて8艦8機体制に必要なDDGの所要数を完全には充足させず、将来ののための建造余席を確保するための措置であった。 設計 [ ] 基本計画番号はF112とされた。 船体 [ ] 設計面では本型にやや遅れて計画が進められていたとの共通点が多くなっており、船型も全通上甲板を有する長船首楼型とされている。 また顕著なナックルを有するのも同様である。 1と、に近い幅広の船型とされた(たちかぜ型は10、あさぎり型は9. これはガスタービン主機の採用によって機関部重量が減少し、一方でCIWSやSSMなど搭載装備が増加したことによる重心上昇に対して、を確保するための措置であった。 またシアは少ないものとされている一方で、護衛艦としては珍しくブルワークを設けている。 これは艦首甲板のミサイル発射機を用いてミサイルの搭載・陸揚作業を行うための甲板平坦部を確保するとともに、凌波性も確保するための措置であった。 8艦8機体制下として初めて計画されたミサイル護衛艦として、艦尾甲板をとして設定している。 ただしを設置しないため固有のはもたないほか、通常の状態では所要の甲板長を確保できないことから、発着の際には52番砲の砲身を90度横に向けることで対処している。 また発着の安全性向上の為、ミサイル護衛艦として初めてが装備された。 なお2番艦「しまかぜ」では同年度の「あさぎり」(58DD)と同様、大きな把駐力を期待できる新型のAC-14型の錨を採用している。 機関 [ ] 主機関としてはミサイル護衛艦としては初めてを採用している。 あさぎり型(58DD)で大出力のが搭載予定となったことを受けて、このスペイSM1Aと、の高速機であるを方式に配することで、1軸あたり36,000馬力を確保している。 このような異機種ガスタービンの組み合わせによるCOGAG構成は、では類を見ないものであった。 ただし入手可能な主機関の出力と船体寸法を考慮して、最大速力は部隊運用上の許容最低値である30ノットと妥協された(たちかぜ型は32ノット)。 船体寸法の制約上たちかぜ型を含む艦のように機関部をシフト配置とすることができず、はつゆき型と同様のパラレル配置とされている。 なお本型は推進装置の水中放射雑音の低減対策を総合的に実施した初のであり、で導入されたハル・マスカーおよびプレリーに加えて、主機・補機やの防振支持化や主要配管の防振対策、防振材の大量使用や防振継手の採用など多岐にわたる措置が徹底された。 としては、ガスタービン駆動および駆動の主を各2基(出力はいずれも1,200キロワット)を第1・3機械室にそれぞれ配置するとともに、ディーゼル非常発電機(300キロワット)を第3甲板の船体前後に分散配置している。 ガスタービン主発電機の原動機はM1A-05ガスタービンエンジンであるが、これは第1世代護衛艦などで搭載されたM1A-02の強化版であった。 装備 [ ] 本型の武器システムは、基本的にのものを踏襲している。 特にSAM・CICシステムはのの半分の能力を備えており、イージス以前の在来型としては頂点に立つものとされていた。 C4ISR [ ] 戦闘システムの中核となるは、「さわかぜ」のに改善を加えたOYQ-4-1である。 このために(CIC)や関連機器室、空調設備はたちかぜ型と比して大幅に拡張する必要があったが、はつゆき型以来標準となったCIC船体内配置化によって、十分な容積を確保した。 は「さわかぜ」と同型のCとされた。 対空捜索レーダーはCを後檣頂部に、対水上捜索レーダーはを前檣頂部に装備した。 OPS-11は、当初計画では前檣のもっと高い位置に配されていたが、ガスタービンの排気の影響を避けるために後檣を新設してここに移動したものである。 これらはいずれも「さわかぜ」と同様であった。 13 mod. 4 ミサイル発射機 本型の主要な武器システムとなるのはターターD・システムである。 そのサブシステムはいずれも「さわかぜ」(53DDG)と同型で 、、、から構成される。 上記のとおり、本型では艦の前方象限での交戦能力が求められたことから、GMLSは艦首甲板に、また2基のGMFCSも前部上構上に配されている。 就役後、の運用能力付与、またアメリカ海軍がターターD搭載艦に対して行ったNTU改修に準じた近代化改修も検討されたものの、イージスシステム搭載ミサイル護衛艦導入を優先する観点から、これは見送られている。 なお、「さわかぜ」ではMk. 13 GMLSを用いての運用を行っていたが、その分だけSM-1MRに充当される弾庫容量が奪われることから、本型では、あさぎり型(58DD)と同様に、ハープーン専用の4連装発射筒2基を煙突後部両舷の01甲板上に対向装備として、Mk. 13 mod. 4 GMLSはSM-1MR専用としている。 としてはを前部甲板室上と後甲板上に1基ずつ搭載、砲射撃指揮装置(GFCS)としては艦橋構造物上にを搭載した。 また近接防空用として、()2基が後部上構両舷に装備されている。 前部砲塔直後に用の74式アスロック・ランチャーを搭載するのはたちかぜ型(46DDG)と同様だが、はつゆき型(52DD)以来採用された弾庫からの直接装填方式が踏襲されたことから、ランチャーの装備位置は艦橋構造物寄りとなり、また同構造物前面は傾斜して装填用の扉が設置されたものとなった。 またも、従来通り装備されており、装備位置はSSM直下の上甲板上両舷である。 水中攻撃指揮装置は「さわかぜ」やはつゆき型、あさぎり型と同じくSFCS-6である。 74式アスロック・ランチャー 同型艦 [ ] 一覧表 [ ] 艦番号 艦名 建造 起工 進水 竣工 練習艦への 艦種変更 所属 旧:DDG-171 現:TV-3520 1983年 (昭和58年) 5月20日 1984年 (昭和59年) 11月9日 1986年 (昭和61年) 3月27日 2020年 (令和2年) 3月19日 第1練習隊 () DDG-172 1985年 (昭和60年) 1月13日 1987年 (昭和62年) 1月30日 1988年 (昭和63年) 3月23日 ------- 第8護衛隊 () 運用史 [ ] 上記の通り一時は近代化改修の計画があったものの実現せず、就役後は大きな変化なく活動を続けている。 平成24年、25年、27年、28年度予算で延べ4隻分の艦齢延伸のための先行的部品調達予算が、平成26年度予算で1隻分、平成29年度予算で1隻分の改修予算が計上された。 艦齢延伸措置を行い、運用期間をこれまでより10年程度延伸する。 現在、建造中である就役によりはたかぜ型2隻はに種別変更される予定であり 、はたかぜは2020年3月に練習艦へ種別変更された。 登場作品 [ ] 映画・テレビドラマ [ ] 『』 『』 「はたかぜ」が登場。 ・の(として撮影された)に係留されている。 『』 「はたかぜ」と艦名不明の同型艦1隻が登場。 上にてに向かうを、DD-147「」とともに迎撃する。 『』 第139話に「はたかぜ」が登場。 乗員が次々に消えていくというに遭遇する。 アニメ・漫画 [ ] 『』 TVアニメ版に所属として登場。 『』 「はたかぜ」が登場。 へ派遣されるを乗せた「」を、「」とともに護衛する。 小説 [ ] 『』 「はたかぜ」が登場。 「」(リムパック)へ参加するため沖を航行していた最中、の実験に巻き込まれ、同じく演習に参加する予定だった3隻の他艦とともに勃発直前の同沖へタイムスリップする。 そこで、襲来する旧機をで迎撃する。 『』 IBM海軍所属のとして「はたかぜ」が登場。 物語中盤、への上陸を目論むスミノフ艦隊と団を迎撃するために「」、「」などとともに出撃するが、スミノフ艦隊の攻撃によりされてしまう。 『日本北朝鮮戦争 竹島沖大空海戦』 から発射されたを迎撃するために「しまかぜ」が出撃し、「」、「」「」とともにを発射する。 『』 第65護衛隊(架空)所属艦として架空の3番艦「」が登場。 ただし、改装してとを搭載したという設定で、作中では「ミニ・」として扱われる。 ゲーム [ ] 『』 大半の作品で、(CRUISER)のモデルとして使われている。 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 210-213. 228-229. 防衛省経理装備局 艦船武器課 2011年3月. 2015年6月28日閲覧。 208-209. , p. 111. , pp. 112-117. [ ]• 31頁 参考文献 [ ]• 「国産護衛艦建造の歩み」『世界の艦船』第827号、海人社、2015年12月、。 寺田政信「」『日本舶用機関学会誌』第30巻第7号、1995年7月、 489-527頁、 :、。 山崎, 眞「わが国現有護衛艦のコンバット・システム」『世界の艦船』第748号、海人社、2011年10月、 98-107頁、。 海人社, 編纂. 「海上自衛隊全艦艇史」『世界の艦船』第630号、海人社、2004年8月、。 『自衛隊装備年鑑2006-2007』朝雲新聞社、2006年。 「技術開発官(船舶担当)」『技術研究本部50年史』技術研究本部、2002年、72-115頁。 関連項目 [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するカテゴリがあります。 同時期のミサイル駆逐艦(第二世代の)•

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はるかぜ (護衛艦)

護衛艦 は た かぜ

2000年自衛隊にて 基本情報 建造所 運用者 艦歴 発注 起工 進水 就役 退役 除籍 2007年1月15日 その後 実艦的(標的艦)として2009年6月撃沈処分。 要目 3,850 5,200トン 143m 最大幅 14. 3m 深さ 9. 0m 4. の1番艦。 艦名は「振る」に由来し、この名を受け継ぐ日本の艦艇としてはの「」に続き2代目だった。 艦歴 [ ] 「たちかぜ」は、に基づく昭和46年度計画3,800トン護衛艦2308号艦として、で1973年6月19日に起工され、1974年12月17日に進水、1976年3月26日に就役し、に直轄艦として編入されに配備された。 、佐世保基地において出港前のエンジンテスト中に立神第7岸壁に激突、艦首部約2メートルが岸壁に食い込んで損傷し、この時艦首付近にいた乗員2名が軽傷を負った。 同年からの間、ターター装置装備認定試験 SQT のため、米国に派遣。 からまで、護衛艦「」、「」、 8機とともに派遣訓練に参加。 なおこの年、就役時に未装備であった対空レーダー OPS-11 が装備された。 に RIMPAC に参加。 その後、、にも参加した。 、第2護衛隊群隷下に第62護衛隊が新編され同日付で就役した「」とともに編入された。 同年からの間、護衛艦「」、「」とともにハワイ派遣訓練に参加。 、第1護衛隊に編入され、定係港がに転籍。 、第4護衛隊群隷下に第64護衛隊が新編され「あさかぜ」とともに編入。 、護衛艦「」の後を受けて第4代となる。 東京工場において52番砲塔を撤去し、その跡に司令部設備を新設するなどの旗艦への所要の改造が施され、に引き渡された。 、たちかぜの1等海士(当時21歳)が()で飛び込み自殺した。 除籍後 (2008年) 歴代艦長 [ ] 歴代艦長(特記ない限り) 代 氏名 在任期間 出身校・期 前職 後職 備考 1 島田和利 1976. 26 - 1977. 16 74期 たちかぜ艤装員長 東京業務隊付 2 藤本正夫 1977. 17 - 1979. 1 海兵77期 艦長 1等海佐 3 城 泰男 1979. 2 - 1981. 19 艦長 第2海上訓練指導隊付 1等海佐 4 内田耕太郎 1981. 20 - 1982. 1 4期 付 防衛部付 1等海佐 5 中村英昭 1982. 2 - 1983. 19 防大5期 艦長 艦長 1983. 1 1等海佐昇任 6 山下陽一郎 1983. 20 - 1985. 20 防大5期 第1海上訓練指導隊船務科長 戦術訓練装置運用隊 7 山口壮一郎 1985. 21 - 1987. 31 防大5期 プログラム業務隊付 学生課長 1987. 1 1等海佐昇任 8 海老洋王 1987. 1 - 1989. 14 教官 兼研究部員 呉基地業務隊補充部付 9 土手義孝 1989. 15 - 1991. 30 防大8期 管理部 援護業務課長 艦長 10 西本政弘 1991. 1 - 1993. 30 防大13期 東京業務隊付 第42護衛隊司令 1等海佐 11 山下公正 1993. 1 - 1994. 29 防大11期 管理部人事課長 くらま艦長 12 八木場紀元 1994. 30 - 1996. 19 防大14期 運用開発隊開発第1科長兼第2科長 艦長 13 竹中勝義 1996. 20 - 1997. 7 防大16期 管理部人事課長 艦長 1等海佐 14 西田利雄 1997. 8 - 1999. 28 防大16期 艦長 艦長 1998. 1 1等海佐昇任 15 亀井尚三 1999. 29 - 2000. 29 防大20期 海上幕僚監部監理部 総務課能率管理班長 海上自衛隊第1術科学校 教育第2部長 1等海佐 16 天川勝昭 2000. 30 - 2001. 31 海上幕僚監部人事教育部 教育課学校班長 自衛艦隊司令部監理主任幕僚 1等海佐 17 佐藤正志 2001. 1 - 2002. 19 防大22期 主任教官 艦長 18 小野寺功 2002. 20 - 2004. 31 防大22期 艦長 司令部幕僚 1等海佐 19 落 修司 2004. 1 - 2005. 29 防大25期 海上自衛隊幹部候補生学校 第1学生隊長兼学校教官 司令部幕僚 2005. 1 1等海佐昇任 20 向窪敏朗 2005. 30 - 2007. 15 防大22期 横須賀地方総監部管理部人事課長 呉海上訓練指導隊司令 脚注 [ ].

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はたかぜ型護衛艦 DDG-171 「はたかぜ」 艦級概観 艦種 建造期間 1983年 - 1988年 就役期間 1986年 - 就役中 前級 次級 性能諸元 排水量 基準:4,600 (2番艦は50トン増) 満載:5,900トン (2番艦は50トン増) 全長 150 m 全幅 16. 4 m 吃水 4. 8 m 深さ 9. に続く第三世代として、中の・度計画で計2隻が建造された。 の建造単価は約599億円であった。 来歴 [ ] 海上自衛隊は、期間中のによってミサイル護衛艦(DDG)の整備に着手した。 そして3隻の整備によって、の時点で、に必要な8隻のミサイル護衛艦のうち半分が充足することとなった。 これらの艦は、いずれものに準じて、艦後部にを搭載する設計を採用していたことから、ミサイルの射界はおおむね後方に限られた。 これは適宜回頭・変針することによって補うことはできるが、戦術行動の自由度という観点からは、前方にターター・システムを装備した艦を従来艦とペアで配備するほうが望ましいことは明らかであった。 またたちかぜ型3番艦(53DDG)は、護衛艦へのガスタービンエンジン導入開始後に建造されたものの、この規模の艦に適した規模のガスタービンエンジンが入手できなかったことから、従来通りの艦として建造されていた。 の当初計画では、各護衛隊群の8艦8機体制化のため、DDG 4隻の建造が検討されており、これらは船体前部にターター・システムを装備するとともに主機をガスタービン化した新型艦とすることになった。 これが本型である。 ただしDDG用ガスタービン主機の導入可能性の見極めや経費枠による整備隻数の問題から、53中業中での建造数は1隻に削減され、残り3隻はに先送りされることになった。 その後、56中業での計画数は2隻に削減されたうえに、度で予定されていた3番艦の建造は中止され 、DDに振り替えられた。 これは、この時点での対日リリースの公算が高まったことから、あえて8艦8機体制に必要なDDGの所要数を完全には充足させず、将来ののための建造余席を確保するための措置であった。 設計 [ ] 基本計画番号はF112とされた。 船体 [ ] 設計面では本型にやや遅れて計画が進められていたとの共通点が多くなっており、船型も全通上甲板を有する長船首楼型とされている。 また顕著なナックルを有するのも同様である。 1と、に近い幅広の船型とされた(たちかぜ型は10、あさぎり型は9. これはガスタービン主機の採用によって機関部重量が減少し、一方でCIWSやSSMなど搭載装備が増加したことによる重心上昇に対して、を確保するための措置であった。 またシアは少ないものとされている一方で、護衛艦としては珍しくブルワークを設けている。 これは艦首甲板のミサイル発射機を用いてミサイルの搭載・陸揚作業を行うための甲板平坦部を確保するとともに、凌波性も確保するための措置であった。 8艦8機体制下として初めて計画されたミサイル護衛艦として、艦尾甲板をとして設定している。 ただしを設置しないため固有のはもたないほか、通常の状態では所要の甲板長を確保できないことから、発着の際には52番砲の砲身を90度横に向けることで対処している。 また発着の安全性向上の為、ミサイル護衛艦として初めてが装備された。 なお2番艦「しまかぜ」では同年度の「あさぎり」(58DD)と同様、大きな把駐力を期待できる新型のAC-14型の錨を採用している。 機関 [ ] 主機関としてはミサイル護衛艦としては初めてを採用している。 あさぎり型(58DD)で大出力のが搭載予定となったことを受けて、このスペイSM1Aと、の高速機であるを方式に配することで、1軸あたり36,000馬力を確保している。 このような異機種ガスタービンの組み合わせによるCOGAG構成は、では類を見ないものであった。 ただし入手可能な主機関の出力と船体寸法を考慮して、最大速力は部隊運用上の許容最低値である30ノットと妥協された(たちかぜ型は32ノット)。 船体寸法の制約上たちかぜ型を含む艦のように機関部をシフト配置とすることができず、はつゆき型と同様のパラレル配置とされている。 なお本型は推進装置の水中放射雑音の低減対策を総合的に実施した初のであり、で導入されたハル・マスカーおよびプレリーに加えて、主機・補機やの防振支持化や主要配管の防振対策、防振材の大量使用や防振継手の採用など多岐にわたる措置が徹底された。 としては、ガスタービン駆動および駆動の主を各2基(出力はいずれも1,200キロワット)を第1・3機械室にそれぞれ配置するとともに、ディーゼル非常発電機(300キロワット)を第3甲板の船体前後に分散配置している。 ガスタービン主発電機の原動機はM1A-05ガスタービンエンジンであるが、これは第1世代護衛艦などで搭載されたM1A-02の強化版であった。 装備 [ ] 本型の武器システムは、基本的にのものを踏襲している。 特にSAM・CICシステムはのの半分の能力を備えており、イージス以前の在来型としては頂点に立つものとされていた。 C4ISR [ ] 戦闘システムの中核となるは、「さわかぜ」のに改善を加えたOYQ-4-1である。 このために(CIC)や関連機器室、空調設備はたちかぜ型と比して大幅に拡張する必要があったが、はつゆき型以来標準となったCIC船体内配置化によって、十分な容積を確保した。 は「さわかぜ」と同型のCとされた。 対空捜索レーダーはCを後檣頂部に、対水上捜索レーダーはを前檣頂部に装備した。 OPS-11は、当初計画では前檣のもっと高い位置に配されていたが、ガスタービンの排気の影響を避けるために後檣を新設してここに移動したものである。 これらはいずれも「さわかぜ」と同様であった。 13 mod. 4 ミサイル発射機 本型の主要な武器システムとなるのはターターD・システムである。 そのサブシステムはいずれも「さわかぜ」(53DDG)と同型で 、、、から構成される。 上記のとおり、本型では艦の前方象限での交戦能力が求められたことから、GMLSは艦首甲板に、また2基のGMFCSも前部上構上に配されている。 就役後、の運用能力付与、またアメリカ海軍がターターD搭載艦に対して行ったNTU改修に準じた近代化改修も検討されたものの、イージスシステム搭載ミサイル護衛艦導入を優先する観点から、これは見送られている。 なお、「さわかぜ」ではMk. 13 GMLSを用いての運用を行っていたが、その分だけSM-1MRに充当される弾庫容量が奪われることから、本型では、あさぎり型(58DD)と同様に、ハープーン専用の4連装発射筒2基を煙突後部両舷の01甲板上に対向装備として、Mk. 13 mod. 4 GMLSはSM-1MR専用としている。 としてはを前部甲板室上と後甲板上に1基ずつ搭載、砲射撃指揮装置(GFCS)としては艦橋構造物上にを搭載した。 また近接防空用として、()2基が後部上構両舷に装備されている。 前部砲塔直後に用の74式アスロック・ランチャーを搭載するのはたちかぜ型(46DDG)と同様だが、はつゆき型(52DD)以来採用された弾庫からの直接装填方式が踏襲されたことから、ランチャーの装備位置は艦橋構造物寄りとなり、また同構造物前面は傾斜して装填用の扉が設置されたものとなった。 またも、従来通り装備されており、装備位置はSSM直下の上甲板上両舷である。 水中攻撃指揮装置は「さわかぜ」やはつゆき型、あさぎり型と同じくSFCS-6である。 74式アスロック・ランチャー 同型艦 [ ] 一覧表 [ ] 艦番号 艦名 建造 起工 進水 竣工 練習艦への 艦種変更 所属 旧:DDG-171 現:TV-3520 1983年 (昭和58年) 5月20日 1984年 (昭和59年) 11月9日 1986年 (昭和61年) 3月27日 2020年 (令和2年) 3月19日 第1練習隊 () DDG-172 1985年 (昭和60年) 1月13日 1987年 (昭和62年) 1月30日 1988年 (昭和63年) 3月23日 ------- 第8護衛隊 () 運用史 [ ] 上記の通り一時は近代化改修の計画があったものの実現せず、就役後は大きな変化なく活動を続けている。 平成24年、25年、27年、28年度予算で延べ4隻分の艦齢延伸のための先行的部品調達予算が、平成26年度予算で1隻分、平成29年度予算で1隻分の改修予算が計上された。 艦齢延伸措置を行い、運用期間をこれまでより10年程度延伸する。 現在、建造中である就役によりはたかぜ型2隻はに種別変更される予定であり 、はたかぜは2020年3月に練習艦へ種別変更された。 登場作品 [ ] 映画・テレビドラマ [ ] 『』 『』 「はたかぜ」が登場。 ・の(として撮影された)に係留されている。 『』 「はたかぜ」と艦名不明の同型艦1隻が登場。 上にてに向かうを、DD-147「」とともに迎撃する。 『』 第139話に「はたかぜ」が登場。 乗員が次々に消えていくというに遭遇する。 アニメ・漫画 [ ] 『』 TVアニメ版に所属として登場。 『』 「はたかぜ」が登場。 へ派遣されるを乗せた「」を、「」とともに護衛する。 小説 [ ] 『』 「はたかぜ」が登場。 「」(リムパック)へ参加するため沖を航行していた最中、の実験に巻き込まれ、同じく演習に参加する予定だった3隻の他艦とともに勃発直前の同沖へタイムスリップする。 そこで、襲来する旧機をで迎撃する。 『』 IBM海軍所属のとして「はたかぜ」が登場。 物語中盤、への上陸を目論むスミノフ艦隊と団を迎撃するために「」、「」などとともに出撃するが、スミノフ艦隊の攻撃によりされてしまう。 『日本北朝鮮戦争 竹島沖大空海戦』 から発射されたを迎撃するために「しまかぜ」が出撃し、「」、「」「」とともにを発射する。 『』 第65護衛隊(架空)所属艦として架空の3番艦「」が登場。 ただし、改装してとを搭載したという設定で、作中では「ミニ・」として扱われる。 ゲーム [ ] 『』 大半の作品で、(CRUISER)のモデルとして使われている。 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 210-213. 228-229. 防衛省経理装備局 艦船武器課 2011年3月. 2015年6月28日閲覧。 208-209. , p. 111. , pp. 112-117. [ ]• 31頁 参考文献 [ ]• 「国産護衛艦建造の歩み」『世界の艦船』第827号、海人社、2015年12月、。 寺田政信「」『日本舶用機関学会誌』第30巻第7号、1995年7月、 489-527頁、 :、。 山崎, 眞「わが国現有護衛艦のコンバット・システム」『世界の艦船』第748号、海人社、2011年10月、 98-107頁、。 海人社, 編纂. 「海上自衛隊全艦艇史」『世界の艦船』第630号、海人社、2004年8月、。 『自衛隊装備年鑑2006-2007』朝雲新聞社、2006年。 「技術開発官(船舶担当)」『技術研究本部50年史』技術研究本部、2002年、72-115頁。 関連項目 [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するカテゴリがあります。 同時期のミサイル駆逐艦(第二世代の)•

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