ああ言えばフォーユー。 HUGっと!プリキュア第37話『未来へ! プリキュア・オール・フォー・ユー!』感想&紹介

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絶対にこのマンションを購入しないでください。 将来問題が発生する可能性が著しくある物件です。 購入された方が被害者にならないためにも…。 近隣の方々は建設を反対しているのではないのです、6階を4階にしてほしいと希望しているだけなのです。 でないと何十戸の世帯の日照が奪われてしまいます。 それも一生涯です。 建設地の周辺の道路は通学路なのですが、一方通行で道幅が狭いので、路上に駐車車両が増えると、子供たちが事故に巻き込まれることも考えられます。 周辺に住んでいる人々の声を、全て無視するような業者、人間として最低です。 こんな最低のヤツラから、皆さんの夢の住宅であるマンションを、絶対に買わないでください。 建設業者も色々良くない噂があるとのこと…。 もしこの物件を購入された方が、現在マンションを包むように周辺にはためく、百本以上の黄色いのぼり旗を見て、この地で生涯生活せれるのかと思うと、私たちも心が痛みます。 やれやれ、旗を下ろして1月半経つのになんでいまさら「黄色い幟こそいい迷惑」なんて書き込みがされるのか・・・本当に旗を迷惑に感じてるご近所さんなら、「ようやく沈静化しつつあるのか」くらいに思えばいいだろうに。 住民感情としては、「静かで明るい生活を返せ」「金なぞいらんから更地に戻して出て行け」が本音ですよ。 しかし、なるほど違法建築ではないらしいので司法の場に訴えても建設撤回を実現するのは難しそうなので、マンション側住民側双方の不都合がなるべく少なくなる為の譲歩と日照・振動・騒音など実際に発生した被害に対する補償を要求している状況です。 マンションが地域住民に受け入れられる努力をしないばかりか、事あるごとに住民感情を逆なでする発言を繰り返す業者の建てたマンションを購入される方々が憐れでなりません。 27です No. 28匿名はんのご指摘はごもっともだと思いますが、往々にして人は失敗から学ぶものです。 それは、問題が発生するまでそこに問題が起きる可能性があると気がつかないからで、「最初から・・・しておけばよかった」は当事者にとっては事実上不可能です。 西千葉のフォーユーの物件に関していうと、この物件がこの地域で初めての5階を越える建物で、多くの地域住民はここがそのような建設が合法な場所と認識していませんでした。 しかし、それを理由にこの建物は撤退するべきだと主張するつもりはありません。 合法な建物の建設を制約する方法はありません。 が、「撤退して欲しい」と望むことは違法ではないですよね。 23 の「金が欲しいからに決まってんじゃん!」という書き込みに対して、金より望む本音があると主張しているだけで。 その望みに強制力を持たせる方法がないことは認識しております。 とはいえ、マンションが違法建築ではないとしても、日照等の民事的被害についてはに損害の賠償を求める権利はあります。 我々が損害の賠償だのと言い出す前に、充分な話し合いといくらかの譲歩があればこのような事態にはならなかったと考えております。 利害の不一致が衝突に発展しないよう話し合いや調整を行うのは、建設に限らずどんな場合でも当たり前に行われることかと思います。 この業者は周辺の利害関係者との調整を怠ったばかりか、わざわざ近隣の感情を逆撫でするような発言を繰り返し、このような事態を引き起こしているのです。 片付けてしまった旗のことで口論するのも詮無いが、あの旗はすべてマンション反対に賛同してくださった方の私有地に設置してありました。 法令に違反してなければ何をやっても構わないというスタンスの方に批判される謂れはない。 それよりもあの旗の設置してあった場所の数だけマンション反対者がいたことをこころに刻んでいただきたい。 ところで、周辺住民を名乗りながら、もう無い旗を迷惑がったり、わざわざご近所を挑発するような書き込みをする御仁がいるようですな。 少々思慮が及ばない検討者は近隣住民同士で雰囲気が悪い地域なのかと思うだろうし、賢い検討者はデベロッパーの質を理解するでしょう。 どちらにしても営業の足しにならないし、不愉快なのでおやめなさい。

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「ああ、困った」って英語でなんて言う?京香の友だち増える英会話

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『あ、光が……。 どうやらいよいよみたいですよ、先輩』 『ああ、だな……で、本当にここで良いのかよ? 仮初とはいえ、一応は世界が終わる瞬間だぞ?』 『別にいいじゃないですか。 変に気取った場所より、勝手知ったる図書準備室の方が私達らしいでしょ?』 『ん……ま、確かにそうか』 『だから大人しく、此処で待ってましょ……あ、そう言えば』 『ん?』 『今日って、何の日か覚えてます?』 『今日って……10月29日が?』 『ええ』 『何の日って……別に、ハロウィン会だろ? 他になんかあるか? あーそれともあれか? ハロウィンそのものってことか?』 『違いますよ……はぁ、よくそれで完全記憶能力とか言えますね。 んん……っ」 10月18日、午前6時34分。 都内某所、とあるタワーマンションの一室。 日本を代表する女優、水無月 楓乃こと桜木 楓乃は朝日を横顔に、ベッドからゆっくりと体を起こす。 寝ぼけ眼をさすりキョロキョロと周囲を見回すと、そこにあるのは見慣れたいつもの空間。 そ今日もまた、いつも通りの朝がやって来た。 「ふぅ……」 楓乃は軽く伸びをし、その長い脚をベッドから放り出す。 そして乱雑な動きでスリッパに履き替えると、すぐさま毎朝のルーティーンへと入った。 まずは手と顔を洗い、軽くスキンケア。 そして軽いストレッチを終えてから、朝食の準備へと入る。 といっても、今日はどうにも自炊する気力が起きない。 なので楓乃は冷蔵庫からヨーグルトとバナナを取り出し、ダラダラと自室のテーブルまで向かう。 そして椅子に腰掛け、ヨーグルトを口に運び始めた。 室内には、もそもそと小さな咀嚼音だけが響く。 無駄に大きなテレビはあるが、自身が女優として売れるに従って点ける機会は殆どなくなっていった。 今では無用の長物だ。 ふと、楓乃は視線を僅かに横へとずらす。 そこに置かれてるのは、一冊の台本。 収録予定の邦画のもので、しかも自身が主演のためセリフも多く、昨夜も黙々と読み込んでいたものだ。 楓乃はスプーンを咥えつつ、おもむろにそれを手に取った。 「栞……」 そしてパラパラとページをめくり、その細い指先で目当ての物を取り出す。 それは吸い込まれるような藍色をした、本革製の栞だった。 「ふふ……」 楓乃はは小さく微笑み、その表面をそっと撫でる。 これは高校時代、とある陰気で勝手に行方不明になってしまうような先輩からのレゼント。 「まさか、私の方が貰っちゃうなんてね」 その日は本来であれば、楓乃がプレゼントを渡す側の筈だった。 なので事前に希望を聞いてみたのだが……その際の当人はどうも勉強に夢中だったらしく、話半分に聞いてしまっていたらしい。 そのせいか彼の中では「自分へのプレゼントの相談」ではなく「楓乃へのプレゼントの相談」へと勝手に変換されてしまったようで……何故か楓乃が貰う羽目になってしまった。 (ビックリしたなぁ、あの時は) 当時を思い返し、楓乃はクスリと吹き出す。 渡そうと思っていた相手からの、まさかの逆プレゼント。 さすがに受け取れないと楓乃も最初は断ったが、結局は押し付けれるように手渡されてしまった。 以来、こうしてずっと読書と仕事のお供としてこの栞を愛用し続けている。 (そして今思えば、これが最大のヒントでもあった……。 私がこの栞を使い始めたのは10月29日からだから、それを10月20日時点の浅野先輩が知っているというのは矛盾してる。 多分あの人も、11年前の記憶はおぼろげだったんだろうな) 楓乃は栞を、そっとテーブルの上に置く。 おそらくは清治たち3年生が卒業する際に使っていたからこそ、清治も勘違いしたのだろう。 だからこそ、本来であればあり得ない時期にこの栞の存在について言及してしまった。 運動も勉強も出来る完璧超人がそのような初歩のミスを犯してしまったのは、11年来の片思いのなせる業か。 「ま、片思いに関しては私も人のこと言えないけどね……」 楓乃は溜息をつきつつ、スマホのSNSのアプリを起動して登録された連絡先を親指でスクロールしていく。 もちろん、目指すは「ヤ行」にいるあの先輩。 「ん、あった」 その名を見つけ、楓乃の頬が僅かに緩む。 「10月29日……11年ぶりの誕生日プレゼントは何がいいかな、八坂先輩?」 そして早速、英人に向けてメッセージを打ち始めたのであった。 「ん、つ……ぅ」 小さい呻き声を漏らしながら、一人の男性が病室のベッドから身を起こした。 「ここ……病院?」 ベッドサイドに置かれていた眼鏡を掛けつつ、男性は周囲を見回す。 白いシーツに、白いカーテン。 微かに鼻腔をくすぐる消毒液の臭いを鑑みても、ここが病院であると判断するのにそう時間は掛からなかった。 だがそれに気付いた瞬間、背中からは鈍い痛みが襲ってくる。 「つつ……痛てて……」 思わず右手を背に回すと、そこには仰々しいまでの治療の跡が指に触れる。 どうやら、いつの間にかかなりの重傷を負ってしまったらしい。 なので逆側からも確認してみようと左腕を動かそうとした時、ようやくその手が誰かに握られていることに気付いた。 「あざみ、さん……」 視線を向けると、そこには手を握りしめたままベッドに寄りかかり、静かに寝息を立てている女性がひとり。 「ん、んぅ……智弘、くん?」 智弘が起きたことに気付いたのか、あざみもつられるようにして目を覚ます。 「ああ、おはよう」 「おはよう……って、意識戻った!? 怪我は大丈夫!? もう痛くない!? 」 「いや、痛いことは痛いよ、うん。 でも、大丈夫……どうやら、心配かけたみたいだね」 「良かった……」 智弘の言葉に、あざみはほっと胸を撫でおろす。 充血した瞳と目元の隈を見るに、夜を徹して智弘の傍にいたのだろう。 その際の彼女の心労は計り知れない。 だから智弘は、すこしでも彼女を安心させるために優しく微笑み続けた。 「……そう言えば、 日向 ( ヒナタ )は?」 「日向なら、お母さんの所に預けてあるよ。 あの子もすごく心配してたから、智くんが起きたと知ったらすごく喜ぶと思う」 「そうか……うん」 智弘は小さく頷きつつ、あざみの手を握る。 「智くん?」 「いや、あざみさんがこうして手を握ってくれたお陰で、無事帰ってこれたんだなって。 なんか……寝ている間、変な夢を見ていたからさ。 まるで過去に戻ったような」 「私も、同じ夢を見てたかも。 本当にリアルな……高校の時の」 「あざみさんも?」 二人は驚いたように目を見合わせる。 「ははは……。 手繋いだまま寝てたから、かな?」 「かもしれないね。 でも……うん、懐かしかった。 久しぶりにあざみさんの制服姿が見れたし」 「もう……」 あざみは苦笑しつつ、高校時代のことを思い返す。 あの頃は同じグループに居た清治のことが好きで、智弘についてはいちクラスメートとしか思っていなかった。 でも今、そんな彼と結婚し愛し合うようになっている。 「ねぇ智くん。 「ん?」 「いや、何でもない」 だがあざみはそれを口に出すことはせず、首を横に振る。 何故なら、それは無意味な仮定だと悟ったからだ。 (だって貴方は、たとえどんな時そしてどんな相手だろうと、私のことを命懸けて守ってくれる) 脳裏に微かに浮かぶ未来の夫の雄姿に微笑み、あざみはそっと口を開く。 「ね、智くん」 「何だい?」 「愛してる」 唐突な告白に、智弘はきょとんする。 しかしすぐに優しい笑顔に戻り、 「僕も、愛してるよ」 同じ言葉を最愛の人へと返した。 その男の名は杉田 廉次。 昨夜未明に人をひとり刺したばかりの、まさに生まれたての犯罪者であった。 彼は道端で目を覚ました後、路地裏を当てもなく歩いている。 「何でこの俺が……あああっ!」 廉次は突然、傍にあったポリバケツを思い切り蹴飛ばした。 中からは大小のポリ袋が散乱し、腐臭ともつかぬすえた臭いが廉次の鼻をつく。 彼がここまで怒りを露わにするのは、偏に自身の虚栄心が傷つけられた為。 「くそっ、俺は『 人狼 ( ワーウルフ )』だぞ!? 人を超えたんだぞ!? なのにあんな、八坂や仲木戸程度の奴等にいぃ……っ!」 クソ、と廉次はビルの壁を蹴った。 「これも有馬の野郎が、土壇場でフケやがったからだ……! くそお! 有馬ぁ! さっさと出てこぉい!」 大声でその名を呼び続けるが、当然、返事をする者は誰もいない。 廉次は再び、壁を蹴った。 「……クソッ! これから、どうするか……」 怒りに表情を歪めつつも、廉次は冷静に次の一手を模索し始める。 頼みの綱となる有馬がいない以上、自分一人でやるしかない。 幸い元の世界においても『 人狼 ( ワーウルフ )』の力は健在。 ならば、いくらでもやりようはある。 廉次は僅かに、口角を上げた。 「次は……こっちの山手あたりをやるかぁ?」 あっちの世界では広さが限定されていることもあってしくじったが、こちらはほぼ無限大。 自身の『異能』を駆使すれば逃げるも隠れるも自由だ。 「杉田、廉次だな?」 突如後ろから、男の声が響いた。 廉次は慌てて振り返る。 するとそこには、スーツに身を包んだ、誠実を絵に書いたような男が立っていた。 「なっ……!? 」 「警視庁異能課、義堂誠一だ。 杉田 廉次、お前を仲木戸 智弘さん殺人未遂の件で逮捕する」 「な、なんで此処が……!」 「詳しい話は既に八坂から聞いている。 11年前のことが知らんが……この世界で、あいつの『目』から逃げられるとは思わないことだ」 警察手帳を胸ポケットにしまい、義堂はゆっくりと廉次に向かって歩み寄る。 その目には、絶対に逮捕するという強い意志が込められていた。 「く、くっ……! おおおおおっ!」 おそらく、このまま走って逃げ切ることは不可能。 そう悟った廉次は落ちていた鉄パイプを拾い、一か八かと義堂に飛び掛かった。 しかし。 「遅い!」 柔道の有段者でもある義堂に通用するはずもなく、背負い投げで一気に肩から地面へと叩きつけられる。 「が、あ……!」 「悪いが夜はとにかく、昼間のお前に負けるわけにはいかないんでな……11時43分、容疑者確保!」 そしてその右手に、ガチャリと手錠が掛けられた。 それは『異能』が絡む大事件ではあったが、所詮夢は夢。 世の中は相も変わらず、普段通りの日常を迎えている。 そして今日も、とある男が行きつけのバーにただ一人。 「……先に何か、頼まれますか?」 「……いや、もう少しだけ待たせてくれると。 すみません」 「いえ。 浅野さんには、よく来ていただいてますから」 それは高級ブランドのスーツに身を包んだ、如何にもエリートサラリーマンといった風貌の男だった。 髪型は綺麗に整えられ、靴や時計もよく手入れされている。 一見すれば、誰がどう見ても仕事も出来て、稼ぎもいい超有望株に見えるだろう。 だが今の彼はマスターが出してくれたおしぼりで手を拭きつつ、しきりに時計をチェックするばかり。 しかも体までそわそわと震わせているその様子は、彼の身に付けている物の価値と比べてあまりにもアンマッチだった。 「……どなたか、お待ちで?」 そしてそんな様子を気遣ってか、マスターがカウンター越しに声を掛ける。 「ええ、まあ……」 「女性ですか?」 「いえ、男ですよ」 「ほお」 マスターは意外そうに声を漏らす。 「今日、久しぶりに会う約束をしてるんですけどね。 なんか、緊張しちゃって……」 「久しぶり……かつての同級生ですか?」 「ええ」 「で、その方が中々来ないと」 「まあ、そもそもがそんなきっちりとした約束じゃあなかったんで……」 清治は再び、おしぼりで手を拭う。 「来ない可能性もある、と?」 「まあ可能性としてはありますけど……でも不思議と、来るとは確信してるんです」 「それは何故?」 マスターは首を傾げる。 「なんというか……俺自身、彼のことあまり知ってるわけじゃないですけど、何故かそう思えるんです。 そして同時に一人の男が、店の中へと入ってくる。 それはまるで学生のような恰好をした、推定アラサーの陰気な男。 正直な所この店には若干不釣り合いな男であったが、清治はゆっくりと椅子を返してその姿を正面から見る。 「11年ぶりだな、八坂」 そして爽やかな笑顔で、彼を出迎えた。 ~輝きを求めて編・完~ 【お知らせ】 ここまでお読みいただき、ありがとうございます。 これにて『輝きを求めて』編は完結です! いただいた星、フォロー、ハート等はとても励みになっております! 本当にありがとうございます! そして次回ですが、幕間ということで日常編を2~3話かけてやる予定です。 タイトルは『横浜市のおかしな人たち』、乞うご期待!.

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ああ言えばフォー・ユー

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勝ちたい、という思いだけで実力が上がることは無い。 その思いは、ただの燃料だ。 着火してこそ、燃料は人を動かす。 勝ちたい。 勝ちたいんだ。 心の底からそう思えるようになれたのは何故なのだろう。 私を認めてくれる声。 私の頑張りを静かに見てくれる存在。 皆が、私の全てを変えてくれた。 変われるチャンスは、何処でも転がっている。 それが全て。 勝ちたいという思いが自分を走らせてきた。 その帰結として、今の自分がある。 今、もう一度向き合って変わる。 過去の自分と、過去の仇敵。 大将に居座りながらぶっちぎりの総得点NO・1キープしながら、全国リーグでもその勢いはとどまる事はなかった。 元々、高卒でプロ入りしてもなんら遜色ない実績の持ち主である。 この活躍は予想外という訳ではないだろう。 それでも、皆が皆口を揃えて言う。 あの雀士は眼の色が変わった。 打ち筋に傲慢さがなくなった。 淡ちゃんはもう、大丈夫。 何だか、毎日が不完全燃焼している気分に襲われている。 何かが足りない。 原因は解っていた。 いつもある時間が、無くなってしまったから。 同じ髪色をした愉快な男の子との触れ合いが無くなってしまったから。 「が、頑張れ淡----もう少し、もう少しだから------」 そのもう少しは、残りあと一ヵ月。 近いようで、果てしなく遠い未来だ 麻雀に打ち込む為に暫く会わない事を決めた淡であったが、その影響は最近如実に現れるようになっていった。 一人の食事。 一人の生活。 これだけが、彼の存在を感じられる瞬間であったから。 ふと、自分の行動を振り返って見る。 「-----」 何というか-----本当に拾われた捨て犬の如き懐きっぷりであった。 その事実を思い知り、羞恥心が湧き起こる前に、不安が湧き起こっていく。 鬱陶しくなかっただろうか、とか。 迷惑じゃなかっただろうか、とか。 他人の事をあまり斟酌しない彼女が、まず第一にそんな風に思うようになった。 それだけでも、相当な変化である。 「------」 けれども。 彼女の本質は、やっぱり我慢強い方じゃない。 隣部屋のキーロックが外される音に、胸が弾む音を自覚する。 今までの思考がぐるぐる回って我慢しろ、我慢しろと命令をしていく。 けれども。 彼女は半ば衝動的に自分の部屋から飛び出し、隣部屋のインターフォンを、押した。 大層お気に召したらしい。 インターフォンに応え出ると、そこには何だか涙目のしおらしい金髪少女がいた。 事態をそれとなく察した彼はにこやかに彼女を自宅に招いた。 その帰結が、これである。 何というか-----いつの間にこれ程懐かれたのかと。 何だか旅行から帰って来たカピーのようだった。 「どうした、嫌な事でもあったか?リーグ戦、頑張っているみたいじゃないか」 「うん。 リーグ戦、頑張っているよ。 麻雀で嫌な事は一つもないよ。 調子も、悪くないし」 「じゃあ、どうした?」 そう聞くと、彼女は黙りこくって京太郎の身体にしな垂れかかっていく。 何ともやわっこい感覚に、京太郎の鼓動も跳ね上がる。 最初、彼女の存在を知ったのは「大星」の表札を見た時。 同姓だろうと思っていたけど、偶然彼女が出掛ける瞬間を目撃してしまった。 全ての絶望を抱え込んだ様な、試合終了の時の顔も。 ハンドボールで、肩の怪我をした時。 最後の大会に出られない事実に、直面した時。 少し気になって、彼女の事を少しだけ調べた。 大学リーグの出場者一覧に、しっかりと彼女の名前は記されていた。 あの目を浮かべて、それでも歯を食いしばって麻雀と向き合っているんだ。 そんな、自分勝手な共感を胸に、彼はならば自分勝手に彼女を応援しよう、と心に決めた。 挫折に向き合う強さを。 その心を。 それらを持ち合わせている限り、絶対に彼女の事を応援するのだ、と。 そして、幾度となき成り行きの果てに、今こうして彼女にはっきりとその心を伝えることが出来た。 応援している。 頑張ってほしい。 お前のおかげで、自分は元気を貰っている。 その言葉を伝えた時の花咲くような笑顔が、ずっと脳に張り付いていて。 自分の感情の在処が、ちょっとだけ解らなくて、混乱している最中なのだ。 だから、こういうスキンシップが、今となってはとても心臓に悪い。 いい匂いがするなぁ、とか、柔らかいなぁ、とか。 そんな思考が脳裏に浮かんでしまって。 そして、 「すー------すー-------」 寝息が、聞こえた。 シャツの裾を弱々しく握りしめながら、彼女は眠っていた。 「本当に----子供っぽい奴」 そんな風に軽く毒づきながら、さてどうしようかと思ってしまう。 と、なると。 「まあ、しょうがないか」 彼は彼女を持ち上げると静かにベッドに横たえた。 これでいい。 この後、しっかりと戸締りをして、自分はちょっと近場のネカフェにでも行って寝泊りするのだ。 今自分にできる、最大級理想的な紳士的な振る舞いをしよう。 そうしよう。 そして、ベッドから離れようとした瞬間に、 その言葉を聞いた。 「----寂しい」 うわ言の様に放たれたその言葉は、何処か溺れているような苦しみの色が滲んでいた。 「----キョウタロー------」 やめてくれよ。 孤独に苦しんで、孤独に再起を誓った彼女の苦しみが。 天真爛漫な彼女の姿と、その裏返しとしての、寂しがり屋な本性が。 純真無垢で、弱々しい姿が。 「-----」 彼は、一つ溜息を吐いてベッドの横に胡坐をかいた。 丁度、彼女の寝顔が見える位置に。 「なあ、淡」 呟く。 彼女に届かないことをいい事に、彼女に伝えるように。 「俺は、お前の寂しさを紛らわせることが出来ていたのか?」 くしゃり、と彼は彼女の髪を撫ぜる。 その時に湧き上がった感情を、見つめる。 「解ったよ。 今日はここにいてやるから。 寂しく、ないだろ?」 そんな言い訳を用意して、彼もまたベッドの縁を背もたれ代わりに、彼女の手を握った。

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