こいこい ルール。 サマーウォーズにでてくる 花札のこいこいのルールについて簡単にルールを説明

花札

こいこい ルール

花札こいこいをやりにこいこい 春の花々が綺麗な季節ですね。 とは言っても、コロナ拡大防止のための自粛が求められる現状 なかなか自由に外出できないですが。 こういうときは、お花見の代わりに花札を楽しむのも一興。 そこで今回は、花札の代表的な遊び方の1つ 『こいこい』のルールをまとめてみました。 本当は「花合わせ」や「八八」等のルールと比較する形で 花札の遊びを全部まとめて書こうと思ったのですが かなりの分量になってしまいますので、それぞれで分けようと思います。 花札のパッケージに天狗の顔が使われるのは 「花」と「鼻」を掛けて、天狗の面が花札の販売店に掛けられていたことからきています。 花札が賭博に使われていた江戸時代 鼻をこするのが賭博場へ入場するための合図だったそうです。 月ごとの花を覚えよう 花札は「花かるた」とも呼ばれ、季節ごとの花がデザインされています。 賭博とは別に、花鳥風月を楽しめる雅な遊びだからこそ 現在に至るまで広く親しまれてきたのだと思います。 それが国産化された「天正かるた」「ウンスンカルタ」が、花札の原型とされています。 ポルトガル語でカードを意味する「carte」は、かるたの語源にもなっています。 左上から右下に向かって1~12月、各4枚。 こいこいに限らず、花札は同じ月の花をセットにして取る形式のゲームなので 月ごとのデザインを知っておくといいでしょう。 各月を代表する札 まずは、それぞれの月を代表する札の名称と合わせて 各月の花を観賞しながら覚えましょう。 [1月] 松に鶴 [2月] 梅に鶯 [3月] 桜に幕 [4月] 藤に不如帰 [5月] 菖蒲に八橋 [6月] 牡丹に蝶 [7月] 萩に猪 [8月] 芒に月 [9月] 菊に盃 [10月] 紅葉に鹿 [11月] 柳に小野道風 [12月] 桐に鳳凰 出来役と点数 次は、こいこいで採用されている「役」を覚えましょう。 花札は特定の札を集めることで、役が出来て点数になります。 ここで紹介する役と点数は、花札の老舗である任天堂のルールを参考にしています。 五光・四光・ 三光・雨四光(10・8・6・7点) 松に鶴・桜に幕・芒に月・桐に鳳凰・柳に小野道風 これら5枚の札を光札と呼びます。 この5枚の札を全部集めると 「五光」という役になって10点です。 小野道風を除く4枚を集めると 「四光」で8点。 同じく3枚なら 「三光」で6点。 小野道風を含む4枚なら 「雨四光」 で7点。 光札の中で小野道風の札だけ少し扱いが低いのは 雨の中でたそがれてるような雰囲気があるからでしょうね。 この役はオプションルールだそうですが いろいろな役があるほうがやっぱり楽しいので、採用するのをおすすめします。 任天堂のルールには記載がないですが 小野道風を取ってしまったら「雨流れ」になって 花見で一杯・月見で一杯の役が流れてしまう、というのは よくあるローカルルールです。 イノシシとシカとチョウで 「猪鹿蝶(いのしかちょう)」です。 語感がいいですね。 こいこいを知らない人でも聞いたことがある役なのでは。 点数は5点ですが、他のタネ札が1枚増えるごとに1点ずつ増えます。 赤短・青短(5点) 松・梅・桜の短冊札3枚で 「赤短」 牡丹・菊・紅葉の短冊札3枚で 「青短」 いずれも点数は5点ですが、他の短冊札が1枚増えるごとに1点ずつ増えます。 赤短になる短冊は文字が入っているので見分けやすいです。 なんて書いてあるか読めますか? 「あかよろし」「みよしの」と書いてあります。 みよしのは「吉野山の桜すげー」という意味です。 どちらも褒め言葉ですね。 枚数による役 ここからは特定の枚数集めることで成立する役です。 1枚増えるごとに点数が上がります。 タネ(1点~) これら9枚の札をタネ札と呼びます。 いずれか5枚を集めることで「タネ」という役になります。 5枚で点数は1点ですが そこからタネ札が1枚増えるごとに1点ずつ増えていきます。 タン(1点~) そしてこちらは短冊札です。 いずれか5枚を集めることで「タン」という役になります。 タネと同じく5枚で1点ですが 短冊札が1枚増えるごとに1点ずつ増えていきます。 カス(1点~) 光札・タネ札・短冊札以外の札は、全部カス札です。 いずれか10枚を集めることで「カス」という役になります。 「菊と盃」の札は化け札と呼ばれ、タネ札・カス札のいずれにも扱います。 高い酒も安い酒もあるということですかねえ。 こいこいの遊び方 こいこいは2人で遊ぶゲームです。 まずは親決め。 先行有利なので重要なところ。 山の上から裏向きで2枚の札を中央に置いて、それぞれのプレイヤーが1枚選びます。 あるいは山からそれぞれが引く形でもいいと思います。 ミケ「じゃんけんで決めればよくね?」 ねずみ「それはダメです、 と任天堂が言ってる」 引いた札の月が早いほうが最初の親です。 以降は勝者が次の回の親になります。 ゲームは12回戦行うとされていますが、減らしてもいいし 特定の点数に達したら勝ちにしてもいいと思います。 ねずみ「えーと紅葉は10月で桜は3月だから・・・そっちが親か」 ミケ「勝者ワシか。 おいおい瞬殺だよ」 ねずみ「 勝ってねえよ! 先攻後攻が決まっただけだ」 次に札を配ります。 それぞれの手札が8枚。 場に表向きで8枚です。 このとき場に、同じ月の札が4枚出たら配り直し。 3枚出たら全部重ねてください。 ミケ「ほーん。 どれでも取り放題な手札やな」 ねずみ「手役ある?」 ミケ「手役ってなんや?」 手役『くっつき・手四 』 (6点) こいこいには、配られた時点の手札だけで出来る役が2つあります。 同じ月の札が2枚ずつ4セットあれば「くっつき」 同じ月の札が4枚あれば「手四」 いずれも6点です。 手札を公開して点数をもらい、次のゲームになります。 同じ月の花が合わされば取れる プレーは交互に行います。 手番には手札から1枚の札を選んで場に出します。 その札と同じ月の札が場にあれば、2枚セットにして獲得できます。 ミケ「桜ゲットー」 ねずみ「ああーそれ取りたかったのに」 次に山の上から1枚の札をめくります。 これも同様に、同じ月の札が場にあればセットにして取れます。 ない場合は場に置くだけです。 ミケ「ドロー! おっ、酒やな」 ねずみ「な、なんだと!?」 ミケ「花見酒完成」 こいこいをする勇気と引く勇気 獲得した札は自分の前に並べます。 役が出来たら、その時点であがって点数を獲得することも出来るし さらに加点を狙ってゲームを続けることも出来ます。 続けるときは「こいこい」と言いましょう。 ねずみ「くっ、まさか1ターンで出来るとは」 ミケ「こいこいや、こいこい。 ちょっとそこで酒買ってこいこい」 ねずみ「うっさいわ」 こいこいした後は、1点でも増えない限りあがれません。 その間に逆に相手があがった場合、相手の獲得する点数は倍になります。 そのリスクを考えつつ、どこまで稼ぐかギリギリを見極めるのが こいこいの醍醐味です。 ミケ「赤短も完成」 ねずみ「うむー。 なんか こっちは 地味な札しか取れねえ」 ミケ「 さらにこいこい。 まだまだいける」 ねずみ「くっ・・・見てろよ。 カス集めて先にあがってやるからな」 あまり欲張ると、相手が地味な役であがることはよくあります。 麻雀でもよくあるパターンですね。 こいこいするのも勇気ですが、思い切って切り上げるのも勇気です。 【その他のルール】 両者とも役が出来なかった場合、ノーゲームとなって親が代わる。 出来役の合計が7点以上であがるとき獲得点数が倍になる。 これらは任天堂の公式ルールですが、以下のようなローカルルールもあります。 両者とも役が出来なかった場合、親は代わらず「親権」として親に点数が入る。 または「つかず」として子に点数が入り、親が代わる。 役や点数も地方によって違いがあるでしょうし 遊ぶ人それぞれで工夫してみるのも、花札の楽しみ方だと思います。 コロナに振り回されるような日々ですが 今は1人1人が、出来ることを地道にしようという気持ちを 強く持つべき時だと思います。

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サマーウォーズにでてくる 花札のこいこいのルールについて簡単にルールを説明

こいこい ルール

48枚ある札が手元に来る確率は一律に2. 08%である。 運が確率的に平等であるならば、幸運の到来に備えられるかどうかは戦術と技巧の差に現れる。 ゆえに花札こいこいは運ゲーでありながら、ワザで勝敗が分かれるゲームであるといえる。 本論考では、花札こいこいをより楽しむために、基本戦術として「(1) 相手より早く役を作る」「(2) 相手に役を作らせない」を提唱する。 役を作る上でのアプローチとして「(3) マルチコンボ」と「(4) クイックイグジット」を解説し、競技進行を有利に進めるためのテクニックとして「(5) カウンティング」を紹介する。 開幕〜序盤• 競技開始時点で全札の33. 3%を把握できる。 初手の内容から考えて、もっとも迅速にあがる( クイックイグジット)する方法を何か考える。 花札こいこいで使われる札には「特定の役しか作れない札」と「複数の役で構成要素となっている札」の2種類がある。 後者を優先的に確保し、 マルチコンボを目指す(攻撃的アプローチ)。 マルチコンボを狙うプレイは、相手の役作りを妨害する(防御的アプローチ)と表裏一体である。 ただし早々にあがる戦術(クイックイグジット)を採る局面においてはその限りではない。 中〜終盤• 場の状況を俯瞰しながら、その時点での「こいこい」がリスクとなるか、レバレッジとなるかを判断する。 相手が次の手で役を成立させられる可能性がある状態(リーチ状態)において、こいこいを仕掛けるべきかどうかは、リスク分析を元に行う。 競技中〜終盤では札を計数( カウンティング)し、確率で考えながらプレイする。 実物は任天堂の商品を購入し、オンラインの無料ゲームやiOSアプリでルールを確認しながらプレイを練習した。 花札(こいこい)は博打性の高い、運に大きく左右されるゲームである。 しかし花札こいこいを競技する二者において〝運の良し悪し〟が統計的に平等であるならば、戦術級での戦い方が実際の勝負を左右しうるものであることを筆者は確信している。 本稿では、その「戦術級の戦い方」、すなわち「花札(こいこい)の上手い・下手」について述べる。 筆者も勉強途中の身ではあるが、花札こいこいに上手くなろうと考えている方の役に立てば幸甚である。 札の総数と配札 花札の総枚数は48枚である。 プレイ開始時の競技者の手札は各8枚、場には8枚が撒かれる。 花札こいこいの競技者は、このゲームに関する数字を把握することを筆者はおすすめする。 花札こいこいは、各手札8枚と場の札8枚の合計24枚でスタートする。 競技者の手札の初手8枚の組み合わせパターンは次の通り。 08%である。 この割合は均等である。 出現率は均等であるが、札の価値は均等ではない。 札の役目別の枚数構成は次の通り。 光札 5枚 48枚に占める割合=10. 42%• 赤短冊札 3枚 同=6. 25%• 青短冊札 3枚 同=6. 25%• 短冊札 4枚 同=8. 83%)• タネ札 9枚 同=18. 75%• カス札 24枚 同=50% 花札こいこいは、次の手順でゲームが進行する。 「場」は、「山札からのめくり」を意味する。 場札の枚数は競技の進行に左右されるので絶えず変動する。 花札こいこいでは、スタート時点での24枚(親の手札8枚、子の手札8枚、場の札8枚)と、山札からめくられる最大16枚の合計40枚が使用される。 プレイの途中で役ができて「勝負」となると、競技は40枚を消費する前に終了する場合もある。 競技中にどれほど「狙った役」があるとしても、狙った札が山札の底8枚に入っている場合は、プレイを続行するだけ無駄である。 競技中、競技者は山札の順番を知ることはできないので、諦めと見切りを念頭に起きながら競技することになる。 競技の1回1回は次の流れで進行する。 初手は自分に8枚、場に8枚ある。 合計16枚であるから、総枚数の3分の1(33. 3%)が見えていることになる。 競技開始時点で見えないのは、対戦相手の手札8枚(16. 6%)と、山札24枚(50%)である。 手札に順番は関係ないが、山札に含まれる札は、どのような順番で登場するか重要になる。 24枚の山札がどのような順番で並ぶかは次の通り。 =6204垓4840京1733兆2394億3936万0000通り パターンが膨大すぎて、考える意味はあまりない。 山札は上位スタック(上から順番の)16枚のみが競技に影響する。 最後の8枚はその回には出番がない。 競技者はまず、手札8枚と場札8枚を見る。 その16枚は全体の33%である。 その33%を見て、その回の進行をイメージ(組み立てる)ことになる。 どの札から取ろうか、どの順番で取ろうか、手札に合う札が全然ない、などなど。 競技者が最初に行うべきは、札のカウントである。 手札と場札を見て、どの種類(月。 moonではなくmonthの方)の札が何枚出ているかを把握する。 たとえば、自分の手札に[松のカス]が1枚あり、場にも同様に[松のカス]が1枚あるとする。 残るは[松に鶴]と[松に赤短冊]である。 それらの「いずれかが相手の手札にある確率25%、山札にもう一方がある確率75%」と「相手の手札に両方ある確率12. 5%、どちらも山札にある確率が50%」とイメージする。 すべての札は出現率が2. 08%で共通である。 月札も各4枚で共通であるから、手札8枚と場札8枚の初期の札配置における月札の分散の期待値は各月1. 3枚、つまり1枚出ている月が9種、2枚出ている札が3種である。 もちろんきちんとシャッフルされた札でも偶然的に3枚以上が登場したり、1枚もない月があったりする場合もある。 手四が生じたり、食っ付きが生じたりした場合、申告して回が流れるルールが一般的だ。 この運ゲーならではの〝ばらつき(ゆらぎ)〟が、花札こいこいのの醍醐味である。 ばらつきのなかでの予測、読み合い、フェイントや騙し合い、無謀さや賭けが交差する。 基本戦術 花札こいこいの基本戦術は次の2つである。 相手より早く役を作る(攻め/攻撃的アプローチ)• 相手に役を作らせない(守り/防御的アプローチ) どちらか一方に偏るのではなく、攻守のバランスを取りながら、その場その場で最適な手を取るのが基本である。 マルチコンボ 花札こいこいで使われる札には、「特定の役しか作れない札」と「複数の役で構成要素となっている札」の2種類がある。 本稿では後者を〝マルチコンボ〟と呼ぶ。 マルチコンボの構成要素となる札、前者はマルチコンボを形成しない(単独の役=シングルコンボのみ)の札の2種類に分かれる。 マルチコンボの組み合わせ例を図解すると下図のようになる。 このような役の仕上がりは理論上は実現可能である。 ただし競技相手も同じペースで場札を取っていくと、場札が枯渇するので1手番で最大2枚しか確保できなくなり、ペースダウンする。 【図1 花札こいこいの役におけるマルチコンボの組み合わせ】 マルチコンボは、複数の役で構成要素となる札(本稿では〝キーファンクション〟と呼ぶ)を軸にして、複数の役を作ることを意味する。 単純にタネ役とカス役ができた状態はマルチコンボとは言わない。 手番が8回までいった場合、競技者が獲得する札の合計は40枚である。 合う札がまったくなくて捨て続けることになり、獲得が0枚というケースも理論上はありえる。 獲得する札の枚数の期待値は8枚以上24枚以内である。 【図2 花札こいこいにおける獲得札枚数のバランス】 主なマルチコンボの役 花札こいこいで用意されている主要な〝マルチコンボ〟は次の通り。 月見酒と三光([桜に幕]を含まない) キーファンクション=[芒に月]• 月見酒と雨四光([桜に幕]を含まない) キーファンクション=[芒に月]• 花見酒と三光([芒に月]を含まない) キーファンクション=[桜に幕]• 花見酒と雨四光([芒に月]を含まない) キーファンクション=[芒に月]• 月見酒と花見酒と四光 キーファンクション=[芒に月][桜に幕]• 月見酒と花見酒と五光 キーファンクション=[芒に月][桜に幕]• 猪鹿蝶とタネ役 キーファンクション=[萩に猪][紅葉に鹿][牡丹に蝶](下記のタネ札の組み合わせは例)• 赤短役とタン役 キーファンクション=[松に赤短冊][梅に赤短冊][桜に赤短冊]• 青短役とタン役 キーファンクション=[菊に赤短冊][紅葉に赤短冊][牡丹に赤短冊]• 花見酒とタネ役 キーファンクション=[菊に盃] (図像省略) 上記のマルチコンボがさらに組み合わさるパターンも理論上はありえる。 たとえば下記のようなケース。 花札こいこいでは、36枚(75%)の札がこれに該当する。 その36枚のうち、24枚がカス札、3枚が光札、4枚がタネ札、5枚が短冊札である。 菖蒲と杜若は花の形姿が非常に似ており、「いずれ菖蒲か杜若」と〝似ている者〟を表す諺もあるほどだ。 筆者は「八つ橋」札は「杜若が描かれている」説を支持したい。 カス役にしか使えないカス札 24枚 カス役のみ構成するカス札は24枚あり、半札の50%を占める。 1つの月の札は4枚であるから、各月は全体の8. 33%ずつである。 カス札は、なんとなく集めていても、意外と集まりにくい。 もしカス役で迅速に〝ひとまずの勝ち〟に到達するには、タネ札や短冊札を無視して、優先的にカス札を集める必要がある。 複数の役を作る構成要素として機能できる札 先述のマルチコンボを構成するキーファンクションとなる札である。 マルチコンボを先述に取り入れるには、まずこれらの札を把握することが不可欠といえる。 光役を構成することができ、かつX見酒を構成できる札 [萩に猪][紅葉に鹿][牡丹に蝶] 猪鹿蝶は花札こいこいでもっとも著名な役だろう。 花札をやらない人でも、猪鹿蝶という言葉は耳にしたことがあることも多いようだ。 猪鹿蝶を構成する[萩に猪][紅葉に鹿][牡丹に蝶]はタネ札としてもカウントされるので、猪鹿蝶が成立しなくても、他のタネ札と合わせてタネ役の構成に使用できる。 猪鹿蝶のうちのいずれか1枚を確保しておくことで、競技相手の猪鹿蝶の成立を阻止することが可能であることは言うまでもない。 タネ札は短冊札よりも枚数が1枚少なく、青短冊札が牡丹、紅葉で重複している。 猪鹿蝶の札が手札か場札にあり、青短冊札も同様に見える位置につけているのであれば、両方を狙うことが可能だ。 一方、片方しか確保できないシチュエーションにおいては、筆者は相手の猪鹿蝶を阻止したら、プレイングとしては青短か短冊優先で進める方が不確定要素が強い状況においては有利であると考える。 [松に赤短冊][梅に赤短冊]の2枚の文字は「あかによし」である。 なお、現代で使われる「か」は「加」を崩したもじである。 「あかによし」という言葉を現代語に直すと「あきらかによい」であると言われるが、何がどう明らかに良いのか、謎めいていてよくわからない。 「松、梅は特上である」という意図なのだろうか。 古来より、おめでたきものといえば「松竹梅」である。 竹の不在は花札の謎の1つといえる。 「桜」の短冊に書かれている「みよしの」は、桜の名所の吉野山の美称である。 桜は「明らかに良い」ではないのが木になるが、このあたりの謎解きは和歌にヒントがあると多くの研究者が指摘しているので、本論では省略する。 タンを構成することができ、かつ、青短を構成できる札 [牡丹に青短冊]、[菊に青短冊]、[紅葉に青短冊] 花札こいこいでは札を取る(合わせる)には、同月の札が必要であることから、カス札の重要度は月ごとに異なることがわかる。 この「重要度」は、花札こいこいの戦術において、どの札から使っていく(合わせる、取っていく)べきかの優先順位を決定する要素となる。 マルチコンボを形成する月札のカスと枚数を整理すると次の通り。 (タネ、カス、短冊を除く)• 松カス 2枚・・・赤短• 梅カス 2枚・・・赤短• 桜カス 2枚・・・光役、X見酒• 牡丹カス 2枚・・・猪鹿蝶、青短• 萩カス 2枚・・・猪鹿蝶• 芒カス 2枚・・・光役、X見酒• 菊カス 2枚・・・X見酒、青短• 紅葉カス 2枚・・・猪鹿蝶、青短 このことから、桜、芒、菊の重要性が抜きん出ており、次点が牡丹と紅葉、その次が松、梅、萩である。 藤、菖蒲、柳、桐はマルチコンボには貢献しない月札である。 ただし桐はカス札が3枚ある。 ゆえにカス役をクイックに構築するうえでブースト機能を持っているともいえる。 競技開始直後の1手目や2手目といった「序盤戦」においては、自分の手札と場札を俯瞰したうえで、次のことを考える。 自分が取れる札のうち、優先的に取るべき札はどれか• 自分が取れる札のうち、優先度の低い札はどれか• 相手に取られても仕方がない札はどれか。 その札が取られた場合、その後、きちんと役の成立を阻止する手順 優先的にとるべき札は、マルチコンボ構成に有利になる札である。 [芒に月][桜に幕][菊に盃]を最優先で確保する。 クイックイグジット 花札こいこいでは、〝自分が役を作れる〟ということは、〝相手はその役を作れない〟と表裏一体である。 したがって、攻撃と防御を同時に行うことができる。 [菊に盃]は「花見酒」「月見酒」「タネ」の3つの役を構成可能な、花札こいこいにおいて唯一のトリプルコンボのキーファンクションである。 かつ、X見酒は2枚で役になる点も強力だ。 光札に目がくらむことなく、優先的に確保したい。 最短1手での「あがり」 2枚で役が成立するアドバンテージは強力であり、強運をもってすれば最短のクイックイグジットである〝1ターンあがり〟が実現可能な唯一の役である。 (例:自分が親番、1手目。 手札から[菊カス]を出して、場札の[菊に盃]を合札にして取り、山札をめくって出た[芒カス]で場札の[芒に月]も確保。 こいこいせずに勝負すれば5点を獲得し、子に何もさせないまま終了できる。 ゆえにX見酒ありのルールを推奨したい。 X見酒のデメリット X見酒の欠点は「札を追加することによる加点がなく、早々にX見酒でこいこいしてしまうと、他の役を成立するか手札を使い切るまで勝負が成立しない」という点である。 それゆえに、競技開始直後にX見酒が成立できる場合、他の札も視野に入れて、「タネは狙えるか」「三光につなげられるか」を勘案してから、こいこいするか勝負するか決めるべきである。 逆に相手に[菊に盃]を取られた場合、防御に回ることになる。 [芒に月][桜に幕]は死守しなければならない。 猪鹿蝶はこいこいの華 次に検討すべきは猪鹿蝶を成立させる札の扱いである。 [萩に猪][牡丹に蝶][紅葉に鹿]は、いずれもタネとのマルチコンボが可能なキーカードである。 「猪鹿蝶を狙いながら、他のタネ札も集めてタネ役を作る」という手が重要となる。 光札を無視して短冊札を狙うケース 赤短、青短についても同様である。 手札に短冊札が複数ある場合には、他の短冊も回収しながらタンに着地することも想定しつつ赤短または青短を狙うのが基本戦術といえる。 赤短と青短は、他の短冊を確保することで加点があり、そこでこいこいを終了することも可能な点が戦術上、有意義である。 短冊札は合計10枚あるため、後述するタネよりも狙いやすい。 で、 または の、どちらを取るかは序〜中盤の戦術と「どうあがるか」というプランで異なる。 【図3 光札と短冊札のどちらを狙うか】 ただし、松、桜、柳においては、同じ月札の中に光札がある。 赤短を狙う場合、相手が三光を狙っている様子がないと判断できれば[松に鶴]を無視あるいは捨てるのも手だ。 しかし[桜に幕]については、[菊に盃]の状況しだいで、プレイに慎重さが求められる。 柳の短冊札は獲得タイミングの判断が難しい。 相手がすでに光札を2枚集めていて三光にリーチしている状態で、[柳に小野道風(蛙)]を放置するのは得策ではない。 タン役かタネ役で一気にあがれないならば、[柳カス]を使って[柳に小野道風(蛙)]を確保してしまうのも無難だ。 五光が実現することは滅多にないが、雨四光は突発事故的に相手側に成立してしまう場合もある。 タネ役の戦術 タネ札は猪鹿蝶を含めて9枚ある。 しかも芒と柳においては光札とタネ札が重複しており、タン役とタネ役は非対称性が際立っている。 【図4 タネ札の一覧】 枚数が少ない上に札を合わせずらいわけであるが、やはりタネ役は、〝猪鹿蝶狙いが崩れて、タネ役で着地する〟を基本戦術とすべきだろう。 猪鹿蝶もX見酒を構成しないタネ札は[梅に鶯][藤に子規][杜若に八つ橋][芒に雁][柳に燕]の5枚。 松、桜、桐にはタネ札がないので、手札に松、桜、桐の占める割合が高い場合にタネ役を狙うのは効率が悪い。 非常に高い割合で運任せとなる。 猪鹿蝶のいずれか1枚は確保して相手に役が成立するのは阻止したい。 これはトランプなどと同じである。 札の登場順は無作為であるが、札一式の内容は競技者が互いに知っており、そこに秘匿性はない。 ゲームプレイングにおいては、相互に手札を読み合い、山札の内容を推測し合いながら競技が進む。 勝利条件も実行プロセスも共通である。 手札の読み合いの基本戦術は、札のカウンティングである。 カウンティングは文字通り、札枚数の計数することである。 花札は各競技者が確保した札が公開状態で競技が進行するため、相手が何(どの札)を取ったかを暗記する必要がない。 非常にイージーなルールであるといえる。 そこでどの札を捨てる、あるいは取るかの判断が必要になった場合は、場を俯瞰すればよろしい。 カウンティングの基本戦術 各月の札は4枚で共通である。 花札こいこいは札を合わせて2枚1組で取られていく。 どの月の札があと何枚残っているのかを計数する。 その際、「残っている札」が「残っている場所はどこか」を合わせて計数の付帯情報として意識しておく必要がある。 花札こいこいにおけるカウンティングで意識すべき対象は次の通り。 自分の手札• どの札があるかが自分のみ把握できる。 対戦相手には不可視である。 相手の手札• 相手の手札を操作することはできない。 対戦相手の札は自分には不可視である。 場にどのような札が出ているか、対戦相手も計数しているものと理解して対処する。 持ち札(取った札・取られた札)• 取った札・取られた札を計数するうえでは、実際のところは「逆に何が場出ておらず、自分の手札にもないか」を確認する消去法のカウンティングとなる。 自分にも対戦相手にも不可視だが、「何が出ていないか」から逆算し、何が(何枚)残っているかを知ることは可能。 そのことから、次のことがいえる。 すでに1組(2枚)を取っている(取られている)場合に、自分が1枚を持っていれば、相手が捨てるか山札からのめくりで場に残るかで登場した場合、その札はいつ取ってもよい状態にある。 これを「与奪決定権がある」と仮称する。 すでに1組(2枚)を取っている(取られている)場合に、場に1枚にあるとする。 なぜその札は相手に取られずに残っているのか。 相手が合う札をもっておらず、山札に残りの1枚があるのかを推察する。 これを「与奪決定権がない」と仮称する。 自分の手札に特定の月札が2枚あり、場に1枚あるとする。 相手の手札中に4枚目があるか、山札に残っているかが不明状態である。 これを「不可視」と仮称する。 花札こいこいには手番が8回しかないが、手札は使い切るか、途中でどちらかがあがって終わるかのため、相手が場に出ている札が欲しいのかどうか、「優先順位(重み付け)」を行なって判断する。 おわりに 冒頭でも述べた通り、花札こいこいは〝運ゲー〟である。 ゆえに、初心者でも手練れの上級者を悔しがらせることもできるし、上級者はそのワザでもって初心者に連勝させずに「ちゃんと戦術のあるゲームなんだ」と思わせることができる。 花札こいこいは運の要素の比率が非常に高いながらも、運を迎え入れられる準備ができるかどうかは個人の技量にかかっているという点で、妥当なゲームデザインがなされていると言えるだろう。 なにより、1回のプレイにかかる時間が短い。 プレイ時間よりも、札を切り混ぜている時間の方が長いのではと感じるときもある。 手頃にサクサク楽しみながら、ときに「長考します」と読み合いになるのも楽しい。 本稿が、花札こいこいをより楽しみたい人のお役に立てば幸いである。 筆者としては、本稿の書き方や言い回しなどにまだまだ雑多なところがあり、もったいぶったような文面になっていると感じる部分もある。 内容もさらに洗練できるのではと考えているので、適宜更新していく考えである。 参考文献• 付録|オンラインでプレイできる花札こいこい• 更新履歴• 問い合わせ先 本稿に関するご指摘は またはTwitter: まで.

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花札の簡単ルールと点数計算方法!任天堂の大統領がおすすめ?

こいこい ルール

対戦人数 2人。 1人で遊ぶ時には、コンピューターを相手に対戦できます。 ゲームの勝ち負け 1回のゲームの中で、6回(半どん)もしくは12回(12ヶ月対戦)の対戦を行い、 その合計文数(点数のことで、「こいこい」ルールでは点数のことを文数といいます )が多いプレイヤーが勝ちです。 ゲームの流れ 親決めの後、月対戦を6回または12回行う流れになります。 前の回が引き分けの場合には、親が交代します。 手札切り 手札からいずれか1枚を場に出し、出した札と同じ月(同じ絵)の札が場札にあれば、それと合わせて2枚を合札とします。 同じ月の札が場札に無い場合は、出した札はそのまま場札として残ります。 同じ月の札が場札に2枚ある場合にはどちらか一方を合札として選びます。 同じ月の札が場札に3枚ある場合にはそれら4枚が合札となります。 山札めくり 山札から1枚めくって場に出し、手札切りと同様に、同じ月の札が場札にあればそれらを合札とします。 合札取得 手札切り及び山札めくりで合札となった札があれば、それらを取り札として自分のものします。 もっと大きな出来役が期待できる場合にはこいこいを選択して、その回のゲームを継続できます。 但し、次に自分が出来役を完成させるまでの間に、相手が出来役を完成させて勝負した場合には、相手は倍の文数をもらえます。

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