芳春院
1930年（昭和5年）、にて高松宮と。 ベルリンのホテル・アドロン前 （4年）に女子本科を卒業。 翌年、18歳で宣仁親王と結婚。 その2か月後、の名代となった宣仁親王と共に14か月にわたり欧米を歴訪した。 （昭和5年）には名誉社員の称号を受ける。 実母の實枝子をで亡くしたのを機に癌の撲滅に関わるようになる。 （昭和9年）には、財団法人「」にを寄付し、その後も癌研を支援した。 （昭和24年）からは日本赤十字社の名誉副総裁に推戴された。 （昭和43年）には、の設立に関与するなど、生涯を通して癌撲滅に関与した。 しかし、後に夫・宣仁親王を肺癌で失い、さらに晩年は自らも癌と闘うこととなった。 （昭和62年）、宣仁親王と死別する。 その6年後に発見された親王の日記は、（大正10年）から（昭和22年）にかけての、皇族およびの貴重な資料で、喜久子妃により（平成7年）から『高松宮日記』（）全8巻として刊行された。 （平成10年）にはエッセイ『菊と葵のものがたり』（中央公論社）を上梓。 患者の救済運動にも関わり、（5年）のの設立に尽力した。 また、の総裁として日仏交流にも尽くしたことが業績として挙げられる。 （平成12年）にが崩御すると、喜久子妃は皇族最年長者となった。 翌（平成13年）12月のの誕生に際しては、翌年にの皇位継承は日本の歴史から見て不自然ではないとする内容の手記を雑誌に寄稿している。 （平成15年）に乳癌が発見され、翌年にはその摘出手術を受けた。 一時体調は安定しには退院したが、に再度入院しにはのための手術を受けていた。 （平成16年）11月、行く末を気に掛けていた紀宮清子内親王（後の）の婚約が報道された時は、非常に喜んだという。 2004年（平成16年）午前4時24分、でのため92歳でした。 93歳の誕生日のわずか8日前で、この日は紀宮清子内親王ととの婚約内定発表会見が予定されており、病室でもテレビ中継が見られるよう準備されていたが、妃の薨去によって会見は延期された。 葬儀はでが行われたのち、で火葬され、同墓地内の墓所に葬られた。 は後継となる子孫がいないため喜久子妃の薨去で廃絶。 同宮家が祭祀を継いだ有栖川宮ともども、これで系統が途絶えることとなった。 母の實枝子から書道のを継承し、やに自ら手ほどきをした。 栄典 [ ]• （昭和5年） -• （昭和15年） - 家系 [ ] 喜久子 父: （公爵） 祖父: （公爵） 曾祖父: （主） 曾祖母: 祖母: 曾祖父: 松平政隆 曾祖母: - 母: 祖父: （） 曾祖父: （有栖川宮） 曾祖母: 森則子 祖母: 曾祖父: （主・侯爵） 曾祖母: 久徳扶伝 公爵・（ - ）は弟、妹の（ - 、夫は、長男は ）は、回想記を3冊著している（各草思社）。 もう一人の妹は（ - ） で、回想記『徳川おてんば姫』（東京キララ社、2018年）がある。 父方の祖父は最後の征夷大将軍で後に公爵となった。 祖父の名の慶 喜と、父の名の慶 久それぞれ一文字を取り、喜久子と名づけられた。 とは、義姉妹であり、でもある（勢津子の祖父・と喜久子の祖父徳川慶喜が同士であるため。 容保の祖父・と慶喜の祖父・が兄弟）。 人物 [ ]• 皇族の立場にありながら、自らの意思を明確に示す性格であったようで、宣仁親王の死因が「肺癌」であったことをはっきり公表し 、宣仁親王の遺体をに付する勅許を昭和天皇に求めた。 有栖川宮に代々伝わってきたを母から継承しており、やにこの流儀を指南した。 有栖川流書道の伝承者であったため、女子学習院時代は「悪い癖がつくといけないから」との理由での時間には授業を受けずに一人別室で絵の授業を受けていた。 書道の授業は、著名なでのが担当しており、面白いと聞きのちに本人は受けてみたかったと語っている。 若き日にらとともに変装して東京名物のツアーに紛れ込んだり、一人で車を運転中に制限速度超過でに検挙されそうになり、宮内庁から苦言を呈されたという。 結婚前は、べらんめえ口調のおしゃまなお姫様として有名であったらしく、生前の喜久子妃を知る者の多くが「 粋な方であった」との印象を語っている。 以来たびたび反感を示したとされるが、晩年には美智子の子であるらが、血の繋がりがないにもかかわらず孫のような存在だったという。 最後の将軍・徳川慶喜の孫であるので、会長（当時）のに招かれ、（平成10年）の大河ドラマ『』の収録現場を訪れ、主演のを質問攻めにした。 臨終の場となったは、がを務めていた。 日野原と同年齢であったことからこの病院に入院。 日野原の存在が闘病生活の支えになっていたことが、薨去後の関係者の証言で明らかになっている。 戦争も終わりに近づき、（昭和20年）の空襲で宮城も大宮御所も秩父宮邸も全焼となり、高松宮邸のみが災害を逃れた。 宮城も全部焼けたというので喜久子妃が急遽、皇太后（貞明皇后）の所へ参上したら、防空壕の中におり、「これで私も国民と同じになった」と述べ、それに対して喜久子妃は「うちだけ残ってしまって申し訳ないという想いがあった」ので「いっそ火をつけて焼いてしまおうか」と述べた。 親王との間には子供はいなかった。 著書 [ ]• 『菊と葵のものがたり』（、1998年11月） ／（、2002年1月） 脚注 [ ] [] 注釈 [ ]• 朝日新聞デジタル. 2019年5月1日閲覧。 『婦人公論』平成14年2月号。 『官報』第929号、「叙任及辞令」1930年02月05日。 『官報』第4438号・付録「辞令二」1941年10月23日。 2013年11月28日. 2013年11月28日閲覧。 最初の夫は松平康愛（父は）、夫は海軍士官で出征戦没し、戦後高校での同窓生の井手次郎（医師）と再婚した。 『』より• 高松宮妃喜久子『菊と葵の物語』より 参考文献 [ ]• 『高松宮同妃両殿下のグランド・ハネムーン』（、2004年）• 、編『九十六年なんて、あっと言う間でございます 高松宮宣仁親王妃喜久子殿下との思い出』（、）• 『大宮様と妃殿下のお手紙 古きよきの時代』（、2010年）• 『菊に華あり 高松宮妃傘寿記念』（同・刊行委員会編、、1994年、非売品） 関連項目 [ ]• 外部リンク [ ] ウィキメディア・コモンズには、 に関連するカテゴリがあります。 - 宮内庁.
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