今回は、「おやすみなさい」の敬語としての使い方について紹介していきます。 「おやすみなさい」の敬語として使い方を知る前に、ビジネスシーンにおける敬語の重要性を改めて確認しておきましょう。 上司や目上、取引先などに使う敬語は、ビジネスシーンにおいてはどれほど重要なのでしょうか? 正しい敬語が使えないと信用されなくなる ビジネスシーンにおいては、その場に適した言葉遣いのマナーがあります。 言葉遣いのマナーの中でも、特に気をつけるべきなのは「敬語」です。 正しい敬語を使うことは、ビジネスマンとして当然のスキルです。 上司や目上の人に対して、敬語を正しく使えないと、ビジネスマンとして信用されなくなってしまいます。 周囲からの信頼のため、上司や目上の人に失礼のないようにするため、敬語の正しい使い方や言葉遣いの注意点を知っておくことが重要なのです。 社会人で正しい敬語を使っている人は少ない 正しい敬語を使うことは社会人に必須のビジネスマナーですが、実は正しく敬語を使えている社会人は少ないのです。 間違った敬語を覚えてしまい、そのまま社会人になっても使っている人がたくさんいます。 正しい敬語を使うことは、思っているよりも難しいのです。 間違った敬語の使い方として、「おやすみなさい」という言葉を紹介しましょう。 「おやすみなさい」を上司や目上の人に使っている人は少なくないはずです。 「おやすみなさい」という言葉は正しい敬語ではない 上司や目上の人に「おやすみなさい」と言うのは、実は正しい敬語の使い方ではありません。 「おやすみなさい」を敬語だと勘違いしている人も多いのではないでしょうか? 「おやすみなさい」を上司や目上の人に使うと、ビジネスマナーに反しています。 「おやすみなさい」という言葉は上司ではなく、親しい人に言いましょう。 上司から「おやすみ」と言われても「おやすみなさい」と返すのはNG 「おやすみなさい」という言葉の正しい敬語表現について見ていきましょう。 例えば社員旅行などで就寝の際に、上司から「おやすみ」「私は先に失礼するよ 私は先に寝るよ 」と言われた時、部下はどのような言葉を返すべきでしょうか? ついうっかり「おやすみなさい」と返してしまいそうですが、「おやすみ」と上司から言われても、部下が「おやすみなさい」と返すのは失礼です。 「おやすみなさい」ではなく「お先に失礼します」「お疲れ様でした」と言うのが正解 上司や目上の人に「おやすみなさい」と言いたいときは、「遅くまでどうもありがとうございました」「お先に失礼します」または「お疲れさまでした」などの言葉を使いましょう。 上司や目上の人には、「遅くまでどうもありがとうございました」や「お先に失礼します」と言えば意味は伝わります。 「おやすみなさい」という言葉は使わないでください。 「おやすみなさい」という言葉の敬語表現は「お疲れ様でした」 おやすみなさいという言葉の敬語としての使い方についてご紹介してきました。 ビジネスシーンでは、あなたが思っているよりも礼儀やマナーは重要視されています。 またその中でも間違いの多いのが、ビジネスシーンにおける正しい言葉遣いです。 ここで、しっかりと「おやすみなさい」を目上の人に、敬語として使うときのマナーについておさえておきましょう。 「おやすみなさい」という言葉を、敬語だと思って使ったことのある人は多いと思います。 しかし上司や目上の人に「おやすみなさい」と言うのはマナー違反なのです。 「おやすみなさい」と言いたいときは、「お疲れ様でした」「お先に失礼します」または「遅くまでありがとうございました」などの言葉を使いましょう。 これらの言葉で、上司や目上の人には伝わります。 上司が「おやすみ」と言っても、同じように「おやすみなさい」と返すとマナーに反しますので注意しましょう。
次の「おやすみなさい」を敬語で言うと「おやすみなさいませ」という 言い方があるそうなのですが、女性が言うのであれば「おやすみなさいませ」でも良いと思うのですが、男性が「おやすみなさいませ」なんて言うのは女性っぽくて変だと思います。 男性が目上の人に言う場合は「おやすみなさい」でも良いのでしょうか? 補足どういう場合に目上の人に「おやすみなさい」と言う機会があるのかについてですが、以下のような場合です。 例えば、会社の旅行などで上司と宿泊先に行って就寝する時に、上司から「おやすみ」とか「私は先に失礼するよ 私は先に寝るよ 」と言われた場合に部下が返す言葉についてです。 または、夜に上司と電話で話していて、話の終わりに上司から「それじゃあ、おやすみ」みたいな事を言われた時に部下が返す言葉についてです。 「丁寧な命令形」というのは則ち敬語になります。 それは日本語が本来的に持っている仕組みですから命令形であることが問題視されることなどありません。 第一「おやすみなさいませ」の「ませ」は「おはようございます」「いってきます」などに使われる「ます」の命令形です。 「ご自愛ください」で済むところを敢えて「ご自愛くださいませ」と言うこともあります。 丁寧になっているように見えますがわざわざ命令形にしているわけです。 「ごめんなさい ご免なさい 」はどうでしょう? 「免」は「許す」という意味です。 つまり「ごめんなさい」というのは「私を許しなさい」という命令形。 この手の語源話はそれだけで文庫本一冊書けるくらい様々な要素がありますから簡単に説明するのも難しいですが、少なくとも「おやすみなさい」が失礼に当たる表現であるとされることなどありません。
次のことばの仕組み(文法) 分類:その他(命令の表現) 「ごめんなさい」「おやすみなさい」の「なさい」は命令形? 「ごめんなさい」「おやすみなさい」は、決まった場面で決まった形で用いられる形式化が進んだ表現です。 ともに形式的な意味以外に、文字どおりの意味というものをもっています。 「ごめんなさい」の「ごめん(御免)」は「許し」「許可」「容赦」という意味を表す漢語名詞です。 ですから、「ごめんなさい」の本来の意味は、「お許しください」「ご容赦ください」というものです。 「漢語名詞+なさい」自体は生産性のある形式で、「我慢なさい」「練習なさい」などが可能です。 また、同じ「御免」を用いたものに「ごめんください」がありますが、これももともとは訪問の許可を求める表現でした。 「おやすみなさい」も同様に、本来は相手にやすむ(寝る)ことを促す表現でした。 こちらは、動詞「やすむ」の連用形からの転成名詞に「なさい」がついたものです。 「お食べなさい」「お行きなさい」など、同様の言い方が可能です。 もともとは相手にやすむことを促す表現ですが、形式化が進んでやすむ前の挨拶として用いられているので、やすもうとしている相手に用いるだけでなく、休もうとしている当人も用いることが可能です。 ただし、前者においては「ゆっくりおやすみなさい」などバリエーションを持たせて用いることが可能であるのに対して、後者においてはそれが不可能です。 後者のほうが、より形式的に用いられていると言えるでしょう。 日本語学習者に説明するときは、挨拶などに用いられる決まった表現には、形式的な意味と本来の意味とがあることを学ぶ機会として活用されてはいかがでしょうか。
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