妊娠超初期の運動は大丈夫? あなたが妊娠に気づかず、うっかり運動していたとしてもこの時期は とくに問題ありません。 排卵~着床時期の運動 妊娠超初期の運動でとくに心配なことは「受精卵がダメになってしまう」とか「せっかく着床しかけていたのに妊娠が成立しなくなってしまった」ということではないでしょうか? ご安心ください。 そのような心配はありません! この頃の流産原因は母体ではなく、受精卵に問題があり妊娠が成立しないということがほとんどです。 むしろ 排卵力や着床率がUPするとして、 妊娠超初期の運動は効果的だそうです。 妊活中の運動 運動不足は不妊原因のひとつであることをご存知ですか? 運動で血流がよくなると卵巣まわりの血流もよくなります。 血流がよくなるとホルモンの分泌も高まるそうです。 卵子の質もよくなるので、 適度な運動は妊娠力UPに効果的なのです。 ちなみに妊活中の男性も精子の質がよくなるそうなので、適度な運動をおすすめします。 パートナーと一緒に体を動かして楽しい時間を共有するのもいいかもしれませんね。 ただし激しい運動はマイナスになることがあるので注意が必要です。 激しい運動を長時間すると大量の活性酸素が体内に発生します。 それにより卵巣に悪影響を及ぼしてしまうと卵子の老化につながります。 妊娠超初期の運動のメリット 上記でベビ待ちさんに効果的であることを少しお話しましたが、これから赤ちゃんを育てていく上でもこの時期の運動はメリットがあります。 子宮の代謝UPに効果的 子宮の代謝が悪いと胎盤がちゃんとできず、赤ちゃんに栄養をうまく送ることができなくなります。 こうなると最悪の場合ちゃんと育たないまま流産してしまうということも考えられます。 運動をすることで子宮の代謝UPになり、そのようなリスクも軽減することができます。 筋肉をつくり、体を温めることができる 筋肉は熱を作りだす特徴があります。 実は体の熱の60%以上も筋肉が生産しているのです。 運動をして筋肉をつけていくことで、 低体温や冷えの改善につながります。 良質な睡眠につながる 運動することで血行が促進すると、よりよい眠りに繋がります。 決まった時間に良質な睡眠がとれていると排卵日のサイクルも整ってくきます。 また、妊娠してからの睡眠も今後の赤ちゃんの成長のために重要なことです。 運動する時の注意点 無理はしない。 体調が悪い時はしない。 これは守りましょう。 また妊活中・妊娠中は以下のような運動はあまりおすすめできません。 ・サッカー・バスケットなど激しく動き続ける「無酸素運動」 ・思い切り力を入れるような筋トレ ・登山やフルマラソンなど時間を長く使う運動 ・過度なダイエットのための運動 ・オリンピック選手なみのハードなトレーニング 普段から上記のような運動をしつづけている人なら、妊娠と気づく前に少々行っても問題がない場合が多いです。 しかし 普段あまり運動をしない人が突然このような運動をするということは要注意です。 妊娠している可能性が少しでもあるなら控えておく方がいいでしょう。 妊娠超初期におすすめの運動は? この時期は以下のような 有酸素運動(ゆっくり呼吸をしながら継続して行える運動)がおすすめです。 短期集中よりは 1~3日に1回等継続して行うとより効果的です。 ウォーキング 1日30~40分を目安にするといいでしょう。 ただ買い物に行くだけ、通勤で駅まで、それだけでも立派なウォーキングです。 日光を浴びて歩くと自律神経を整えることにもいいようですよ。 水泳 水泳は冷えるからあまりしない方がいいのでは?と思うかもしれませんが、効果的な有酸素運動です。 体表面の体温は低下しても、泳ぐことで体の内部は温まってきます。 ベリーダンス 激しい動きのイメージがあるかもしれませんが、ゆっくり動作すれば問題ありません。 腰回りを動かすので骨盤周辺の血液の流れがよくなります。 ストレッチ 運動が苦手でも気軽にはじめられるところが魅力です。 骨盤位置を矯正するようなストレッチは子宮位置の改善・卵巣への圧迫を取り除いてくれる効果が期待できます。 ヨガ 体の筋肉を無理なく使うことができるメリットがあります。 ヨガは自律神経に関わる呼吸を意識した運動なので、妊活中にも妊娠中にも適しています。 このような動画もあるので、お時間がある方はぜひ試してみてください。 生活の工夫でちょっとしたエクササイズ モップがけ雑巾がけも、ゆっくり行ってもいい運動になりますよね。 パソコンに向かう姿勢を正すだけでも腹筋が鍛えられます。 あなたが事情で外に出られないとしても問題ありません。 このように探してみれば手軽にできる運動があります。 妊娠がわかってからの運動は? 妊娠超初期に運動をしても問題ないと言いましたが、 妊娠がわかってからは例えこの期間であっても 「激しい運動」は避けましょう。 なぜならもしわかった状態で激しい運動をしてしまうと、最悪の場合あなたが後悔し続けることになるからです。 運動直後にあなたの身に何かあれば、例えそれが原因でなくても自分を責め続けることになると思います。 また あなたや赤ちゃんの経過によってはゆっくりとした運動も行えない場合があります。 やりたい運動がある場合は自己判断せず、念のため医師に確認しましょう。 最後に 妊娠超初期に運動してしまったとしてもとくに問題ありません。 ただし妊娠がわかってからの激しい運動は避けましょう。 無理はしない、体調がすぐれないときはしないということも大事です。 妊活・妊娠中の適度な運動は嬉しい効果が期待できます。 可能なら定期的に続けていきましょう。
次の健康診断の結果、お腹の赤ちゃんに影響が及ぶことは避けたいものです 妊娠中は「生まれてくる赤ちゃんに何かあってはいけない」と、色々な面で気を遣うもの。 そういった意味では、健康診断も含めてできれば何もせず、そーっと静かに過ごしたいというのが基本的な考え方だと思います。 一方で、体に負担が少ないもの、すなわち胎児に影響を及ぼしにくいもの、もしくは及ぼさないものまで、全てカットしなければならないという考え方は、少しやりすぎのようにも感じられます。 気をつけたい人も、胎児が影響を受けやすい時期である妊娠4~8週目あたりのみ、胎児への影響が心配される医療行為を受けないようにして、後は平常通りの生活を送るのが良いように思います。 胎児が影響を受けやすいレントゲン検査・バリウム検査・CT 健康診断そのものによる胎児への影響は基本的には心配ありません。 もし不安があるときには主治医に相談を! では、健康診断の中で胎児が影響を受けやすい医療行為とは何か? その代表は、レントゲン検査でしょう。 特に、胸部のレントゲンに加えて、いわゆるバリウム検査と呼ばれる上部消化管造影や、お尻から造影剤を注入して行う注腸造影、胸部や腹部のCT検査など、放射線被爆を伴う検査は、特に妊娠4~8週の間は避けておく方が良いというのが一般的な考え方です。 妊娠初期にレントゲン・CT検査を受けてしまったら… ただし、胎児に影響が及ぶ放射線被曝の線量を考えると、これらの検査を全て受けたりしない限り、胎児への影響は極めて少ないとも考えられています。 「妊娠に気がつかずに健康診断を受けてしまった!」という方も、あまり心配しすぎることはありません。 単品の検査による被曝は、胎児を心配するほど高いものではありません。 まずは、主治医の産科の先生にご相談になってみて下さい。 また、血液検査や心電図、聴力検査や身長・体重測定は、当然のことながら胎児への影響については心配無用です。 また、健康診断では行いませんが、CT検査と似た「MRI検査」も放射線被曝はありません。 MRIは磁気を使用しますが、磁気が胎児に影響を及ぼすという報告は現在のところありませんので、こちらも心配はいらないでしょう。 妊娠中の健康診断だからと、心配しすぎないことも大切! このように、妊娠中の健康診断はレントゲン検査を除けば、通常通りお受けになっても良いと考えます。 また、レントゲン検査も、最も影響を受けやすい時期に受けたとしても、理論上は特に大きな問題はないと考えられます。 とはいえ、妊娠中は何かとナーバスになるもの。 また、残念ながらどんなに気をつけていても、一定の数で何かしらのトラブルは起こってしまいます。 万が一のことがあったときに、「あのときレントゲンを受けてなければ……」と考えてしまうことはやはり避けたいものです。 健康診断で胸部レントゲン写真を撮る目的は、肺がんや肺結核などの病気を見つけることがメインなので、妊娠適齢期で、かつ体調に大きな変化がない時は、あえてレントゲン検査を受ける必要はないだろうというのが、一般的な考え方になっています。 出産適齢期で大きな疾患が見つかる確率はそこまで高くないので、天秤にかけての考え方になりますが、不安を抱えながら無理にレントゲンを受ける必要はありません。 心電図や採血検査は産科でも行っていると思いますが、全身チェックという意味で健康診断を受けてみて、その結果を産科の主治医の先生にも見せるなど、上手に活用されるのが良いのではと思います。 ともかく、妊娠中は色々と心配になるものです。 妊娠が分かっている場合は、あまり心配しすぎず、レントゲン検査以外の健康診断はお受けになって良いでしょう。 また、万が一妊娠判明前にレントゲンを含む検査を受けてしまった場合も、あまり心配しすぎることはありません。 不安が大きい場合は主治医の先生にご相談になるのが良いと思います。 その他、妊娠中に気をつけるべき食べ物や運動のポイントについては、産婦人科医が解説する「」や「」をあわせてご覧下さい。 【関連記事】•
次の超初期のママの体の様子妊娠超初期に該当する妊娠1カ月目(妊娠0~3週目)は、妊娠をしていない妊娠0~1週も含みます。 ママの子宮の中にある卵子も受精直前(妊娠0~1週)や直後(妊娠2~3週)の状態であるため、妊娠による母体の変化には気付きにくいと言われていますが、お腹の中ではしっかりと生命が育まれています。 特に、卵子と精子が出会ってできる受精卵が着床する妊娠2~3週目以降は、赤ちゃんの成長が著しい時期です。 1日単位で体の各器官が形成され続けるため、赤ちゃんの発育はもちろん、ママ自身も、健やかな妊娠生活のために健康を意識することが大切です。 母子に悪影響を及ぼすアルコールやタバコの摂取を控え、お腹の赤ちゃんに目を向ける意識を養いましょう。 目次 妊娠超初期に該当するころのレントゲン検査に関しては、妊娠1~2ヶ月目頃の胎児は放射線に対し感受性が高く、影響を受けやすいと言われています。 受精する妊娠2~3週目ころから妊娠8週目くらいまでの期間にレントゲン検査を受ける際は注意が必要ですが、検査部位が下腹部以外(頭部、胸部、手足等)の場合には検査を受けても心配はないと言われています。 また、慢性的な持病や疾患があり妊娠中の使用が禁忌とされている成分が含まれる薬を使用している人は、薬に赤ちゃんの先天的な奇形や疾患など健康影響を及ぼす可能性があることを考慮し、妊娠を計画的に行う必要があります。 妊娠希望であることをかかりつけ医にあらかじめ伝え、妊娠計画の相談を行いましょう。 妊娠0~1週 妊娠0週と0日は最終月経の初日を指し、まだ生理期間中の状態です。 卵子と精子が出会い受精することでできる受精卵もなく、妊娠成立前の状態であるため、生理痛の痛み止めや風邪薬など、ママが飲んだ市販薬に含まれる成分が妊娠に影響を与えることはないと言われています。 ママの体にも妊娠による変化は現れておらず、体調不良などを感じた場合は生理症状によるものや、風邪を引いた際の症状などがほとんどでしょう。 この時期に妊娠検査薬を使用しても陽性反応が出ることはありません。 妊娠2~3週 ママの体は最終月経の14日目に排卵を迎えます。 排卵された卵子は生存期間24時間以内に精子と出会い、受精し、受精卵となります。 受精卵は分裂を繰り返しながら子宮へ向かい、子宮内膜に着床するために内膜の外側に接着し、妊娠4週目にかけて内側にもぐりこみ着床します。 受精卵が着床すると、妊娠成立です。 妊娠3~4週ごろ この頃、生理周期が明確な人は生理が来ないことに気づいたり、人によっては妊娠症状を感じ始めたりすることもあります。 また、妊娠検査薬で陽性反応が出始めます。 妊娠4~5週ごろ ママの体内で、妊娠を継続するはたらきを持つホルモンhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)が分泌され始めます。 妊娠前であれば、この頃に次の生理が開始しています。 また、染色体に異常がある受精卵である場合は、この頃に科学的流産を起こします。 染色体異常のある受精卵はそもそも着床できないか、着床しても胎嚢が確認できる前に発育が止まるため、通常と同じようにママの体外から排出されます。 化学的流産は受精卵の自然淘汰であり、自然の摂理であるため、あまり大きく気を落とさずに、心の回復を待ちましょう。
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