ケフィアヨーグルトについて色々と調べてみると、よく比較されているのがカスピ海ヨーグルトです。 ケフィアヨーグルトは知らなくても、カスピ海ヨーグルトについては知っているという方も多いと思います。 どちらもお腹や健康に良い手作りヨーグルトというイメージがありますよね。 実際に、この2つのヨーグルトは同じなのでしょうか、違うのでしょうか。 詳しく見てきたいと思います。 カスピ海ヨーグルトとは 1986年、京都大学の名誉教授、家森幸男が、コーカス地方から持ち帰った種を、自宅で増やし食べていたそうです。 それを、知人に分けたことから、知り合いから知り合いへと広まったと言われています。 今では、種菌を通販で購入して手作りすることができます。 牛乳に種菌粉末、もしくはヨーグルトの一部を入れて、そのまま置いておくと牛乳が発酵してカスピ海ヨーグルトが出来上がります。 さらに、市販のカスピ海ヨーグルトも販売されてようです。 カスピ海ヨーグルトには、乳酸菌であるクレモリス菌FC株が含まれていることは特徴です。 生きたまま腸に届く乳酸菌なので、腸内環境を整えてくれる効果が期待されています。 ケフィアヨーグルトとカスピ海ヨーグルトの似ているところ ケフィアヨーグルトとカスピ海ヨーグルトが、よく間違われる原因は、似ている点がたくさんあるからです。 手作りできるヨーグルト どちらも、粉末種菌を牛乳に入れるだけで、気軽に簡単に手作りヨーグルトを作りことができます。 また、ケフィアヨーグルトの場合は、ケフィアグレインを使ってヨーグルトを増やしていくことができます。 同じように、カスピ海ヨーグルトは、出来上がったヨーグルトを種として、ヨーグルトを増やしていくことができます。 手作りする楽しさ、美味しさや、増やすことのおもしろさがあるということが、共通しているようです。 お腹や体に良い ケフィアヨーグルトは、10種類近くの乳酸菌を含んでおり、腸内環境を整える効果が期待されています。 カスピ海ヨーグルトも、生きたまま腸に届くクレモリス菌FC株が含まれていることにより、お腹の調子を改善へと導いてくれます。 産地が同じ ケフィアヨーグルトもカスピ海ヨーグルトも、ロシアのコーカス地方で生まれたヨーグルトです。 コーカスは長寿国として知られている地域です。 また、ロシアは美しい女性が多いことでも有名です。 このことから、ケフィアヨーグルトもカスピ海ヨーグルトも、健康・美容大国から届いた魅力的なヨーグルトとイメージする方も多いようです。 美味しいヨーグルト ケフィアヨーグルトは、発酵の時に作り出される炭酸ガスの影響で、とてもさわやかな味わいになります。 また、とてもまろやかで優しい味のヨーグルトです。 カスピ海ヨーグルトは、酸味が少なく粘りがあるのが特徴です。 このとろっとした食感が美味しいのも人気のひとつのようです。 一般的なヨーグルトは、酸っぱさが気になってしまい、砂糖やジャムなどの甘味を加えないと食べることができないという方でも、ケフィアヨーグルトやカスピ海ヨーグルトはそのままで食べても美味しいと言う方が多いようです。 このように、一般的なヨーグルトが苦手な方や、物足りない方、飽きてしまっている方などには、ケフィアヨーグルトもカスピ海ヨーグルトもおすすめなのですね。 ケフィアヨーグルトとカスピ海ヨーグルトの大きな違い このように、この2つのヨーグルトには、共通点が多いようです。 しかし、1つだけ大きな違いがあります。 それは、カスピ海ヨーグルトには、一般的なヨーグルト同様に、1〜2種類の乳酸菌が含まれているのに比べ、ケフィアヨーグルトには、「複数の乳酸菌」と、体にとても良い効果をもたらす「酵母」が含まれているということです。 この2つのヨーグルトは、手作りする楽しさや、美味しさは同じようであっても、体に良いという点では、やはりケフィアヨーグルトの方が効果的のようです。 以上、混合されやすいケフィアヨーグルトとカスピ海ヨーグルトについて比較してみました。 体に良いとされているカスピ海ヨーグルトですが、ケフィアヨーグルトの効果の高さはそれ以上ということがわかりました。
次の酵母が発酵するときに乳糖の大部分が乳酸や炭酸ガス、アルコールに分解されるため、乳糖不耐性でお腹がゴロゴロしちゃう方でも問題なく召しあがれる場合が多いです。 メーカーにもよりますが、酵母が入るので「ピリリッ」とした舌がしびれるような独特の味わいを持つケフィアもあります。 味わいはさっぱりとしていて酸味は少なく、市販のヨーグルト(ブルガリア・ナチュレなど)に比べると固まりがゆるいです。 酵母が含まれているので、乳酸菌ともに生きて腸まで届くのが特徴です。 (大体の商品が「アセトバクター菌」と「クレモリス菌」を培養・種菌を市販していますが、一部「クレモリス菌」のみで培養・種菌を市販している商品もあります) 独特の粘りがあり、酸味がありません。 植え継ぎができるので、衛生面にさえ気を付ければ半永久的にヨーグルトを増やすことができます。 乳酸菌が生きて腸まで届くとメーカーは宣伝していますが、ケフィア製造・販売メーカーの中には「カスピ海は腸に届くまでに乳酸菌のほとんどが死滅する」と宣伝しているメーカーもあります。 ケフィアとカスピ海の決定的な差は、発酵方法です。 共生(複合)発酵と、単独発酵。 特にこれといったデメリットは思い当たりませんが… はちみつなどと同じなまもの扱いなので、1歳未満のお子様には与えないほうが無難です。 カスピ海は植え継ぎができるので経済的で毎日続けやすいのがメリットですし、ケフィアはより多くの栄養素が取れるのが何よりも魅力的です。 メーカー側で非推奨ではありますが、衛生状態に気を配り~月1回程度で種菌を新しいものに取り換えると言う前提ではありますが、カスピ海と同じ手順で植え継ぎは可能です。 ケフィア・カスピ海ともに 「便秘が解消した」 「風邪をひきにくくなった」 「花粉症の症状が緩和された」 などの効果が多数報告されています。 ケフィア・カスピ海ともに医薬品ではないので、即効性に欠けるかと思いますが… 私の場合はアレルギー症状が少なからず緩和されているのを感じますし、ケフィアを食べ続けて3年と半年になりますが毎年風邪と持病から来る全身の倦怠感に悩まされていたはずなのに、3年前よりも昨年、昨年よりも今年、全身の倦怠感が弱まっているのを実感しています。 全員が全員というわけではないでしょうが、継続することを前提にして健康面でのメリットはたくさんあげられるかと思います。 私はカスピ海のねばりとお腹にたまるようなどろりとした食感が苦手で、よりさっぱりとした味わいのケフィアを食べ続けていますが… ケフィアよりカスピ海のほうが好きという方も多数いらっしゃいますし、こればかりは個人の好みですね。 ともに優れた食品であることには変わりないので、週に1回まとめて多量を食べるよりも、少しずつであっても毎日継続して摂取することが大切です。 味や食感の好みもそうですし… カスピ海の種菌は植え継ぎすることを前提に販売されていますが、ケフィアの種菌は1回使いきりを前提に販売されています。 カスピ海のほうがより経済的ですし、ケフィアはどうしても費用がかさんでしまいます。 私はケフィアを植え継ぎして食べていますが、ペットを育てる感覚です。 衛生面での管理などをきちんと徹底できる方はカスピ海を選んだほうが経済的ですし、あまり面倒なのが好きでない方は費用はかさみますがケフィアを選んだほうが管理は楽です。 強いてそれぞれのデメリットをあげるなら… カスピ海のデメリットは、植え継ぎの際に必要となる手間でしょうか。 1回単位で使いきりしても良いのですが、フジッコのカスピアを例にとると2回分のフリーズドライ種菌が1000円。 もし1回で使いきるとしたら、500円+1リットルの牛乳代(~250円程度でしょうか)で割高になりますね。 植え継ぎする場合は適当な時期に種菌を取り換えるとしても、毎回種菌を新しくする必要はないため経済的です。 家族が多い方、たくさん召し上がる方も費用のことをあまり気にせずたっぷり召し上がることができるのが最大のメリットです。 ケフィアのデメリットは、コストパフォーマンスが悪いことですね。 メーカー側は植え継ぎを非推奨なので、1回限りの使いきりが基本となります。 種菌の価格はメーカーによって様々ですが、1回分100円だとして家族4人で召し上がる場合は週に3回~4回程度手作りする方が多いようですが…。 食べれば食べるほど、家族が増えれば増えるほど、ケフィアは単純に費用がかさみます。 1回使いきりなので手間がかからず衛生管理もそれほど神経質になる必要がない分、費用がカスピ海に比べるとけっこうかかるのがデメリットですね。 参考までにどうぞ。
次のカスピ海ヨーグルトと一般的なヨーグルトの違い カスピ海ヨーグルトを作る乳酸菌は クレモリス菌(Lactococcus lactis subsp. Cremoris)といい、他のヨーグルトに存在することはまずありません。 クレモリス菌は酸素があまり得意でなく、自分が作った乳酸でさえ多くなりすぎると酸に負けて死んでしまうというデリケートな乳酸菌です。 そんなデリケートなクレモリス菌ですがとても 素晴らしい能力を持っています。 それは EPSを作れること。 EPSは Exopolysaccharide(エキソポリサッカライド)の略で、高分子の多糖です。 「カスピ海ヨーグルト」のあの 不思議な粘りの素となっています。 クレモリス菌のEPSはヒトの消化液で 分解されないことが確認されており、 クレモリス菌とEPSはどちらも大腸まで届いて働くと考えられています。 クレモリス菌やEPSの効果 クレモリス菌やその産生物であるEPSは、フジッコやグリコなどのメーカーや各機関で積極的に研究されており、様々な可能性を秘めています。 具体的にはどのような効果を期待できるのでしょうか?学会などで公表されている裏付けのあるものについて説明しましょう。 クレモリス菌入りのヨーグルトを2週間程度食べると排便の回数も便の量も増える人が多いそうです。 マウスでの実験データが多く研究の余地がありますが、人に対しても高い効果が十分に期待できます。 クレモリス菌について最先端の研究しているフジッコから カスピ海ヨーグルトの生きた乳酸菌(つまり上記のクレモリス菌)を手軽に摂取できるサプリメントも出ています。 乳酸菌は体に合う、合わないがあるので一度ためしてダメなら違うものを利用しましょう。 どちらにしても時期によって値段は変わるかもしれませんが、おおよそ 1日35円程度なのでそれでお悩みが改善されるなら安いものです。 どんな乳酸菌サプリでも 3週間~1ヶ月半程度(欲を言えば2ヶ月~3ヶ月)続けてほしいです。 多くの場合で乳酸菌の摂取し始めて効果が実感できるのが2週間を過ぎたあたりです。 「人には人の乳酸菌」というぐらい、乳酸菌は個人によって合う合わないがあります。 その判断をだいたい使用開始後3ヶ月ぐらいでするというのがオススメです。 ちなみに私の場合は 2週間で明らかに便通が良くなりました。 私は軽度のIBS(過敏性腸症候群)で学校のテストや電車には悩まされていましたが クレモリス菌サプリを摂取するようになってから症状がかなり改善されました。 殺菌乳酸菌(カルピスやサプリなど)でも腸内菌叢(腸内フローラ)の改善は確認されています。 私としても実体験があるので力強くお勧めします。 ぜひお試しください カスピ海ヨーグルトの歴史 もともとカスピ海ヨーグルトは、食と健康の研究者である京都大学名誉教授・医学博士の家森教授がコーカサス地方から日本に持ち帰ったのが始まりといわれています。 家森教授は長寿の調査をするうちに、コーカサス地方には高血圧の高齢者が多いのに 重篤な疾患の人が少ない点に興味を持ちました。 そしてこの地方の健康的な食生活の中で特に大量に飲まれていたヨーグルトに着目し、分析のため持ち帰ったのです。 コーカサス地方はヨーロッパ東部の黒海とカスピ海に囲まれた地域です。 家森教授がヨーグルトを採取した所にちなんで 「カスピ海ヨーグルト」と自然に呼ぶようになったみたいです。 こんな感じの綺麗な土地です。 一般的に菌を培養して発酵を行うときに、大切なことが3つあります。 では、カスピ海ヨーグルトと一般的なヨーグルトを比較してみましょう。 具体的な発酵の方法は、関連記事『カスピ海ヨーグルトの絶対に失敗しない作り方』をご覧ください。 とても簡単です。 私は、市販のヨーグルトを買って来て、それを種菌に自宅で作っています。 頭に来るのは、フジッコのヨーグルトキャップが花柄のあるものに変わってから、ななかなか固まらなくなったことです。 一方グリコの方は、12時間くらいで良く固まります。 これって、フジッコは種菌販売を完全化するため、生きたクレモナス菌を敢て弱体化させて「商品のヨーグルト」から増殖されないための策謀じゃないか? と疑っています。 それ以来、グリコのヨーグルトのみに切り替えました。 ご意見いただければ幸いです。 68歳男、農業、趣味:巨大カボチャと超長瓢箪の栽培 実は、私も同じように「フジッコカスピ海ヨーグルトが作りにくくなった」と感じたことがありました。 はじめは2015年秋にフジッコが販売中止する前の夏あたり。 これはフジッコの種菌自体に問題があったようですね。 年が明けて2016年2月に販売が再開されたあとは、自家製ヨーグルトを順調に作れていたのですが、再び去年の秋あたりに成功率が下がってしまいました。 私は室温で作っていたので、気温が低くなってきたからかも…と思ったのですが、もう1点気になったのは「製品の粘度」です。 以前よりも粘りが強くなったような気がしたので、菌を植えた後の撹拌がうまくいっていなかった可能性を考えました。 そこで、同じ種菌で作り直すときに塊のまま落とさず、カードを崩してから植えたら成功しました。 もしかしたら、販売中止の原因が粘性の低下だったので、製品の出荷基準をフジッコ側が変えたのかもしれませんね。
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