多嚢胞性卵巣症候群 ストレス。 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)|聖マリアンナ医科大学病院 生殖医療センター

多嚢胞性卵巣症候群と酸化ストレス

多嚢胞性卵巣症候群 ストレス

月経がない状態を無月経といい、この続発性無月経と、生まれ付き1度も月経をみない原発性無月経とがあります。 成年の女性にある月経は、排卵があって発来します。 排卵するのは卵巣ですが、卵巣から排卵させるために命令を出しているのは、大脳の下にある脳下垂体です。 脳下垂体へ指令を出しているのは、大脳の下部にある視床下部です。 視床下部に始まる排卵の命令系統の中でどこかに異常があると、その下へ命令が伝わらなくなる結果、無排卵、無月経などの月経異常という症状で目に見えてきます。 無月経と無排卵は無縁ではないので、続発性無月経の原因は排卵障害性の不妊症の原因ともいえます。 続発性無月経は、その程度により第1度無月経と、第2度無月経に分けることができます。 月経が発来するためには、エストロゲン(卵胞刺激ホルモン)とプロゲステロン(黄体化ホルモン)の協調作用が重要になりますが、第1度無月経はエストロゲンの分泌は比較的保たれているものの、プロゲステロンの分泌に異常があって無月経となっているものをいいます。 一方、第2度無月経は、エストロゲンとプロゲステロンの両者の分泌に異常があって、無月経となっているものをいいます。 第2度無月経が、程度としては重症といえます。 その原因によって、続発性無月経は視床下部性無月経、下垂体性無月経、卵巣性無月経、多嚢胞(のうほう)性卵巣症候群、子宮性無月経に分けることもできます。 視床下部性無月経は頻度の高いもので、視床下部機能が障害された結果、エストロゲンとプロゲステロンを主とするゴナドトロピン(性腺〔せん〕刺激ホルモン)の分泌異常を起こして、無月経になるものです。 全身衰弱による生理機能低下や、 ストレスなどによる心因性の無月経、摂食障害による神経性食欲不振症に伴う無月経、急激な体重低下による減食性無月経などがあります。 向精神薬などの副作用による無月経、原因がはっきりしない場合の無月経も、多くは視床下部性無月経です。 下垂体性無月経は、脳下垂体から分泌されているゴナドトロピンに異常を起こして、無月経になるものです。 脳下垂体腫瘍(しゅよう)による高プロラクチン血症が、狭義の下垂体性無月経に相当します。 出産中や産後に輸血が必要となるくらいの大出血があると、脳下垂体の血流が悪くなって機能が低下し、結果的に無月経となることもあります。 出血による脳下垂体の機能低下は、シーハン症候群と呼ばれます。 卵巣性無月経は、卵巣に原因があって無月経、無排卵となるものです。 頻度は低いものの、卵巣腫瘍などの外科的な治療や、抗がん剤による治療などの後に発生することもあります。 多嚢胞性卵巣症候群は、卵巣にたくさんの卵胞が発育するために無月経、無排卵となるものです。 頻度も高く、不妊症の重要な原因にもなっています。 子宮性無月経は、子宮内膜の炎症や外傷による子宮内膜機能の欠損、子宮内腔(ないくう)の癒着などによって、無月経になるものです。 頻回の人工妊娠中絶手術などで、子宮内膜が委縮して発生することもあります。 そのほか、異所性ホルモン産生腫瘍などによる無月経などもあります。 続発性無月経の症状としては、月経停止以外に症状のないことが多いものの、急激な体重減少、強い精神的ストレスなど、切っ掛けとなっている変化がみられることがあります。 高プロラクチン血症では乳汁の漏出がみられ、脳下垂体腫瘍が原因で高プロラクチン血症となっている場合は、頭痛、視野狭窄(きょうさく)などの症状が現れることがあります。 なお、続発性無月経は、病的なもの以外にも妊娠、授乳、閉経などの生理的な変化による場合も含んでおり、注意が必要です。 ■続発性無月経の検査と診断と治療 月経は女性の全身的健康のバロメターですので、続発性無月経が3カ月以上続けば、婦人科、ないし産婦人科の専門医を受診する必要があります。 長期間放置すると、第1度無月経が第2度無月経に移行して重症化し、治療がより困難になる場合もありますので、早期受診を心掛けます。 無月経の期間がそれほど長くない場合は、基礎体温の計測を数日から数週間に渡って行い、受診時にグラフに記載したものを持参します。 そのほか、体重の変化などにも注意した上で受診します。 医師の診察では、まず妊娠などの生理的無月経でないことを確認します。 いつから無月経になっているか、記録を確かめます。 無月経の原因がどこにあるか見極めるためには、血液検査によるホルモン検査、ホルモン負荷試験などを行い、原因があるのが視床下部か、脳下垂体か、卵巣か、子宮かを診断します。 産婦人科的な内診や経膣(ちつ)超音波検査などで、子宮や卵巣の大きさや腫瘍の有無もチェックします。 高プロラクチン血症があり脳下垂体腫瘍などが疑われる時は、MRIなどの画像診断も行われます。 治療は、原因によって異なるばかりでなく、それぞれの受診者の目標とする到達点によって異なります。 すなわち、月経を起こすことを目標とするのか、さらに進んで妊娠の成立を目標とする治療を望むのかという点によって、異なるわけです。 ただし、原因によっては妊娠の成立が極めて難しい場合もあります。 月経を起こす治療には女性ホルモン製剤、妊娠を成立させる治療には排卵誘発剤の使用が基本です。 第1度無月経の場合、女性ホルモン製剤のゲスターゲン(プロゲストーゲン)の投与で消退出血を起こすか、排卵誘発剤のクロミフェンの投与で排卵誘発を行います。 第2度無月経の場合、女性ホルモン製剤のエストロゲンとゲスターゲン(プロゲストーゲン)の投与を行います。 このほか、漢方薬、プロラクチン降下剤、手術、精神的な理由ならカウンセリング、無理なダイエットや肥満なら食事療法などを、原因や症状に応じて適宜組み合わせて治療します。 Copyright 2003〜 kenkosozojuku Japan, Inc. All rights reserved.

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無月経で多嚢胞性卵巣症候群の私が糖質制限で妊娠した話

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など数多くの病気と関係しています。 活性酸素が増えすぎるのは 体内の活性酸素が増えすぎると酸化ストレスがかかって、体に問題を引き起こします。 どんな時に活性酸素が増えるのでしょうか。 ストレス ストレスを感じた時に出る副腎皮質ホルモンや、ストレスで血管が縮んだり開いたりすることによる血行の変化の影響で、活性酸素が増えてしまします。 喫煙 タバコに含まれるタールなどの成分が活性酸素を増やします。 喫煙=強力な活性酸素大量発生です。 紫外線 紫外線は酸素原子などに影響して活性酸素を生み出します。 この活性酸素が、しみ・しわや皮膚ガンの発生の原因となる可能性があります。 睡眠不足 寝ている間はストレスもなく活性酸素の発生も少ない状態です。 なので、睡眠不足は活性酸素が増える原因になります。 飲酒 アルコールが肝臓で分解される時に、活性酸素が発生します。 肝臓に負担がかかるほどの飲酒は酸化ストレスの原因になります 激しい運動 激しい運動をすれば呼吸が多くなり酸素をたくさん取り込むので、それに伴って活性酸素もたくさん発生してしまします。 息切れしないくらいの運動が適切ということですね。 肥満・過食 肥満・過食はエネルギーの消費が多くなるので、それに伴って活性酸素の発生も増えます。 多嚢胞性卵巣症候群と酸化ストレス ヒューマン・リプロダクション・アップデートの5000人くらいの多嚢胞性卵巣症候群の人を集めたデーターです。 酸化ストレスの程度の目安となる、血液中の酸化ストレスマーカーを調べています。 酸化ストレスマーカー• 活性酸素の直接測定• 活性酸素の作用でできた物質の測定• 抗酸化物質の測定 活性酸素はすぐに変化しまって、測定するのが難しいので、活性酸素の作用でできた物質を測定することが多いです。 多嚢胞性卵巣症候群の人は、Homocysteine・ADMA・Malondiadehydeといった活性酸素が増えていることを示すマーカーが高くなっていて、グルタチオン・ペルオキシダーゼといった抗酸化物質が低くなっていました。 この結果は肥満があるなしには関係がなかったことから、多嚢胞性卵巣症候群の発症に酸化ストレスが関係している可能性があると結論しています。 酸化ストレスを減らすためには 活性酸素が増えるようなことをするのを控えることです。 規則正しい生活、ストレスの緩和、日焼け対策などですね。 みんな抗酸化作用がありますが、普段の食事でも取れているので、取りすぎには注意する必要があります。 食事で取るのが一番いいですね。 野菜・バナナ・大豆・アボガド・生姜・緑茶など抗酸化作用のある食べ物はいろいろあります。

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多嚢胞性卵巣症候群なってしまう4つの原因。ストレスも原因の一つ!?

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原因 どうして排卵がうまく行われないかというと、卵巣内の男性ホルモンが多いことが原因といわれています。 自覚症状の(3)や(4)は男性ホルモンが高いことによる症状です。 男性ホルモンを高くさせている原因は、脳から出ているLH(黄体化ホルモン)と血糖値を下げるインスリンというホルモンの作用です。 それらが正常より強く卵巣に作用していて男性ホルモンが局所的に上がっていると考えられています。 ですからPCOSの方は、生理中の血液検査で脳から出るゴナトロピン(LHとFSHのこと)をはかるとLHがFSH(卵胞刺激ホルモン)より高くなるという特徴があります。 また、血中の男性ホルモンの値も軽く上昇していることがあります。 治療法 PCOSの排卵障害は年齢とともに進み、月経周期はどんどん長くなっていく傾向にあります。 全ての特徴を持っている人もいれば、超音波所見だけ異常の人もいて重症度はさまざまです。 20代であれば気付かず自然妊娠されていることもありますが、どの方も排卵しにくいことは確かです。 治療はまず排卵誘発剤をつかって排卵のチャンスを増やすことです。 内服薬(クロミフェンなど)ですぐ排卵できるようになる場合もあれば、なかなか反応しないこともあります。 なかなか反応しないときは、クロミフェンにステロイド(プレドニンなど)を併用したり、漢方薬(ウンケイトウ)を併用したりします。 それでもうまく排卵しない場合は注射での排卵誘発を行います。 しかしPCOSの方は有効域がせまく、少量だと反応せず、少し多くしただけで過剰反応する傾向にあります。 注射に過剰に反応すると、卵巣が3~4倍にはれ上がりお腹に水がたまってふくれ血液が濃縮してしまうことがあり、これを卵巣過剰刺激症候群(OHSS:ovarian hyper stimulation syndrome)といいます。 注射を多く使わないと排卵できない重症な場合は体外受精をおすすめします。 体外受精であればある程度卵胞発育をコントロールでき、卵巣が落ち着いてから胚移植することで安全に治療することができます。 また、腹腔鏡下に卵巣に穴をあける手術があります。 この手術を行うと薬に対する反応性がよくなったり、自然に排卵するようになったりします。 効果は半年~1年続きますが、またもとの状態に戻っていきます。 最近では、OHSSになりやすい人やなかなか大きな卵胞ができない人にIVM(未熟卵体外受精:in vitro maturation)という方法があります。 卵胞が7~10mmで採卵する方法で、注射が少なくてすみOHSSの心配がほとんどありません。 IVMができる施設は限られています。 妊娠率は一般体外受精よりやや下がります。 また、糖尿病の薬であるメトフォルミン(グリコラン、メルビンなど)が排卵障害を改善することがわかってきています。 糖尿病の薬は血糖を下げてインスリンの過剰な分泌を抑えるので、卵巣で男性ホルモンも抑えられ、卵巣内のホルモン環境が改善され、排卵しやすくなると考えられています。 過剰なインスリンが悪さをしているタイプのPCOSの人に効果があり、毎日内服して2~3ヶ月で効果が出るといわれています。 副作用は下痢をおこすことがありますが慣れてきます。 インスリン抵抗性があるかどうかは、採血検査でHOMA指数を計算して判断します。 4以上だと糖尿病なのですが、PCOSではだいたい1~1. 5以上であればインスリンが多めと判断して、メトフォルミンを投与することが多いようです。 原因ははっきりとはわかっていません。 ひとつの体質であり、年齢とともに排卵障害は強くなるので、少し早めに体外受精をすすめられることも多いと思います。 卵の質はやや下がるとはいえ、体外受精ではたくさんの卵子がとれることが多く、その中から良い受精卵を選んで移植することで、多くの方が妊娠できます。 時間は少しかかりますが、根気よく治療していくことが大事です。

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