ジンギスカン 蒼き狼と白き牝鹿。 オルド (おるど)とは【ピクシブ百科事典】

蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン

ジンギスカン 蒼き狼と白き牝鹿

「 蒼き狼と白き牝鹿」はこの項目へされています。 シリーズ第1作および第2作については「」をご覧ください。 蒼き狼と白き牝鹿シリーズ ジャンル 開発元 発売元 1作目 () 最新作 () 蒼き狼と白き牝鹿シリーズ(あおきおおかみとしろきめじかシリーズ)は、に(現・)より第1作が発売されたのシリーズ。 概要 [ ] 発売の年表 1985 蒼き狼と白き牝鹿 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 とをメインにからのを舞台とし、統一を目指すゲームである。 これまで4作が発売されている。 タイトルは『』の冒頭部分「上天より命ありて生まれたる蒼き狼ありき。 その妻なる惨白き牝鹿ありき。 大いなる湖を渡りて来ぬ。 」より採られている。 1985年、コーエーのとしては比較的早い時期に第1作『蒼き狼と白き牝鹿』が発売され、同じくコーエーが発売していたととともに「歴史三部作」のうちの一つと位置付けられた(厳密には『』『』『蒼き狼と白き牝鹿ジンギスカン』の発売をもって歴史三部作完成とされる)。 『信長の野望』が日本、『三國志』が中国を舞台とするのに比べ、本シリーズはユーラシア大陸全域(=世界)を舞台とするスケールの大きさがセールスポイントであった。 「歴史三部作」の呼称は『信長の野望』や『三國志』よりも蒼き狼と白き牝鹿シリーズの発売時に特によく用いられたようであるが、本シリーズは他の2作よりセールス的に一歩遅れていたためと思われる。 しかし、『信長の野望』シリーズは2013年に14作目・『三国志』シリーズは2012年に12作目が発売されたのに比べ、本シリーズの続編は1998年発売の4作目までにとどまっており、「歴史三部作」の呼称も本シリーズ4作目の「歴史三部作至高の到達点」というコピーを最後に使われなくなっている。 シリーズ一覧 [ ]• 蒼き狼と白き牝鹿• 関連項目 [ ]•

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30日19時から『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』生放送。光栄時代の名作ッス!

ジンギスカン 蒼き狼と白き牝鹿

1、Windows10[Steam] 開発元 光栄 発売元 光栄 人数 1人 メディア 3. 5インチFD/5インチFD[PC] カセットテープ[MSX] ---以下ジンギスカン--- 3. 「」は、もともと1985年に『蒼き狼と白き牝鹿』 サブタイトル無し というタイトルで発売されたものが第1作である。 そのため、本項で記述される『蒼き狼と白き牝鹿・ジンギスカン』(以下『ジンギスカン』と略す)は厳密にはシリーズ2作目となるが、前作をリニューアルして発売したものなので、事実上、同シリーズの第1作と同様のものとして扱われている。 本項目では初代と第2作とをまとめて扱う。 なお、1作目と2作目の違いについてはにて後述するが、特記無き場合ば2作目『ジンギスカン』の内容に従って記述する。 『ジンギスカン』はではMSX1版と版が別々に発売された。 Windowsでは、2005年にの一つとして復刻版が発売されている。 これは、もとは2003年に発売されたコーエー25周年記念パックのVol. 3に収録されていたものを単独で発売したものである。 2016年よりSteamによるダウンロード配信も行われている。 2007年より携帯電話版の配信も行われている。 内容 概要 とモンゴル帝国をメインに12世紀から15世紀のユーラシア大陸を舞台とし、その統一を目指すゲームである。 本作では、オルドシステムでの子作りや絶対に裏切らない血縁将軍の重要性(非血縁将軍は反乱を起こす可能性を持っている)などが搭載され、「蒼き狼と白き牝鹿」シリーズの基本方針が定まった作品である。 さらに人材捜索など、のちに『三國志』で重要になるシステムも初搭載されているが、本作では1国につき1人の将軍しか配置できず、発見される在野の人材の能力も概して高いものではない。 選択できる国王が49 - 59歳と 異例の高齢者ばかりなので、後継者への引継ぎが前提とされているのも珍しいといえる(もちろん、後継なしに初期国王1代での世界制覇も十分可能である。 ちなみに国王が71歳以上になると寿命による死の可能性がある )。 選択できる国王が4人と少ないため、「統一」「滅亡」に合わせて、国ごとに独自のエンディングのグラフィックがある。 「山」「砂漠」「海」などの難地を行軍すると、兵士が次々「脱落(減少)」してゆく。 また、「弓矢隊」の間接攻撃、「歩兵隊」の伏兵などといった攻撃バリエーションや、森では「狩猟」による兵糧調達も出来る。 こういった特徴のため、「防衛側」がかなり有利で、 「歴史三部作」中、もっとも難易度が高いともいわれた。 シナリオ 『ジンギスカン』のシナリオは「モンゴル編(1174年冬スタート。 コマンド開始は1175年春から)」と「世界編(1205年冬スタート。 コマンド開始は1206年春から)」の2本である。 選択できる主人公はモンゴル編がテムジン(ジンギスカンの本名)(モンゴル族)のみで1人プレイ専用、世界編ではジンギスカン(モンゴル帝国)、(日本)、(ビザンツ帝国)、リチャード1世(イングランド)の4人を選択することができ、4人同時プレイが可能である。 史実上は源頼朝・リチャード1世はシナリオ開始の1205年にはすでに死亡しており、アレクシオスは存命ではあるがビザンツ帝国(アンゲロス王朝)は滅亡している。 これは、世界史に馴染みの薄いユーザーに配慮し、史実とは違っていても比較的有名な人物・国家を選んだための設定と思われる(選択不可能な国王では、サラディン(アイユーブ朝)も同様の事例である)。 ちなみに1205年は史実上でジンギスカンがモンゴル高原を統一したとされる年である。 また、モンゴル編を1205年冬までにクリアした場合、金・食料・住民・特産品総数の10分の1と将軍候補(従属国統治を行っていない将軍)5人、子供5人、全ての后を持ち越して世界編をプレイすることができる(キャンペーン・プレイ)。 その場合、プレーヤーはジンギスカンとしてプレイを継続することになる。 また、モンゴル編クリアの年代にかかわらず世界編のスタートは1205年冬からとなる。 このように『ジンギスカン』では2本のシナリオがあるが、初代では容量の関係のためか「世界編」はなく、「アジア編」と「ヨーロッパ編」の2つのシナリオに分けられていた。 そのため、3つのシナリオをプレイすることになる。 なお、この「一定範囲内の地域を制覇した後に更に広大な領地の制覇を目指す」という手法は、次回作『』や無双シリーズの『戦国無双2 Empires』にも引き継がれている。 コマンド 本作では、1年は春夏秋冬の4ターン。 各ターンに本拠地では3回のコマンドを連続で実行でき、直轄地に指定している国では1回のコマンドを実行できる。 コマンドを実行するたびに統率力・判断力・説得力・企画力・体力・武力といった、国王の各能力値を消費することになっている。 能力値の消費は、本拠地だけではなく、直轄地での命令でも消費することになる。 したがって、こまめな自己訓練でこれらの能力の回復などを行う必要があるとともに、 血縁 将軍に国を委任統治させる必要も出てくる。 本作が、当時の他のコーエーの歴史シミュレーションゲーム作品と最も異なる点は内政の概念である。 他のシリーズでは「開墾」「投資」などのコマンドがあり、それを選択しない限り、国力は上昇しないが、本作品では住民を「町造り」「城造り」「食料作り」「特産品作り」に配分するだけで自動的に基本的な国力が向上していく。 住民配分システムは、次の『元朝秘史』にも継承された。 また、住民配分の中には兵士も含まれるため、全ての住民を兵士にしたり、逆に兵士を0にして全て内政関係に振り分けることもでき、さらに金銭で傭兵を雇い 、それを内政に回すなど、柔軟な国家運営が行える。 通商 上述の通り、本作では各国で「特産品」を生産することができる。 これは「毛皮」、「貴金属」、「絹」など10種類あり、各国で産出するものが異なっており、基礎的な価格も異なっている。 これらを売買する相手である商人はウイグル商人、イスラム商人、中国商人の3種類。 それぞれ基本相場が違うため、中国商人から買った絹は倍額程度で売却が可能、など、うまく使えば大もうけが可能であるが、商人は常駐している訳ではなくその滞在確率は各国によって異なり、イギリスで中国商人と取引できる機会は限られ、日本でイスラム商人と出会えることも、やはり比較的希である。 ハンドブックに曰く「絹の道」 シルクロード である。 部隊は機動力は高い騎馬、遠距離攻撃の可能な弓矢 、伏兵の可能な歩兵の3種類。 ヘックスは城、町、平地のほか山、森、砂漠、海と言った地形が存在し、城・町・山・森についてはそのヘックスにいるユニットに平地と比較してプラスの防御効果がもたらされ戦闘が有利になるが、砂漠と海については逆にマイナスの防御効果がもたらされ、不利となる。 さらに騎馬は森と山も苦手としており、防御効果はマイナスとなっている。 また山、森、砂漠、海についてはこれに進入したとき、部隊の兵士が脱落し、損害を被る。 ただし守備側は全体的に脱落の度合いが少なく、森に関しては兵士が脱落する心配はなくなっている。 また、部隊編成は基本的に平時において事前に行っておくべきものであるが、同種の兵については戦闘中に任意に分散・合流も可能となっている。 一騎打ち 本ゲームでは第1部隊を総大将が率いているが、双方の第1部隊が隣接すると「一騎打ち」の可能性がある。 どちらかの第1部隊が一騎打ちを申し込み、相手方が受諾すれば総大将同士の一騎打ちが成立し、双方の総大将の「武力」・「体力」・「判断力」で勝敗が自動判定で争われる(ただし申し込んだ側には判定にある程度のハンデが課される)。 決着はいずれかの総大将が捕縛される場合と打ち負かされるだけの場合があり、総大将が捕縛された側はそれまでの戦況に関係なくその時点で戦争そのものの敗北となる。 このため一騎打ちは非常にハイリスク・ハイリターンな作戦である。 一騎打ちの申し込みは双方ともに1度の戦争中に1回しかできず、プレイヤー側から申し込む場合、相対的にプレイヤー側総大将が強すぎると一騎打ちを断られたり、「弱すぎて相手になりません」とメッセージが表示されて 一騎打ちが申し込めないようになっている。 工作 その他「降伏勧告」、隣接する味方国に助けを求める「援軍要求」、町から物資を得る「略奪」、森で食料を調達する「狩猟」、そして「退却」と言った「工作」が行える。 オルド 冒頭部で述べた通り、本作は広大なユーラシア大陸の制覇を目標としており、プレイヤーの担当できる英雄の年齢が比較的高く、さらには血縁関係にない武将には常に裏切りの可能性があるという都合上、後継者作り、子作りは重要である。 后を口説いて同衾し、子を儲ける。 これが「オルド」システムである。 オルドでは「強引に口説く」、「金で歓心を買う」などのコマンドがあるが、オルドにおいてもそれらコマンドを実行すると、「体力」など、主人公の能力値は消耗してしまう。 なお、少なくとも4回は同衾しないと懐妊の可能性はなく、それもあくまで可能性があるのみである。 例外としてシリーズ通じてラッチという后がある。 彼女は外見こそ恵まれていないが捕虜とすると選択肢なく強制的にオルドに入り口説く必要無く即子作りに突入、最低4回の所半分の2回で懐妊する。 誕生した子供は、男子の場合10歳になれば将軍候補とすることもできるし 、10歳を超えても子供の身分のままにしておけば国王が死亡した場合の後継者とすることができる。 女子の場合は8歳になれば配下の将軍候補に嫁がせることでその将軍候補を血縁者とすることができ、その将軍候補は絶対に裏切ることがなくなる。 リニューアル 1作目 『蒼き狼と白き牝鹿』と2作目『ジンギスカン』は前述の通り、全体的なゲーム展開や国家運営については大筋で同じ物ではあるが、グラフィックなどが強化されたほか、各所でリニューアルがなされている。 またシナリオについても、モンゴル編と世界編を通してのプレイしか選択できず、ジンギスカンとしてのプレイしか楽しめなかったのである。 第1作Steam版および他の第1作版との違い 2016年12月14日にSteamに第1作がリリースされプレイ可能となっている。 しかし、第1作の別バージョン PC9801 では特産品の生産・売買を行うことがでるなど明らかな違いが存在し 、内容の異なる複数の版の存在を確認できる。 FM-7版の資料ではSteam版に近い画面を確認することができる。 コンシューマー移植版• 蒼き狼と白き牝鹿ジンギスカン():1989年4月20日発売 携帯電話移植版 蒼き狼と白き牝鹿ジンギスカン(iアプリ) 2007年2月5日配信開始 将軍の顔グラフィックは『』のものを流用。 プレイヤーとして選択可能な族長・国王がオリジナル版よりも増えている(ジャムカやフィリップ2世など)。 蒼き狼と白き牝鹿 ジンギスカン H29E-20002• 光栄オリジナルBGM集Vol. ちなみにこのゲームシステムのため、本作では例えでプレイした場合にもは絶対に裏切らない。 本作では住民配分のほか、自律的な外交や輸送など、各国の委任設定 命令書 については比較的細かく設定が可能である。 訓練度などの軍事関係やモラルなどの一部の内政ステータスを除く。 「武装度」によって、1回の戦闘で行える遠距離攻撃の回数に制限がある• 部隊の種類によって若干の相性がある。 ちなみに后は戦争で新たな国を奪う事によって増やすことが可能。 その中にはどんなに回数を重ねても体を許してくれない「ハズレ」の后もいる。 ただし男子であっても将軍候補にしてしまうと国王の後継者にはなれなくなる。 ただし、国王の寿命による死の場合または国王が他国へ攻め込んで捕らえられ処刑された場合に限る。 本拠地に攻め込まれて国王が捕らえられ処刑された場合には本拠地以外に属国が残っていてもゲームオーバーとなる。 また、モンゴル編ではテムジンが死亡するといかなる場合でもゲームオーバーとなる。 初代「蒼き狼と白き牝鹿」にはオルドは搭載されていたが血縁武将の要素は搭載されていなかった。 『ハンドブック』 p. 172,176,180,184• 『ハンドブック』に源頼朝は1218年から寿命による死の可能性がある旨の記述がある。 『ハンドブック』 pp. 171-172• 『ハンドブック』 p. 『ハンドブック』 pp. 98-99• 34-47• 『ハンドブック』 p. 47, pp. 65-89「絹の道」• 115-129• 『ゲーム十字軍 vol. 1』p. 『ハンドブック』 pp. 38-39, 61, 97, 170• 『SLG入門2』に掲載されている画面写真による。 しかもp. 84では、時間がかかるばかりであまり面白いものではないと評されている。 変更点については概説は『SLG入門3』 p9, pp. 148-149を。 戦闘についてはpp. 155-156を参照• Steam版第1作の動作および、Steam版説明書 PDF 2016年12月15日ダウンロード• 当時の資料に特産品の記載のある写真が存在する 2017年3月22日閲覧• 2017年3月22日閲覧 参考文献• 徳間書店インターメディア(編)、1988、『ゲーム十字軍』1、 徳間書店 - 雑誌MSX-FANの裏技コーナーを中心とした別冊。 マイクロデザイン 奥山浩幸ほか 、1987、『シミュレーションゲーム入門 2 テクニック編』、JICC出版局• TABASCO 奥山浩幸ほか 、1988、『シミュレーションゲーム入門 3 実践編』、JICC出版局• 、1988、『蒼き狼と白き牝鹿 ジンギスカンハンドブック』、光栄 基本的なルール・システムについて。 関連項目• 蒼き狼 - の小説。 作中にてジンギスカンとクランの間にできた子という設定のガラウンという人物が登場するが、本作の世界編においてもジンギスカンが統治しているモンゴル帝国に同名の人材が登場する。 また、MSX版などに付属していた資料の小冊子の内容(クランの最期など)にもかなりの影響を与えている。 外部リンク• コーエー定番シリーズの1本として発売• もともとはに収録•

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ジンギスカン 蒼き狼と白き牝鹿

『蒼き狼と白き牝鹿』シリーズの4作目。 これ以降、現在に至るまで『蒼き狼と白き牝鹿』シリーズの新作は発売されていないため、事実上のシリーズ最終作となっている。 ゲーム内容としては、全国家でのプレイが可能となり、登場する実在人物(将軍)も大幅に増加• 将軍の能力値は政治・戦闘・知謀という3つの100段階数値、歩兵・騎兵・弓兵・水軍という兵科適性としての4つのランクがSからEまである。 これまでのシリーズに比べて、6種類の内政特技および6種類の戦闘特技の有無という細かいパラメーター設定になった。 また、全ての都市に将軍単位でプレイヤーが命令できるようになったことに加え、世界を1枚のマップで表現し、その上を各将軍率いるユニットが移動して内政や戦闘を行う(ただし軍隊ユニット同士や軍隊ユニットと都市との戦闘は別画面で行う)という、いわゆる箱庭内政システムが導入されている。 総じて前作までとはかなり毛色の違ったゲームに感じられるが、世界を舞台としたスケールの大きさ、各地に実在の国家や人物が多数登場すること、国王の血縁者の重要性、文化圏の概念など前作までの特徴も色濃く引き継いでいる。 また、前作までは歴史イベントも存在しなかったが本作ではいくつかの国に盛り込まれている。 Windows版は2002年より廉価版「コーエー定番シリーズ」の一つとしても販売されていたが、2005年にコーエーからの販売を終了し、以後はソースネクストより廉価版「Quality イチキュッパ」で販売された。 それとほぼ同時期にダウンロード販売も開始された。 現在はいずれも販売を終了している。 シリーズとしては初めて拡張ソフトの「パワーアップキット」(以下「PK」と略)が1998年12月23日に発売された。 2005年に無印とともに販売終了となり、現在は絶版。 無印と異なりソースネクストからの廉価版は発売されなかった。 PKは「Quality イチキュッパ」のパッケージ版に適用できるが、ダウンロード版には適用できない。 Windows XPでの動作保証も無印に対してのみ でPKにはされていない。 PS版は、PKで追加されたコマンドやイベントの一部が導入されていたり、一部の将軍の能力値が見直されている。 「隊商」に将軍が必須となったり、妃との「宴」の演出が変更されている。 ただしハードの容量の問題か、シベリアや北アフリカ以南がかなり削られるなど世界マップが小さくなっている。 また、徴兵の仕方が大きく違っている。 シナリオ• 無印はシナリオ2本• モンゴル、鎌倉幕府、南宋、アイユーブ朝、ビザンツ帝国、フランスなどの国から自分の担当する国家を選ぶ(最大8ヶ国)。 国によっては特殊なオープニングイベントがある。 シナリオ1「草原を駆る狼」• 1189年、チンギス=ハーンが大ハーン位についた直後(第一次即位)。 本作ではモンゴル編・世界編の区別は無く、最初から世界を舞台としている。 シナリオ2「蒼き狼の末裔たち」• 1271年、前作「元朝秘史」のシナリオ3に相当。 フビライ=ハーンの治世。 一枚マップで行われ、戦略自由度が増したシミュレーション• 本作では国・地域単位で軍を動かすのではなく、 将軍単位で兵を率いるようになった。 前作までの国(都市)そのものを巡る攻城戦だけでなく、そこに至るまでに 野戦が行われることがあるのも大きな変化である。 また内政面も前作までの国単位・地域単位から都市単位となり、内政はいわゆる「箱庭内政」、すなわち都市の領域内の升目に任意に各種施設を建設し、街づくりを進めていく形式となっている。 街道の有無で移動範囲が大きく変わる。 他の都市と交易をするためには、街道や港で自国の都市と繋がっていなければならず、街道や港の建設は軍事活動と併せてとても重要になる。 文化を重視したテーマ• 本作のキーワードは「 文化の交流と発展」と言え、前作同様に文化圏によって扱える兵科や有利な内政方法などが異なるが、支配範囲を拡大しつつそれぞれの文化を交流させ、各地の文化の良い部分を取り入れていくといったイメージである。 「交易」や「文化アイテム」といったもので文化の交流と発展を表現している。 また、文化圏による国王と将軍の相性の良し悪し(国王の出身文化圏から遠い文化圏出身の将軍の忠誠度が上がりにくいなど)があったり、将軍の出身文化圏によって兵科の相性が存在する(蒙古文化圏出身以外の将軍が蒙古騎兵を率いても本来の能力を発揮できないなど。 もっとも実際の戦闘における部隊の戦闘力は、率いる将軍の戦闘能力値や戦闘特技なども影響するため、兵科の相性の良し悪しだけで部隊の強弱を計ることはできない)。 都市には「文化アイテム」とよばれるものがある。 敵国の都市を攻略するなどしてこれを入手すると自国の全ての都市の文化が上昇する。 「チャンパ米」や「朝鮮人参」のように特殊な効果をもたらすものや、「クロスボウ」や「震天雷」のように兵科の編成に必要なものもある。 その他に外交の手土産にして他国との友好度を上げるために用いることも可能である。 文化アイテムを他国に渡したり、自国都市を奪われて文化アイテムを保有する都市がなくなっても一度入手した文化アイテムは消失しない。 文化アイテムの主な入手法は他国の都市の攻略であるが、首都の特定の文化レベルが必要値以上であれば毎年夏に一定確率で開発されることがある。 ただし、開発には特定の文化アイテムが必要となる 場合やキーパーソンとなる特定の将軍がいなければならない場合がある。 また、間諜ユニットが他国の都市の破壊を成功させた際に文化アイテムを入手したり、文化アイテムを獲得するイベントが設定されている場合もある。 なお、そのシナリオに登場するすべての文化アイテムを入手すると、イベント「ルネサンス」が発生し、首都の文化レベル・備蓄金・備蓄兵糧・防御度と全配下将軍の忠誠度がすべて最大になる。 各都市には農業・牧畜・武器・戦術・航海・建築・学術・芸術・医術・工芸という10種類の文化の発展の度合いが「文化レベル」という数値で表されており、各文化に関連する施設(例えば農業文化なら田畑)を都市の領域内に建設していくことで文化レベルが上昇していく。 また各都市で産出される特産品を各都市間で交易することによって都市同士を互いに文化交流させ、文化レベルを高い都市から低い都市へ伝播させていくという方法も取れる。 文化レベルを上昇させることによって収入が増える、その都市所属の軍隊の強さが向上する、能力の高い将軍が登用される確率が高くなる、生まれてくる国王の息子の能力が高くなる、新たな兵科が開発されるなど様々な効果が得られる。 なお、あまりに文化レベルが低い場合(20未満)は、それに関連する施設の建設自体が不可能である。 重視される血縁者• 血縁者は前々作『ジンギスカン』・前作『元朝秘史』に引き続き本作でも重要な要素となっている。 例えば国王が寿命や戦争によって死亡した場合に血縁者がいないと即ゲームオーバーになるが、血縁者がいれば国王が死亡しても彼らのうち一人を後継者としてゲームを続行できる。 また、王族将軍(国王の息子や父親など)・親族将軍(国王の兄弟や叔父など)・婿将軍(国王の娘と婚姻した将軍)は率いることのできる兵士数が一般の将軍よりも多いため戦闘において有利であるし、身分が高いということで外交の使者としても有利である。 本作では将軍の忠誠度が数値で表されているため、これを管理することによって非血縁の将軍でも前々作や前作と比べて叛乱や離反の危険性は低くなっているが、前作までにあった「国王の血縁将軍は絶対に裏切らない」という特徴は無くなり、忠誠度が低ければ婿将軍のみならず国王の息子でも離反の可能性がある。 前作までは国王が死亡した場合に後継者となれるのは国王の息子のみであったが、今作では親族将軍も後継者となれる上、一般の将軍でも婿将軍にすれば国王の後継者になれる(つまりゲーム内に登場するすべての将軍が後継者となり得る)という点は大きな変更である。 「宴」では妃(将軍)と会話をして好感度(忠誠度)を上げることができ、好感度が最大に達すると妃が夜這いを仕掛けてくることがある。 最大8人の妃を呼べる。 ちなみに一晩で8人の妃と順々に寝ると、国王が腰痛を訴える。 ちなみに国王が死亡すると後継者は妃をそのまま引き継げない(遊牧民には後妻と結婚する風習があるが)代わりに、同じ地域・文化傾向の別の妃が自動的に加わる。 そうして上手くいくと次のターンで妊娠し、貴重な跡取りができる。 子供が少ない時の方が、妃の懐妊率が高い。 また、「春」は懐妊率が高い。 文化アイテム「朝鮮人参」も懐妊率をアップさせる。 クイズに正答すると一気に好感度が最大になり、必ず夜這いを受けることになる。 王子の能力や技能は国王のそれと誕生した都市の文化レベル、妃の文化傾向に左右される。 交易や内政、文化アイテムの入手によって特定の文化の値が100以上(最大200)で、かつ世界一の都市にはその文化に応じた称号がつく。 穀倉の都(農耕):田畑からの収入が2倍になる。 旱魃や寒波による凶作にならない。 牧童の都(牧畜):牧場からの収入が2倍になる。 旱魃や寒波による凶作にならない。 騎馬適性の高い将軍が加わりやすく、将軍の騎馬適性が上昇することがある。 この都で生まれた子供の騎馬適性も高くなりやすい。 武器の都(武器):軍隊の攻撃力が大きく上昇する。 弓兵適性の高い将軍が登場しやすくなり、生まれた子供の弓兵適性も高くなりやすい。 所属する将軍が特技「連射」を獲得することもある。 軍人の都(戦術):この都市に所属する軍の士気が最大となり、徴兵できる兵士数が2倍になる。 戦闘能力に優れた将軍が登用できるようになる。 歩兵適性が上昇したり、特技「伏兵」を習得する場合がある。 生まれた子供の歩兵適性が高くなりやすい。 水の都(航海):海上ユニットの移動力が2倍になり、ユニットが遭難しなくなる。 将軍の水軍適性が上昇することがあり、登用した将軍や生まれた子供の水軍適性が高くなりやすい。 建築の都(建築):災害によって施設が破壊されなくなる。 また、「建築の都」の効果ではなく建築文化の影響によるものだが、施設の建設が短期間で済むようになる。 学問の都(学術):政治・知謀能力に優れた将軍が仕官し、この都市で生まれた子供の能力も同様の傾向を示すようになる。 所属都市の将軍が特技「外交」を習得することがある。 なお、「学術」の高い都市は全般的に優秀な将軍が登場しやすいため、結果的にオールマイティーな能力の将軍が仕官・誕生することが多い。 芸術の都(芸術):施設からの金銭収入が2倍になる。 この都市に所属する将軍の忠誠度が下がらなくなる。 医術の都(医術):疫病の被害を受けなくなり、負傷兵が1ターンで全員回復する。 これも「医術の都」の効果ではないが、「医術」の高い都市では将軍が病死しにくくなるため、将軍が長生きする。 工芸の都(工芸):特産品の収入と交易での金銭収入が2倍になる。 また、「移住」コマンドで任意の場所に新たな都市を作ったり、PKおよびPS版の場合は「廃都」コマンドで都市を消滅させられるのも大きな特徴であり、戦略的にも大きな意味を持つ。 なお、移住で新たに興った都市の文化レベルは移住元の都市の半分となるため、移住先の都市では前述した様に一部の施設の建築ができなくなる場合がある。 前作よりも戦略性が増えた戦争• 前作よりも兵科の種類も増加し、将軍の兵科適性や特技の有無、攻城戦か野戦かによって、どの兵科を率いさせるのが有利か変わってくる。 兵科は大雑把に分けて歩兵・騎兵・弓兵・弓騎兵・兵器に分類される。 編成には都市の文化とアイテムによって決定されるが、自国都市間で街道や海路がつながっていればどこでも自由に編成できる。 たとえば、ヨーロッパとバグダードが自国のものとなっており、街道・海路がつながっていれば日本でも「騎士」や「アサシン」を編成できる。 ただし、文化アイテムを必要とするものはアイテムを所有する国であれば、街道・海路の有無にかかわらず編成可能である。 また、「僧兵」や「長槍兵」のように特定の将軍が率いると攻撃力が2倍になる兵科が存在する。 軽歩兵・重歩兵・長槍兵・僧兵・バイキング・アサシン・十字軍がある。 軽歩兵は全都市で徴用できるが、他は文化圏や文化アイテムによる。 特技「伏兵」があれば隠れたり、「城攻」で城壁を乗り越えることも可能。 アサシンは「伏兵」が無くとも伏兵可能な上に将軍を直接殺害する「暗殺」を行うことができる。 なかなか攻略できない国には戦闘能力の高い将軍を間諜で放ち、「暗殺」するという手もある。 通常の攻撃力は騎兵に比べて低いが、二部隊以上で敵を包囲すれば強力な「一斉攻撃」が可能。 バイキングは海上での攻撃力が上昇する。 また、城門や宮殿の破壊力が高く、アイテムによってはクリティカルヒットすることもある。 槍騎兵・突撃騎兵・騎士・駱駝兵・象兵がいる。 編成には都市の支配領域内に特産品の馬、駱駝、象のいずれかがあることが必要条件となっている。 編成できる種類は文化に左右される。 攻撃力・機動力が高いが、城門・宮殿への攻撃力は低く、操作不能になり、敵味方関係なく突撃してしまう「暴走」状態になることもある。 しかし、攻撃力が高く敵部隊を混乱・暴走させやすい「突撃」を行うことができる(将軍が特技「突撃」を持っていればさらに効果的)。 攻撃回数はすべて1回。 駱駝兵は砂漠での戦闘に真価を発揮するが、イスラム文化圏出身の将軍でなければ攻撃力が落ちる。 象兵は最強の攻撃力を誇るが、インド文化圏出身の将軍でなければ力を十分に発揮できない。 短弓兵・長弓兵・弩弓兵がある。 短弓兵は全都市で編成できるが他は文化アイテムが必要。 直接攻撃力は低いが投射攻撃力は高い。 短弓兵に比べ、長弓兵・弩弓兵は射程が長い。 他方、短弓兵は2回攻撃ができる。 弓騎兵• 軽弓騎兵・狩猟騎兵・武士・蒙古騎兵がいる。 編成は特産品として馬を産出する都市でのみ可能。 軽弓騎兵は西アジアや北アフリカ、武士は日本、蒙古騎兵は蒙古、狩猟騎兵は中央アジアや東欧などで編成できる。 高い機動力・攻撃力・弓攻撃力に加え2回攻撃が可能。 騎兵と同様に突撃ができるが、城門・宮殿への攻撃力は低く、暴走することもある。 投石器・火砲兵・火炎放射器・攻城塔がある。 編成にはいずれも文化アイテムを必要とする。 直接攻撃力・機動力は低く、海上では特殊攻撃はできないものが多いが攻城戦では極めて強力なユニットとなる。 投石器は投射攻撃力が非常に高く、敵を混乱させて行動不能にしやすい。 射程も長く全ての障害物を越えて攻撃できる。 火砲兵は投石器の特徴に加えて部隊に火災を発生させる上、より混乱・暴走させやすいが雨が降ると攻撃できなくなる。 火炎放射器は直接ダメージを与えられないが、直線上全ての敵部隊と施設を炎上させる。 また、海戦でも使用可能。 攻城塔は城壁の外から矢を放つことができ、射程も普通の弓より長いが、野戦・海戦では短弓兵として扱われる。 史実将軍以外にも「登用」コマンドの実行や国王の息子の誕生によって架空の将軍が無数に登場するようになっている。 ただし、内部データではゲーム全体での将軍の数には上限が設けられている(最大500人)。 モンゴル帝国に能力の高い将軍が多いが、モンゴルからの侵攻を撃退したり、激しく抵抗した将軍の能力も高く設定されていることが多い。 先述した通り、忠誠度の低い将軍一人を自都市のいずれかに配置したままにすると都市ごと他国に寝返ったり、反乱を起こして独立したりする。 また国王の代変わりによってはそのタイミングで反乱を起こすことも。 忠誠度は「略奪」コマンドを実行すると下がるが、蒙古文化圏出身の将軍は略奪をしても忠誠度が減らない。 忠誠度を上げるには、「宴」に呼んで会話することが効果的。 評価点• 貴重な12世紀~15世紀を舞台にしたゲーム• シナリオ1では以前と同様モンゴルの部族争いにスポットを当て、また主役であるチンギス=ハーンことテムジンにまつわるエピソードをゲームシステムに取り入れている。 今作はそれだけでなく主役級のモンゴルをはじめ、源頼朝・義経兄弟、ムハンマド・ジャラール親子、サラディンにフィリップ2世、リチャード1世と英雄オールスター達の様々なイベントも増えて 12世紀という世界史上でも激動の時代を表現している。 また全国家でのプレイが可能になったため、南宋や弱小国家でプレイすることも可能になった。 1枚マップで行われる広大な戦略• 世界が1枚マップなのでその上をどう進行していくかも自由であり、戦略性・戦術性ともに大きく向上している。 リアルタイムに進んでいき、各国家が行動しあう舞台は正に世界を視野にしているチンギス=ハーンの視点そのもの。 また世界はモンゴル高原からは遠く、幾つもの国、民族を征服してからでないと辿り着けないため、 ユーラシア大陸の広さを実感できる。 これまでのシリーズの大きな特徴であった「オルド」は「宴」として、配下将軍の忠誠度を上げる作業と同時に実行されることとなり、前作に比べると非常に簡略化されている。 後に発売されたPS版はWin版に比べると演出が多少強化されている。 戦って勝った国王や婿将軍の妃を自分の妻妾にできる(当時モンゴルで行われた略奪婚を再現している)。 妃の顔グラフィックは美女ぞろいでレベルが高いものが多く、東西の美女を侍らしハーレムを作り上げる事もできる。 後継者選び• 後継者選びもやではあまり重視されない要素であるが、今作はかなり重要。 長男などの穏当な息子を選んで謀反が出にくいようにするか、武闘派の血縁将軍を選んで謀反に対応できるようにするなど、他のシリーズと違う戦略性が出てくる。 歴史上の人物と同じように後継者選びを体験できる点が評価されている。 ちなみに後継者が確定した時点で、他の妃の王子は全員在野となり、「登用」を行うか、自ら仕官するのを待つしかない(自国に登用すると親族将軍になる)。 なので、気づかずにいると他国の将軍になっている可能性もある。 賛否両論点• 一部の兵種が強すぎる• まず、蒙古騎兵。 野戦は、連射のできる将軍に蒙古騎兵を率いらせ、敵の第一部隊を集中攻撃すれば、こちらは無傷で勝てる。 そのため、プレイヤーによっては戦術の底が浅いと思うことも。 しかし 蒙古騎兵は地上戦において当時最強(数では勝る多くの交戦国が攻城戦とならざるを得なかった)であり、これはこれでリアリティがあると評価する意見もある。 攻城戦では火砲兵が尋常でなく強い。 射程と遠距離攻撃力は件の蒙古騎兵よりもはるかに長く、投石機並み。 その上、高い混乱発生率・火災発生率を誇るため、攻城戦では火砲兵とその護衛さえいればあっさり完勝可能。 低能力の将軍でも混乱・火計要因として使えるため、攻城戦も作業と化す。 攻城戦では半ばチート的な性能だが、金ではゲーム開始時から編成可能。 南宋などの周辺国でも金を落とせば編成可能になるため、序盤から登場させられる。 反面、ヨーロッパなどの西方では入手困難。 一応、近接攻撃力と機動力がほぼ最低、雨では使えないという欠点もあるので、他の部隊で護衛する・野戦は避ける・街道を敷くといった運用面の工夫は必要だが、それを差し引いても強い。 舞台の壮大さ• 以前のシリーズの魅力が強化された。 この広大な舞台は『信長の野望』『三國志』とは異なる大きな魅力である。 国ごとの特産品やBGMも、様々な文化があるという視点を同じ施設でもグラフィックが異なったり、象兵や駱駝兵など個性豊かな兵科によって表現している。 また世界征服には街道を整備したりすると何年もかかるため、 何世代に渡る戦いになり受け継がれる夢を引き継ぐ面白さもある。 だが一方で世界が広すぎて、一つの地域を制覇しただけで飽きやすいという意見もある。 また後半のイベントの少なさがそれに拍車を掛けている。 問題点• 編成できる兵士の数が少ない。 国王・王族将軍で最大5000、親族将軍4000、他が3000とされており、『信長の野望』『三國志』と比べてもかなり少なめ。 そのため、せっかくのスケールの大きい舞台なのに小さく感じる。 また例えば、ホラズム征服においてモンゴル軍は一説によれば20万人が参加したと言われるため 史実通りの人数を扱えないという問題点もある。 一応補足しておくと、コーエー作品には煩雑にならないように兵力という形で単位を少なくしている作品 もあるので今作でも実は実兵士数に換算すると10倍位いると判断すれば辻褄は合う。 また、当時の戦争では参加した兵士全員が純戦闘員という訳ではなく一般人もかき集めて作業員や兵站要員といった後方支援として運用し、それらを引っ括めて全兵力として見ていたので実際の「戦闘に従事する者だけ」という括りで見れば乖離はしていないという見方もできる。 史実将軍が少ない等、歴史の再現性が低い。 さすがに実在の人物が0という地域は無いものの、同時期の同社作品と比べると、『』の登場武将が700人、『』が520人に比べてこちらはPK版を含めても530人強。 しかもそれらがユーラシア各地に散らばっている上、各シナリオ間に共通して出てくる将軍がごく少数 ため、データ上の数字以上に史実将軍の少なさを体感することになる。 一方で「登用」コマンドの実行や国王の息子の誕生で架空将軍はどんどん増えていくため、プレイのかなり早い段階から架空将軍がほとんどを占めるようになる。 文化レベルの発展もあいまって、中盤以降は能力値90を超える優秀な史実将軍以外はほとんど架空将軍に埋もれてしまうケースがよく見られる。 各地域の国王の血族も用意されていてもせいぜいその次の世代で、場合によっては登場すらしていない(例えば源頼朝の息子の頼家・実朝兄弟等)。 そのため史実の血縁将軍の継承はCOM国家では序盤以外はあまり期待できず、中盤以降は架空将軍が後を継ぐケースが多い。 おまけに優秀な架空将軍がいない場合には文化人が国王になる(例えばベネチア統領がマルコ=ポーロになる)など不自然な事が頻出する。 舞台のスケールの割に肝心のマップがそんなに広くないため、ウィーン や琉球王国 など省かれた都市や国家がある。 また、前作までのモンゴル編で登場したタイチウト・ジェルキンなどの諸部族 や、世界編で大越と連合を組まされていた(大理大越連合)大理は影も形もなくなった。 都市が多いヨーロッパや東アジア及び資料がほとんどないシベリアはともかく、インドや東南アジアは広大でそれなりに都市が置けるにもかかわらずスカスカになっている。 ただしこの点については、COMに都市を作らせるとほぼ現実通りの場所にそれに応じた都市名をつけるため、調査不足というよりも意図的にスカスカにしていることが伺える。 実際、公式ハンドブックでも「 街道の少なさは 史実の南・東南アジアが群雄割拠の状態にあったことをあらわしているのだろう」と記されている。 これら歴史再現度の低さは「自分で好きに血族を作り、各地に都市をつくって開拓してほしい」という意図を感じはするものの歴史ゲームとしては不満の残るものになってしまった。 史実同様の血族がでてきてもプレイヤーが継がせなければいい話であり、都市についても潰せばよいという話になってしまう。 この他、極めてマイナーな部分ではあるが、「シナリオ1と2のカスチラ王国国王の妃が史実ではどちらも血族(娘と異母妹)」になっているといった仕様(ミス?)や、史実の血縁関係が再現されていないといった事例も散見される。 また4行ある列伝も、国内でマイナーな人物になると 役職しか書かれていない事も多く記述に苦労した様子が見える。 再現したいのは誰の生涯? 今作は架空王子の能力が生まれた都市の文化に大きく左右されるシステムにより、文化レベルの高い都市から国王はあまり離れない方がよくなった。 このため、生涯の多くを戦場で過ごしてきたチンギス=ハーンといえども、文化レベルの高い都市を征服した場合にはそこでひたすら宴ばかりを担当するようになる。 結局、自らは首都を離れず、部下・親族たちを上手く配置・活用することで大帝国にしていったオゴダイ=ハーンの生涯を再現するのが最適解となってしまった。 CPUが作る新都市が邪魔。 戦略面でも内政面でも意義を感じにくい場所に新都市を作ることもしばしば。 文化レベルが高ければまだ許せるが、たいていの場合は必要最小限の施設建設すらおぼつかない都市ばかりだったりする。 その上、Win版無印では邪魔になっても廃都できないので、能力の低い将軍の「配流地」にしかできないという事態になることも。 都市開発が好きな内政マニアからすれば厄介事を増やされるような印象しか受けない。 解決策としては、1ターンごとにCPUが移住ユニットを出していないか監視し、確認した場合リセットする。 または軍隊を繰り出して攻撃することで新都市建設を邪魔できる。 スキップ機能が不十分。 一応スキップ機能があるが、それでもかなり遅い。 その割にイベントで停止するといった事はできないので、イベントも早送りになってしまう。 パワーアップキット版• パワーアップキット(PK)版の追加要素は以下のとおり。 シナリオの追加• 新シナリオ1「群狼たちの咆哮」• 1229年、チンギス=ハーンが没し、オゴタイ=ハーンが即位した直後。 バトゥやモンケらが中心。 オゴタイの顔グラフィックがシナリオ1から変更されているほか、シナリオ1から引き続いて登場する一部の将軍の能力が上昇している。 シナリオ2の中心人物である文天祥やバイバルス、シャルル1世などは待機状態。 日本(鎌倉幕府)では執権の北条泰時が国王として扱われている。 新シナリオ2「西域よりいづる狼」• 1370年、中央アジアでティムールがティムール帝国を建国した時代。 元はトゴン=テムルの治世であるが、明に中国を追われてモンゴル本土のみを支配。 英仏は百年戦争、日本は室町幕府の足利義満の時代。 ポーランドや高麗などの従来の弱小国家にも有力な国王・将軍が登場していることがあり、これまでのシナリオとは異なる感覚でプレイできる。 それに伴い史実将軍が新規で多数追加され、新シナリオ用の歴史イベントも用意された。 コマンドの追加• 廃都(すでにある都市を消滅させる)・譲位(国王の生前に王位を息子に譲る)といったコマンドが実行できる。 「譲位」コマンドで任意の時期に世代交代ができるため、若い国王にすることによって子供の誕生確率を上げることができるほか、国王死亡による王位継承に比べて代替わりによる配下将軍の忠誠度低下・離反に対する対策が立てやすい。 ただし、譲位できるのは息子に対してのみで、孫や父親などの王族将軍・親族将軍・婿将軍に対しては譲位できない。 ちなみに、譲位した元国王は王族将軍扱いになり、今までいた妃もそのまま。 施設の追加• 街道と重なる部分以外で軍隊ユニットが通過することができない「防壁」を建設できる(陸地の進行可能な地形ならどこでも建設可能)。 兵科の追加• 新シナリオ2において歴史イベントが起こると、新兵科「ガーター騎士」が徴兵できる。 ガーター騎士は通常の騎士よりも強力だが、西欧文化圏出身の将軍でなければ攻撃力が落ちる。 「新国王」でのプレイが可能• シナリオ開始時にマップ上の任意の位置に新たな都市および国王・配下将軍(最大3人まで、息子にもできる)を配置してその国でのプレイが可能。 同時に最大3ヶ国まで作成できる。 迷った人・わからない人のためのチュートリアルも作成開始時にあるので、初心者も安心。 プレイヤーは多分一度は蝦夷地プレイをしているだろう。 砂漠はネタだが)。 年表機能の追加• ゲーム開始から起こった出来事が自動的に記録されていくほか、歴代国王の能力・戦績評価に加えて、将軍数や文化レベルの合計などを元に算出された国力の推移がグラフで記録される。 テキストファイルにも出力可能。 なお、この年表データが追加されたことにより、PKでは無印からのセーブデータを引き継ぐことができなくなっている。 王子が誕生した際に、王族・親族将軍を王子が成人するまでの「教育係」とすることができ、能力や技能に補正がかかるようになっている。 無印でも王子への教育イベントはあり能力補正もある。 ただし指名は出来ず、イベント発生時に有能武将が首都にいないといけない。 更に教育係がロクでもないことを吹き込むことがあり、「おやおや、信じてしまわれたか」などと発言し、教育が失敗することもある。 残念ながら同時期のゲームにあった各種エディタ機能はない。 将軍や妃の顔グラフィックのみ変更可能。 『蒼き狼と白き牝鹿』シリーズは『信長の野望』『三國志』と並ぶ、当時の光栄の「歴史三部作」の一角を担っていた作品で、特に今作は力を入れていただけあって非常に良く仕上がっている。 前作よりも強化されたプレイの自由度は高く、自由な戦略と様々な戦術を考案したり、実行できたりできる。 またオルド、後継者など他のシリーズには無い部分の戦略もあり強化され、非常にオリジナリティ溢れる物になった。 他の2つに比べてコアなファンが少ないからか、本作でシリーズが打ち切りになってしまったのが非常に残念に思うプレイヤーが多い。 この時期が丁度「光栄」から「コーエー」への社名変更の時期にあたり、Win版無印は「光栄」名義で、PK・PS版は「コーエー」名義で発売された。 Win版(PK含む)・PS版ともにプレミアがついており、中古市場でも高価で買い取られる一品でもある。

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