エビデンス レベル と は。 論文のエビデンスレベルについて

「”学者や医者の一意見”の信頼性は、統計科学より低い」のはナゼか。知っておきたい「エビデンスレベル」と「認知バイアス」

エビデンス レベル と は

Bランク:あることを行うよう勧められる(言いきれる根拠がある )• Cランク:あることを行うように考えてもよいが、十分な科学的根拠がない(言いきれる根拠がない)• 「情報の正しさの度合い」とお考えください。 細胞・分子の実験 Dランク ピラミッドの最下層に位置しており、エビデンスのレベルは低いです。 しかし、細胞・分子の実験で効果があることは人間にも効果があると考えられるため、軽視することはできません。 「細胞・分子の実験」は食品の安全性や美容効果などについて立てた仮説を検証する研究手法です。 エビデンスレベル 弱 動物実験 Dランク マウス・ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、サルでの動物実験がよく行われます。 私たちが使う「日用品」や「化粧品」の安全性は動物実験で確かめられます。 エビデンスレベル 弱 個人の意見 Dランク 個人は自らの「経験」に加えて「」を使い意見を主張します。 論理的推論の種類は3つあります。 演繹的推論• 帰納的推論• アブダクション 【1】演繹的推論 演繹的推論は「規則」と「前提条件」から「結論」を立てます。 【規則】赤いものはすべておいしい• 【前提条件】りんごは赤い• 【結論】だからりんごはおいしい というように。 【2】帰納的推論 帰納的推論とは「結論」と「前提条件」から「規則」を導く方法です。 【結論】AさんBさんCさんは死んだ• 【前提条件】AさんBさんCさんは人である• 【規則】人は誰しもいつか死ぬ というように。 【3】アブダクション アブダクションは「結論」と「規則」から「仮説」を立てます。 【結論】Aさんの体から汗が出ている• 【規則】体を動かすと汗が出る• 【仮説】Bさんは汗を出しているから体を動かしてきたのだろう というように。 これらの推論と自らの経験に基づいて私たちは意見を主張します。 エビデンスレベル 弱 専門家の意見 Dランク 個人と同じように 論理的推論 および 自らの経験 に基づいて意見を主張します。 ただ、専門家の方が推論に使うデータ量が豊富であるため、個人が主張する意見よりもエビデンスは強いといえます。 ここで注目するべきことは、専門家の意見だからといって、その情報が正しい、信頼性が高いわけではないということです。 専門家が細胞・分子または動物実験を根拠に使うときは、エビデンスレベルは強くないと考えます。 エビデンスレベル 中の弱 ピラミッド層の中では、専門家の意見まで人でのデータ(症例)はありません。 症例報告、ケースシリーズ Dランク 人でのデータがある層がここからです。 経験したことのある人は少ないと思いますが「治験」というアルバイトがあります。 これは人を対象にした開発中の薬の実験をする仕事を意味します。 () こうして得られた結果などが「症例報告」とされます。 エビデンスレベル 中の弱 コホート研究(観察研究) Cランク とは、ある集団を対象とした「病気の関連性」を追跡調査する研究手法です。 こちらの説明がわかりやすいかと思います。 【コホート研究】 ある特定の病気の起こる可能性がある要因・特性を考えて、対象集団(コホート)を決めます。 その要因・特性を持つグループと持たないグループとに分けて、病気の罹患や改善・悪化の有無などを一定の期間観察して、その要因・特性と病気との関連性を明らかにする研究方法。 原則として、コホート研究は介入をせず、観察のみで行われる研究。 動物で行われる実験でもコホート研究と呼ばれるそうですが、動物実験の場合はエビデンスのレベルが弱に下がると考えます。 また、コホート研究には「前向き(これから追跡)」と「後ろ向き(過去を追跡)」があります。 エビデンスレベル 中 比較臨床試験 Cランク 比較臨床試験は一方のグループには薬を飲ませ、もう一方のグループには薬を飲ませない試験のことを意味します。 その薬に「効果がある」か「効果がない」かわかります。 エビデンスレベル 強 ランダム化比較試験 Bランク 比較臨床試験をより追求した研究手法が「」です。 ランダム化比較試験は特定のグループに偏らずに、年齢や性別などに影響されない効果があるかを確かめます。 比較臨床試験とランダム化比較試験の違いは以下のとおりです。 【比較臨床試験】 年齢や性別などを指定したグループの中で薬を飲む人と飲まない人を分ける(限定的) 【ランダム化比較試験】 年齢や性別などに関わらずグループの中で薬を飲む人と飲まない人を分ける(包括的) エビデンスレベル 強 メタアナリシス Aランク ピラミッドの最上層に位置しており、最もエビデンスが強い研究手法が「」です。 メタアナリシスは下位の層で行われた結果をまとめ、 統計的に分析する手法です。 正しい情報を知るためには、情報を一面的にとらえるのではなく、多面的・多角的にとらえる必要があります。 エビデンスのレベルを考慮しつつ、さまざまな情報を比較して、自分が納得できるまで情報を検討しましょう。 情報が飛びかう世の中では、ひとつの情報を鵜呑みにせず、さまざまな情報を比較して、自分で結論を導き出すことが重要です。

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文献検索の基礎:一次資料〜二次資料、エビデンスレベルについて | 気楽な看護/リハビリLife

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エビデンスのレベルと推奨度の決定基準(皮膚悪性腫瘍グループ) 表2 エビデンスのレベルと 推奨度の決定基準( 皮膚悪性腫瘍グループ) A. エビデンスのレベル分類 I システマティック・レビュー/ メタアナリシス II 1つ以上の ランダム化比較試験 III 非ランダム化比較試験 IV 分析疫学的研究( コホート研究や 症例対照研究) V 記述研究( 症例報告や 症例集積研究) VI 専門委員会や専門家個人の意見 + B. 推奨度の分類 # A 行うよう強く勧められる (少なくとも1つの有効性を示すレベル I もしくは良質のレベルIIの エビデンスがあること) B 行うよう勧められる (少なくとも1つ以上の有効性を示す質の劣るレベルIIか良質のレベルIIIあるいは非常に良質のIVの エビデンスがあること) C1 行うことを考慮してもよいが,十分な根拠 *がない (質の劣るIII-IV,良質な複数のV,あるいは委員会が認めるVI) C2 根拠 *がないので勧められない (有効の エビデンスがない,あるいは無効である エビデンスがある) D 行わないよう勧められる (無効あるいは有害であることを示す良質の エビデンスがある) + 基礎実験によるデータ及びそれから導かれる理論はこのレベルとする. *根拠とは 臨床試験や 疫学研究による知見を指す. #本文中の 推奨度が必ずしも上表に一致しないものがある.国際的にも 皮膚悪性腫瘍診療に関する エビデンスが不足している状況,また海外の エビデンスがそのまま我が国に適用できない実情を考慮し,さらに実用性を勘案し,( エビデンス・レベルを示した上で)委員会の コンセンサスに基づき 推奨度のグレードを決定した箇所があるからである. 医学用語解説 エビデンス(の)レベル エビデンスとは医学的な根拠という意味です。 エビデンスのレベルとは、ガイドラインが推奨する検査法や治療法が、どの程度信頼できるエビデンスによって実証されているのかを示す指標です。 メタアナリシスやランダム化比較試験など、信頼性の高いエビデンスによって実証されている場合は、エビデンスレベルは高くなります。 皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでは、エビデンスレベルはI〜VIの6段階に設定され、数字が小さい方が信頼度は高くなります。 推奨度(すいしょうど) ガイドラインに記載されている検査法や治療法を行うことを、どのくらい強く勧めているのかを示す指標です。 推奨度の強さは、一般にエビデンスレベルに基づいて決められ、エビデンスレベルが高い検査法や治療法ほど推奨度は高くなります。 皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでは、推奨度はA〜Dの5段階に設定されています。 推奨度Aの場合は、その推奨文の内容を行うことが強く勧められることを意味します。 皮膚悪性腫瘍 (ひふあくせいしゅよう) 皮膚に生じるがんのことです。 悪性腫瘍は良性腫瘍と比べると、腫瘍が短期間で大きくなったり、ほかの臓器に広がりやすかったりする特徴があります。 皮膚悪性腫瘍は肉眼で見付けることができ、生命を脅かすようになるまでには時間がかかるため、早期に発見し、適切な治療を受けることで治る確率が高いとされています。 システマティック・レビュー 医学雑誌や学会発表などから臨床試験の報告を集め、その内容を評価し、要約してまとめたものです。 最近では客観的な立場から、試験方法や解析方法などが一定の基準を満たした医学論文を集め、内容を厳しく吟味(ぎんみ)して、その結果を報告したものを指すのが一般的です。 系統的レビューともいい、一般にエビデンスとしての信頼性は高いとされています。 メタアナリシス システマティック・レビューのひとつです。 病気や治療法など共通した研究データを集め、統計学的な手法を用いてデータを統合し、総合的に評価する方法です。 過去の多数の研究結果から、一定の見解を導き出すために用いられます。 一つひとつの試験の結果が異なる場合や、症例数が少なくて正確な評価ができない場合などに有効な手法です。 メタ解析ともいいます。 ランダム化比較試験 (ランダムかひかくしけん) 無作為化比較試験ともいいます。 2つ以上の治療法や検査法などを比較する臨床試験では、対象となる患者さんを2つ以上のグループに振り分けますが、その際にコンピュータの乱数表やくじ引きなどの方法を用いて、作為性が入り込まないようにする試験のことです。 患者さんを振り分ける際に偏りが生じないため、治療法や検査法の有効性を客観的に調べることができるので、結果の信頼性は高いとされています。 非ランダム化比較試験 (ひランダムかひかくしけん) 試験の対象となる患者さんを2つ以上のグループに振り分ける際に、無作為化の手法を用いずに振り分け、比較を行う試験のことです。 グループ間で患者さんに偏りが生じる可能性があるため、結果の信頼性はランダム化比較試験よりもやや劣るとされています。 分析疫学的研究 (ぶんせきえきがくてきけんきゅう) 疫学研究とは多くの人を対象に、病気の発症率や有病率、病気の原因などを調べることを目的に行われる、研究の総称です。 特に病気の原因となる要因を分析する目的で行われる疫学研究を、分析疫学的研究と呼びます。 コホート研究 (コホートけんきゅう) コホートとは集団という意味です。 ある病気が発症する危険性の高い集団と、そうでない集団を長期間観察して、病気の発症率や進行の程度、死亡率などを調べる研究方法です。 例えば、喫煙習慣のある集団と禁煙習慣のない集団の数年後の病気の発症率などを比較すると、喫煙が病気の発症に及ぼす影響を検討することができます。 症例対照研究 (しょうれいたいしょうけんきゅう) すでにある病気を発症してしまった患者さんと、その病気を発症していないけれど、その患者さんと年齢や性別などがマッチした人を選び、カルテなどの医療記録などからその病気の原因を探る研究方法です。 病気の患者さんを症例、病気のない人を対照というため、症例対照研究と呼びます。 記述研究 (きじゅつけんきゅう) 記述的研究ともいいます。 「ある患者さんにある薬を投与したら、症状が改善した」というように、患者さんの経過を記述して報告する研究のことです。 症例報告 (しょうれいほうこく) ある病気の患者さんについて、一例から数例の治療経過や結果をまとめて報告したもので、記述研究のひとつです。 病気そのものが珍しい症例、珍しい病気ではなくても稀な症状や経過などを示した症例、通常はあまり行わない特別な治療が有効だった症例などが報告の対象となります。 症例集積研究 (しょうれいしゅうせきけんきゅう) ケースシリーズ研究ともいいます。 ある治療法を、何名かの患者さんに用いて治療経過や結果を観察し、そのデータをまとめて報告したもので、記述研究のひとつです。 症例集積研究では対象となった患者さんの数は多くなっても、結果を比べる対照を設けていないことが多いため、症状の改善や副作用の発現などがその治療によるものかどうか明らかにすることはできません。 そのため、他の分析的研究よりもエビデンスレベルは低いとされています。 エビデンス/証拠(しょうこ) エビデンスとは医学的な根拠という意味です。 一般には、メタアナリシスやランダム化比較試験など信頼性の高い手法によって実証された結果をエビデンスと呼びます。 しかし信頼性は高くはありませんが、症例報告や専門医の意見などもエビデンスのひとつです。 稀な病気、特殊な治療法などの場合はランダム化比較試験を実施することが難しいため、症例報告や専門医の意見なども重要なエビデンスになります。 皮膚悪性腫瘍診療ガイドラインでは、エビデンスの信頼性をI〜VIの6段階で表しています。 基礎実験(きそじっけん) 新しい検査法や、治療法の有効性や安全性などを調べるため、細胞の成分、培養した細胞、動物などを用いて行う実験のことです。 前臨床試験ともいいます。 これに対して、患者さんや健康な人を対象に行う実験を、臨床試験と呼びます。 臨床試験 (りんしょうしけん) 新しい検査法や、治療法の有効性や安全性などを調べるため、患者さんや健康な人を対象に行う試験のことです。 あらかじめ試験実施計画書を作成し、それに則って、十分に管理された条件の下で行われます。 新しい検査法や治療法は、臨床試験で有効性と安全性が確認された後に承認を受けて、初めて一般の診療現場で使用できるようになります。 疫学研究 (えきがくけんきゅう) 多くの人を対象に、病気の発症率や有病率、病気の原因などを調べることを目的に行われる研究の総称です。 代表的なものにコホート研究や症例対照研究があります。 疫学研究の結果、病気の原因が分かれば予防対策が立てやすくなり、さらにその病気に罹った場合は、適切な治療法やその後の経過を推測するのに役立ちます。 コンセンサス 合意、総意、大多数の意見といった意味で、この場合はガイドライン作成委員会のメンバーの合意を得たという意味です。 ガイドラインの作成時には、すべての病気や治療法について信頼性の高いエビデンスが揃っているわけではありません。 また、海外のエビデンスをそのまま日本人に当てはめるのは適切ではないこともあります。 そのような場合には、委員会メンバーのコンセンサスを得て、最終的にその治療法の推奨度を決めることになります。

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科学的根拠(エビデンス)のレベルから正しい情報を知る【図解あり】

エビデンス レベル と は

・患者一人だけを対象にした 症例研究は、その人にしか当てはまらないかもしれないので、信頼性は低い ・10万人の コホート研究(10万人の生活習慣や病気罹患を追跡調査した研究)は、それなりに信頼できる ・ ランダム化研究はもっと信頼できる ・10個のランダム化研究を併せて解析したもの( メタ解析)は更に信頼できる 大抵こんな感じになります(国や学会毎にエビデンスレベルの定義は異なります) メタ解析>ランダム化研究>コホート研究>症例対照研究>症例報告>エキスパートオピニオン ここまで分かればOKです。 研究デザインって、なに? コホート研究やエキスパートオピニオンと言われて想像できない方のために、具体例を作ってみました。 予後への影響を調べた研究と治療の効果を調べた研究に分けて、より詳細なエビデンスレベルの説明とともにどうぞ()。 <予後への影響を調べた研究> Level 1: 高品質かつ大規模な、またはそれらのメタ解析 👉例えば、コーヒーと心血管病の関係を調べた、日本とアメリカとスペインと、、の大規模コホート研究を総合して解析した研究。 もしくは、数十万人規模のアメリカのコホート研究。 Level 2: やや質の劣る、ランダム化研究の非治療群、それらのメタ解析 👉5万人程度の日本のコホート研究。 Level 3: 症例対照研究、そのメタ解析 👉その日本のコホート研究の中で行った500人規模の症例対照研究。 症例対照研究とは、心筋梗塞250人とコントロール250人を特定して、彼らがどれくらいコーヒーを飲んでいたかさかのぼって調査する方法。 Level 4: ケースシリーズ 👉コーヒーの飲みすぎで心筋梗塞を発症した5人の報告。 Level 5: エキスパートオピニオン 👉「コーヒーは抗酸化作用があるから健康に良い」という教授の意見。 <治療の効果について調べた研究> Level 1A: ランダム化研究のメタ解析(で研究間の均質性が保たれている場合) 👉例えば、心血管病に対するビタミンCとプラセボの大規模二重盲検試験(ランダム化研究)の20研究を総合して解析した研究。 Level 1B: 質の良いランダム化研究 👉20万人規模で20年間ほとんど全員をフォローアップした、心血管病に対するビタミンCとプラセボの大規模二重盲検試験。 Level 1C: All or none study 👉ビタミンCという治療法が開発され、その後劇的に心血管病が減ったという報告(ほとんどない研究法です)。 Level 2A: コホート研究のメタ解析(で研究間の均質性が保たれている場合) 👉ビタミンCと心血管病の関係を調べた、日本とアメリカとスペインと、、の大規模コホート研究を総合して解析した研究。 Level 2B: ランダム化研究 👉1万人規模で5年間フォローアップした、心血管病に対するビタミンCとプラセボの大規模二重盲検試験。 Level 2C: アウトカム研究、エコロジカル研究 👉ビタミンCサプリをたくさん使用するマサチューセッツ州の方が、ほとんど使用しないミネソタ州よりも、心血管病発生率が少ない、という研究。 Level 3A: 症例対照研究のメタ解析 👉上述した2万人規模のコホートの一部で行った500人規模の症例対照研究、のような研究をまとめた解析。 Level 3B: 症例対照研究 👉2万人規模のコホートの一部で行った500人規模の症例対照研究。 Level 4: ケースシリーズ、質の低いコホート研究や症例対照研究 👉明らかにビタミンCサプリによる心血管病抑制効果が認められたであろう5人の報告。 Level 5: エキスパートオピニオン 👉「ビタミンCは抗酸化作用があるから健康に良い」という医者の意見。 上に行くほど、信頼できる情報ということです。 ここまで分かれば完璧です。 著者が匿名の場合、エキスパートかも分かりません。 メタ解析:今まで全ての研究結果をまとめて解析する手法 ランダム化研究:ランダムにある治療法を使う人と使わない人を決め、その効果を比較する研究 コホート研究:治療法の使用はランダムに決まっていないが、その他の因子(年齢、性別など)を調整することで、同じような集団でのその治療法の比較をする手法 症例対照研究:コホート研究の一部を使い行う研究(詳細略) All or none study:それまで致死的だった疾患が、ある治療薬により劇的に生存率が向上した事象を示す研究。 知らなくて良いです。 知らなくて良いです。 エビデンスヒエラルキー このように階層をビジュアル化したものを「エビデンスヒエラルキー」といいます。 繰り返しになりますが、 「メタ解析>ランダム化研究>コホート研究>症例対照研究>ケースシリーズ>症例研究」、という階層です。 上から順にエビデンスレベル(信頼性)が高い、ということを図示しています。 これが分かった上で。 これが そうとは言えない、ということは研究者の中では常識になっているのです。。 エビデンスレベルへの批判 エビデンス=情報の信頼度というものはそんなに単純でなく、エビデンスレベルのように単純化して 「研究手法=情報の質」とまとめてしまっては、色々なものが失われます。 例えば、悪いメタ解析もあるし、良いコホート研究もあります。 特にメタ解析=最強のエビデンス、と短絡的に考えるのは良くないと考える専門家が多いです。 例えば次のような理由です。 メタ解析は、大規模な研究にウェイトを置き、個々の人に適用できる結果でなくなってしまう()。 他にも色々あります。 「メタ解析だから信頼できる」と言っちゃうのは危ないよ、ということです。 私達はどのように情報収集すべきか 理想的なのは、最新のメタ解析の結果を踏まえた上で、個々のコホート研究やランダム化研究の結果を確認する方法でしょう。 でも相当論文を読み慣れていない限り難しいですよね。 最新のメタ解析は情報が豊富なので、まずメタ解析に注目して情報収集するのは間違った方法ではないと思います。 メタ解析の論文を一つ読めば、だいたい今までの研究の流れがわかります。 フィルターを「Most recent」にして、上から関連がありそうな文献を探していきます。 良さそうなものがあったらクリック、abstractが出てきます。 abstractの情報で、大抵OKです。 ただ、メタ解析を検索するのも読むのも時間がかかるので、やりたくない方が多いと思います。 そんな時は、メタ解析を始めとした色々な文献を紹介しているソースを持っておくことが大事です。 このブログでは、生活習慣病や予防医療に関する科学的根拠をまとめています。 癌や小児科、産婦人科疾患については他のブログや書籍を参照下さい。 文献を紹介しないで医学や健康の事を説明するネット上の文章は、信頼性が低く、危険です。 Googleもこの問題を重要視しており、健康に関するトピックについてはE-A-T Expertise-Authoritativeness-Trustworthiness が重視されています。 でも未だに信頼性が低い文章が検索のトップに出てきます。 検索のトップ=信頼性が高い、というわけでありません。 検索のトップ=SEO対策が上手、です。 間違えないようにしましょう。 結論 エビデンスレベルには様々な批判があるものの、情報の信頼度として参考にはなります。 常に「その情報はエビデンスがあるのか」批判的になれるようになりましょう。 ではまた。

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