膝 関節 痛 筋 トレ。 イラスト図解「ひざ関節、足、下半身の構造」/骨・筋肉・靭帯・腱の名称や働き

荒川の小言42『膝関節痛』

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運動治療がもたらす変形性膝関節症への効果 運動は、れっきとした変形性膝関節症の治療法のひとつです。 ただ、冒頭であげたように、運動治療について半信半疑の人も少なくありません。 そんな人に多いのが、「治療する=損傷した軟骨が修復する」と思われているケース。 残念ながら運動治療に限らず、現在主流の治療法のどれも、軟骨を修復する効果は見込めません。 目的は、症状をいかに進行させず、緩和するか。 それによって、日常生活の行動をいかに改善するかなのです。 この目的において、運動治療は有意義な治療法と言えます。 実際、今回ご紹介するのと同意義の方法で治療を行ったところ、変形性膝関節症の膝の痛みや日常生活の行動障害が運動開始1ヵ月目から軽減されたという報告も。 分かりやすくまとめると、下記のような効果が期待できます。 【参考文献】 「変形性膝関節症の治療としてのリハビリテーション : 運動療法ホームエクササイズの効果」黒沢 尚/リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 42 2 , 124-130, 2005-02-18 変形性膝関節症の進行を防ぐ 膝への負担が増すことで変形性膝関節症は進行します。 その進行を防いで症状を悪化させないためにも、膝周辺の筋力がとても重要。 なぜなら、膝へかかる衝撃を筋力でカバーしているからです。 変形性膝関節症を発症しても運動して筋力を保ち、初期症状で食い止められれば、健康寿命がその分長くなります。 変形性膝関節症の症状の改善 進行具合にもよりますが、膝の痛みやこわばり(膝を動かしづらい状態)といった、悩みの元凶とも言える症状を改善する効果が得られることも少なくありません。 実際に先に触れた報告では、痛め止めの内服薬に勝るとも劣らないことが実証されたとのことでした。 手術後の膝のトラブル予防 人工関節置換術などを行う場合、手術に向けた準備としても運動はおすすめ。 術後の安静で筋力が落ちることも考えられるからです。 それによって膝に違和感が生じ、せっかく手術したのに満足度が低くなることもあり得ます。 もちろん術後のリハビリでも筋力を取り戻すプログラムはありますが、事前に運動しておいた方が、術後のリスクは軽減されるでしょう。 【4つの目的別】変形性膝関節症に有効な運動治療法 変形性膝関節症を予防・改善するためには、どういった点がポイントになってくるのか。 それが運動の目的にも通じます。 運動の目的1:膝の前後の安定を高める 変形性膝関節症の代表的な症状に、膝の不安定さがあります。 この不安定さによって、スターティングペイン(動き始めに膝が痛む症状)が起こることも。 この不安定さの要因のひとつに、膝の縦の動きを支配する大腿四頭筋の筋力があげられます。 つまり、膝の前後の安定性を高めるためには、大腿四頭筋のトレーニングが重要なのです。 大腿四頭筋の運動 変形性膝関節症の場合、膝へ負担をかけることなく筋力を鍛える必要があります。 その場合に有効なのが、セッティングという運動方法。 関節を動かさず、筋肉だけを収縮させる運動です。 トレーニングする足を伸ばして床に座ります。 この状態を5~10秒キープ。 連続して5~10回という運動を1日3セットを目標に行います。 運動の目的2:膝の左右の安定を高める 変形性膝関節症による膝の不安定さは、左右にも生じることがあります。 これには、骨盤の歪みが関係しているんです。 骨盤の歪みは足のアライメント(関節の並び)全体を崩し、O脚やX脚を引き起こします。 そう、膝関節の内や外のどちらかに負荷がかたより、安定しません。 この重要な骨盤を正常に位置づける筋肉のひとつが、中殿筋。 お尻の外側にある筋肉を鍛えることが、膝の正常なアライメントには大切です。 中殿筋の運動 中殿筋の筋トレは、膝痛の人でも無理のない体勢で行うことができます。 また、自分の体重を利用した自重トレーニングなので、膝を動かすことなく、多くの人にとって実践しやすい点が特徴です。 鍛える方の足を上にして、横向きに寝そべります。 骨盤がまっすぐ立ったまま動かないように、体勢を整えます。 上の足の膝を伸ばしたまま、できる範囲で足をゆっくりと上げ下げします。 こちらも5~10回の1日3セットを目標にしましょう。 運動の目的3:膝の可動域を広げる 膝の可動域とは、膝の曲げ伸ばしができる範囲のこと。 膝が伸び切った状態を0度として、歩くときには60度、しゃがむときは100度、正座では150度に膝が曲がらないとこれらの行動、姿勢はできません。 つまり、膝の可動域が狭まることで、日常生活に支障が出るというわけです。 変形性膝関節症では、この膝の可動域が制限されるようになるため、それを予防・改善する運動は必須と言えます。 膝の引き寄せ運動 この運動は、可動域が広がりやすい状態にすることと、より膝に負担をかけないで行うためにも、膝が温まった状態で行うことがおすすめです。 事前に蒸しタオルで膝を温めたり、お風呂の湯船につかった状態で行うと良いでしょう。 仰向けで寝そべった状態で行います。 可動域を広げたい側の足の膝を曲げつつ、上半身の方へ持ち上げます。 バスタオルをすねに掛け、踵をお尻につけるように引き寄せましょう。 無理のないところで5秒キープする運動を、連続で5~10回。 1日3セット行います。 運動の目的4:膝を伸ばす 変形性膝関節症では痛みの他に、膝が伸びきらないという症状にお悩みの人も多いはず。 これを改善するためにはストレッチが有効です。 なぜなら、膝の曲げ伸ばしは、筋肉の収縮運動によって行われているから。 筋肉が柔らかいと、その運動の範囲も広がりますし、スムーズに行えます。 膝が伸びない症状を改善するストレッチについてはでも様々ご紹介していますが、ここでは代表的なものを1つご紹介しましょう。 ハムストリングのストレッチ運動 太もも裏のハムストリングの柔軟性を高める運動は、膝の伸展を高める上で欠かせません。 なかでもご紹介する方法は、筋肉が硬い人でも無理のない体勢で行うことができます。 ストレッチをかける足を半歩前に出します。 このとき、後ろの足の膝を軽く曲げるとやりやすいです。 太ももの裏側が伸びているのを感じるところで、20〜40秒キープ。 変形性膝関節症に運動治療がなぜ大切か?悪循環も…… 膝が痛いということで、運動はおっくうかもしれません。 また、日常の行動でも、痛みをかばって動いているのではないでしょうか? しかし、この行動は膝の痛みが増してしまう悪循環をつくります。 逆に運動を積極的に行うことで、良い循環を生み出すことが可能です。 運動をしないことで起こる膝への悪循環 先にも言ったように、変形性膝関節症になると膝のこわばりや痛みなどから、過度な安静をとったり、そういう意識がなくても動く機会が少なくなったらいしがちです。 しかし、使わなければ筋肉は衰えてしまいます。 すると、膝への負担はもちろん増加。 軟骨のすり減りなど、膝関節内のダメージは進行し、違和感や痛みといった症状はますます悪化することになるでしょう。 そう、少ない動きで効果的な運動を取り入れなければ、すぐに負のスパイラルから抜け出せなくなってしまうのです。 運動治療がもたらす膝への良い循環 変形性膝関節症の悪循環を見ると、筋力低下がターニングポイントであることが分かります。 筋肉の重要性は、運動治療の目的を見ても明らか。 筋力を維持できれば、膝の動きの改善が期待できるわけですから。 また、膝関節への負担も軽減されます。 これにより、膝の痛みが減少したり、膝を動かしやすくなることが予想可能。 運動することも苦ではなくなり、さらなる好循環が見込めるのです。 一次的に症状が改善されることも嬉しいことですが、この好循環に持ち込むことこそ、変形性膝関節症における運動治療の真の目的と言えるでしょう。 変形性膝関節症の運動治療の大前提 運動治療を実践する場合は、下記の2点を理解した上で始めて下さい。 変形性膝関節症の運動治療では「筋持続力」を鍛える 筋力に重きを置いてお話してきましたが、変形性膝関節症の運動治療では筋力の中でも、筋持久力を意識することが大切です。 筋力を筋肉の収縮によって発生する瞬発力とすると、筋持久力は長く筋力を発揮させる力のこと。 日常生活では、大きな力を一次的に発揮するシーンよりも、そこそこ筋力を使う動きを1日持続させることの方が多いですよね。 そのため、筋持久力を鍛えることを認識しておきましょう。 この認識がなぜ必要かと言うと、筋力と筋持久力では鍛える方法が異なるからです。 筋力は瞬発力ですから、少ない回数でも負荷が大きければ鍛えられます。 しかし、筋持久力は逆。 小さな負荷でいいので、回数をこなすことが大切です。 変形性膝関節症の運動治療は医師の診断後にスタート 運動が膝にもたらす好影響は揺るぎないものです。 特に、変形性膝関節症の予備軍や初期と診断を受けた方は、積極的に行うべきだと考えます。 ただし、変形性膝関節症の進行具合や膝の状態によっては、運動が適さないという場合もあります。 例えば、膝の炎症が強い場合、腫れている場合などは、逆に症状悪化につながってしまうことも……。 自己診断でスタートせず、まずは整形外科を受診して、医師と相談しながら進めましょう。 多岐にわたって経験と知識を有する 専門医・指導医が在籍しています ひざ関節症クリニックの医師は、全員、日本整形外科学会認定の専門医です。 加えて複数の医師が、さらに専門性を極めた分野に従事。 新宿院院長の横田直正医師は、日本リウマチ学会認定専門医でもあり、関節炎に深く精通。 日本医師会認定産業医の資格も保有しています。 医学博士も取得している大宮院院長の大鶴任彦医師は、股関節も専門としており、日本股関節学会学術評議員のひとりです。 厚生労働省認定の臨床研修指導医、身体障害者福祉法指定医の資格も取得しています。 また、整形外科分野に限らず、日本再生医療学会にも所属し、さらに専門性を極めた医師も在籍。 こういった医師たちの知識と経験に基づき、当サイトでの情報提供を行っております。

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ひざ痛がついに解消!関節を滑らかにする3分ワザ

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こんにちは~荒川で~す。 みなさん、膝痛いですか? 腰も、肩も、膝も、痛みがある人はたくさんいますよね。 なのでその答えの一つでも教えることができたらいいなぁと思って今回はこのタイトルにしました。 しかし、正直、どこがどのようにどの程度いつどのときにどう痛むのかなどを評価しない限りは答えに近づくことはできませんけどね。 なにはともあれやっていきましょう。 まず、みなさん、ぱっと浮かぶ下肢の筋肉10個くらいぱぱぱっと思い浮かべてください。 大腿骨と膝蓋骨との間は膝蓋大腿関節といいます。 大腿骨と脛骨の間は大腿脛骨関節といいます。 その大腿脛骨関節の運動としては、屈曲・伸展・内外旋。 笑 ある研究では、膝前方に痛みがある人を対象に、痛みの神経がどこに増えているかを調査しました。 結果は、脂肪体内の血管のすぐ近くに、痛みに関係する神経が増えていることがわかりました。 では実際にそれに対してどうアプローチしていくか。。。。 まず、パテラ 膝蓋骨 の下方、側方からアプローチをしましょう。 関節の中へアプローチすることをイメージして、やや指圧しながら膝蓋下脂肪体をほぐすようにマッサージしていきましょう。 約30秒間行い、その後Quadにやや伸長刺激も加えながらセッティングを行います。 」 そんな人は??? これは次回の記事にて!!.

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イラスト図解「ひざ関節、足、下半身の構造」/骨・筋肉・靭帯・腱の名称や働き

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膝の裏は、腫れやすく傷めやすい部位 膝関節は、太もも(大腿骨)と、すね(脛骨)と、お皿(膝蓋骨)の骨からなり、軟骨やクッションとなる半月板で、骨を適合させ衝撃を和らげています。 関節を覆う袋(関節包)は、潤滑と軟骨に栄養を与える役割の関節液で満たされ、内外と前後の靭帯とともに、関節がずれるのを防いでいます。 太ももの筋肉は膝の裏ですねの骨に付き、ふくらはぎの筋肉は膝の裏でふとももの骨に付き、おもに膝関節を曲げる働きをしています。 また膝裏には、膝窩動・静脈や坐骨神経(総腓骨神経・脛骨神経)、膝窩リンパ節などが、脂肪組織とともにあります。 それでは、スポーツや事故、加齢や運動不足などで、膝の裏が痛くなる疾患をみていきましょう。 スポーツや事故で、すねをぶつけた すねが後方に押されるような力が膝に加わると、後十字靭帯を傷めます。 膝の裏が腫れて曲げると痛い、後十字靭帯損傷 後十字靭帯損傷では、膝の裏に腫れや皮下出血が生じ、曲げると痛みます。 受傷直後は、痛みのため立ち上がりや歩行ができず、重症例では靭帯付着部の剥離(はくり)骨折をおこすことがあります。 また、半月板や前十字靭帯、側副靭帯の損傷を合併する場合もあるので、注意が必要です。 後十字靭帯はすねをぶつけるコンタクトスポーツで多発 後十字靭帯は、脛骨の後方と大腿骨の前方をつなぐ太い靱帯で、脛骨が後ろにずれないように働いています。 転んだときや、スポーツ中の衝突などで、すねを硬いところにぶつけて、後十字靭帯が引き伸ばされたときに受傷することが多いのです。 ラグビーやサッカー、アメリカンフットボールや柔道のようなコンタクトスポーツ、スキーの転倒などで多発するでしょう。 また、交通事故では、車の助手席ですねをダッシュボードにぶつけて、後十字靭帯を損傷します。 後十字靭帯損傷の治療は、ほぼ保存療法 軽症の場合は、膝の裏の腫れや痛みは軽いですが、膝の不安定感と、立ち上がりや階段の下りでの痛みが長びくケースもあるので、早めの整形外科受診をおすすめします。 剥離骨折との鑑別にX線検査、半月板や靭帯、軟骨損傷との鑑別にMRI検査が行われます。 後十字靭帯損傷は、靭帯が完全に断裂することはまれで、修復されやすい靭帯なので、ほぼ保存療法で治療します。 痛みには消炎鎮痛剤が処方され、テーピングや専用のサポーターなどを使い、早期から運動療法を施します。 急性期を過ぎれば、膝の裏の腫れや痛みは和らぎますが、歩き始めやダッシュ、ジャンプの着地などで、膝の力がカクンと抜ける症状が残ることがあるでしょう。 また、後十字靭帯の完全断裂や合併症がある場合は、自分の腱を移植する靭帯再建術が検討されます。 アスリートやスポーツ愛好者は、できれば近隣のスポーツ専門の整形外科で相談されるとよいでしょう。 ケガをしていないのに、膝の屈伸で膝裏が痛い 膝の裏の筋肉や腱が痛みの原因です。 下り坂を走ると痛む、膝窩筋腱炎 膝窩筋腱炎では、長時間椅子に座っていて立ち上がる瞬間や、下り坂を走るときに、膝の裏の主に外側が鋭く痛むことが多いです。 膝窩筋は、膝の裏にある筋肉で、膝の関節を曲げたり、すねの骨(脛骨)を内側にねじるときに働きます。 膝関節に負担をかけすぎたり、変形性膝関節症をかばう動作などで、膝窩筋腱に炎症が生じて痛むのでしょう。 膝の屈伸や歩行で痛みが強い場合は、安静と消炎鎮痛剤、ステロイド注射などで治療します。 痛みが和らいできたら、膝の裏を伸ばすストレッチなどの運動療法や理学療法が施されます。 走るスポーツの人は、下り坂のランニングを制限し、代わりにエアロバイクなどの筋肉トレーニングをしましょう。 治療後に膝の裏に違和感が残るときは、テーピングが有効な場合があります。 長さ20cmの5cm幅の伸縮性テープを2枚用意して、ご自分で簡単に貼れます。 膝を伸ばすと痛む、太ももやふくらはぎの腱 膝の裏で骨に付く、ふくらはぎの筋肉(腓腹筋:ひふくきん)や太ももの筋肉(ハムストリングス:半腱様筋・半膜様筋・大腿二頭筋)にトラブルがあると、特に膝を伸ばしたときに痛みます。 仕事やスポーツで脚の筋肉に負担をかけすぎると、筋肉の腱の付着部で炎症をおこして、膝の裏が痛みます。 また、筋力が低下したり、疲労して筋肉が硬く強張ってしまうと、膝を伸ばした時に筋肉の付け根が引っ張られて、痛みが生じるでしょう。 膝の裏の痛みが強いときは、消炎鎮痛剤を使い安静を保ち、痛みが和らいだら筋トレとストレッチが有効です。 膝に疾患があり、膝の裏が腫れて痛い 膝の裏に液が溜まって、腫れて痛む疾患です。 中年女性に多い、ベーカー嚢腫(のうしゅ)・膝窩嚢腫 膝の裏が腫れて、曲げると違和感や圧迫感があるので正座がつらく、膝を伸ばしても痛いことがあります。 発症年齢は55~70歳、特に50歳以上の膝の悪い女性に多くみられる疾患です。 変形性膝関節症や 関節リウマチ、 半月板や靭帯の損傷などで、膝関節内に増えた関節液が、膝の裏の袋に溜まって濃縮され、ふくらみになります。 まれに嚢腫が破れて周囲の組織に液が漏れると、炎症をおこして痛むでしょう。 また、腫れが静脈を圧迫すると、血栓ができることもあるので注意が必要です。 アスリートや子供の、膝の裏も腫れます ベーカー嚢腫は、膝をケガしやすいアスリート、反張膝(はんちょうしつ)やスポーツをする子供にも発症します。 反張膝とは、膝関節が後側に弓状に反ってしまう状態で、小児に多くみられます。 若年者の場合は、膝の使いすぎなどで、膝の裏にある滑液包(クッションとなる、滑液が入った袋)に炎症がおき、滑液(潤滑と代謝の役割をする液体)が溜まって腫れます。 ベーカー嚢腫の診断と治療は? 他の腫瘍との鑑別が必要なときは、エコーやMRI、関節造影で診断します。 ベーカー嚢腫は、大きさが30mmまでは痛みが少ないとされています。 しかし、腫れがなかなかひかないで、膝関節の屈伸がしづらく、神経や血管を圧迫して痛みがある場合は、注射針で関節液を抜きステロイド薬を注入します。 保存治療で効果がなく、日常生活に支障があれば、嚢胞を切除する手術が検討されるでしょう。 また近年では、鏡視下における手術が好成績をおさめています。 膝裏の滑液包へ関節液が流れる、一方向の弁があるため、膝関節内の過剰な関節液が膝裏に溜まると考えられています。 鏡視下手術では、その関節液の通り道を拡げると共に、併発している関節軟骨や半月板の損傷の治療も同時に行えます。 何もしていないのに、膝の裏が痛い 膝の裏を叩くとひびく、神経鞘腫(しんけいしょうしゅ) 思い当たる原因がないのに、膝の裏が腫れてきて痛みます。 神経鞘腫は、末梢神経にできる良性の軟部腫瘍で、20~50歳に多い疾患です。 膝の裏を叩くと、足全体へひびくような痛みが生じるのが特徴です。 ベーカー嚢腫との鑑別が必要なので、MRIや超音波検査で診断し、手術で除去します。 膝の裏のリンパ節が腫れることも 膝の裏が腫れて痛み、曲げると違和感が生じます。 膝の裏には、 膝窩リンパ節があり、身体の免疫と循環に重要な働きをしています。 病気などで炎症がおきると、膝の裏にしこりを触れたり、痛みや熱感がでることがあります。 普段と違う身体の異常を感じたら、病院で診てもらいましょう。 また、運動不足や長時間のデスクワークなどでも、リンパ液が滞り、膝の裏が腫れることがあります。 同じ姿勢をなるべく避け、気が付いた時には、足首をよく動かすようにしましょう。 入浴(40度で10分間くらい)や、足先から太ももに向けてのマッサージも有効ですので、お試しください。 脚がむくんで痛む、下肢静脈瘤 下肢静脈瘤でも、膝の裏やふくらはぎ、太ももなどが痛むことがあります。 静脈の逆流防止弁の働きが悪くなって、静脈がコブのように皮下に浮いてきます。 症状は、だるさや痛み、むくみなどですが、悪化すると潰瘍ができたりしますので、放置せずに専門医を受診してください。 近年は、下肢静脈瘤専門のクリニックも増えていますので、気軽に相談しましょう。 ビリビリ・ジンジン・チクチク痛む、坐骨神経痛 膝の裏は、太ももからの坐骨神経の通り道なので、神経痛が生じることがあります。 腰に疾患があり、お尻や脚に痛みや痺れがあれば、坐骨神経痛が考えられます。 麻痺や運動障害がでる前に、整形外科を受診しましょう。 原因不明の膝裏の痛みには、トリガーポイント治療! その膝裏の痛みの原因は、トリガーポイント(痛む箇所から離れた治療ポイント)かもしれません。 膝の裏にひびくトリガーポイントを探してみましょう 膝の裏を、スポーツやケガで傷めた覚えがないのに痛みがある。 病院で診てもらっても、原因がはっきりせず、なかなか良くならない……。 さまざまな治療を続けても、症状が改善しないときは、「トリガーポイント」と呼ばれる筋肉のしこりが原因の場合もあります。 太ももの後や膝の裏、ふくらはぎの筋肉を、親指や人差し指、あるいは指を揃えて探ってみてください。 お菓子のグミのような丸いしこりや、すじ状のしこりを押してみて、膝裏のいつも痛い箇所にひびけば、トリガーポイントの可能性があります。 膝の裏にひびかないしこりでも、押す角度を変えてみると普段の痛みが再現されることがあるので、お試しください。 それでは、膝の裏に痛みをおこす、代表的なトリガーポイントをご紹介していきましょう。 膝の裏の痛みには、このトリガーポイント• 膝窩筋……膝の裏で、やや外側• 腓腹筋……膝裏の横じわから、3横指(人差し指から薬指までの指3本分の幅)下の左右2点• 足底筋……膝裏の横じわ中央の少し上• ハムストリングス…… 太もも後面で、お尻の下と膝裏のほぼ中間の左右2点• トリガーポイントを見つけたら、あとは押すだけ! 膝の裏の痛みが再現されるポイントを見つけたら、気持ちよくひびく程度の強さで、20~30秒ほど押し続けてみましょう。 押しているうちに、患部へのひびきが弱くなってきたら、そこはトリガーポイントです。 圧迫を少し強めながら、20~30秒の持続圧迫を数回繰り返してください。 また、持続圧迫で症状が軽減しない場合は、「5秒押して3秒離す」を繰り返す方法を試してみてください。 少しでも症状に変化が現れたら、続ける価値のある治療法だと考えられます。 さらに、お風呂あがりで身体が温まり、全身の筋肉が緩んだ状態での治療は、より効果的なのでおすすめですよ。 治療後は、押した筋肉を30秒間ほど、ストレッチしましょう。 緩やかで気持ちのよい程度のストレッチは、治療効果の継続に役立ちます。 強すぎて痛みを感じるストレッチは、症状を悪化させるのでご注意くださいね。 普段から姿勢に気を付け、適度に運動しましょう 腰や股関節、膝関節などに疾患のある人は、無意識に患部をかばって、関節を少し曲げた姿勢になりがちです。 膝関節を曲げ気味で立ったり歩いていると、脚の後の筋肉が縮んでしまい、膝を伸ばそうとすると膝の裏が痛みます。 また、長時間のあぐらや正座、横坐りや椅子で脚を組むのも、膝の裏に負担をかけるので、なるべく控えてください。 普段から姿勢に気を付けて、適度な筋トレやストレッチを行うことが、膝窩痛の予防につながるでしょう。

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