インフルエンザ 解熱。 インフルエンザの熱の特徴や期間―熱だけ・熱が出ない・解熱後のぶり返しなどについて

【どれくらいかかるの?】インフルエンザの熱が下がるまで / インフルエンザNavi

インフルエンザ 解熱

しかし、抗薬は ウイルスの増殖を抑える薬であり、直接熱を下げる薬ではありません。 そこで高熱が続く場合には解熱薬が使用されるのですが、解熱剤であれば何を使ってもいい・・・というわけではなく解熱剤の中には使用するとかえって危険な症状を引き起こす可能性が高くなる薬もあります。 ここではの 発症時に使用される解熱剤に関して解説します。 ウイルスや 細菌などが侵入してくると、体は熱を出して対抗しようとします。 この理由として、ウイルスや細菌などが熱に対して弱いことや、体温を上げることでウイルスに対する免疫機構が活発になるため、などであると言われています。 もう少し詳しく見ていくと、ウイルスや細菌などが体内に侵入すると免疫を担う 白血球やマクロファージなどの細胞が異物(ウイルスや細菌など)を取り込み、 サイトカインという物質が作られます。 サイトカインの中には 炎症性サイトカインという熱や炎症などを引き起こす内因性発熱物質があり、これらの物質が関与してプロスタグランジンという伝達物質が生成されます。 この物質が、脳に熱などに関する情報を伝えることで、脳の 視床下部と呼ばれる部位から、体に「発熱」の指令が出され症状としてあらわれるのです。 現在、いわゆる「抗薬」と呼ばれる薬は5種類(5種類の成分)あります。 一般的によく使われている薬は、ウイルスの増殖に関わるノイラミニダーゼという 酵素を阻害することでウイルスの増殖を抑える ノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれる種類の薬です。 アマンタジン塩酸塩はウイルスが細胞に侵入する段階に作用しウイルスの増殖を抑えるとされています。 ただし、アマンタジン塩酸塩はなどの治療薬としても使用されていて、こちらの用途では現在でも多くの患者さんに使用されている薬となっています。 ウイルスの増殖が抗薬によって抑えられている間に体が回復した結果、発熱などの症状が緩和し健常な状態に戻るのです。 このように抗薬があくまでウイルスの増殖を抑えるものであり、の高熱で苦しい時に一時的に熱を下げるには、いわゆる「解熱剤」を使用する必要があります。 一般的な解熱剤をもう少し詳しく説明すると、体の中で熱や痛み、炎症などをおこす化学物質などを抑えることで効果をあらわす解熱鎮痛剤となります。 一般的に表現するところの「痛み止め」とはこの解熱鎮痛剤を指すことが多く、処方薬だけでなく市販薬としても多くの成分・種類が流通しています。 これらの製剤の主な成分はアスピリン(正式名:アセチルサリチル酸)という成分なのですが、このアスピリンを含めていくつかの解熱鎮痛剤をの症状に使用すると体に思わぬ障害をもたらす可能性があります。 には危険な 合併症として脳炎・脳症といった神経合併症があります。 頻度は稀ですが特に小児に多く、発症すると重症化し死亡に至ることもあります。 医療機関に受診した場合は(又はが疑われる症状)でこれらの成分を含む解熱鎮痛剤が処方されることはないとは思いますが、市販薬は医療機関での診察無しで購入できてしまうことや同じような名前でも含まれている成分が異なる場合などがあるため、特に注意が必要と言えます。 (例えば、市販薬において「バファリンA」の主成分はアスピリンですが、「バファリンプレミアム」はアスピリンを 含まずイブプロフェンなどを主成分とする製剤です) に感染した時やに感染した可能性がある時は自己判断でむやみやたらに解熱鎮痛剤を服用することは避けるべきです。 また市販薬の「バファリン」の名称を持つ製剤の中でも「小児用バファリンCII」はアセトアミノアミノフェンの製剤です。 アセトアミノアミノフェンは一般的な解熱鎮痛剤とは少し異なる機序で熱や痛みを緩和する薬剤とされていて、一般的な解熱鎮痛剤に多いとされる胃腸障害などの危険性も少ない薬剤です。 またなどの呼吸器疾患をもつ人にも比較的安全に使用できるとされ、小児から高齢者まで幅広い年代で使用できるのもメリットの一つとなっています。 またアセトアミノフェンには処方薬として錠剤以外に散剤、シロップ剤、坐剤などがあり、用途や嚥下能力などに合わせた剤形の選択が可能な点も推奨される要因となっています。 に対しては、やはり ワクチン接種やうがいや手洗いなどの日頃からの予防が重要です。 それでも感染してしまった場合は、薬による治療と並行して状を防ぐため小まめに水分摂取をしたり、十分な休養をとるなど体調を整えることが大切です。

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インフルエンザ解熱後も頭痛や吐き気

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子どもに高熱が出たとき、解熱用の座薬(肛門から注入する薬)や飲み薬を使用したことはありますか。 の高熱に対して解熱剤を使用する際、薬の種類によってはなどのきっかけとなったり、発症した脳症を悪化させたりする因子となることがあるため、厳重な注意が必要です。 本記事では、川崎市健康安全研究所所長である岡部信彦先生に、インフルエンザのときに使用できる・できない解熱薬の種類や、使用上の注意点などについてお話を伺いました。 小児のインフルエンザに使用できる・使用できない解熱用の座薬や飲み薬は? による高熱を下げるために、解熱用の飲み薬や座薬が頓用(一時的な使用)として処方されることがあります。 解熱薬には、さまざまな種類がありますが、小児のインフルエンザのときに使用できる薬は限られています。 では、どのような薬が使用できて、どのような薬が使用できないのか解説していきます。 使用できる解熱薬 インフルエンザのときに使用できる解熱薬は、 アセトアミノフェンという薬剤です。 アセトアミノフェンには、熱を下げたり、全身の痛みを和らげたりする効果があります。 ただし、その効果は強くありません。 使用できない解熱薬 インフルエンザのとき、基本的に使用してはいけない解熱薬は、 アスピリン・メフェナム酸・ジクロフェナクナトリウムです。 アセトアミノフェンより高い解熱効果があります。 そのため、インフルエンザにかかっている子どもにアスピリンを使用することはしません。 これらの薬剤は、インフルエンザ脳症を引き起こすわけではありませんが、インフルエンザ脳症にかかっている場合に、その進行を後押ししてしまいます。 そのため、メフェナム酸やジクロフェナクナトリウムも、小児のインフルエンザの解熱剤として使用することは基本的にはありません。 インフルエンザのときの解熱用の座薬や飲み薬の使い方と注意点 使用するタイミング 解熱薬を使用するかどうか、またそのタイミングは、主治医や患者さん(またはご家族)の考えによって異なりますが、一般的に小児の場合には、38. 5〜39度が使用の目安になると考えます(大人の場合は38〜38. 5度)。 しかし、解熱はあくまでも症状の緩和であり根本治療ではないため、高熱による辛い症状がないにもかかわらずむやみに解熱薬を使用することはよいことではありません。 高熱によって食べたり飲んだりすることができない、眠ることができない、などの症状がみられる場合に、解熱薬を適宜、上手に使用するとよいと思います。 使用上の注意点 解熱薬を使用する場合、自己判断で使用方法を変えることはしないでください。 たとえば、早く熱を下げたいからといって1回の使用量を増やしたり、解熱効果がないからといって使用間隔を短くしたりしないようにしましょう。 使用間隔は、最低5〜6時間はあけるようにしてください。 1日の回数も多くて3〜4回までにとどめていただきたいと思います。 処方時に、医師や薬剤師から受けた指示をよく守って使用することが大切です。 インフルエンザに対する解熱薬の効果は?座薬と飲み薬で効果は違う? 飲み薬と比べると、座薬は直腸から薬剤が吸収されるため効果が早く現れます。 ただし、先ほどもお話ししたように、熱を下げることはの根本治療ではありません。 熱は下がっても病気が治っているわけではないので、再び熱が上昇することは十分あり得ます。 あくまで一時的効果と考えてください。 解熱薬を使用して熱が下がることで、少し食べたり飲んだり、しっかり眠ることができるようになることが、回復につながります。 解熱薬に潜む危険を十分に理解して、正しい使用を心がけてほしい 通常の風邪よりも高い熱が出るでは、熱による辛い症状を緩和させるために解熱薬は有用です。 ただし、先ほどもお話ししたように、薬の種類によってはインフルエンザのとき使用することで、のきっかけとなったり、を悪化させたりする危険性があることを知っておく必要があります。 そのため、解熱薬は必ず その人に処方されたものを、処方されたときに使うようにしてください。 「大人の分を半分にして使う」「インフルエンザのときによく効いた座薬が余っているから友達にわけてあげる」などの行為は避けるようにしましょう。

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インフルエンザの解熱剤で禁忌なのはコレ!子供でも飲めるのは?

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インフルエンザといえば、38度を超えるような高い熱が一気に出ること、筋肉などの痛みや、日常生活がままならないほどの強い倦怠感などさまざまなつらい症状が出ることで知られている疾患です。 時には40度近くも出ることがある高熱は、インフルエンザの症状のトレードマーク的な存在ともいえるかもしれません。 インフルエンザにかかったというと、一週間近く寝込むような漠然としたイメージをお持ちの方も多いのですが、インフルエンザの熱は平均どのくらいで解熱することが多いのでしょうか。 インフルエンザの熱が下がるまでの時間 インフルエンザは、抗インフルエンザ薬を使用しなくても熱が高いのはせいぜい3日程度といわれています。 症状が出てから48時間以内に抗インフルエンザ薬を服用したとすると、症状が重いといわれるA型インフルエンザでおよそ1~2日、お腹の風邪のような消化器症状が出やすいB型インフルエンザでおよそ2~3日でたいていの場合熱が下がります。 それ以上発熱が長引く場合は、肺炎や脳炎などの合併症を引き起こしている可能性もあり得ますので注意が必要です。 高熱が出ることも含め、インフルエンザにかかると全身の消耗が激しく、やはり一週間程度は自宅で無理をせず療養したほうがよいでしょう。 特に高い熱が出ると身体の水分や電解質を急速に失い、脱水を起こしやすくなりますので、十分な水分・電解質の補給は非常に大切です。 解熱剤の種類には要注意! また、高熱が出ると慌てて、自宅に常備してある解熱剤などを使おうとする方がいらっしゃいますが、インフルエンザの場合、使ってはいけない解熱剤がとても多くあります。 ごく一般的に市販されているものの中にも、インフルエンザの熱に対して使うとインフルエンザ脳炎など重篤な合併症の問題が起きるものがありますから、自己判断で服用せず、病院を受診するか、少なくとも服用の可否をかかりつけの病院に問い合わせるようにしましょう。 小さなお子さまがインフルエンザにかかって苦しそうだと、心配のあまりおろおろしてしまうのが親心ですね。 いろいろとインフルエンザの危険性について怖い報道がなされていますが、正しい処置をとればインフルエンザはほとんどの場合、問題なく回復する病気です。 出来るだけ正しい知識を持って、落ち着いて対処するようにしましょう。 不安や疑問が湧いた場合は、ためらわずにかかりつけの先生を受診して、相談するようにしてくださいね。

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