僕ら の 七 日間 戦争。 ぼくらの7日間戦争 : 作品情報

映画「ぼくらの七日間戦争」ネタバレあらすじと結末

僕ら の 七 日間 戦争

解説 校則に反発して廃工場に立て篭った中学生と教師や親など大人たちとの戦いを描く。 宗田理原作の同名小説の映画化で脚本は前田順之介と菅原比呂志が執筆。 監督はこれが第一作となる菅原比呂志、撮影は河崎敏がそれぞれ担当。 1988年製作/94分/日本 配給:東宝 ストーリー ある日、校則に反発した青葉中学の一年・菊地ら男子生徒8人が失跡した。 彼は自衛隊の廃工場に立てこもっていたが、学校側は体面を取りつくろうばかり。 そのうち、ひとみら女生徒3人も加わり、11人での自炊生活か始まった。 しかし、居場所がバレて教師や親が説得にやってきた。 その場はなんとか追い返したが、子供たちはバリケードをつくり武装を始めた。 体育教師の酒井らはエンジン・カッターで工場のシャッターを壊して侵入。 ひとみらは地下からついに戦車まで持ち出した。 学校側も機動隊の出動を要請したが、どさくさに紛れ、ひとみらはマンホールから外に脱出するのだった。 主人公達は中学一年生 13歳だから、1975年生まれになる つまり団塊ジュニアだ 彼らの両親、中学校の先生は団塊世代なのだ そして彼等の大学卒業は1997年ということでもある つまり彼らは氷河期世代そのものなのだ 本作は彼ら氷河期世代とはどういう世代なのかを真っ正面から捉えた初めての映画だろう その意味で家族ゲーム、台風クラブの延長線上につらなる作品といえよう 本作はその世代の関係性を中心に据えて、団塊世代の裏切を糾弾し、その子供達の世代が踏みつけにされている構造を鮮明に描いている いつの時代も若者達は大人どもに反抗するものだ 秘密基地のような所に集まって騒いで憂さを発散したくなるものだ 団塊世代もそうであったではないか 分からず屋の大人達に反抗して若者の主張を爆発させていたのは、両親であり、先生達の世代だったはずだ 本作の子供達が扮装して見せたような全共闘の学生運動とは詰まるところそれではなかったのか? ロックやファッションの若者文化で大人達の眉をひそめさせていたのは団塊世代だったのではないのか? その彼ら団塊世代が大人になった時、自分達の若いときに照らし合わせて若者に理解があったのか? その答えは本作の通りだ 彼らがやられた以上の若さへの無理解と弾圧をしているのだ 若い英語の女性教師は団塊世代より下の世代だ 彼女は子供達の若さへの理解と信頼と共感をみせてくれる 本当なら団塊世代がそうなるはずではなかったのか? だからクライマックスの花火を見上げて、先生達は茫然としているのだ 俺達が若い時にしていたこととどこが違っているのかと気がついているのだ だからこそ子供達が同じことをするのが腹立たしかったのだ 子供達が篭城した工場は、東大安田講堂事件とどこが違うというのか だから大地康雄が工場に乗り込む時、彼は背広姿では無く、ナチスドイツの軍服と鉄兜をして登場するのだ 学生運動の闘志だった人間が今は若者達を弾圧するファシストになり果てているという事だ 団塊世代の若者への裏切りだ 本作はそれを徹底的に糾弾している それがテーマなのだ さらに校長と教頭、そしてホームレスの男は50歳台 つまり60年安保の全学連世代だ だが校長と教頭は、体制側の中核になり果てているのだ 校長は刃向かう子供達に遂には殺せ!とまで叫ぶ 60年安保では自衛隊の治安出動を思い止まったのは体制側なのに、この校長は反体制派は殺せと主張する人間になり果てているのだ ホームレスの男は、社会からドロップアウトした人間だ 世の中のことから全て無責任に傍観してるだけの無意味な存在なのだ あきらかに武力闘争を放棄した共産党を揶揄した人物設定だ 60年安保闘争の時の共産党の態度を象徴している だから戦車が登場するのだ 戦車の登場は必然性のあることなのだ 本気で体制を変える気が合ったなら、これくらいやってみせろという皮肉だ このようにインチキな大人達 自分達が若者の時には大人の作った体制に激しく反抗してみせたはずの二つの世代の大人達に、本作の子供達は裏切られているのだ 全く反吐が出るような構造だ 本作はだから氷河期世代の運命を予言している 本作公開の2年後、兵庫県の高校で校門圧死事件が起きる 本作の冒頭で宮崎りえの演じるヒロインがすり抜ける校門 あれに女子高生が挟まれて頭蓋骨を砕かれて死んだのだ つまり本作の内容は事実を伝えているということだ 子供達は団塊世代から殺されているのだ そして本作の9年後、子供達は大学を卒業する バブル崩壊の真っ只中の就職氷河期だった 彼らの多くは、非正規労働者となり貧困なまま中年となり初老を迎えようとしているのだ 正規労働者であってもワーキングプアの多くは結婚すら出来ない 子供も持つこともできない世代なのだ そのような社会制度は全て団塊の世代が作り出したものだ 彼らは自分達の子供達の世代を犠牲に差し出したのだ 何の為に? 自分達団塊世代の既得権を守る為にだ 本作で描かれたように、彼らは子供達の為だと言いつつ、自分達の保身だけしか頭にないのだ 本作に描かれたようにして氷河期世代は団塊世代から虐げられる世代になったのだ だからこそラストシーンは、次は国会議事堂だ!という台詞で終わるのだ 踏みつけにされる運命の氷河期世代に対する、監督のせめてもの助言だろう 子供達自身が団塊世代が作り出したこの体制の構造をひっくり返せということなのだ 7日間戦争 単に劇中で7日間経過していたのかも知れない 1967年の第三次中東戦争、通称6日間戦争との類似を意識せざるを得ないが関係はなさそうだ それより神様が7日間かけて世界を作ったことに掛けてあるのかも知れない 氷河期世代が、自分達の為に新しく世界を作りなさいとうメッセージだと思う 最近、アニメでリメイクされたと知った どのようなメッセージがあるのか見てみたいと思った.

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ぼくらの七日間戦争(1988)

僕ら の 七 日間 戦争

原作者・宗田理 アニメ映画化にあたり 子どもたちが常に抱いているいたずら心や冒険心、悪い大人への挑戦を 子どもの視点から描こうと思ったのがきっかけでこの物語は生まれました。 今もこのテーマを変えることなく、シリーズの新作を書き続けていますが、 これが子どもの本心をついているから、いつになっても子どもたちの心をとらえて 読み続けられているのではないかと思います。 これは作者にとってこの上ない喜びです。 今回、この作品が新しいストーリーのアニメ映画になります。 アニメ映画には小説とは違う感動と面白さがあります。 あの物語がどんなふうに表現され、みなさんをとりこにするのだろう。 それを想像すると、原作者としてもわくわくしてきます。 小説とは違う感動をぜひ劇場で体験してください。 今の子どもたちが必要としている解放区とはなんだろうか。 原作の発表された時代ほど大人は物分かりの悪い人間ばかりではないし、 生まれた時から当たり前にあるネット環境は大人に内緒で 冒険することを容易くさせました。 しかしどうやら、自分たちの自由な居場所を獲得しやすくなったと同時に、 その居場所を守る為にはまた別の不自由さが生まれているみたいです。 今の子どもたちが巻き起こす、新しい7日間の冒険。 原作と、そしてかつての映画に精一杯の敬意を持って、 新しい「ぼくら」の7日間戦争を紡いでいけたらと思います。

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[僕らの7日間戦争アニメ映画化]声優キャストや曲・歌手についても調査

僕ら の 七 日間 戦争

宮沢りえの映画初出演作。 厳しい規律が敷かれた中学校で、自由を求めて立ち上がった生徒と、校則のもとに生徒たちを制圧しようとする教師との戦いを描く。 本作で宮沢は日本アカデミー賞新人賞を受賞。 主役の11人の生徒たちは一般公募で1万を超える候補者から選抜された個性派揃い。 子供たちの秘密兵器として活躍する本物そっくりの61式戦車にも注目だ。 原作は宗田理「ぼくらの七日間戦争」(角川文庫版)。 主題歌はTM NETWORK「SEVEN DAYS WAR」。 1988年作品。 【ストーリー】 夏に向かうある日、青葉中学1年A組から菊地英治(菊池健一郎)ら男子生徒8人が姿を消した。 学校側は体面を考え、騒ぎを大きくしないよう保護者らをなだめ、生徒たちの行方を必死に探す。 町はずれの自衛隊の廃工場に集結して意気上がる生徒たち。 学級委員の中山ひとみ(宮沢りえ)、橋本純子(五十嵐美穂)、堀場久美子(安孫子里香)らも菊地らの様子を見に行く。 やがて近所の人の通報で生徒たちの居場所が学校側にばれてしまった。 翌日、教頭の丹羽(笹野高史)を筆頭に担任らが母親を率いてやってきた。 対峙する両陣営。 果たしてこの勝負、どちらが勝つか?史上最大のイタズラがいま爆発する…!.

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