オグさんです。 今回はタイトリストの「ボーケイフォージドウェッジ」を試打させていただきました。 ロフト別に重心位置を最適化! 「ボーケイ」とは、アクシネット社が持つゴルフブランド「タイトリスト」に属するウェッジのブランド。 ボーケイではワールドワイドのモデルである「SM(スピンミルド)」シリーズが有名ですが、今回試打させていただいた「ボーケイフォージド」は、日本を中心としたアジア向けに設計されたシリーズです。 このボーケイフォージド、非常に凝った設計になっています。 それぞれのロフト角で求められる性能を実現するためにはスピン量をコントロールする必要があり、そのためにはロフト別に重心の位置を最適化しなければなりません。 ヘッド内部にボディ素材の軟鉄とは異なる比重のタングステンやチタンを内蔵することによって、ボーケイフォージドではロフトごとに最適な重心位置を実現させているのです。 ボーケイのウェッジはソールの形状(グラインド)を非常に重要視していて、用途や打ち方などに合わせて複数のソール形状を用意しています。 今回の試打でお借りしたボーケイフォージドは4種類、ワールドワイドで展開するSMシリーズの最新モデル「SM7」では実に6種類ものソールバリエーションがあり、好みに応じてソールを選択できるようになっています。 シンプルでありながらどこか高級感をも感じさせるデザイン。 仕上げもていねいで美しい セミグースのネックをはじめ、日本人の好む形状をしっかり研究して作り込まれた顔は、非常に構えやすいですね。 仕上げは、シルバーで反射を抑えた「ツアークローム仕上げ」(左)と、精悍(せいかん)なイメージで光を反射しない「ブラックPVD仕上げ」(左)の2種類を用意。 ボーケイウェッジにはほかに、以前試打させてもらったワールドワイドモデル「SM7」がありますが、ボーケイフォージドとの一番の違いは、FP値。 ボーケイフォージドはセミグースに仕上げられており、ややボールを包み込むような印象がありますね。 これらの違いは、構えたときのボール位置や打ち方などに影響します。 シビアなコントロールをするのであれば、ボールに直接コンタクトしやすい出っ歯のSM7が適していると言えますが、日本のコースの芝ではよほどのコンディションでないとボールは沈まないので、ボーケイフォージドでも十分だと思います。 操作性を細かくチェックするなら、それぞれを芝の上で比較試打しないと判断はつかないでしょう。 個人的に、ウェッジは構えやすさがとても重要だと考えていますので、構えやすさ、顔の形で選んでもいいと思います。 ボーケイウェッジに共通するよさは、さまざまなシチュエーションでも大きなミスをしづらい点。 安定したアプローチがしやすいですよ ソールのヌケはグラインドによって異なりますが、プロツアーからのフィードバックによって作れているウェッジだけあって、どれも適度に抜けてくれます。 アプローチでダフリのミスが多いなら「Kグラインド」がいいでしょう わざわざアジア向けに軟鉄鍛造を採用しているだけあり、ボールコントロールのしやすいやわらかな打感です。 性能をしっかり生かすためには、スピン系に多い「ウレタンカバーのボール」を使うといいでしょう ロフトとグラインドの選び方について ボーケイフォージドはアジア向けに設計されているだけあり、形状、性能、所有感、すべてにおいて非常に完成度が高いと感じました。 私は、ウェッジはアイアンよりもさらに細かく打ち方やボール位置に合わせて選ぶべきだと考えています。 以下、ボーケイフォージドについて、私の勝手な解釈でおすすめのグラインドなどを選んでみました。 とはいえ最後は個々人の感じ方なので、なかなか断定できないのがツラいところでは ありますが……。 まず、ロフトの選び方について。 一番飛ぶウェッジのロフトはご自身がお使いのPW(ピッチングウェッジ)のロフトに合わせて選ぶことをおすすめします。 そうしないとPWとその下のウェッジの飛距離差が大きくなってしまい、より距離感を出しづらくなってしまいますから。 ウェッジは2〜3本を入れるのが一般的ですが、ウェッジ間でのロフトピッチは、ある程度均等でいいと思います。 次に、ソールについて。 距離感の出ない方、同じ打ち方をしているのに飛ぶ距離が毎回バラバラだという方は、基本的にバンス効果の大きい、Fグラインドなどがおすすめです。 バンカーが苦手な方は「58K」がいいですね。 無理にフェースを開かず、真っすぐ構えてソールをボールの手前の地面になだらかに接地させるイメージで使うと、オートマチックに脱出することができますよ。 不安があるとボールを自分で上げようとしてしまい、ミスショットにつながってしまうので。 テクニックを使いたい方は、「Mグラインド」がおすすめです。 バンスの効果が抑えめで、ボールに直接コンタクトしやすいモデルと言えます。 地面が硬くシビアな場面が多いコースなどでプレーする方は、バンス角が少なめのモデルにするとボールを直接打ちやすくなります。 ロフトは、自身の打ちたい距離に合わせて選ぶといいと思います。 写真:野村知也.
次の【スピン】9. 5 溝に噛むような過剰なスピンはかからないが、必要な分だけしっかりかかってくれます。 【操作性】10. 0 重心位置が改良され、インパクトで自然にスクエアに戻ってくれるから長くフェースの乗ってくれます。 距離感も出しやすいし、スピンコントロールもやさしい。 【打感】9. 5 音も打感も鍛造のような柔らかさ。 フェースに長く乗ってる心地いい感触です。 【バリエーション】10. 0 6種のソールグラインドと9種のロフトの組み合わせで、 合計23もの豊富なバリエーションが用意されています。 コレはと同じバリエーション数です。 ガチンコのライバルですね。 「Fグラインド」 基本的なグラインド。 あらゆるスイングタイプに対応。 「Lグラインド」 フェースを思い切り開ける。 バンス効果が少ない。 テクニックが必要。 「Mグラインド」 フェースが開きやすく、バンス効果が小さめ。 球を操りたい上級者に。 「Sグラインド」 ソールが小さく削られているからフェースが開きやすい。 バウンス効果と操作性を両立。 「Dグラインド」 フェースが開きやすく、バンス効果も大きい。 フルショットも打ちやすい。 「Kグラインド」 開かなくてもバンカーや深いラフから打ちやすい。 バンス効果が高い。 【やさしさ】9. 0 構えやすくて、距離感が出しやすい。 スピンコントロールもやさしいし。 重心距離が短くなったのか、 バックスイングで開いたフェースがインパクトでスクエアに戻ってくれます。 その結果、ボールが長くフェースに乗って、寄せやすくなっている。 自分の フィーリングとフェースの動きがピタッと合ってくれます。 ダフリやトップに寛容なアベレージゴルファー向けのやさしいモデルではないが、何をウェッジに求めるのか、何を補ってほしいのか、豊富なグラインドのバリエーションから選択できます。 たくさん有りすぎて迷ってしまう懸念はありますが、、 基本的に「Fグラインド」を選択しておけば間違いないって感じです。 バンカーショットがダフリ癖があるならSWは「Kグラインド」がオススメです。 このSM8ウェッジを購入して、「失敗した~」って思うことは無いと思いますよ。 本当にいいウェッジです。 【総合評価】9. 距離感が出しやすい。 5g ・N. PRO 950GH neo S 中調子 98g オススメしたいゴルファーは ・打感も操作性もこだわる。 5g ・N. PRO 950GH neo S 中調子 98g 長さ 35. PRO MODUS3 TOUR 105はツアークロームのみ。 【在住】 東京都 【身長・体重】177cm・62Kg 【ゴルフ歴】 34年(54歳) 【最高ハンディキャップ】0. 5 USGA 現在 1. 競技と仕事を両立しながらのゴルフ漬け。 シニアになってパワーが落ちてきましたが愛犬に付き合ってもらいながら体力作りも頑張っています。 ゴルフ歴34年、飛距離とスコアのアップを目指して、あらゆるギアの研究を重ねています。 スコアは負けても、専門的な知識は負けません。。。 アーカイブ アーカイブ.
次のオグさんです。 今回はタイトリストのウェッジ、「ボーケイ・SM8」の試打レビューをお送りします。 ボーケイ「SM8」ウェッジ スピン・ミルドの8代目 「ボーケイ」とは、米国のゴルフギアメーカーであるアクシネット社の持つブランド「タイトリスト」に属するウェッジのブランドです。 名前は同社のマスタークラフトマンである、ボブ・ボーケイ氏からとられたもの。 プロツアーでの実績を積み重ねた高い性能が評価され、トッププロからアマまで、深い信頼と高い人気を獲得しています。 今回試打させてもらったモデルは「SM8」というモデル。 SM「はスピン・ミルド」の名前のイニシャル、「8」はシリーズの8代目ということを指しています。 ゴルフブランドで8代も続くというのは非常に珍しいこと。 時代にごとのゴルファーのニーズに、性能で応え続けていた証と言えます。 前作「SM7」よりもインパクトが安定 先代の「SM7」も非常に評価の高かったモデルですが、SM8では重心を前方に持ってくることでインパクト時の安定性を高めているのだとか。 またロフト角ごとに溝の幅を変えるグルーブ設計、溝と溝の間に精密ミーリング加工を施すなど、スピンコントロール性能も高めています。 重心を打点に合わせ、弾道や飛距離のコントロール性能を高めるプログレッシブCGデザイン、重心を浅くすることでインパクト時の安定性を高めるなど、使いやすさと性能を磨いたスピン・ミルドシリーズの8代目 やや面長のシェイプ。 トップブレードにわずかな丸みを持たせ、プレッシャーを感じさせないやわらかい顔をしています ロフト角ごとに溝の幅を変えるなど、番手に求められる性能を追求した妥協のない設計。 溝と溝との間に精密加工されたミーリングを施すなど、手の込んだ作りになっています 6種類のソールタイプを用意 スピン・ミルドシリーズの大きな特徴のひとつといえるのが豊富なグラインド(ソールの形状)バリエーションです。 SM8でももちろん健在で、6種類のグラインドが用意されています。 グラインドは、ウェッジの性能を決める非常に重要な部分です。 ソール部分の出っ張り、つまりバンスを、打ち方によって強く効かせるのか、それとも効果を抑えるのか、そういう効き具合を調整するのがグラインドの役目です。 ウェッジの打ち方、使い方はたくさんあります。 フェースを目標に向けて打つ、フェースを開いて打つ、ハンドファーストに構えてロフトを抑えて打つなど、どんな弾道を打ち、寄せたいかによってさまざまなテクニックがあります。 そしてそのテクニック、ヘッドの入射角やバンスの使い方はゴルファーそれぞれでみな異なります。 だからボーケイウェッジは、ロフト角、バンス角だけでなく、グラインドも多くのバリエーションを用意しているのです。 開かないときはソールの中央付近のバンスが効果を発揮します。 ボールだけをクリーンに打ちたいならこの部分の張り出しが少ないソール形状のモデルを、ソールを使って打ちたい方は張り出しが大きいモデルを選ぶ必要があります。 ソールの形状でかなり使い勝手は変わります。 だから多くのバリエーションが用意されているのです 開いたときはヒール側の後方のソールが強く張り出します。 開いたときに強くバンスを効かせたい方はこの部分が出たままのグラインド形状のモデルを、スパッとヘッドを抜くように打ちたいならこのヒール部分を削ったモデルが打ち方にマッチします。 多少のミスでもボールを拾ってくれるやさしさがあります 少しだけヒール後方を落としているのは開いた時にバンスが効き過ぎないようにするため。 それでもかなり強く効く印象。 ボールの下を抜けてしまうようなミスが多い方におすすめのグラインドです 大きく削られているところがなく、バンスの効果を強く発揮するグラインドです。 フルショットを基本とする、ロフトの立った番手と相性がよかったですね。 また、特にテクニックを使うことなく、シンプルに打つにはバンスが効いて、ミスをかなり助けてくれる印象があります。 シリーズ通して、シャフトはいくつか用意されています。 基本的には、お使いのアイアンのシャフトに合わせて選ぶのがいいでしょう。 アイアンよりも軽いシャフトをウェッジに選ぶのはNGです。 なぜなら、フルスイングしないクラブなので、軽いシャフトだとタイミングが取りにくくなってしまうから。 それだけでなく、アイアンよりもウェッジのシャフトが軽いと、アイアンのスイングにも悪影響を及ぼしかねないのです。 「 NS PRO 950GH neo」が90g、「NS PRO MODUS3 TOUR 105」が100g、「ダイナミックゴールド S200」が約130gですので、アイアンのシャフトを下回らない重さのシャフトを選ぶのがいいと思います。 フェースを開かなくてもバンスを使いやすいので、開いて打つのが苦手な方におすすめしたいグラインドです Fグラインド同様、ソール全体でバンスを効かす形状ですが、ソール幅を広げて、刺さりにくさや滑りやすさを追求したモデルと言えます。 滑りやすいソールのため、少々のダフリは緩和してくれますし、やや鋭角にヘッドが入っても刺さりづらいので、極端なザックリにはなりにくいですね。 アベレージプレイヤーにはミスに強いやさしモデル、テクニックのあるゴルファーには、バンスを使いやすいモデルと言えます。 ソールの接地面が小さい形状ですが、ソール自体は適度に幅があり、打ち方によって当たる面積が大きく変わる印象です 削られている面積は広範囲ですがソール自体が幅広く、いろいろな面を使えるように考えられています。 構えや打ち方によって、かなり幅広い性能を発揮してくれそうです トゥ、ソール後方、ヒールと削られている面積は広いのですが、ソール中央のバンスがしっかり付いているグラインド。 ヌケはいいが、フェースを開かずに打つとちゃんとバンスがはたらき、開くと途端にヌケがよくなり、テクニックが使いやすい印象でした。 オートマチックにも打てて、テクニシャンが技術を思う存分使える、幅懐の広いモデルって感じで、なかなか使いやすいと思います。 Dグラインドと比べると、こちらはソール全体で接地するようにできているため、バンスの効果がマイルドになっている感じがします 全体的にバンスの効果をマイルドにし、ヌケがよく、テクニックが使いやすいモデルといった印象です。 とはいえスパスパ抜けるといった感じではなく、マイルドながらバンスが仕事をしてくれますので、難しい!といった感じはありません。 テクニックの使える方なら使いやすいと感じるでしょう。 初心者が使うと、微妙に助けてくれない感じを受けるかもしれませんが、これで練習したらうまくなりそうですね。 大きなミスや弾道のバラつきが少ない シチュエーションを変えて、6種のグラインドを打たせてもらいました。 感想としては、安定してスピンがかかるな、という印象。 強烈なバックスピン!というのは、グリーン周りが中心の試打ということもあり、できませんでしたが、どんな状況からでも安定してスピンがかかっていました。 球の上がり方にバラつきが少なく、大きなミスや弾道のバラつきが減ったな、というのがSM8全体に感じたことです。 SMシリーズはツアープロからのフィードバックをもとに開発されているため、ツアープロのためのモデル、つまり難しいモデルと思われている方がいらっしゃいますが、そんなことはありません。 ツアープロが使いやすいように設計されているのは間違いないですが、それがアマチュアにとって難しいウェッジとは限りません。 特に今回のSM8は安定感が非常に高く、FグラインドやKグラインドはミスにも強いので、安定したアプローチがしやすいモデルに仕上がっていると思いますね。 刈られた花道などの薄い芝からでもボールが拾いやすかったのはLグラインドやMグラインド グリーン周りのラフなど、やや沈んだ状態で安定感が高かったのはFグラインドとKグラインド バンカーは結構好みが分かれると思いますが、個人的に、狙ったように打てたのはDグラインド つま先上がりなど、しっかり構えにくいところでは、Kグラインドがよかったですね どんな環境でもしっかりとスピンがかかる、というのが今回の試打の印象。 ロフトの多いウェッジで転がそうとした場合は、かなり意識して芯を外さないと、スピンで止まっちゃいそうです ウェッジが苦手なら「F」や「D」 SM8はしっかりと進化をさせつつ、安定感が高まったことで、より安心して使えるウェッジになったと言えます。 個人的にはスピン性能がしっかりしたせいなのか、フルショットは少し飛ばなくなった印象があったので、アイアンのすぐ下のウェッジは購入前にしっかりフルショットの距離を確かめてから購入することをお勧めします。 またタイトリストは、自社のHPでウェッジセレクターを用意していますので、自分がどんなウェッジを使ったらいいかわからない!という方は一度試してみるとよいでしょう。 取材協力: 写真:野村知也.
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