農家 の 嫁 の 実情。 最後の夜/義父さんの涙

農家の嫁の実情と離婚率!その実態は生活環境の違いや同居と仕事!?

農家 の 嫁 の 実情

もくじ• これまでの農村から都会への流れ 日本では1950年代から1970年代に田舎(農家の次男など)が就職のため上京していった背景があります。 田舎から都会に出て稼ぐ姿をみて、長男であれど都会に旅立つ人もいました。 都会では田舎と違い、大家族ではなく、両親と子世帯の核家族が当たり前でした。 一方田舎では、祖父母、両親、子世代が同居する大家族が主流です。 都会に出てみると、田舎でありがちな濃厚な付き合いやしがらみはありませんでした。 また都会には、古いしきたりもありません。 人の噂話が筒抜けになることはなく、「プライバシー」という概念がありました。 また、決まりきった考え方だけでなく、いろいろな考え方や価値観がありました。 さらに文化的な生活ができ、家制度や「長男が家業を継ぐこと」に固執する必要もありませんでした。 そうした文化的な暮らしへの憧れから、若い女性も田舎から都会へ旅立ちました。 そうして農村には、若い世代の男女とも少なくなりました。 そして、 残った農家の長男に嫁がいないという問題がでてきました。 農家の長男に嫁が来ない理由 現代では都会、田舎に限らず結婚を選択しないという人も増えてきています。 仕事の仕方の変化やライフスタイルの変化、雇用形態の変化など価値観が多様化し、晩婚化や非婚化が進んでいます。 基本的に農家は、狭い範囲で生活をしており、多様な考えや価値観に触れる機会がありません。 また農村独自のルールや家族のきまりなどあり、 サラリーマンに比べて一種の独特なものがあります。 農家は先祖代々でその土地で続いているので、地域の独自の風習があるのです。 例えば、農家の家族形態には、3世代同居や4世代同居などの大家族も見られます。 現代の家族構成では、1人暮らしや夫婦と子供世帯、など核家族が大きな割合を占めています。 さらに、夫婦のみの世帯やシングルマザーの世帯など現代の社会では、多種多様な家族形態があります。 そのような中、 農家では高齢化や跡継ぎ問題など農業を持続していく中で課題があります。 その中でも、「現代で農家に嫁ぐということとはどういうことか」について見ていきたいと思います。 封建的な農家の嫁は奴隷のように生きてきた 農家の考え方を見ていると、一概にもいえませんが、どうも時代錯誤な感じがあるように思えます。 農家は昔から代々持続されてきたため、よくも悪くも閉鎖的な感覚があります。 例えば農家には、「男尊女卑」の考え方があります。 農家では、「家事や育児は女の仕事、その上で畑仕事も女がやること」が当たり前に考えられています。 農家は古いしきたりが存在しています。 社会構造の変化もあり、現代の農家では農家によっていろいろですが、昔の農家の嫁は特に苦労しました。 昭和の20年代頃は、まだ車の免許をもつことも珍しく、現代のように誰でも車の免許をもつことができませんでした。 その時代は、農家に嫁に来た人は自分で好きなように出かけることなどなかったのです。 嫁ぎ先に行ったら、すべてその農家の方針に従い、自分の意志で行動することはできませんでした。 当時の農村では、農家が多数を占めており、「自分の人生は自分で決めることができる」という概念すらありませんでした。 隣近所でもこれが当たり前であり、疑問に思うことや逃げ出したり、離婚したりする選択すらなかったのです。 日本は村社会であり、自分の意志よりも「周りのみんながどのように行動しているのか」を気にする文化だからです。 例え不満があったとしても、「我慢が美徳」とされているので、自分の心の中で自分の意見を押し殺し、世間体に合わせて生きていくしかありませんでした。 完全同居が当たり前の時代には、姑の他に大姑も同居することもありました。 農家に嫁いで来た嫁は、炊事、洗濯、掃除、子育てなどありとあらゆることをしなくてはなりません。 その上で、農作業をしなければいけないのです。 もちろん、嫁は農作業をしますが、姑より早く仕事を終わらせて家に帰ることはできません。 例えば現代の会社でも、上司より先に部下が帰ることは許されません。 学生の部活動でも、後輩が先輩のいう事を絶対に守らなければいけません。 このように 日本では、「暗黙の了解」というものが存在します。 これは、周りの空気を読み、波風を立てないことが最も良いことだという意識があるからです。 昔の農家も当然ながら「郷に入れば郷に従え」の精神で日々の作業をこなしてきました。 日本社会では、どうやら自分の意見をいったり議論したりすることが難しいようでした。 そのため、意見を言おうものなら「しゃべってないで手を動かせ」と人権を無視されるのでした。 また、嫁に対してはこのように接しますが、自分の娘に対しては「 農家にだけは嫁に行くな」といって聞かせるのが常識のようでした。 このように、日本の農家には独特の風習が根強く残っており、昭和の戦後の感覚を引きずった農家も存在します。 ただ、 現在では時代に合わせた農家も存在するため、どのような農家なのかを見極めることが大切です。 農家の嫁の役割はたくさんある その他にも、核家族ではあまりない「親戚づきあい」などもあります。 農村では周りが皆、同じ苗字のことも珍しくなく、親戚付き合いが濃厚なところもあります。 そのため、正月といっても休む暇もなく、ただただ接待をしなければいけないこともあるようです。 農家は古い習慣を大切にする考えがあるので仕方がないですが、そのように考える世代と今の世代では大きなギャップがあります。 昔は「家に嫁ぐ」という感覚がありましたが、現代では、「家に嫁ぐ」と考えている人がどれ程いるのでしょうか。 結婚するときにも、「家と家との結婚」という感覚よりも「人と人との結婚」という感覚の方が圧倒的に多いでしょう。 農村で今でも根強く残っていると思われる風習 農村によくありがちな風習には、以下のものが挙げられます。 ・親と同居、そして、その親の祖父、祖母も同居。 皆で助けあう精神 ・嫁がどこかに出かけようものなら行先は必ず伝えなければならない ・男の子を生まなければならない空気がある ・野良仕事ができそうか、嫁の体格を見る ・「農作業はやらなくていいよ」といいながらやらざる得ない空気がある ただし、これらの考え方が根強いかどうかは、各農家によって異なります。 そのため、あくまでも「農家にはこのような考え方をもつ傾向がある」と考えてください。 時代の変化に農家はどう変わってきたか ここまで農家の嫁事情を書いてきましたが、古くからの農家としての考え方がない農家もいます。 一般的に、「生まれてから自分の村から出たことがない」という農家も多数いるため、古い印象がある場合もあります。 しかし、あらゆる経験をしたなかであえて農業を選択する方や、全くの異業種から農業をする場合も多いです。 農業は、基本的に自分で考えて仕事をします。 そのため、家族経営でいきいきとして農業に取り組む人もいます。 要するに、農業を楽しみながら戦略的に新しい農業をしている農家です。 そのような農家は常に挑戦し、情報を集めて行動しています。 本気で農業に取り組んでいるため、情熱も高く普通のサラリーマンよりもよほど稼いでいます。 逆に昔の考えに固執し、昔のままで何も変化していない農家もいます。 飯を食っていくのにもいっぱいいっぱいで、このようなところに嫁ぐと地獄をみることになりかねません。 変化する農家の生活スタイル また、農家の生活スタイルも変化してきました。 例えば、同居問題です。 これは人によりさまざまで、「絶対に同居させようと考えるか、本人たちの意志を尊重するか」はまちまちです。 しかし今は、「別の場所に新居を構える」「アパートに住む」「敷地内に別棟を建てる」「2世帯住宅にリフォームする」などいろいろです。 また、「農作業を嫁にやらせる」という感覚もそれほどありません。 むしろ、 「嫁にきてくれるだけでありがたい」と思う親が現代では多いです。 そして農家に嫁に来ても、自分で仕事をもって働いている例もたくさんあります。 子供がいれば、姑に子供の面倒をみてもらうこともできます。 同居をするには距離感と自立が大切 大切なことは、「農家に嫁にきても 適度な距離感がありお互いに自立していることが必要ではないか」であると思うのです。 農家(田舎)では、他人に干渉する人もいます。 自分の人生を自分で決めて生きてこなかったので、やたらに人に干渉するような気がするのです。 なぜか、他人の行動が気になって仕方がないようです。 これは、嫁問題以前にその人自身の問題になりそうです。 しかし、「何処に行ってきた」「いつ帰ってきたのか」などとなぜか他人の行動をとても気にする人が田舎に多いのは事実です。 それは多分、「田舎は退屈である」という考え方が理由です。 他に「自分で自分の人生を選択して決断する」ことをしてこなかったので自分に意識が向くのではなく、他人がどう行動しているか気になるので干渉してしまうのだと思います。 これは、日本人が「みんなと同じように行動する」「人と違ってはいけない」という意識を刷り込まれて生きてきたため、嫁の行動を干渉するのは仕方がない部分もあるのかもしれません。 ただ、その人自身に悪気はないのです。 むしろ、とても気にかけていて心配しているだけなのです。 例えば、急に雨が降ってきて嫁が留守にしていたら、親切心から「嫁の洗濯物をこんであげよう」と思います。 しかし、嫁の立場からは「なんで勝手に洗濯物をいじっているんだ」ととらえることもあります。 これに限らず、「心配していることが大きなお世話」になったり、人によって捉え方が違ったりします。 農村には旧態依然とした体質が残っているため、現代の女性に敬遠されることもあるようです。 また同居するにしても、敷地内に別家を建てて、プライバシーを尊重してうまくいっている場合もあるので、その家の考え方にもよります。 古い頭の農家と新しい考えの農家がある 特に、冠婚葬祭などはその家、地域のしきたりなどが色濃くでてきます。 親せき、部落、組合などがからんできて、自分の考えよりも周りとの調和や、昔からのしきたりが重要視されます。 ただ、昔は何をするにしても協力しなければできないことが多かったのです。 そのため、周りに協力しないことは、死活問題にもなったのです。 ただ、農家と一言でいってもいろいろな人がいるように、古い考えの農家もいれば、時代に合わせた新しい考え方をもった農家もいます。 しかし、田舎では年寄りが多くて若い世代が少なく感じるので、古い体質の田舎の特徴が目立つのではないかと思います。 考え方によっては、広い土地に住むことができ、のびのびと暮らすこともできます。 他にも、「住宅の支出を減らすことができる」「野菜などを自分たちで育てることができるので食費が助かる」などのメリットもあります。 嫁ぐ前に確認しておかなければいけないこと 「農家に嫁に行く」といっても、結局は相手次第です。 世の中にいろいろな人間がいるように、農家にもいろいろな人間がいます。 しかし、「農家の長男」というだけで敬遠される風習があります。 農家に嫁ぐと「人間関係が大変そう」「同居しなければいけない」「親の介護をしなければいけない」「休みがない」などマイナスイメージがあると思います。 後継ぎの長男は自立しているか依存しているか また、結婚しようと思った相手が農家の長男だった場合、気を付けるべきことがあります。 それは、「その長男が自立しているか依存しているかを見極める」ことです。 農家に限らず、結婚は相手次第です。 そのため、相手がどのような考え方をしているのかを知ることは大切です。 農家の長男は、生まれたときから無意識に農家の思考を刷り込まれて生きてきました。 そのため、「親に依存し、一度も外の世界に出ることなく農業をし、小遣いをもらっている」という跡継ぎのパターンもあります。 これに対し、「自ら行動し、親と違う農業を実践し、自立した農業経営を目指している」という方もいます。 どちらも農家の後継ぎですが、それぞれ全く異なります。 特に農家は、家族経営で親と行っている場合、お金の面であいまいになりやすいです。 「代替わりしているのか」「親が実権を握っているのか」などを知ることは大切です。 「農家」のイメージに惑わされてはいけない 農家というのは、良くも悪くもイメージが先行しやすいと思います。 プラス面では、「自然の中でのんびりできる」「田舎の人は素朴で温かい」などでしょうか。 マイナス面では「朝が早くて大変そう」「休みがない」などでしょうか。 しかし大事なことは、 「どのような経営感覚があるのか」「生活実態はどのようなものか」を客観的に見る事です。 経営の仕方や生活スタイルが人によって違うように、農家によってもスタイルが異なるからです。 場合によっては、農家は多額の借金を抱えていることもあります。 うまくいっている農家もあれば大変な状態にある農家もいます。 そのため、将来性があるのかどうかを見極めることが必要です。 考え方次第では、生き生きと人生を楽しみながら協力して「 稼ぐ新しい農業スタイル」を築くことも可能です。 仕事の仕方や暮らし方を誰かに決められるわけではなく、自分たちで決めていくからです。 そして農家には、代々伝わる大切なこともあります。 それは、季節の行事であったり墓を守ることなどです。 私は、時代が変化することはいいことだと思っていますが、良かったことでも古いことが理由で変えられてしまったことはたくさんあると思います。 「良い伝統や伝わってきたことは受け継いで、古いしがらみや惰性の習慣は時代と共に変えていく」ことが必要です。 農家の嫁というのは、「大変そう」「同居しなければいけない」「古いしきたりがある」などいろいろなイメージがあります。 実際、昭和の時代には大変な経験をしてきた歴史があります。 現在では、時代の変化と多様な価値観があるので、農家によってあり方は異なってきます。 昔ながらの体質が残っている農家から、新しい価値観で挑戦している農家までさまざまです。 その中でも、「人」を見極めることが重要です。 農家は狭い世界であることには変わりないので、「相手とやっていけるかどうか」を知ることはとても重要です。 その他にも、「どのような感覚で農業をしているか」「生活実態はどうなのか」などを客観的に見る必要があります。 農家に嫁にいくといっても、地域や家によって全く異なると思うので、よく理解した上で行動することが大切です。

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農家の長男(後継ぎ)の嫁になる前に知っておくべきこと

農家 の 嫁 の 実情

しかし、農家は違います。 未だに長男が家業を継ぐことが当然であり、結果、「長男の嫁」という古い考えを持つことが当たり前なまま時代が進んでいるのです。 扱いは「農家の嫁」で居場所がない 農家の嫁になることを心から喜んで結婚したけれど、実は現実は全く違っていた・・・という方は多くいます。 実際に結婚する時は、 夫から「農家は大変だ」などと聞かされていたものの、どんな「大変さ」であるかは検討つかず結婚に踏み切ったという方も少なくありません。 とは言え、農家に対し、「家族がみんなあたたかくて良い」「農家の仕事は素晴らしい」といった思いから結婚を決め、農家の嫁になることを覚悟した方もいますよね。 でも、本当に農家の嫁になってしまうと、自分が想像していた生活とは全く違っていてギャップを感じる方は多いのです。 特に目立つことと言えば、完全なる男尊女卑です。 農家の手伝いはもちろん、家事や育児もすべて嫁がこなさなければなりません。 それに、その年の気候に左右され、農作物が育たないなどといったことになると、収入も不安定になりがちです。 中には借金をしなければならない・・・といったこともあるのです。 日本の社会の中では、圧倒的にサラリーマン家庭が多い中で、農家に嫁ぎ、農家の嫁になるというのはほんの一握りの人しか経験することはできません。 それなのに、 自分の思い描いていた農家の嫁ではなかったことに対し、「離婚したい」と思うようになるのです。 離婚したいのはなぜ? 他人同士が夫婦となり、結婚生活を送るも、実際は自分自身の想像の結婚生活の通りに進むことはほとんどないと言ってもよいでしょう。 しかし、農家の嫁となり、その後離婚したいと思ってしまうのは、経験した方でないと分からないことも多いです。 それでもどうしても離婚に踏み切れない理由のひとつとして、夫の信念を尊敬できるところがあったり、子供を持つ親であることから離婚は避けるといったことが考えられます。 生まれ育ってきた環境が農家であり、ずっと農家だけで生活を送ってきた方にとっては、会社や企業などの組織で働いていないことから、社会の一般常識を知らない為、普通の方と考え方が違っているのです。 また、法事などの行事が行われる度に、親族が集まり、下座の嫁の立場としては、座っている時間すらないでしょう。 料理を運んだりお酌をする、片付けなど・・・1日の終わりが見えません。 翌日は早朝から農作業も待っています。 こんな生活は思い描いていたものとかけ離れているのは言うまでもありません。 ここで救世主となるのが「夫の対応」です。 夫がどこまで嫁を妻と思い、愛しているかがあからさまに分かると言います。 夫の対応がカギがある 農家の嫁であることに終止符を打ちたいと感じ、自分だけではもうどうにもならないという場合は、夫に相談すべきでしょう。 そこであなた自身の心の中の思いを夫にぶつけてみます。 農家の嫁を続けていくことは不可能であり、我慢の限界であると・・・。 ここで気を付けなければならないことは、男性という生き物は、あまりにオブラートに包んで物事を伝えてしまうと、悪いことでも良いことに捉えてしまうこともあります。 その為、あなたがずっと心の中に思っているストレスや思いは、ストレートにぶつけてしまうことが効果的です。 どんな内容をぶつけるのかを整理してみると、以下のようになります。 男尊女卑が卑劣であること• 両親との同居に対するストレス• 不安定な収入• 家事や育児のみならず、農作業も全て妻が行う 夫にこのようなことについて相談した際、夫がどのような対応を見せるかが今後を決める大きなカギとなるのです。 例えば、夫の両親に対し、妻は農家の嫁ではないということをハッキリと主張するかどうか、また、同居解消なるか、などについてです。 しかし、 田舎は世間体を気にする傾向にあります。 特に近所の方とは昔ながらの付き合いをしていることから、別居や離婚が知られてしまうと恥ずかしいなどといったようなことです。 最後の最後に夫への助けを求めても、上記のことが改善される傾向になければ、やはり離婚を決意する方向へ進む方が良いでしょう。 夫が何らかの手立てをしてくれない場合は、どうしても農家という閉鎖的社会で幼少期から育ってきたことで、それが当たり前の社会であったことから、自身が結婚しても同じことを行います。 だからこそ、妻の味方になれない、そして、今後も変わる可能性はないと言えるからです。 農家の人が「離婚する」となれば大事です。 裁判沙汰にまでなる可能性もあることを踏まえ、離婚を決意しましょう。 また、離婚となった場合は、家の財産などの財産分与についてもきっちりと話し合う必要があります。 当事者同士ではなかなかうまく話し合いも進まない場合もあります。 そのような場合は お互いが弁護士を立て、離婚に向けた話し合いを行わなければならないという可能性も出てくるでしょう。 農家の嫁が離婚するのは、サラリーマン家庭と比較するとかなり困難を極める傾向にあると言えます。 まとめ.

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元 農家の嫁の実情 第二章

農家 の 嫁 の 実情

もくじ• これまでの農村から都会への流れ 日本では1950年代から1970年代に田舎(農家の次男など)が就職のため上京していった背景があります。 田舎から都会に出て稼ぐ姿をみて、長男であれど都会に旅立つ人もいました。 都会では田舎と違い、大家族ではなく、両親と子世帯の核家族が当たり前でした。 一方田舎では、祖父母、両親、子世代が同居する大家族が主流です。 都会に出てみると、田舎でありがちな濃厚な付き合いやしがらみはありませんでした。 また都会には、古いしきたりもありません。 人の噂話が筒抜けになることはなく、「プライバシー」という概念がありました。 また、決まりきった考え方だけでなく、いろいろな考え方や価値観がありました。 さらに文化的な生活ができ、家制度や「長男が家業を継ぐこと」に固執する必要もありませんでした。 そうした文化的な暮らしへの憧れから、若い女性も田舎から都会へ旅立ちました。 そうして農村には、若い世代の男女とも少なくなりました。 そして、 残った農家の長男に嫁がいないという問題がでてきました。 農家の長男に嫁が来ない理由 現代では都会、田舎に限らず結婚を選択しないという人も増えてきています。 仕事の仕方の変化やライフスタイルの変化、雇用形態の変化など価値観が多様化し、晩婚化や非婚化が進んでいます。 基本的に農家は、狭い範囲で生活をしており、多様な考えや価値観に触れる機会がありません。 また農村独自のルールや家族のきまりなどあり、 サラリーマンに比べて一種の独特なものがあります。 農家は先祖代々でその土地で続いているので、地域の独自の風習があるのです。 例えば、農家の家族形態には、3世代同居や4世代同居などの大家族も見られます。 現代の家族構成では、1人暮らしや夫婦と子供世帯、など核家族が大きな割合を占めています。 さらに、夫婦のみの世帯やシングルマザーの世帯など現代の社会では、多種多様な家族形態があります。 そのような中、 農家では高齢化や跡継ぎ問題など農業を持続していく中で課題があります。 その中でも、「現代で農家に嫁ぐということとはどういうことか」について見ていきたいと思います。 封建的な農家の嫁は奴隷のように生きてきた 農家の考え方を見ていると、一概にもいえませんが、どうも時代錯誤な感じがあるように思えます。 農家は昔から代々持続されてきたため、よくも悪くも閉鎖的な感覚があります。 例えば農家には、「男尊女卑」の考え方があります。 農家では、「家事や育児は女の仕事、その上で畑仕事も女がやること」が当たり前に考えられています。 農家は古いしきたりが存在しています。 社会構造の変化もあり、現代の農家では農家によっていろいろですが、昔の農家の嫁は特に苦労しました。 昭和の20年代頃は、まだ車の免許をもつことも珍しく、現代のように誰でも車の免許をもつことができませんでした。 その時代は、農家に嫁に来た人は自分で好きなように出かけることなどなかったのです。 嫁ぎ先に行ったら、すべてその農家の方針に従い、自分の意志で行動することはできませんでした。 当時の農村では、農家が多数を占めており、「自分の人生は自分で決めることができる」という概念すらありませんでした。 隣近所でもこれが当たり前であり、疑問に思うことや逃げ出したり、離婚したりする選択すらなかったのです。 日本は村社会であり、自分の意志よりも「周りのみんながどのように行動しているのか」を気にする文化だからです。 例え不満があったとしても、「我慢が美徳」とされているので、自分の心の中で自分の意見を押し殺し、世間体に合わせて生きていくしかありませんでした。 完全同居が当たり前の時代には、姑の他に大姑も同居することもありました。 農家に嫁いで来た嫁は、炊事、洗濯、掃除、子育てなどありとあらゆることをしなくてはなりません。 その上で、農作業をしなければいけないのです。 もちろん、嫁は農作業をしますが、姑より早く仕事を終わらせて家に帰ることはできません。 例えば現代の会社でも、上司より先に部下が帰ることは許されません。 学生の部活動でも、後輩が先輩のいう事を絶対に守らなければいけません。 このように 日本では、「暗黙の了解」というものが存在します。 これは、周りの空気を読み、波風を立てないことが最も良いことだという意識があるからです。 昔の農家も当然ながら「郷に入れば郷に従え」の精神で日々の作業をこなしてきました。 日本社会では、どうやら自分の意見をいったり議論したりすることが難しいようでした。 そのため、意見を言おうものなら「しゃべってないで手を動かせ」と人権を無視されるのでした。 また、嫁に対してはこのように接しますが、自分の娘に対しては「 農家にだけは嫁に行くな」といって聞かせるのが常識のようでした。 このように、日本の農家には独特の風習が根強く残っており、昭和の戦後の感覚を引きずった農家も存在します。 ただ、 現在では時代に合わせた農家も存在するため、どのような農家なのかを見極めることが大切です。 農家の嫁の役割はたくさんある その他にも、核家族ではあまりない「親戚づきあい」などもあります。 農村では周りが皆、同じ苗字のことも珍しくなく、親戚付き合いが濃厚なところもあります。 そのため、正月といっても休む暇もなく、ただただ接待をしなければいけないこともあるようです。 農家は古い習慣を大切にする考えがあるので仕方がないですが、そのように考える世代と今の世代では大きなギャップがあります。 昔は「家に嫁ぐ」という感覚がありましたが、現代では、「家に嫁ぐ」と考えている人がどれ程いるのでしょうか。 結婚するときにも、「家と家との結婚」という感覚よりも「人と人との結婚」という感覚の方が圧倒的に多いでしょう。 農村で今でも根強く残っていると思われる風習 農村によくありがちな風習には、以下のものが挙げられます。 ・親と同居、そして、その親の祖父、祖母も同居。 皆で助けあう精神 ・嫁がどこかに出かけようものなら行先は必ず伝えなければならない ・男の子を生まなければならない空気がある ・野良仕事ができそうか、嫁の体格を見る ・「農作業はやらなくていいよ」といいながらやらざる得ない空気がある ただし、これらの考え方が根強いかどうかは、各農家によって異なります。 そのため、あくまでも「農家にはこのような考え方をもつ傾向がある」と考えてください。 時代の変化に農家はどう変わってきたか ここまで農家の嫁事情を書いてきましたが、古くからの農家としての考え方がない農家もいます。 一般的に、「生まれてから自分の村から出たことがない」という農家も多数いるため、古い印象がある場合もあります。 しかし、あらゆる経験をしたなかであえて農業を選択する方や、全くの異業種から農業をする場合も多いです。 農業は、基本的に自分で考えて仕事をします。 そのため、家族経営でいきいきとして農業に取り組む人もいます。 要するに、農業を楽しみながら戦略的に新しい農業をしている農家です。 そのような農家は常に挑戦し、情報を集めて行動しています。 本気で農業に取り組んでいるため、情熱も高く普通のサラリーマンよりもよほど稼いでいます。 逆に昔の考えに固執し、昔のままで何も変化していない農家もいます。 飯を食っていくのにもいっぱいいっぱいで、このようなところに嫁ぐと地獄をみることになりかねません。 変化する農家の生活スタイル また、農家の生活スタイルも変化してきました。 例えば、同居問題です。 これは人によりさまざまで、「絶対に同居させようと考えるか、本人たちの意志を尊重するか」はまちまちです。 しかし今は、「別の場所に新居を構える」「アパートに住む」「敷地内に別棟を建てる」「2世帯住宅にリフォームする」などいろいろです。 また、「農作業を嫁にやらせる」という感覚もそれほどありません。 むしろ、 「嫁にきてくれるだけでありがたい」と思う親が現代では多いです。 そして農家に嫁に来ても、自分で仕事をもって働いている例もたくさんあります。 子供がいれば、姑に子供の面倒をみてもらうこともできます。 同居をするには距離感と自立が大切 大切なことは、「農家に嫁にきても 適度な距離感がありお互いに自立していることが必要ではないか」であると思うのです。 農家(田舎)では、他人に干渉する人もいます。 自分の人生を自分で決めて生きてこなかったので、やたらに人に干渉するような気がするのです。 なぜか、他人の行動が気になって仕方がないようです。 これは、嫁問題以前にその人自身の問題になりそうです。 しかし、「何処に行ってきた」「いつ帰ってきたのか」などとなぜか他人の行動をとても気にする人が田舎に多いのは事実です。 それは多分、「田舎は退屈である」という考え方が理由です。 他に「自分で自分の人生を選択して決断する」ことをしてこなかったので自分に意識が向くのではなく、他人がどう行動しているか気になるので干渉してしまうのだと思います。 これは、日本人が「みんなと同じように行動する」「人と違ってはいけない」という意識を刷り込まれて生きてきたため、嫁の行動を干渉するのは仕方がない部分もあるのかもしれません。 ただ、その人自身に悪気はないのです。 むしろ、とても気にかけていて心配しているだけなのです。 例えば、急に雨が降ってきて嫁が留守にしていたら、親切心から「嫁の洗濯物をこんであげよう」と思います。 しかし、嫁の立場からは「なんで勝手に洗濯物をいじっているんだ」ととらえることもあります。 これに限らず、「心配していることが大きなお世話」になったり、人によって捉え方が違ったりします。 農村には旧態依然とした体質が残っているため、現代の女性に敬遠されることもあるようです。 また同居するにしても、敷地内に別家を建てて、プライバシーを尊重してうまくいっている場合もあるので、その家の考え方にもよります。 古い頭の農家と新しい考えの農家がある 特に、冠婚葬祭などはその家、地域のしきたりなどが色濃くでてきます。 親せき、部落、組合などがからんできて、自分の考えよりも周りとの調和や、昔からのしきたりが重要視されます。 ただ、昔は何をするにしても協力しなければできないことが多かったのです。 そのため、周りに協力しないことは、死活問題にもなったのです。 ただ、農家と一言でいってもいろいろな人がいるように、古い考えの農家もいれば、時代に合わせた新しい考え方をもった農家もいます。 しかし、田舎では年寄りが多くて若い世代が少なく感じるので、古い体質の田舎の特徴が目立つのではないかと思います。 考え方によっては、広い土地に住むことができ、のびのびと暮らすこともできます。 他にも、「住宅の支出を減らすことができる」「野菜などを自分たちで育てることができるので食費が助かる」などのメリットもあります。 嫁ぐ前に確認しておかなければいけないこと 「農家に嫁に行く」といっても、結局は相手次第です。 世の中にいろいろな人間がいるように、農家にもいろいろな人間がいます。 しかし、「農家の長男」というだけで敬遠される風習があります。 農家に嫁ぐと「人間関係が大変そう」「同居しなければいけない」「親の介護をしなければいけない」「休みがない」などマイナスイメージがあると思います。 後継ぎの長男は自立しているか依存しているか また、結婚しようと思った相手が農家の長男だった場合、気を付けるべきことがあります。 それは、「その長男が自立しているか依存しているかを見極める」ことです。 農家に限らず、結婚は相手次第です。 そのため、相手がどのような考え方をしているのかを知ることは大切です。 農家の長男は、生まれたときから無意識に農家の思考を刷り込まれて生きてきました。 そのため、「親に依存し、一度も外の世界に出ることなく農業をし、小遣いをもらっている」という跡継ぎのパターンもあります。 これに対し、「自ら行動し、親と違う農業を実践し、自立した農業経営を目指している」という方もいます。 どちらも農家の後継ぎですが、それぞれ全く異なります。 特に農家は、家族経営で親と行っている場合、お金の面であいまいになりやすいです。 「代替わりしているのか」「親が実権を握っているのか」などを知ることは大切です。 「農家」のイメージに惑わされてはいけない 農家というのは、良くも悪くもイメージが先行しやすいと思います。 プラス面では、「自然の中でのんびりできる」「田舎の人は素朴で温かい」などでしょうか。 マイナス面では「朝が早くて大変そう」「休みがない」などでしょうか。 しかし大事なことは、 「どのような経営感覚があるのか」「生活実態はどのようなものか」を客観的に見る事です。 経営の仕方や生活スタイルが人によって違うように、農家によってもスタイルが異なるからです。 場合によっては、農家は多額の借金を抱えていることもあります。 うまくいっている農家もあれば大変な状態にある農家もいます。 そのため、将来性があるのかどうかを見極めることが必要です。 考え方次第では、生き生きと人生を楽しみながら協力して「 稼ぐ新しい農業スタイル」を築くことも可能です。 仕事の仕方や暮らし方を誰かに決められるわけではなく、自分たちで決めていくからです。 そして農家には、代々伝わる大切なこともあります。 それは、季節の行事であったり墓を守ることなどです。 私は、時代が変化することはいいことだと思っていますが、良かったことでも古いことが理由で変えられてしまったことはたくさんあると思います。 「良い伝統や伝わってきたことは受け継いで、古いしがらみや惰性の習慣は時代と共に変えていく」ことが必要です。 農家の嫁というのは、「大変そう」「同居しなければいけない」「古いしきたりがある」などいろいろなイメージがあります。 実際、昭和の時代には大変な経験をしてきた歴史があります。 現在では、時代の変化と多様な価値観があるので、農家によってあり方は異なってきます。 昔ながらの体質が残っている農家から、新しい価値観で挑戦している農家までさまざまです。 その中でも、「人」を見極めることが重要です。 農家は狭い世界であることには変わりないので、「相手とやっていけるかどうか」を知ることはとても重要です。 その他にも、「どのような感覚で農業をしているか」「生活実態はどうなのか」などを客観的に見る必要があります。 農家に嫁にいくといっても、地域や家によって全く異なると思うので、よく理解した上で行動することが大切です。

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