カサンドラ 症候群。 カサンドラ症候群~アスペルガー症候群の相手に疲れる共感障害

カサンドラ症候群

カサンドラ 症候群

誰にも理解されない家庭内の苦しみ カサンドラとは、ギリシャ神話に登場する王女のことで、「予言を誰からも信じてもらえない」という呪いをかけられています。 カサンドラ症候群はアスペルガー症候群 自閉スペクトラム症 を配偶者に持ち、「家庭内の苦しみを周囲に信じてもらえない」状態にある人のことをいいます。 自分の家庭について「何か変だ」とは思いつつも、「自分がおかしいのかもしれない」という疑問が消えずに、ストレスが溜まっていきます。 その結果、身体的・精神的不調まで出現することがあるのです。 なぜ、周囲に信じてもらえないのか? アスペルガー症候群の方の中には、障害があまり目立たず、仕事も一般職についており、「ちょっと変わった人」という認識でとどまっている方もいます。 そういう方は、精神科を受診したことがなく、診断も受けていません。 中には仕事が丁寧で細かいこと、勤勉なことを評価されて、重要なポジションについていらっしゃる方もいます。 そのため、周囲からは「あんなに仕事ができる人は、家でもしっかりしているはず」と思われてしまい、奥さん(または夫)が言うことはおかしいと思われてしまうのです。 家庭内で何が起こっているのか? カサンドラ症候群に陥っている方の悩みとして、「家事を言えばしてくれるけれど、言わないとしてくれない」というものがあります。 例えば、体調不良でふらふらになりながら家事をしているのに、夫はその様子を気にかけることはなくテレビを見ているといったことです。 しかし、家事を頼めばやってくれるので、妻にとっては「夫は協力的な人だとは思うけれど…」という気持ちもあります。 このようにして「自分がおかしいのかもしれない」と思い込み、ストレスが溜まっていきます。 これは、アスペルガー症候群の障害特性として、「気持ちを察することが苦手」というものがあるためです。

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私はカサンドラ症候群かも!どんな病院に行ったらいいの?誰に相談したらいいの?

カサンドラ 症候群

離婚も一つの選択肢 カサンドラ症候群を発症している場合、原因となる配偶者と距離を置くことが有効な治療の一つであると考えられます。 よって、離婚が治療法の一つとなり得るのです。 実際、離婚によってカサンドラ症候群が改善した例もあります。 自分の体や心が壊れてしまっては、自分だけでなく家族も幸せにはなれません。 時代は変わり、価値観は多様化しています。 昔のように何が何でも一生添い遂げなければならない訳でもありません。 自分や家族の幸せを考えた時、離婚した方がいいのであれば、離婚という方法も十分に考えられるのです。 しかし、相手が離婚に同意しない場合は裁判になる可能性もあります。 配偶者がアスペルガーというだけでは離婚できないので、その場合は証拠を用意したり、弁護士を雇ったりする必要があり、経済的リスクや精神的ストレスを負う覚悟が必要になります。 別居という選択肢 配偶者と距離を置く方法として別居という方法もあります。 実家に帰った経験などがある人も多いかもしれません。 ただ、別居をすると1年以内に約7割の夫婦が離婚してしまうというデータがあります。 特にカサンドラ症候群で悩んでいる場合は、別居を何年したところで相手のアスペルガー症候群が治る訳ではないので、再び同居に戻ることを考えている場合、別居はあまり有効でないかもしれません。 離婚を防ぐには それでは、カサンドラ症候群の人が離婚せずに治療するにはどうすればいいか。 最初にやるべきことは、専門医のいる病院を受診することです。 まずは、どちらか一方だけでもいいので受診しましょう。 最終的には夫婦共に受診することが理想です。 専門家のカウンセリングを受けて、自分のことや相手のことを正しく理解することが婚姻関係を持続させるのに重要です。 ここで気を付けなければならないのは、精神科ならどこでもいいという訳ではありません。 医学という世界は非常に広く、一人の医師が全てを網羅することは出来ません。 特に発達障害やカサンドラ症候群という診断の難しい病気の場合は、医師の知識によって診断と治療にかなりの差が出てしまいます。 きちんと専門医のいる病院を調べて受診しましょう。

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【体験談有】発達障害のパートナーを持つ夫婦が気を付けるべき“カサンドラ症候群”とは

カサンドラ 症候群

カサンドラ症候群とは、アスペルガー症候群がある人とのコミュニケーションがうまくいかないことによって、 家族や友人など、アスペルガー症候群の人の身近にいる人に心身の不調が生じる二次障害のことです。 特に妻や夫といったパートナーに起こる場合が多いと言われています。 対人での関係性による障害であることから、状態として捉えられることもあります。 2003年に心理学者がカサンドラ症候群と名付けましたが、 まだ障害名としては確立しておらず、現在のところアメリカ精神医学会による診断基準である『DSM-5』(『精神障害のための診断と統計のマニュアル』第5版)などにも記されていません。 そのため、 カサンドラ症候群、 カサンドラ情動剥奪障害、 カサンドラ愛情剥奪障害などと呼ばれることもあります。 今回はカサンドラ症候群という名称を用いて、身近にアスペルガー症候群の人がいる人が陥りやすい不調や対人関係の問題と、その対処法などについてご紹介します。 カサンドラ症候群の症状 カサンドラ症候群を引き起こす発端には、身近な人のアスペルガー症候群の特性によるトラブルがあるといえます。 では一体、カサンドラ症候群の発端となるアスペルガー症候群の特性とはどのようなものなのでしょうか。 アスペルガー症候群には3つの症状があります。 「コミュニケーションの問題」、 「対人関係の問題」、 「限定された物事へのこだわり、興味」の3つです。 ・ コミュニケーションの問題 表面上は問題なく会話できるのですが、その会話の裏側や行間を読むことが苦手です。 明確な言葉がないと理解がむずかしく、比喩表現などをそのままの意味で鵜呑みにしてしまう傾向があるため、人の言葉を勘違いしやすく、傷つきやすい面があります。 具体的な症状としては、曖昧な表現が苦手だったり、不適切な表現を使ってしまうことなどがあります。 ・ 対人関係の問題 場の空気を読むことに困難さがあり、相手の気持ちを理解したりそれに寄り添った言動が苦手な傾向にあります。 そのため、社会的なルールやその場の雰囲気を平気で無視をしたような言動になりがちで、対人関係を上手に築くことが難しいです。 具体的な症状としては、相手の気持ちを理解することが苦手なことから、相手を傷つけたり、自己中心的と思われる言動や行動をしてしまうことなどがあります。 ・ 限定された物事へのこだわり、興味 いったん興味を持つと過剰といえるほど熱中します。 法則性や規則性のあるものを好み、異常なほどのこだわりを見せることがあります。 その法則や規則が崩れることを極端に嫌う傾向があります。 一方、この特性は逆に強みとして活かすこともできます。 具体的な症状としては、自分のルールがあったり、興味のあることに対して話し続けてしまうことなどがあります。 周囲の人たちは、アスペルガー症候群の特性だとわかっていても、アスペルガー症候群の人と接していくうちに、 うまくコミュニケーションが築けないことに自信をなくしてしまったり、周囲に相談しても理解をしてもらえないため、孤独感を感じてしまう場合があります。 家族は毎日の生活の中で接する機会は多いですし、パートナーであればなおさら、愛する夫・妻と心を通わせたいと思う気持ちは強いでしょう。 それが難しいときストレスを感じるのは、ある意味当然のことかもしれません。 その結果、体調不良や抑うつ症状といった症状に陥ってしまうのです。 カサンドラ症候群になりやすい人は? カサンドラ症候群は、アスペルガー症候群がある人とのコミュニケーションにおいて、家族や友人などの身近な人に起こる二次障害だといわれています。 また、アスペルガー症候群がある人との向き合い方で悩んでいたり、カサンドラ症候群の症状があらわれている人は増えてきています。 正式な診断名がないこともあり、自分とアスペルガー症候群がある人、二人の間の個人的な問題であると捉えられて理解が得られず、ひとりで悩みやつらさを抱え込む方も多いようです。 もし、抱えている悩みやつらさがあったら、専門機関や自助グループを活用することをおすすめします。 カサンドラ症候群は、 どちらか一方が悪い、どちらか一方が正しいというものではないため、自分や相手を責めたり背負いすぎず、お互いに理解しあうための一歩を踏み出してみましょう。

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