3.スターバト・マーテル これも聖母マリアに関する曲です。 「スターバト・マーテル」という歌詞ではじまる歌は2曲あり、もう1曲は幼児イエスの傍らに立つマリアへの賛歌で "Stabat mater speciosa(輝かしき御母は佇みたもう)" と続きますが、ここでとりあげるのは "Stabat mater dolorosa(悲しみに暮れる御母は佇みたもう)"の方です。 一般的には、スターバト・マーテルというとこちらの方を指します。 これはフランシスコ会修道士ヤコポ・ダ・トディ(1228頃〜1306)の作と伝えられる、悲しみの聖母に対する祈りで、「聖母マリア7つの悲しみの記念日(毎年日が変わる1級祝日)」と「聖母マリア7つの悲しみの祝日(毎年9月15日、2級大祝日)」のミサにおいて続唱(セクエンツィア)として用いられるものです。 続唱(sequentia)というのは、もともとは音を続ける(sequor)うたい方で、特に「アレルヤ唱」の中で母音を長く続けてうたう歌唱法のことを指していました。 が、10世紀頃から母音で長く伸ばすところに散文詩をつけるのが流行しだし、その詩も徐々にリズムや押韻の整ったものが表れてきました。 しかし、1545年から1563年にかけて行われたトリエント公会議で、4つの続唱のみを公認し、あとは公認しない、という決定が下されます。 トリエント公会議は、ルターの宗教改革に対応してカトリック教会が教会内の問題を解決し、教義を確定するために行われたものです。 それから150年以上もたった1727年に、加えられた5番目の続唱、それがこの「スターバト・マーテル」です。 「聖母マリアの7つの悲しみ」とは、マリアがイエスの母であるがゆえに受けた悲しみのことで、以下の7つであるとされています。 イェルサレムでシメオンという人が幼児イエスを祝福したあと、イエスの受難を預言し、マリアの心も剣で貫かれると預言したとき• ヘロデ王が出した「幼児皆殺し令」を逃れるために夫ヨセフともにエジプトへ避難したとき• 12歳になったイエスをイェルサレムで3日間見失ったとき• イエスが十字架を負ってゴルゴダの丘へ連れられていくのを見たとき• 十字架にかけられたイエスの足元に立ったとき• イエスが息絶え、十字架から降ろされたとき• イエスが埋葬されたとき 詩の大意は、マリアの悲しみをしのび、苦しみをともにすることを通して神の恩寵が得られるように祈る、というものです。 歌詞は20節からなり、各節が8-8-7音節の3行詩になっています。 この詩はマリアへの信仰の根強さや芸術性の高い優れた作品であるところから、さまざまな作曲家が曲をつけています。 ジョスカン・デ・プレ、パレストリーナなど中世・ルネサンス期の大作曲家をはじめ、ペルゴレージ、ロッシーニなどの作品が有名です。 ですが、筆者が個人的にいちばんの傑作と思うのはドヴォルジャークの作品です。 重く長大な作品でCDの数も多くはありませんが、敬虔なクリスチャンであったドヴォルジャークが、息子と娘を次々に失った悲しみの中で書いたこの曲には、彼の深い祈りがこめられているといえます。 一聴をおすすめします。 Stabat Mater スターバト・マーテル 1 Stabat mater dolorosa スターバ ト マーテル ドロローザ juxta crucem lacrimosa ユクスタ クルチェ ム ラクリモザ dum pendebat fillius. ドゥ ム ペンデバ ト フィリウス 御母は悲しみに暮れ 涙にむせびて御子のかかりし 十字架のもとに佇んでいた。 2 Cujus animam gementem クユス アニマ ム ジェメンテ ム contristatam et dolentem コントリスタタ ム エ ト ドレンテ ム pertransivit gladius. ペルトランシヴィ ト グラディウス 嘆き、憂い、 悲しめるその魂を 剣が貫いた。 3 O quam tristis et afflicta オ クア ム トリスティス エ ト アフリクタ fuit illa benedicta フイ ト イラ ベネディクタ mater unigeniti. マーテル ウニジェニティ おお、神のひとり子の 祝されし御母の 悲しみと傷のほどはいかばかりか。 4 Quae maerebat et dolebat クウェ メレーバ ト エ ト ドレーバ ト pia mater dum videbat ピア マーテル ドゥ ム ヴィデーバ ト nati poenas incliti. ナティ ペナス インクリティ 御子が罰を受けるのを 見ていた慈愛深き御母の 悲しみと苦しみはいかばかりか。 その場合、前後を受けて、右のような意味になります。 et tremebat dum videbat エ ト トレメバ ト ドゥ ム ヴィデバ ト 御子が罰を受けるのを見て どれほど悲しみ、苦しみ、 おののいたことか。 5 Quis est homo qui non fleret クウィス エス ト オモ クウィ ノン フレーレ ト matrem christi si videret マトレ ム クリスティ シ ヴィデレ ト in tanto supplicio? イン タント スプリチオ かくも責め苦を負う 救い主の御母を見て、 嘆きをあげぬ人がいるだろうか? 6 Quis non posset contristari クウィス ノン ポセ ト コントリスタリ christi matrem contemplari クリスティ マトレ ム コンテンプラリ dolentem cum filio? ドレンテ ム ク ム フィリオ かくも御子とともに苦しめる 救い主の御母を見て、 悲しまぬ者があるだろうか? 7 Pro peccatis suae gentis プロ ペカティス スエ ジェンティス vidit Jesum in tormentis ヴィディト イエズ ム イン トルメンティス et flagellis subditum. エ ト フラジェリス スブディトゥ ム 人々の罪のために イエスが責められ 鞭打たれるのを見られた。 8 Vidit suum dulcem natum ヴィディ ト スウ ム ドゥルチェ ム ナトゥ ム moriendo desolatum モリエンド デゾラトゥ ム dum emisit spiritum ドゥ ム エミジ ト スピリトゥ ム 愛しい御子が 苦悶の中に 息絶えるのを見られた。 9 Eia mater fons amoris エヤ マーテル フォンス アモリス me sentire vim doloris メ センティレ ヴィ ム ドロリス fac ut tecum lugeam. ファク ウ ト テク ム ルジェア ム さあ、御母、愛の泉よ、 私にもその悲しみを感じさせ、 ともに悼ませてください。 10 Fac ut ardeat cor meum ファク ウ ト アルデア ト コル メウ ム in amando Christum deum イン アマンド クリストゥ ム デウ ム ut sibi complaceam. ウ ト シビ コンプラチェア ム 私の心を 神なるキリストへの愛に燃やし その御旨にかなうものとしてください。 11 Sancta mater istud agas サンクタ マーテル イストゥ ド アガス crucifixi fige plagas クルチフィクシ フィジェ プラガス cordi meo varide. コルディ メオ ヴァリデ 聖母よ、 十字架にかかりし御子の傷を 私の心にも刻みつけてください。 12 Tui nati vulnerati トゥイ ナティ ヴルネラティ tam dignati pro me pati タ ム ディニャティ プロ メ パティ poenas mecum divide. ペナス メク ム ディヴィデ 私のために傷つけられ 苦しみ耐えた御子の栄誉を 私にも分けてください。 13 Fac me vere tecum flere ファク メ ヴェレ テク ム フレーレ crucifixo condolere クルチフィクソ コンドレーレ donec ego vixero. ドネク エゴ ヴィクセロ 私の命ある限り あなたとともに嘆き、 磔刑を苦しませてください。 14 Juxta crucem tecum stare ユクスタ クルチェ ム テク ム スターレ te libenter sociare テ リベンテル ソチアーレ in planctu desidero. イン プランクトゥ デジデロ あなたとともに十字架のもとに立ち ともに悲しみ悼むことを 真に願います。 15 Virgo virginum praeclara ヴィルゴ ヴィルジヌム プレクララ mihi jam non sis amara ミキ ヤ ム ノン シス アマラ fac me tecum plangere. ファク メ テク ム プランジェーレ 乙女の中のいと清き乙女よ、 私を退けることなく ともに嘆かせてください。 16 Fac ut portem christi mortem ファク ウ ト ポルテ ム クリスティ モルテ ム passionis fac ut consortem パシオニス ファク ウ ト コンソルテ ム Et plagas recolere. エ ト プラガス レコレーレ キリストの死と 受難を知らせ、ともに その傷をしのばせてください。 17 Fac me plagis vulnerari ファク メ プラジス ヴルネラリ cruce hac inebriari クルチェ アク イネブリアリ ob amorem Filii. オ ブ アモレ ム フィリイ 私にも傷を負わせ 十字架と御子への愛に 私を酔わせてください。 18 In flammatus et accensus イン フラマトゥス エ ト アッチェンスス per te virgo sim defensus ペル テ ヴィルゴ シ ム デフェンスス in die judicii. イン ディエ ユディチイ 審判の日の 火焔と炎熱の中より、 乙女よ、御身によりて守ってください。 19 Fac me cruce custodiri ファク メ クルチェ クストディリ morte christi praemuniri モルテ クリスティ プレムニリ confoveri gratia. コンフォヴェーリ グラツィア 十字架によりて私を守り キリストの死によりて前を固め 恩寵によりて慈しんでください。 20 Quando corpus morietur クヮンド コルプス モリエトゥール fac ut anime donetur ファク ウ ト アニメ ドネトゥール paradisi gloria. パラディジ グローリア 肉体が死するとき 魂に天国の栄光を 与えてください。 CDの歌詞カードや楽譜によって、同じ単語でも i 、j 、y などの表記が異なる場合があります。 たとえば"Eia"を"Eja"、"incliti"を"inclyti"と書いているものがありますが、教会ラテン語では発音上の明確な違いはありませんので、あまり気にしなくても良いでしょう。 また、この歌詞には、多数のヴァリエーションが存在します。 上記にあげたのはドヴォルジャークのスターバト・マーテルの例ですが、他の作曲家のスターバト・マーテルでは、歌詞が若干異なる場合があります。 使用したテキストが違うのか、作曲者自身が曲にあわせて多少手直しを加えたのかは不明ですが、「どれが正解」というものはないようですので、演奏の際はそれぞれの楽譜を尊重するのが良いかと思います。 以下に、異なる歌詞の例をあげます。 パレストリーナのスターバト・マーテル 13 Fac me tecum pie flere ファク メ テク ム ピエ フレーレ crucifixo condolere クルチフィクソ コンドレーレ donec ego vixero. 14 Juxta crucem tecum stare ユクスタ クルチェ ム テク ム スターレ et me tibi sociare エ ト メ ティビ ソチアーレ in planctu desidero. 17 Fac me plagis vulnerari ファク メ プラジス ヴルネラリ cruce fac inebriari クルチェ ファク イネブリアリ Et cruore Filii. エ ト クルオーレ フィリイ 私にも傷を負わせ 十字架と御子の血にて 私を酔わせてください。 プーランクのスターバト・マーテル 2 Cujus animam gementem クユス アニマ ム ジェメンテ ム contristatam ac dolentem コントリスタタ ム アク ドレンテ ム pertransivit gladius.
次の3.スターバト・マーテル これも聖母マリアに関する曲です。 「スターバト・マーテル」という歌詞ではじまる歌は2曲あり、もう1曲は幼児イエスの傍らに立つマリアへの賛歌で "Stabat mater speciosa(輝かしき御母は佇みたもう)" と続きますが、ここでとりあげるのは "Stabat mater dolorosa(悲しみに暮れる御母は佇みたもう)"の方です。 一般的には、スターバト・マーテルというとこちらの方を指します。 これはフランシスコ会修道士ヤコポ・ダ・トディ(1228頃〜1306)の作と伝えられる、悲しみの聖母に対する祈りで、「聖母マリア7つの悲しみの記念日(毎年日が変わる1級祝日)」と「聖母マリア7つの悲しみの祝日(毎年9月15日、2級大祝日)」のミサにおいて続唱(セクエンツィア)として用いられるものです。 続唱(sequentia)というのは、もともとは音を続ける(sequor)うたい方で、特に「アレルヤ唱」の中で母音を長く続けてうたう歌唱法のことを指していました。 が、10世紀頃から母音で長く伸ばすところに散文詩をつけるのが流行しだし、その詩も徐々にリズムや押韻の整ったものが表れてきました。 しかし、1545年から1563年にかけて行われたトリエント公会議で、4つの続唱のみを公認し、あとは公認しない、という決定が下されます。 トリエント公会議は、ルターの宗教改革に対応してカトリック教会が教会内の問題を解決し、教義を確定するために行われたものです。 それから150年以上もたった1727年に、加えられた5番目の続唱、それがこの「スターバト・マーテル」です。 「聖母マリアの7つの悲しみ」とは、マリアがイエスの母であるがゆえに受けた悲しみのことで、以下の7つであるとされています。 イェルサレムでシメオンという人が幼児イエスを祝福したあと、イエスの受難を預言し、マリアの心も剣で貫かれると預言したとき• ヘロデ王が出した「幼児皆殺し令」を逃れるために夫ヨセフともにエジプトへ避難したとき• 12歳になったイエスをイェルサレムで3日間見失ったとき• イエスが十字架を負ってゴルゴダの丘へ連れられていくのを見たとき• 十字架にかけられたイエスの足元に立ったとき• イエスが息絶え、十字架から降ろされたとき• イエスが埋葬されたとき 詩の大意は、マリアの悲しみをしのび、苦しみをともにすることを通して神の恩寵が得られるように祈る、というものです。 歌詞は20節からなり、各節が8-8-7音節の3行詩になっています。 この詩はマリアへの信仰の根強さや芸術性の高い優れた作品であるところから、さまざまな作曲家が曲をつけています。 ジョスカン・デ・プレ、パレストリーナなど中世・ルネサンス期の大作曲家をはじめ、ペルゴレージ、ロッシーニなどの作品が有名です。 ですが、筆者が個人的にいちばんの傑作と思うのはドヴォルジャークの作品です。 重く長大な作品でCDの数も多くはありませんが、敬虔なクリスチャンであったドヴォルジャークが、息子と娘を次々に失った悲しみの中で書いたこの曲には、彼の深い祈りがこめられているといえます。 一聴をおすすめします。 Stabat Mater スターバト・マーテル 1 Stabat mater dolorosa スターバ ト マーテル ドロローザ juxta crucem lacrimosa ユクスタ クルチェ ム ラクリモザ dum pendebat fillius. ドゥ ム ペンデバ ト フィリウス 御母は悲しみに暮れ 涙にむせびて御子のかかりし 十字架のもとに佇んでいた。 2 Cujus animam gementem クユス アニマ ム ジェメンテ ム contristatam et dolentem コントリスタタ ム エ ト ドレンテ ム pertransivit gladius. ペルトランシヴィ ト グラディウス 嘆き、憂い、 悲しめるその魂を 剣が貫いた。 3 O quam tristis et afflicta オ クア ム トリスティス エ ト アフリクタ fuit illa benedicta フイ ト イラ ベネディクタ mater unigeniti. マーテル ウニジェニティ おお、神のひとり子の 祝されし御母の 悲しみと傷のほどはいかばかりか。 4 Quae maerebat et dolebat クウェ メレーバ ト エ ト ドレーバ ト pia mater dum videbat ピア マーテル ドゥ ム ヴィデーバ ト nati poenas incliti. ナティ ペナス インクリティ 御子が罰を受けるのを 見ていた慈愛深き御母の 悲しみと苦しみはいかばかりか。 その場合、前後を受けて、右のような意味になります。 et tremebat dum videbat エ ト トレメバ ト ドゥ ム ヴィデバ ト 御子が罰を受けるのを見て どれほど悲しみ、苦しみ、 おののいたことか。 5 Quis est homo qui non fleret クウィス エス ト オモ クウィ ノン フレーレ ト matrem christi si videret マトレ ム クリスティ シ ヴィデレ ト in tanto supplicio? イン タント スプリチオ かくも責め苦を負う 救い主の御母を見て、 嘆きをあげぬ人がいるだろうか? 6 Quis non posset contristari クウィス ノン ポセ ト コントリスタリ christi matrem contemplari クリスティ マトレ ム コンテンプラリ dolentem cum filio? ドレンテ ム ク ム フィリオ かくも御子とともに苦しめる 救い主の御母を見て、 悲しまぬ者があるだろうか? 7 Pro peccatis suae gentis プロ ペカティス スエ ジェンティス vidit Jesum in tormentis ヴィディト イエズ ム イン トルメンティス et flagellis subditum. エ ト フラジェリス スブディトゥ ム 人々の罪のために イエスが責められ 鞭打たれるのを見られた。 8 Vidit suum dulcem natum ヴィディ ト スウ ム ドゥルチェ ム ナトゥ ム moriendo desolatum モリエンド デゾラトゥ ム dum emisit spiritum ドゥ ム エミジ ト スピリトゥ ム 愛しい御子が 苦悶の中に 息絶えるのを見られた。 9 Eia mater fons amoris エヤ マーテル フォンス アモリス me sentire vim doloris メ センティレ ヴィ ム ドロリス fac ut tecum lugeam. ファク ウ ト テク ム ルジェア ム さあ、御母、愛の泉よ、 私にもその悲しみを感じさせ、 ともに悼ませてください。 10 Fac ut ardeat cor meum ファク ウ ト アルデア ト コル メウ ム in amando Christum deum イン アマンド クリストゥ ム デウ ム ut sibi complaceam. ウ ト シビ コンプラチェア ム 私の心を 神なるキリストへの愛に燃やし その御旨にかなうものとしてください。 11 Sancta mater istud agas サンクタ マーテル イストゥ ド アガス crucifixi fige plagas クルチフィクシ フィジェ プラガス cordi meo varide. コルディ メオ ヴァリデ 聖母よ、 十字架にかかりし御子の傷を 私の心にも刻みつけてください。 12 Tui nati vulnerati トゥイ ナティ ヴルネラティ tam dignati pro me pati タ ム ディニャティ プロ メ パティ poenas mecum divide. ペナス メク ム ディヴィデ 私のために傷つけられ 苦しみ耐えた御子の栄誉を 私にも分けてください。 13 Fac me vere tecum flere ファク メ ヴェレ テク ム フレーレ crucifixo condolere クルチフィクソ コンドレーレ donec ego vixero. ドネク エゴ ヴィクセロ 私の命ある限り あなたとともに嘆き、 磔刑を苦しませてください。 14 Juxta crucem tecum stare ユクスタ クルチェ ム テク ム スターレ te libenter sociare テ リベンテル ソチアーレ in planctu desidero. イン プランクトゥ デジデロ あなたとともに十字架のもとに立ち ともに悲しみ悼むことを 真に願います。 15 Virgo virginum praeclara ヴィルゴ ヴィルジヌム プレクララ mihi jam non sis amara ミキ ヤ ム ノン シス アマラ fac me tecum plangere. ファク メ テク ム プランジェーレ 乙女の中のいと清き乙女よ、 私を退けることなく ともに嘆かせてください。 16 Fac ut portem christi mortem ファク ウ ト ポルテ ム クリスティ モルテ ム passionis fac ut consortem パシオニス ファク ウ ト コンソルテ ム Et plagas recolere. エ ト プラガス レコレーレ キリストの死と 受難を知らせ、ともに その傷をしのばせてください。 17 Fac me plagis vulnerari ファク メ プラジス ヴルネラリ cruce hac inebriari クルチェ アク イネブリアリ ob amorem Filii. オ ブ アモレ ム フィリイ 私にも傷を負わせ 十字架と御子への愛に 私を酔わせてください。 18 In flammatus et accensus イン フラマトゥス エ ト アッチェンスス per te virgo sim defensus ペル テ ヴィルゴ シ ム デフェンスス in die judicii. イン ディエ ユディチイ 審判の日の 火焔と炎熱の中より、 乙女よ、御身によりて守ってください。 19 Fac me cruce custodiri ファク メ クルチェ クストディリ morte christi praemuniri モルテ クリスティ プレムニリ confoveri gratia. コンフォヴェーリ グラツィア 十字架によりて私を守り キリストの死によりて前を固め 恩寵によりて慈しんでください。 20 Quando corpus morietur クヮンド コルプス モリエトゥール fac ut anime donetur ファク ウ ト アニメ ドネトゥール paradisi gloria. パラディジ グローリア 肉体が死するとき 魂に天国の栄光を 与えてください。 CDの歌詞カードや楽譜によって、同じ単語でも i 、j 、y などの表記が異なる場合があります。 たとえば"Eia"を"Eja"、"incliti"を"inclyti"と書いているものがありますが、教会ラテン語では発音上の明確な違いはありませんので、あまり気にしなくても良いでしょう。 また、この歌詞には、多数のヴァリエーションが存在します。 上記にあげたのはドヴォルジャークのスターバト・マーテルの例ですが、他の作曲家のスターバト・マーテルでは、歌詞が若干異なる場合があります。 使用したテキストが違うのか、作曲者自身が曲にあわせて多少手直しを加えたのかは不明ですが、「どれが正解」というものはないようですので、演奏の際はそれぞれの楽譜を尊重するのが良いかと思います。 以下に、異なる歌詞の例をあげます。 パレストリーナのスターバト・マーテル 13 Fac me tecum pie flere ファク メ テク ム ピエ フレーレ crucifixo condolere クルチフィクソ コンドレーレ donec ego vixero. 14 Juxta crucem tecum stare ユクスタ クルチェ ム テク ム スターレ et me tibi sociare エ ト メ ティビ ソチアーレ in planctu desidero. 17 Fac me plagis vulnerari ファク メ プラジス ヴルネラリ cruce fac inebriari クルチェ ファク イネブリアリ Et cruore Filii. エ ト クルオーレ フィリイ 私にも傷を負わせ 十字架と御子の血にて 私を酔わせてください。 プーランクのスターバト・マーテル 2 Cujus animam gementem クユス アニマ ム ジェメンテ ム contristatam ac dolentem コントリスタタ ム アク ドレンテ ム pertransivit gladius.
次のContents• るぅと すとぷり 「ジェスター」の意味は?歌詞の考察とMV動画は?水呑朔とは? るぅと すとぷり のソロ楽曲 「ジェスター」は2019年10月に発売された 1stソロアルバム 「君と僕の秘密基地」以来の新曲となり、 待望のオリジナルソロ楽曲となります。 タイトルの 「ジェスター」の意味は 一般的には 道化師になりますが、 正確には 宮廷道化師 きゅうていどうけし といって 中世ヨーロッパ、テューダー朝時代に 王族や貴族によって雇われた道化師となり 一流のエンターテイナーと言えます。 るぅと すとぷり の楽曲としては珍しく ダークで神秘的な楽曲に仕上がっており るぅと すとぷり の新境地といえる 楽曲に仕上がっています。 るぅと すとぷり の 「ジェスター」の 歌詞を見てみると 難解なフレーズが並んでおり 様々な意味が考察できるような 不思議な歌詞になっています。 るぅと すとぷり の 「ジェスター」の 歌詞の中では何度も 「マイネームイズフール」という 単語が繰り返されます。 マイネームイズフール 見世物小屋だった 虚偽のユーフォリア 言う通りだ ユートピアじゃない そうさ マイネームイズフール 誰も居なくなってしまったよ なあ後悔の味はどうだい? 仕様もない この物語に登場する ジェスター 道化師 は るぅと自身のメタファーで 自分の置かれている環境を 示唆する歌詞なのか? それともあくまでも物語の 主人公としての ジェスター 道化師 なのか? 作詞作曲を手掛けているのは るぅと すとぷり なだけに その内容も気になる歌詞となっています。 【MV】ジェスター / るぅと【すとぷり】の動画はこちらから るぅと すとぷり の 「ジェスター」の MV動画は不思議な雰囲気の動画で 楽曲のサウンドと上手く調和しています。 るぅと すとぷり の 「ジェスター」の MV動画を手掛けている イラストレーターは 水呑朔 みのみはじめ で すとぷり関連のイラストも 手掛けられています。 水呑朔 みのみはじめ Twitterアカウントはこちらから るぅと すとぷり 「ジェスター」のコメントは?歌ってみたでカバーされる? るぅと すとぷり は 「ジェスター」の 公開に関して下記のように コメントを発表しています。 るぅと コメント 7ヶ月ぶりになる新曲「ジェスター」を投稿させて頂きました! 今回は、普段あまり挑戦をした事がないダークでオシャレな曲に挑戦してみました。 歌詞はもちろんですが、メロディーやアレンジにもこだわって出来上がった曲です!この曲から、色んな感情を汲み取って、楽しんでもらえたらなと思っています。 また、新しい僕を感じてもらえたら嬉しいです。 曲に想いを込めて、これからも全力でみなさんに届けて行きますので、よろしくお願いします! すとぷりのメンバーの ソロ楽曲はメンバー間で カバーされることも多いです。 今後もこのブログでは すとぷり すとろべりーぷりんす や メンバーの情報をご紹介していきたいと思います。
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