千葉市 雨雲レーダー。 江戸川野田市水位ライブカメラ!(千葉県)氾濫警戒区域や雨雲レーダーもチェック!

気象レーダー

千葉市 雨雲レーダー

オーストラリア、ダーウィン空港 電磁波を放射し、大気中の粒や・などの結晶によって反射して返ってくる電磁波を分析することで、雨や雪の位置と密度を観測している。 原理的には、波長3〜10の状のを発射し、降水粒子で散乱される電波を受信し、戻るまでのなどを計測している。 降水粒子の半径は1程度であり、によるもので、探知可能距離は数十〜数百程度。 の標準的な値としては探知範囲は300km程度であり、波長5. 7cm、パルス幅2のものが利用されている。 障害物があるとその影となる部分の観測がしづらいため、高い山の山頂などに設置されることが多い。 1999年までで稼動していたは最大で800km先まで観測が可能で、の観測などに大きな役割を果たした。 設備の規模が大きいため地上にしか設置されていなかったが、1990年代ごろから軽量化と小型化が進みにも搭載できるようになった。 気象衛星は観測範囲が広く、地上の障害物の影響を受けない利点がある。 TRMM はマイクロ波レーダーを搭載している。 ミリ波レーダー [ ] 電磁波を放射し、大気中の雨や雪によって反射して返ってくる電磁波を分析する点はマイクロ波レーダーと同じである。 異なるのは波長1〜10mm程度のを用いる点である。 波長が短いため、マイクロ波レーダーよりも小さな物体を捉えることができる。 雨粒などよりも小さい、の粒子やを観測するのに適している。 地上に設置するタイプのほか、気象衛星に搭載されることもある。 ドップラーレーダー [ ] 詳細は「」を参照 電磁波を放射し、大気中の雨や雪によって反射して返ってくる電磁波を分析する点はマイクロ波レーダーと同じである。 雨や雪の位置と密度も観測することができるが、最大の特徴はに伴うの偏移を観測できる点である。 小さな雨粒や雲粒は、風に乗って動くため風と同じ動きをする。 この雨粒や雲粒に当たって反射してくる電磁波の周波数の偏移を観測することで、その場所の風速や風向を推定することができる。 通常は、風速や風向を立体的に捉えるために、2つ以上の複数のレーダーから得られた情報を解析して推定する。 風速や風向を捉えることで、気象レーダーでは分かりにくかった細かいスケールでの気流の流れや雲の動きを把握できる。 そのおかげで、につながるやの観測、などにつながる上空の気流の乱れを観測することができる。 荒天時に雨雲と風の移動を観測するのに適したドップラーレーダーだが、晴天時は電波を反射する雨粒が無いため風の観測ができない。 これを補うために、を用いたドップラーや(レーザー)を用いたドップラーが併用されることがある。 偏波レーダー [ ] 二重偏波レーダーは、垂直偏波と水平偏波の2種類の電波を発射し、雨粒の形状を利用して2種類の電波の反射率の差から降水強度を求める。 コヒーレント二重偏波レーダは、垂直偏波と水平偏波の2種類の電波を発射し、2種類の電波の位相の差から降水強度を求める。 送信電力の大小、雨粒の大きさ、降雨による減衰などの影響を受けにくいため、定量的な観測が可能だとされる。 雷レーダー [ ] 電磁波を発射して、反射してきたものを分析するレーダーでもを観測することはできるが、雷が他の観測の妨げになるためあまり用いない。 雷を観測する場合は、雷だけを観測するためのレーダーを別に設置することがある。 レーダーエコーと気象の関係 [ ] 熱帯降雨観測衛星が撮影したレーダー画像、2007年4月2日。 2007年台風1号がグアム付近を通過した際の画像。 レーダーエコーの画像は雨雲の位置や雨量などの分布を示している。 エコー画像からは、それがどういった気象現象であるかを推定することができる。 の可視光・赤外雲画像では一部しか把握できなかったり、上層雲に隠されて見えなかったりする気象現象も、レーダーエコー画像により観測できる。 エコー画像では、降水強度(降水量)が色分けされて表示されることが多い。 この強度の分布から、降雨のパターンを推定することができる。 降水強度がどの地点でも同じような分布でほとんど同じ色が広がっているような場合、やあまり強くないの通過に伴い、やなどからあまり強くない雨がしとしとと降っていることが多い。 一方、降水強度が地点によって大きく異なっていて画像上にさまざまな色がまばらに分布しているような場合、や発達した低気圧の通過、あるいは大気が不安定となっていることに伴い、乱層雲や・などから強度変化が激しいやや強めの雨がザーッと降っていることが多い。 また、エコー画像の時間変化からも気象現象の特徴をつかむことができる。 エコー画像で色が着いている部分を 降水域(こうすいいき、降雨帯とも)というが、この降水域の移動や生滅の様子から、降雨の元となっている気象現象のパターンを推定することができる。 降水域が大きくまとまって同じ方向に移動し続けている場合、降雨の原因は前線性の対流か大気の不安定のどちらかであることが多い。 前線性の対流では、前線の移動に伴って雨雲が同じように移動していく。 大気の不安定な時は、多数の雨雲が離れてばらばらに分布しているものの、大規模な大気の流れによって同じように移動していく。 また、寿命数十分-数時間程度の局地的な強い降水域がいくつか現れ、そこでは大雨が降る。 降水域が回転しながら移動している場合、低気圧性の対流であることが多い。 低気圧の周囲では反時計回り(北半球の場合)に回転しながら大気が集まってきているため、雨雲も同様に移動する。 やなどの場合は、回転速度が速く、中心にはにあたる空白ができる。 ドップラーレーダーでは、マイクロ波レーダーの降水強度にあたるものとして風速、時間変化に当たるものとして風向を把握することができ、これらからも気象現象の特徴をつかむことができる。 エコー画像では時に、特徴的な画像が見られることがある。 ラインエコー [ ] ラインエコー、アメリカ東部、2001年11月10日。 ラインエコー、線状エコーなどと呼ぶ。 降水強度の強い部分が線(ライン)状に分布しているものを言う。 寒冷前線やシアーライン上にできる例が多く見られる。 雨雲を成長させる空気の対流がコンパクトながらも激しいことを示している。 線を挟んで両側から雲を作り出す水蒸気が供給されることで雨雲が長く持続しエコーも残る。 線の幅が狭いほど、降水強度が強いほど、雨雲の周囲では雨風が強い。 と呼ばれる細長い発達した積乱雲の発生時には、必ずと言ってよいほど見られるエコー。 ボウエコー [ ] ボウエコー、弓状エコー、弧状エコーなどと呼ぶ。 降水強度の強い部分が弓(ボウ)状に分布しているものを言う。 複数の積乱雲()が接近して発生した場合、それらが集まってと呼ばれる循環を始めることがあるが、このようなときに見られるエコーである。 ドップラーレーダーで観測した場合も同様に見られ、降水セルの中の気流の分布を解析することで、セルの中での循環の様子や降水の程度などを推定することができる。 アメリカでは、発達したボウエコーをデレチョ derecho と呼んでいる。 デレチョは持続時間が長い上に激しい気象現象をもたらし、災害を引き起こすことが多い。 多数のボウエコーが直線的に並んだものをシリアルデレチョ、持続時間が長く非常に長い距離を移動するボウエコーをプログレッシブデレチョ、両者の性質を持ったボウエコーをハイブリッドデレチョと呼ぶ。 フックエコー [ ] フックエコー、鉤状エコー、釣り針状エコー、クロワッサンエコーなどとよぶ。 降水強度が強い部分が鉤(フック)または釣り針状に分布しているものを言う。 フックエコーの規模は数km〜数十kmと小さく、この規模に合わせて観測しなければならない。 フックエコーはの前触れとされるエコーである。 竜巻の原因は、発達した積乱雲の中でメソサイクロンと呼ばれる循環が局地的に強まって、コンパクトにまとまった渦巻きが発生することである。 レーダーが捕捉する雨粒は風の影響を強く受けるため、竜巻の発生時やその前後に竜巻の周囲で強い気流の引き込みが発生すると雨粒が引き寄せられて密度が高まり降水強度が強くなったように見える。 これは、竜巻の親雲である積乱雲のこう水域から竜巻の方向に向かって鉤状に伸びる。 ブライトバンド [ ] ブライトバンド、カナダ東部、2001年11月29日。 上空の雪が地上までの間に溶けて雨になっている様子がよくわかる。 ブライトバンドとは、雪(固体)が解け始めて雨(液体)に変わりつつあるような中の粒を観測したときに現れるエコーである。 特に雨が強く降っているわけでもないのに、の関係で強く反射されて、エコー画像では明るく映ることからそう呼ばれている。 水平方向では円形(ドーナツ状)に映り、その中心にレーダーの設置場所があることを表している。 エンゼルエコー [ ] エンゼルエコーとは、雨や風など以外に起因するエコーのことである。 やなどに反射するものや、やの変化によって電波の屈折率が変化して反射するものなどがある。 電波屈折率の変化によるものは、波長が単位のドップラーレーダーで観測できることが知られている。 に反射したものが映り込むグラウンドエコー、やなどの障害物が移りこんだものなどがある。 によるエコーと判断される場合もある。 降水によらないエコーを 非降水エコーと表現する場合がある。 また、海上のやによって生じるエコーは シークラッター(: sea clutter) と呼ばれる。 東尋坊気象レーダー観測所(福井) 気象庁の運用する気象レーダーは以下の20箇所である(現在)。 札幌(毛無山)• 釧路(北海道昆布森)• 函館(北海道)• 秋田(秋田第二合同庁舎屋上)• 仙台()• 新潟(多宝山)• 長野() -• 東京(構内) -• 静岡() -• 名古屋(庁舎屋上)• 福井(三国町陣ヶ岡)• 大阪() -• 松江(三坂山)• 広島()• 室戸岬(特別地域気象観測所構内)• 福岡()• 種子島(種子島合同庁舎屋上)• 名瀬(鹿児島県名瀬)• 沖縄(玉城糸数)• 石垣(沖縄県於茂登岳) 以上、20か所のレーダー観測を合成してやの一部等を除く日本列島のほぼ全域及び沿岸の海域がカバーされており、気象庁は10分ごとに1km四方の降水強度と2. 5km四方の雲頂高度を作成している。 2009年7月より5分間隔の観測. また、上記以外にも各地の・航空測候所等に空港気象レーダーが設けられている。 では、や、を運用・管理する為に多くの気象レーダーを気象庁とは別に独自に設置している。 全国に合計26か所設置されている。 レーダーの運用・管理は地域の、ダム管理所やが多い。 なお、国土交通省は、かつては気象レーダーとして気象庁レーダーのみを利用していたが、現在は国土交通省レーダーの観測を取り込んでいる。 気象レーダーのドップラー化 [ ] をはじめとしたをもたらす現象を監視するため、気象庁ではへの更新が行われた。 2005年度 東京• 2006年度 新潟、仙台、名古屋• 2007年度 釧路、函館、松江、福岡、種子島、沖縄、室戸岬• 2008年度 札幌、福井、大阪、広島、石垣島• 2011年度 秋田• 2012年度 長野、静岡、名瀬 なお、ドップラーレーダーの風データをに取り込むことができることから、現在より短い時間間隔でより細かい範囲の風を状況を把握することで、等の予測精度向上に寄与することが期待されている。 また日本国内の9か所の空港(新千歳、成田、羽田、中部、大阪、関西、福岡、鹿児島、那覇)では、航空機の離着陸に影響を与える低層検出のため、空港気象ドップラーレーダーを設置・運用している。 また、国土交通省では、レーダ雨量計()でドップラーレーダーが併設されている。 出典 [ ] []• - 英和辞典 辞書• - tenki. 出典 : - 気象庁>知識・解説 、2015年11月閲覧 参考文献 [ ]• Atsushi Mori, 1996年8月20日• 坪木和久、竜巻シンポジウム -わが国の竜巻研究の今後の課題と方向性- 「積乱雲と竜巻のシミュレーション実験」• 気象研究所、気象研究所技術報告 第19号 「ドップラーレーダによる気象・海象の研究」 第4章、1986年3月• 同上 第8章、 同上• 『』 ウィキペディア英語版、2008年9月1日 20:55の版。 2007年7月 関連項目 [ ]• - 気象庁在籍時代、富士山頂気象レーダー設置に尽力した。 - は気象レーダーと干渉する帯域(W53:5. 25-5. 47-5. 725GHz)を利用する。 - 風向・風速などの観測もできるが、大気自体の観測に特化したものである。 使用する電磁波の性質や波長はさまざまであり、気温、磁場、イオンやエアロゾルなどの大気粒子も観測できる。 外部リンク [ ] ウィキメディア・コモンズには、 気象レーダーに関連する および があります。 各国の気象レーダーのデータ.

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中央 市 雨雲 レーダー

千葉市 雨雲レーダー

大阪府のリアルタイムな雨雲の動きを、1時間前から1時間先まで5分ごとに実況予想マップで確認できます。 現在地へも簡単ズーム。 天気予報と合わせて利用すれば、大雨、台風、ゲリラ豪雨、雷雨などの防災時や毎日の生活に役立ちます。 大阪の天気と雨雲レーダーについて ユニバーサルに行くということであれば、大阪の天気をきちんとチェックしておく必要性があります。 大阪の天気をチェックする上で役立つ情報として、雨雲レーダーを利用する方法があります。 大阪市中央区付近の最新天気情報。 よく当たる1時間毎のピンポイント天気、現在の気温や湿度、雨雲レーダー、週間天気が確認できます。 都市、施設名、観光名所による検索もこちらで! 天気予報はもちろん、天気に関するあらゆる情報・災害情報を迅速にお伝えする天気・災害総合サイト。 全国各地の雨雲の動きをリアルタイムにチェックできる「雨雲レーダー」や、花粉や熱中症、積雪情報など、季節ごとの天気情報も。 大阪府のリアルタイムな雨雲の動きを、1時間前から1時間先まで5分ごとに実況予想マップで確認できます。 現在地へも簡単ズーム。 天気予報と合わせて利用すれば、大雨、台風、ゲリラ豪雨、雷雨などの防災時や毎日の生活に役立ちます。 大阪の天気と雨雲レーダーについて ユニバーサルに行くということであれば、大阪の天気をきちんとチェックしておく必要性があります。 大阪の天気をチェックする上で役立つ情報として、雨雲レーダーを利用する方法があります。 大阪府の雨雲レーダーを調べるならライフレンジャー天気。 各都道府県の雨雲レーダや、最新の雨雲の予報、ナウキャスト、アメダスなど気になる天気の最新情報を配信 このページでは、15時間先までの降水量分布の予報をご覧いただけます。 水色の時間帯にはレーダーとアメダスなどの観測値から作成した分布、黄色の時間帯には15時間先までの1時間ごとの分布を予測したものを表示します。 気象レーダーによる5分毎の降水強度分布観測と、降水ナウキャストによる5分毎の60分先までの降水強度分布予測を連続的に表示しています。 レーダーの運用休止に伴い該当する地域の降水強度が表示されないか、弱めに表示されることがあります。

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江戸川 ライブカメラ(流山市流山)・河川水位と雨雲レーダー/千葉県流山市

千葉市 雨雲レーダー

オーストラリア、ダーウィン空港 電磁波を放射し、大気中の粒や・などの結晶によって反射して返ってくる電磁波を分析することで、雨や雪の位置と密度を観測している。 原理的には、波長3〜10の状のを発射し、降水粒子で散乱される電波を受信し、戻るまでのなどを計測している。 降水粒子の半径は1程度であり、によるもので、探知可能距離は数十〜数百程度。 の標準的な値としては探知範囲は300km程度であり、波長5. 7cm、パルス幅2のものが利用されている。 障害物があるとその影となる部分の観測がしづらいため、高い山の山頂などに設置されることが多い。 1999年までで稼動していたは最大で800km先まで観測が可能で、の観測などに大きな役割を果たした。 設備の規模が大きいため地上にしか設置されていなかったが、1990年代ごろから軽量化と小型化が進みにも搭載できるようになった。 気象衛星は観測範囲が広く、地上の障害物の影響を受けない利点がある。 TRMM はマイクロ波レーダーを搭載している。 ミリ波レーダー [ ] 電磁波を放射し、大気中の雨や雪によって反射して返ってくる電磁波を分析する点はマイクロ波レーダーと同じである。 異なるのは波長1〜10mm程度のを用いる点である。 波長が短いため、マイクロ波レーダーよりも小さな物体を捉えることができる。 雨粒などよりも小さい、の粒子やを観測するのに適している。 地上に設置するタイプのほか、気象衛星に搭載されることもある。 ドップラーレーダー [ ] 詳細は「」を参照 電磁波を放射し、大気中の雨や雪によって反射して返ってくる電磁波を分析する点はマイクロ波レーダーと同じである。 雨や雪の位置と密度も観測することができるが、最大の特徴はに伴うの偏移を観測できる点である。 小さな雨粒や雲粒は、風に乗って動くため風と同じ動きをする。 この雨粒や雲粒に当たって反射してくる電磁波の周波数の偏移を観測することで、その場所の風速や風向を推定することができる。 通常は、風速や風向を立体的に捉えるために、2つ以上の複数のレーダーから得られた情報を解析して推定する。 風速や風向を捉えることで、気象レーダーでは分かりにくかった細かいスケールでの気流の流れや雲の動きを把握できる。 そのおかげで、につながるやの観測、などにつながる上空の気流の乱れを観測することができる。 荒天時に雨雲と風の移動を観測するのに適したドップラーレーダーだが、晴天時は電波を反射する雨粒が無いため風の観測ができない。 これを補うために、を用いたドップラーや(レーザー)を用いたドップラーが併用されることがある。 偏波レーダー [ ] 二重偏波レーダーは、垂直偏波と水平偏波の2種類の電波を発射し、雨粒の形状を利用して2種類の電波の反射率の差から降水強度を求める。 コヒーレント二重偏波レーダは、垂直偏波と水平偏波の2種類の電波を発射し、2種類の電波の位相の差から降水強度を求める。 送信電力の大小、雨粒の大きさ、降雨による減衰などの影響を受けにくいため、定量的な観測が可能だとされる。 雷レーダー [ ] 電磁波を発射して、反射してきたものを分析するレーダーでもを観測することはできるが、雷が他の観測の妨げになるためあまり用いない。 雷を観測する場合は、雷だけを観測するためのレーダーを別に設置することがある。 レーダーエコーと気象の関係 [ ] 熱帯降雨観測衛星が撮影したレーダー画像、2007年4月2日。 2007年台風1号がグアム付近を通過した際の画像。 レーダーエコーの画像は雨雲の位置や雨量などの分布を示している。 エコー画像からは、それがどういった気象現象であるかを推定することができる。 の可視光・赤外雲画像では一部しか把握できなかったり、上層雲に隠されて見えなかったりする気象現象も、レーダーエコー画像により観測できる。 エコー画像では、降水強度(降水量)が色分けされて表示されることが多い。 この強度の分布から、降雨のパターンを推定することができる。 降水強度がどの地点でも同じような分布でほとんど同じ色が広がっているような場合、やあまり強くないの通過に伴い、やなどからあまり強くない雨がしとしとと降っていることが多い。 一方、降水強度が地点によって大きく異なっていて画像上にさまざまな色がまばらに分布しているような場合、や発達した低気圧の通過、あるいは大気が不安定となっていることに伴い、乱層雲や・などから強度変化が激しいやや強めの雨がザーッと降っていることが多い。 また、エコー画像の時間変化からも気象現象の特徴をつかむことができる。 エコー画像で色が着いている部分を 降水域(こうすいいき、降雨帯とも)というが、この降水域の移動や生滅の様子から、降雨の元となっている気象現象のパターンを推定することができる。 降水域が大きくまとまって同じ方向に移動し続けている場合、降雨の原因は前線性の対流か大気の不安定のどちらかであることが多い。 前線性の対流では、前線の移動に伴って雨雲が同じように移動していく。 大気の不安定な時は、多数の雨雲が離れてばらばらに分布しているものの、大規模な大気の流れによって同じように移動していく。 また、寿命数十分-数時間程度の局地的な強い降水域がいくつか現れ、そこでは大雨が降る。 降水域が回転しながら移動している場合、低気圧性の対流であることが多い。 低気圧の周囲では反時計回り(北半球の場合)に回転しながら大気が集まってきているため、雨雲も同様に移動する。 やなどの場合は、回転速度が速く、中心にはにあたる空白ができる。 ドップラーレーダーでは、マイクロ波レーダーの降水強度にあたるものとして風速、時間変化に当たるものとして風向を把握することができ、これらからも気象現象の特徴をつかむことができる。 エコー画像では時に、特徴的な画像が見られることがある。 ラインエコー [ ] ラインエコー、アメリカ東部、2001年11月10日。 ラインエコー、線状エコーなどと呼ぶ。 降水強度の強い部分が線(ライン)状に分布しているものを言う。 寒冷前線やシアーライン上にできる例が多く見られる。 雨雲を成長させる空気の対流がコンパクトながらも激しいことを示している。 線を挟んで両側から雲を作り出す水蒸気が供給されることで雨雲が長く持続しエコーも残る。 線の幅が狭いほど、降水強度が強いほど、雨雲の周囲では雨風が強い。 と呼ばれる細長い発達した積乱雲の発生時には、必ずと言ってよいほど見られるエコー。 ボウエコー [ ] ボウエコー、弓状エコー、弧状エコーなどと呼ぶ。 降水強度の強い部分が弓(ボウ)状に分布しているものを言う。 複数の積乱雲()が接近して発生した場合、それらが集まってと呼ばれる循環を始めることがあるが、このようなときに見られるエコーである。 ドップラーレーダーで観測した場合も同様に見られ、降水セルの中の気流の分布を解析することで、セルの中での循環の様子や降水の程度などを推定することができる。 アメリカでは、発達したボウエコーをデレチョ derecho と呼んでいる。 デレチョは持続時間が長い上に激しい気象現象をもたらし、災害を引き起こすことが多い。 多数のボウエコーが直線的に並んだものをシリアルデレチョ、持続時間が長く非常に長い距離を移動するボウエコーをプログレッシブデレチョ、両者の性質を持ったボウエコーをハイブリッドデレチョと呼ぶ。 フックエコー [ ] フックエコー、鉤状エコー、釣り針状エコー、クロワッサンエコーなどとよぶ。 降水強度が強い部分が鉤(フック)または釣り針状に分布しているものを言う。 フックエコーの規模は数km〜数十kmと小さく、この規模に合わせて観測しなければならない。 フックエコーはの前触れとされるエコーである。 竜巻の原因は、発達した積乱雲の中でメソサイクロンと呼ばれる循環が局地的に強まって、コンパクトにまとまった渦巻きが発生することである。 レーダーが捕捉する雨粒は風の影響を強く受けるため、竜巻の発生時やその前後に竜巻の周囲で強い気流の引き込みが発生すると雨粒が引き寄せられて密度が高まり降水強度が強くなったように見える。 これは、竜巻の親雲である積乱雲のこう水域から竜巻の方向に向かって鉤状に伸びる。 ブライトバンド [ ] ブライトバンド、カナダ東部、2001年11月29日。 上空の雪が地上までの間に溶けて雨になっている様子がよくわかる。 ブライトバンドとは、雪(固体)が解け始めて雨(液体)に変わりつつあるような中の粒を観測したときに現れるエコーである。 特に雨が強く降っているわけでもないのに、の関係で強く反射されて、エコー画像では明るく映ることからそう呼ばれている。 水平方向では円形(ドーナツ状)に映り、その中心にレーダーの設置場所があることを表している。 エンゼルエコー [ ] エンゼルエコーとは、雨や風など以外に起因するエコーのことである。 やなどに反射するものや、やの変化によって電波の屈折率が変化して反射するものなどがある。 電波屈折率の変化によるものは、波長が単位のドップラーレーダーで観測できることが知られている。 に反射したものが映り込むグラウンドエコー、やなどの障害物が移りこんだものなどがある。 によるエコーと判断される場合もある。 降水によらないエコーを 非降水エコーと表現する場合がある。 また、海上のやによって生じるエコーは シークラッター(: sea clutter) と呼ばれる。 東尋坊気象レーダー観測所(福井) 気象庁の運用する気象レーダーは以下の20箇所である(現在)。 札幌(毛無山)• 釧路(北海道昆布森)• 函館(北海道)• 秋田(秋田第二合同庁舎屋上)• 仙台()• 新潟(多宝山)• 長野() -• 東京(構内) -• 静岡() -• 名古屋(庁舎屋上)• 福井(三国町陣ヶ岡)• 大阪() -• 松江(三坂山)• 広島()• 室戸岬(特別地域気象観測所構内)• 福岡()• 種子島(種子島合同庁舎屋上)• 名瀬(鹿児島県名瀬)• 沖縄(玉城糸数)• 石垣(沖縄県於茂登岳) 以上、20か所のレーダー観測を合成してやの一部等を除く日本列島のほぼ全域及び沿岸の海域がカバーされており、気象庁は10分ごとに1km四方の降水強度と2. 5km四方の雲頂高度を作成している。 2009年7月より5分間隔の観測. また、上記以外にも各地の・航空測候所等に空港気象レーダーが設けられている。 では、や、を運用・管理する為に多くの気象レーダーを気象庁とは別に独自に設置している。 全国に合計26か所設置されている。 レーダーの運用・管理は地域の、ダム管理所やが多い。 なお、国土交通省は、かつては気象レーダーとして気象庁レーダーのみを利用していたが、現在は国土交通省レーダーの観測を取り込んでいる。 気象レーダーのドップラー化 [ ] をはじめとしたをもたらす現象を監視するため、気象庁ではへの更新が行われた。 2005年度 東京• 2006年度 新潟、仙台、名古屋• 2007年度 釧路、函館、松江、福岡、種子島、沖縄、室戸岬• 2008年度 札幌、福井、大阪、広島、石垣島• 2011年度 秋田• 2012年度 長野、静岡、名瀬 なお、ドップラーレーダーの風データをに取り込むことができることから、現在より短い時間間隔でより細かい範囲の風を状況を把握することで、等の予測精度向上に寄与することが期待されている。 また日本国内の9か所の空港(新千歳、成田、羽田、中部、大阪、関西、福岡、鹿児島、那覇)では、航空機の離着陸に影響を与える低層検出のため、空港気象ドップラーレーダーを設置・運用している。 また、国土交通省では、レーダ雨量計()でドップラーレーダーが併設されている。 出典 [ ] []• - 英和辞典 辞書• - tenki. 出典 : - 気象庁>知識・解説 、2015年11月閲覧 参考文献 [ ]• Atsushi Mori, 1996年8月20日• 坪木和久、竜巻シンポジウム -わが国の竜巻研究の今後の課題と方向性- 「積乱雲と竜巻のシミュレーション実験」• 気象研究所、気象研究所技術報告 第19号 「ドップラーレーダによる気象・海象の研究」 第4章、1986年3月• 同上 第8章、 同上• 『』 ウィキペディア英語版、2008年9月1日 20:55の版。 2007年7月 関連項目 [ ]• - 気象庁在籍時代、富士山頂気象レーダー設置に尽力した。 - は気象レーダーと干渉する帯域(W53:5. 25-5. 47-5. 725GHz)を利用する。 - 風向・風速などの観測もできるが、大気自体の観測に特化したものである。 使用する電磁波の性質や波長はさまざまであり、気温、磁場、イオンやエアロゾルなどの大気粒子も観測できる。 外部リンク [ ] ウィキメディア・コモンズには、 気象レーダーに関連する および があります。 各国の気象レーダーのデータ.

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