子宮 体 癌 検査。 子宮体がん|日本婦人科腫瘍学会

子宮体がんの検査—痛みはある?

子宮 体 癌 検査

【サイト内 特設ページ】 がんに関する情報は、世の中に溢れています。 「何を信じていいのか分からない」と不安なら。 こちらのページに解決策があります。 早期がんで低リスクの場合は遠隔臓器への転移再発は少なく、転移があるとしても骨盤内の子宮摘出部位付近です。 そこで、婦人科的診察に加えて、子宮摘出後の膣断端細胞診断、コルポスコープ検査、経膣超音波検査および腫瘍マーカーを含む血液検査が行われます。 1年目、2年目の節目には、上腹部の超音波検査と胸部X線検査を行いますが、CT検査などは必ずしも必須な検査としては行いません。 進行したがんの場合 早期がんと思っても、手術後にリンパ節転移が判明した場合や初診時に進行しているがんの場合には、治療後再発のリスクは高いといえます。 しかも、リスクの要因が多いほど再発までの期間が短くなります。 そこで、1年目は1か月ごと、2年目は2か月ごとに検診するのが一般的です。 リスク要因の多いがんは、骨盤内再発も遠隔転移もともに多くなります。 そこで、毎月の検診時に、婦人科的診察に加えて、膣断端細胞診断、コルポスコープ検査、経膣超音波検査、腫瘍マーカーを含む血液検査が行われます。 そして、半年ごとに画像診断 上腹部の超音波検査や上腹部と肺のCT検査など が行われます。 手術後であれば、手術後1年6か月、不完全手術後であれば、手術後1年後くらいの再発が多いというデータがあります。 この期間を無事に通過して、手術後2年で無事が確認できれば、再発のリスクは軽減していると判断できるので以後は3か月ごとに検診の間隔を延ばします。 【サイト内 特設ページ】 がんに関する情報は、世の中に溢れています。 「何を信じていいのか分からない」と不安なら。 こちらのページに解決策があります。 腫瘍マーカー値が2回続けて増加する場合には再発を強く疑い、CT検査などを早期に実施します。 再発が疑われる症状「進行がんで高リスクの場合」 骨盤内にも遠隔臓器にも再発するので、検診のたびごとに検査結果を連続的な変化がないかという視点で評価します。 自覚症状は、再発の早期診断においてとても大切です。 初回治療時にも不正出血などの明確な自覚症状はありますが、子宮外に病巣が激しく広がらない限り、痛みなどの自覚症状は少ないのが通常です。 がんが通常には存在しない場所に転移発育すると、痛みや違和感を生じることがあります。 骨盤や背骨の転移では、安静にしていると感じない痛みが運動によって強まります。 再発病巣が尿管を圧迫すると、水腎症になり腰背痛を起こします。 血管をを圧迫すれば足の浮腫(むくみ)が生じます。 膣に転移性腫瘍ができると、異常な膣分泌物や出血が起こり、直腸や膀胱に浸潤すると排便、排尿異常が起きます。 腹膜播種が起きれば、腸の通過障害になりやすく、おなかが張ったり、食欲が低下したりしやすくなります。 頭痛、吐き気が続く場合は脳転移の初期症状かもしれません。 肺、肝臓、脾臓などの臓器転移は、小さいうちは無症状なので、腹部エコー検査、CT検査などの画像診断が頼りになります。 再発時には、早い段階からさまざまな症状が出る可能性があるので、患者さんは、どんな些細な症状であっても、すぐに主治医に報告するほうがよいといえます。 以上、子宮がんの定期検査についての解説でした。 がん治療専門のアドバイザー・本村です。 私の仕事は【がん患者さんに正しい選択を伝えること】です。 「本村さん、おかげで元気になりました」 そんな報告が届くのが嬉しくて、もう10年以上も患者さんをサポートしています。 しかし毎日届く相談メールは、 「医師に提案された抗がん剤が怖くて、手の震えが止まらない」 「腰がすこし痛むだけで、再発か?転移か?と不安で一睡もできなくなる」 「職場の人も家族さえも、ちゃんと理解してくれない。 しょせんは他人事なのかと孤独を感じる」 こんな苦しみに溢れています。 年齢を重ねると、たとえ健康であっても、つらいことはたくさんありますよね。 それに加えて「がん」は私たちから、家族との時間や、積み重ねたキャリア、将来の夢や希望を奪おうとするのです。 なんと理不尽で、容赦のないことでしょうか。 しかしあなたは、がんに勝たねばなりません。 共存(引き分け)を望んでも、相手はそれに応じてくれないからです。 幸せな日々、夢、希望、大切な人を守るには勝つしかないのです。 では、がんに勝つにはどうすればいいのか? 最初の一歩は『治すためのたった1つの条件』を知ることからです。 こんにちは。 本村ユウジです。 「がん患者さんに正しい選択を伝えること」をミッションに活動している、がん治療専門アドバイザーです。 誰とも利害関係なく、中立的な立場で、これまで4,300名の患者さんをサポートしてきました。 プロとして10年の経験があります。 医者同士が「がんは放置しろ」「いや、病院で治療すべきだ」と批判しあう異常な時代。 玉石混合の情報が飛び交っています。 誰が味方で、誰が敵なのか分からないので、私はたったひとりで「どうすればがんに勝てるのか」を突き詰めてきました。 私の武器は【事実と正しい知識】だけです。 それだけを軸に、がん患者さんやそのご家族を支援しています。 がんと闘う人が、できるだけ心身にキズを負わず、命を縮めることなく。 選択を誤らず、無駄なことは一切せず、無駄なお金も使わず、最短距離でがんを克服する道を歩む。 そして正しい知識を持つことが不可欠です。 私は多くの身内をがんで亡くした経験を経て、2008年から「素人の支援ではなく、仕事として」がん患者さんのサポートをしてきました。 ありがたいことに、たくさんの喜びや感謝の言葉を頂いてきましたので、その一部をこちらに掲載しています。

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子宮がんの手術後の定期検査、経過観察の進めかた

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概要 子宮体がんとは? 子宮体(しきゅうたい)がんは子宮がんの一種です。 子宮の内膜にできるがんを子宮体がんと呼びます。 そのため「子宮内膜がん」ともよばれます。 子宮頸がんがウイルスの感染によって発症するリスクがあることに対し、子宮体がんは女性ホルモンの分泌が影響しておこります。 子宮内膜増殖症が進行して子宮体がんになります。 子宮体がんは、「子宮がん」の種類の1つで、別名「子宮内膜がん」とも呼ばれます。 子宮体がんは子宮の内側にある子宮内膜でがん細胞が発生する病気です。 もう1つの子宮がんは「子宮頚がん」といい、子宮の入り口である子宮頚部、子宮上皮にがん細胞ができます。 二つの子宮がんの違いは、がん細胞ができる場所だけでなく、根本的な原因が違うことです。 子宮体がんの原因はエストロゲンという女性ホルモンの分泌が影響しますが、子宮頚がんの原因はヒトパピローマウィルスに感染することで発症します。 診療する場合は婦人科を受診します。 問診内容を把握しておくとより正確な診断を助けます。 がんの進行具合を測る必要があるため、エコーやCTなどの画像診断による検査が実施されます。 原因になっていると考えられているのはエストロゲンという女性ホルモンの一種の影響と考えられています。 また肥満になるとエストロゲンを分泌しやすくなるため、子宮体がんになりやすいとされています。 大腸がんの家族歴がある場合も注意が必要です。 診療科目・検査 月経とは関係ない不正出血があれば婦人科、産婦人科を受診するのが望ましい。 子宮内部に細い検査器具を挿入して細胞を採取する子宮内膜細胞診をおこなう。 またがん細胞を摘出して細かく確認する細胞診や組織診などをおこなうこともある。 子宮体がんかどうかを診てもらうなら、婦人科系の病院が望ましい。 最寄りの産婦人科、婦人科で検査、治療を受ける。 子宮体がんは早めに発見、治療することで十分根治できる。 手術によって妊娠できなくなる可能性もあるが早めに病気に気づき、考える、相談できる時間をつくり納得できる治療をおこなえるようにする。 生理周期中の月経不順や異常な出血に気づいたら、すぐ病院へ行く心構えが必要である。 地域の保健所が案内している定期的な子宮頚がんの検診もしっかり受診することが推奨される。 受診のタイミング 出血の状況を把握しやすいため、生理の時期を避けた方がよい。 妊娠している、妊娠の疑いがある場合は検診を避ける。 X線を使用した検査が受けられないため、受診する日を改めまる。 広げやすいスカートやすぐに履ける靴を選んで、スムーズに検査がおこなえるようにする。 問診内容 病院で検査を受ける際に、以下のような内容を問診で答えられるようにしておくとスムーズに検査できる。 月経周期、最終月経 医師が月経周期を把握します。 月経周期の時期によって細胞の見え方が違ってくるため、この情報は重要。 出血、おりものの状態 不正出血があること、出血量が多いこと、おりものに血や膿が混じっていると子宮体がんの疑いがある。 性交経験の有無 子宮体がんの検査と同時に子宮頚がんの検査もおこなう目安となる。 内診に対する患者の抵抗感も確認する。 婦人科系の病気経験の有無 5. 妊娠、流産、中絶歴 6. ホルモン剤の使用歴 7. 初経、閉経年齢 他の病気の可能性と、子宮体がんになりやすい状態なのかの判断材料となる。 アレルギーの有無 検査で使用する造影剤のアレルギーがある人に対して配慮する。 内診 膣に指を入れて触診したり、腟鏡を入れて出血やおりものの状態を診る。 子宮体がんだけでなく、子宮筋腫や子宮内膜症といった他の病気も見つけることが可能である。 がんの疑いが強い場合は、肛門から直腸診をおこなうことがある。 直腸から診た方が子宮の大きさ、形、卵巣や卵管の状態が分かりやすいためである。 細胞診、組織診 子宮体部の細胞を専用のブラシでこすって採取し、検査する方法。 採取する際、多少の痛みや出血がある。 細胞をとったら顕微鏡で観察し、がんの前兆がないかをみる。 がんの疑いがある場合は、より広範囲の組織を削って検査する「組織診」をおこなう。 検査結果の分類は、「陰性」「偽陽性」「陽性」の3段階で結果が示される分類と、子宮頚がんの結果で使われる「クラス」での日母分類の2種類ある。 「クラス」は進行具合を示す「ステージ」とは異なる。 分類の内容は下の表の通り。 良性異型上皮、炎症性異型上皮などが確認される。 異形成 軽度・中等度異形成が確認される。 高度異形成が確認される。 上皮内癌が確認される。 浸潤癌(微小浸潤癌を含む) 2. 子宮内膜細胞診 判定基準 ・陰性 細胞異型ならびに構造異型を認めない。 腺管構造が性周期に一致している。 腺管構造が性周期に一致している。 炎症性変化などの非腫瘍性病変、子宮内膜増殖症、癌、肉腫。 子宮内膜の癌。 性行為の経験がない人は少し痛みを感じる可能性がある。 超音波 エコー 検査 膣に超音波を出す器具を入れて、超音波の反響で画像を表示する検査。 子宮体内部の様子を観察し、腫瘍や周りの臓器の様子を把握する。 CT・MRI検査 CTはX線を用いて、MRIは磁気を用いて子宮周辺の画像を撮影し、がん転移の状態を確認できる。 造影剤を使う際にアレルギー反応が出る場合があるため、アレルギー持ちの人は検査できないことを申告するか、問診であらかじめ伝える。 原因 卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)が大きく関係している。 卵胞ホルモンの刺激により子宮内膜の発育が促され、子宮内膜増殖症という前がん病変の段階を経て子宮体がんが発生する。 エストロゲン エストロゲンは女性ホルモンの1つで卵胞 らんほう ホルモンともよばれる。 エストロゲンの分泌される過程は、まず脳の下垂体 かすいたい から「卵胞刺激ホルモン FSH 」が分泌されると卵巣のなかの卵胞が成長を始める。 その卵胞から「エストロゲン」が分泌され、受精卵が着床するのに必要な子宮内膜が厚くなっていく仕組みである。 子宮体がんは、そのエストロゲンが多く、長期的に分泌されることで発症すると考えられている。 子宮体がんになりやすい人 1. 肥満体型の人 肥満の人は当然脂肪細胞を多くもっている。 そして、脂肪細胞にはエストロゲンを分泌する働きがあるため、子宮体がんの可能性を高めることになる。 妊娠、出産経験がない 妊娠、出産経験がないとエストロゲン優位の期間が長く、子宮体がんのリスクが高まる。 これにはもう1つの女性ホルモンであるプロゲステロンの分泌量が関係している。 プロゲステロンは、受精卵が子宮内膜に着床しやすいように環境を整える働きがある。 そのため、妊娠するとプロゲステロンの分泌量が増え、子宮体がんになるリスクが押さえられる。 エストロゲンを補充する薬を投与した経験のある人 エストロゲンのみが増えた状態となってしまい、子宮体がんや乳がんになるリスクも高くなる。 大腸がんの家族歴がある人 大腸がんになった人が家族にいる場合は、リンチ症候群を患っている可能性があり、子宮体がんだけでなく、胃や小腸といった部位のがんに遺伝的になりやすい人もいる。 リンチ症候群は遺伝性大腸がんの1つ。 大腸がんの若年発症、異時性あるいは同時性の大腸多発がんおよび多臓器がんの発症を引き起こす。 リンチ症候群の家族歴がある人は8割が生きているうちに大腸がんにかかるといわれている。 また、2~6割の人は子宮体がんを発症する。 治療方法と治療期間 病気の進行具合によるが、子宮、卵巣・卵管、リンパ節を摘出するのが一般的。 保険適応で腹腔鏡手術をおこなう施設もある。 必要に応じて、術後に抗がん剤治療や放射線治療をおこなう。 1か月から1年程度、その後、数年かけて定期的に通院をおこない経過観察が必要である。 子宮体がんの治療はがんの進行度合い(ステージ)に合わせて選択される。 手術でのがんの摘出が基本となる。 がんが進行している、転移していて摘出が難しいなどの場合はガンマ線などの放射線治療や化学療法をおこなう。 子宮体がんの病期 ステージ 区分 子宮体がんの進行具合は、病期 ステージ 区分で説明される。 そのステージ区分はUICC(国際対がん連合)による TNM 分類と、FIGO(国際婦人科産科連合)による臨床進行期分類の2種類ある。 国際的に使われているのはTNM分類であり、日本ではどちらも使用している。 がんの進行具合で評価がかわる TNM分類は T「原発腫瘍の拡がり」、 N「所属リンパ節転移の有無と拡がり」、 M「遠隔転移の有無」をそれぞれ意味する。 以下にTNM分類とFIGO分類の分類ごとの状態を解説する。 ()内にFIGO分類を記載する。 胞状浮腫のみでT4へ分類しない。 生検で確認すべきである。 しかし、若年の女性には妊孕能 にんようのう 妊娠する能力 を残したいという人がいる。 妊孕能を維持したいという人に対しては、初期の子宮体がんの状態の場合に限りホルモン治療をおこなうことも可能である。 初期の子宮体がんというのは、子宮内膜にのみがん細胞が存在している状態である。 治療法の区分は以下のようになる 1. 手術(外科療法) がんを切除。 転移する恐れがある部位も、必要に応じて範囲を広げて手術することで、転移を防ぐ。 がんを根治できる可能性がある。 デメリットとして後遺症が出る場合がある。 また子どもをつくれなくなる可能性がある。 子宮体がんの手術は主に以下の方法がある。 ・単純子宮全摘出術および両側付属器(卵巣・卵管)切除術 腹部を切って または、腹腔鏡下手術で2cmほどの範囲を切って がん細胞が浸潤、転移するおそれのある子宮や卵管、卵巣までを切除、すべて摘出する手術である。 進行具合によっては骨盤内や腹部大動脈周囲のリンパ節郭清 リンパ節を取り除くこと:かくせい を行う場合もある。 ・広汎性子宮全摘出術 単純子宮全摘出術よりも広範囲の子宮、卵巣、卵管、膣、子宮周囲の組織を含めて切除する手術。 こちらも進行具合で腹部大動脈周囲のリンパ節郭清を行う場合がある。 ・準広汎子宮全摘出術+卵巣・卵管切除術 子宮、卵管、卵巣および子宮を支える部分 子宮と卵巣、卵管がつながっている管まで とリンパ節を切除する手術。 準広汎子宮全摘出術のみは、単純子宮全摘出術と広汎性子宮全摘出の中間的な手術ととらえることができる。 ・腹腔鏡下手術 ふくくうきょうかしゅじゅつ 近年では子宮体がんの腹腔鏡下手術が保険適応になった。 腹腔鏡下手術はお腹に0. 6~2cmほどの穴を空けて細長い器具を挿し混んで治療する手術。 お腹を切開しておこなう手術よりも出血や傷が少なく済む。 ただし、手術の難易度が上がるため、よく医師と相談してから腹部切開をするか腹腔鏡下手術をするかを決める。 放射線治療 高エネルギーのX線、ガンマ線を照射してがん細胞を小さくする治療法である。 膣に器具を入れて放射線を照射する方法や、針状のものを刺して照射する方法がある。 がん細胞を小さくし、子宮体がんの進行を抑制する。 主に手術後の再発を防ぐためや、手術できないときにおこなわれる。 これにより進行や再発を遅らせることができる。 しかし、根治はできない。 副作用として照射した部位の炎症や身体のだるさ、吐き気、嘔吐、食欲低下、白血球減少、直腸炎、膀胱炎、小腸の閉塞 塞がること 、下痢などが起こる。 また、数ヶ月、数年後に合併症を引き起こす可能性がある。 化学療法 抗がん剤治療 抗がん剤による化学療法はがんの代表的な治療法である。 内服や点滴投与の手段がある。 月1回や週に1回と、がんの進行に応じて回数は変化する。 がん細胞を攻撃するが、同時に正常な細胞も攻撃するため、免疫力が低下する。 がんによる症状をやわらげ再発を妨げる。 副作用は以下の通りである。 ・毛髪が抜ける ・口内炎 ・吐き気 ・下痢 ・白血球、血小板の減少による免疫力低下:感染症にかかりやすくなる 4. ホルモン療法 再発の危険性の高い症例に対する補助的な治療として行う。 化学療法が不十分な場合や、体力が低下した状態で化学療法を行うことができない場合に、化学療法にかわる全身的治療として行われることもある。 がんの増殖を抑えるために、黄体ホルモン剤を投与する。 黄体ホルモン剤はプロゲステロンのことである。 これを投与されることで子宮体がんを遅らせる働きがある。 化学療法が不十分な場合や、体力が低下した状態で化学療法を行うことができない場合におこなえる治療法である。 デメリットとしては血液が固まりやすくなって血栓(血液のかたまり)ができる「血栓症」 けっせんしょう という副作用が起こることがある 予防 1. 生活習慣の改善 たばこは、あらゆるがんの原因として考えられる。 自分が喫煙するだけでなく、他の人が吸っているものの副流煙にも気をつける。 喫煙者は禁煙をする強い意志を持つことが推奨される。 飲酒は子宮体がんとの関連性があまりないとされており、大量に飲まなければ問題ない。 しかし、中年男性の喫煙者が毎日アルコールを4合以上飲むとがんによる死亡率が3. 6倍に上がるデータがある。 女性にも同じようにアルコールが作用することも考えられるため、、喫煙者は飲酒も控えるように心がけた方がよい。 がんの発生原因として、ストレスもよく挙げられる。 十分な休息とリラックスできる時間をつくって、解消する努力をする。 ・十分な睡眠 ・お風呂で湯船にゆっくりつかる ・適度な運動 ジョギングやランニングといった、気軽におこなえて全身を使う運動がストレス解消に期待できる。 ・趣味を楽しむ 自分のしたいことを自由にすることでストレスを発散する。 共通の趣味を持つ友達と交流することでもよい。 栄養バランスを考えた食事 脂肪分が高い食事、高タンパクの食事は控える。 脂肪細胞はエストロゲンを分泌し子宮体がんの発症を促進させる。 また、ホルモンバランスを取るために大豆やココアといった食品でイソフラボンを多く取ることを控える。 イソフラボンはエストロゲンに似た作用を起こすため、むしろ子宮体がんの発症率を上げてしまう。 プロゲステロンを直接増やせるような食品はないため、栄養バランスのとれた食事をして、身体のホルモンバランスを整える。 低用量ピルを服用する 低用量ピルは、元々避妊のために開発された合成ホルモン剤である。 子宮内膜を非常に薄く保つ働きがある。 プロゲステロンが多く含まれており、子宮体がんの発症リスクを抑えられることが期待できる。 デメリットとして軽い吐き気や頭痛、生理周期途中に起こる軽度な出血といった副作用がある。 治療の展望と予後 基本的には手術が必要である。 進行の程度によって術式は変わる。 早期であれば治癒の可能性もある。 子宮体がんは早期に発見し、治療しなければ、命に関わる。 遠隔転移がおこるとリンパ節や肺にも転移し、完治はむずかしくなる。 子宮を全摘出することで再発や転移の可能性はなくなる。 しかし妊娠ができなくなるため、十分な理解と検討が必要な病気である。 遠隔転移をしてしまうと急激に生存率が低下する。 初期症状に早く気づき、検査や治療をおこなうべきである。 遠隔転移 えんかくてんい 遠隔転移は、ある器官 例えば子宮内膜 でがん細胞が発生していたのに、リンパや血液を通して他の部位に転移してしまうことである。 子宮体がんでは特にリンパ節、腟、腹膜、肺に転移する。 転移すると、本来がん細胞があった場所以外にも治療する時間と体力が必要となる。 転移と治療がいたちごっことなると、次第に手のつけようがなくなり、命に関わってくる。 不妊 子宮体がんの治療には子宮全摘出術という手術がある。 名前の通り、子宮をすべて摘出することでがんを取り除くため、転移していない限り再発の危険性が少なくなる。 しかし、子宮を取り除くということは子どもをつくることができない身体になることを意味する。 女性の尊厳に関わることでもあるので、十分に考えて手術を決断することが必要である。 合併症・後遺症 子宮体がんの手術による術後後遺症がおこる可能性がある。 子宮やリンパを摘出する手術により、排泄などの障害やリンパの流れに影響が出て足にむくみがおこる可能性がある。 また、子宮を摘出することで女性ホルモンの分泌に影響が出て、更年期障害がおこることもある主な術後後遺症は以下のとおりである。 排泄、排便障害 「広汎子宮全摘出術(こうはんしきゅうぜんてきしゅつしゅじゅつ)」という手術をしたあとにみられる後遺症。 手術の際に膀胱や排泄器官の神経を痛めてしまうと起こる。 尿意や便意を感じやすくなったり、尿漏れしたり、便秘になりがちである。 この後遺症は、自分で排尿や排便をコントロールできるようにリハビリすることで、ある程度克服できる。 どうしても克服できない場合は、薬の服用や泌尿系の病気にかかっていないか検査が必要である。 足のリンパ浮腫 リンパ節まで取り除く手術をおこなうと、リンパ液の流れが悪くなって足に溜まり、むくんでしまう。 定期的にマッサージ(リンパドレナージ)をしたり、締め付けのあるストッキング(弾性ストッキング)を穿いたりするのがこの症状を抑える方法である。 更年期障害 卵巣まで切り取る手術をすることでエストロゲン、プロゲステロンの分泌が減少する。 それに伴う後遺症として挙げられるのが、更年期障害である。 ホルモンバランスが崩れ、ほてりや発汗、イライラ、倦怠感、めまい、動悸といった症状が出る。 ホルモン補充療法によって女性ホルモンを補う治療が可能だが、エストロゲンが増えるため、同じくエストロゲンが原因で起こる乳がんのリスクが高まることに注意が必要しなければならない。 発症しやすい年代と性差 年間約13,000人。 40~60歳代に多い。 20~30代も増加傾向にある。 子宮体がんの各種統計 「国立がん情報センター がん情報サービスの統計」によると以下のようなデータがわかる。 ・罹患 りかん 者数 2013年 13,004人 女性の全がん患者数、約36万人中 ・罹患率 2013年 10万人に対して19. 9人 40~44歳から16. 3人 、 45~49歳28. 6人、50~54歳47. 3人、55~59歳 51. 2人、60~64歳38. 8人、65~69歳32. 1人 罹患者数、罹患率データをみてみると、罹患者数は全体からみて少なく思えるが、女性がなるがんの種類では第5位の罹患者数である。 また、罹患率は50~60代がピークとなる。 出産適齢期といわれる20代ではなく、年齢を重ねた人が発症していることが分かる。 ・死亡数 2015年 2,322人 女性の全がん患者死亡者数、約15万人中 ・死亡率 2015年 10万人に対して3. 6人 ・5年生存率 2006~2008年 81. 1% 限局94. 7%、領域 リンパまで 71. 2%、遠隔転移している場合は20. 1%に落ち込んでいる ・10年生存率 2002~2006年追跡 75. 6% 限局91. 5%、領域 リンパまで 55. 1%、遠隔転移17. 4% 死亡率が10万人に対して3. 6人と数値が低く、5年生存率は81. 1%と高い数値である。 しかし、遠隔転移 他の器官にがん細胞ができてしまうこと をすると生存率が20%台に落ち込んでいる。 また、10年生存率までみても、75. 6%、遠隔転移をしてからは17. 4%とさほど数値は変わっていない。 このデータにより、子宮体がんは、遠隔転移をしていなければ長期にわたって生存できる可能性がある病気といえる。

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子宮体がん

子宮 体 癌 検査

早期発見には子宮がん検診が有効。 子宮体がんを発見するには、健康診断のなどで子宮体がん検診を受けるしかありません。 子宮頸がんの検査と違って、子宮の奥の方まで細胞を擦り取る細い器具を入れなければいけないので、多少痛みを伴うのが難点ですが、40歳以上でリスクが高い方や不正出血がある方はきちんと検査を受けておいた方がいいでしょう。 子宮体がんの診断法 子宮体がん検診で「疑陽性」や「陽性」の結果が出た場合、さらに詳しく調べるために「内膜組織診」という検査を行います。 組織診の結果が「単純子宮内膜増殖症」であった場合は、そのまま定期検査で様子をみたり、それ以上病気が進まないようにピルで治療したりします。 少し病変が進んで「複雑型異型内膜増殖症」という結果だった場合は、より詳しく調べるために、麻酔をかけて「子宮内膜全面掻爬」という手術を行います。 子宮内膜を全部掻き出してわずかでも「がん細胞」が含まれていないかくまなく調べるわけです。 子宮体がんの治療法 詳しい検査の結果が「複雑型異型内膜増殖症」だった場合、いわゆる「前がん状態」なので、お腹をあける手術をして子宮を摘出します。 まだ「がん」にはなっていないので基本的に周りに広がったり転移したりはしていません。 子宮を取るだけでほぼ完治が期待できます。 稀に30代でもこの状態になることがありますが、ご本人が将来妊娠を希望している場合は子宮をとらずホルモン治療を行っていきます。 いずれかの検査で「子宮体がん」という結果が出た場合は、MRIなどで病気の広がり具合を確認してから、子宮や卵巣やリンパ節を取る手術を行います。 子宮頸がんと同じく、病気の広がり具合によっては術後に放射線治療や抗がん剤による治療を追加することもあります。 子宮体がんの予防法 予防法は、「適切な体重を保つ」「月経不順を放置しない」「脂肪の多い食事を摂らない」「低用量ピルを飲む」などです。 脂肪の取りすぎや肥満はすぐにでも改善できるはずですから、心当たりのある方は生活改善を心がけてください。 低用量ピルは、元々避妊のために開発された合成ホルモン剤ですが、子宮内膜を非常に薄く保つ働きがあるので、子宮体がんのリスクをかなり下げてくれるんですよ。 低用量ピルを10年間飲むと子宮体がんのリスクは2割程度まで低くなるというデータもあります。 特に、月経不順の人は子宮体がん予防のためにもピルで月経サイクルを整えておくことをお勧めします。

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