「柚生
「キラキラネーム」は2012年流行語大賞にノミネートされ話題になりました。 その後、すっかり浸透し現代に至っています。 そもそもキラキラネームとはなんなのでしょうか？ キラキラネームとは、一般常識から著しく外れているとされる珍しい名前のことで、本来の漢字の読み方では読めないような難解な名前が多く見受けられます。 音と漢字に大きなズレがあり、字をみただけではパッと読めず、さらにはふりがながあっても違和感が残ることがあります。 キラキラネーム・DQNネームのランキングや一覧からもわかるように、ほとんどの名前が読みにくい名前となっています。 キラキラネーム・DQNネームが流行する背景には、少子化が影響しているかもしれません。 親が我が子には他人とは異なる個性的な名前をつけようという風潮が高まってきたといわれています。 ほかにも、漫画やアニメ、ドラマから影響を受けたり、インターネットが普及したことで姓名判断を親が簡単に調べることができるようになったことも背景にあるようです。 また、日本社会に外国人が増えたことで、外国の名前を耳にする機会が増え憧れを抱いたり、「世界で通用するこどもであってほしい」という親の願いからキラキラ・DQNネームが流行るきっかけになったとも考えられます。 妊娠期や出産後に母親はホルモンバランスの変化で気分が沈んだり、逆にハイになることがあります。 この マタニティーハイのときにノリで赤ちゃんの名付けをするとキラキラネーム・DQNネームにしてしまい、後に冷静になったときに親も後悔してしまうことも。 また、長年子供を授からずにようやく恵まれた我が子に対しても気分が高揚しキラキラ・DQNネームをつけてしまうこともあるようです。 また、子供のペット化も親が後悔する原因のひとつに考えられます。 単に名前が「かわいいから」というだけでペットのように安易に名付けをしてしまう親がいるようです。 キラキラネーム・DQNネームを子どもに名付けた 親の約1割が後悔しているそうですよ。 それでは、次からは筆者が見つけたキラキラネーム・DQNネームを一気に紹介していきます！ あなたはいくつ読めますか？ 明育（あすく） 奇跡（だいや） 波波波（さんば） 総和（しぐま） 唯一神（ゆいか） 桜桃（ぴんく） 偉人（ぐれいと） 宝物（おうじ） 神王（ぜうす） 皇帝（しいざあ） 音譜（ふぉるてしも） 喜怒哀楽（ゆたか） 東大（かしこ） 白雪（ひめ） 夜姫（ねおん） 愛々（なでぃあ） 楽気（らっきー） 燃志（もやし） 琉絆空（るきあ） 炎皇斗（かおす） 星影夢（ぽえむ） 結空祷（ゆらと） 美々魅（みみみ） 流墨愛（るぴあ） 陽夏照（ひげき） 姫乃愛（てぃれん） 誰も読めないキラキラネーム・DQNネーム一覧はほんの一握りの紹介に過ぎません。 漢字クイズのような感覚になる人もいるかもしれません。 女の子の名前か男の子の名前かわからないような中性的な名前もあります。 良い、悪いではなく、自分がこのような名前だったらどうですか？ 漫画やアニメ、ゲームのキャラクター名を背負って生きていくのは重いのでは？ 愛菜（あな） 笑流沙（えるさ） 留富偉（るふぃー） 聡李呂（ぞろ） 新一（こなん） 女神（あるてみす） 小兎（ちびうさ） 光宙（ぴかちゅー） 三二一（みにー） 美姫（みっふぃー） 夢民（むーみん） 今鹿（なうしか） 黄熊（ぷう） 親の好みで漫画やアニメ、ゲームのキャラクター名をつけると、その名前に影響を受けた親の世代がなんとなくわかりますね。 女神（あるてみす）は男の子の名前としてアニメでは使われていましたが、漢字からすると女の子の名前にしか見えません。 キャラクターにはイメージがあるので、良い悪いは別にして本人が辛い思いをしてしまうのではないかと心配してしまいます。 愛する子供の名前にするには驚いてしまうような名前です。 泡姫（ありえる） 世歩玲（せふれ） 姫仁（ひにん） 姫舞（めまい） 羽姫芽（わきが） 麗澄（れず） 愛保（らぶほ） 大描夢（ひがむ） 名付けに不向きな漢字や、単純に音の響きが名前に適していないものがランキングされています。 この名前を呼ばなくてはならない親に後悔の念はないのでしょうか。 この名前を生涯名乗らなくてはならない子供に良いことがあるようには思えません。 漢字だけを見るのなら、女の子の可愛らしい名前のようにみえますが、読みがつくと到底名前になるとは思えないような言葉の意味をもっています。 このような名前は子供にとって悪い影響を与える可能性が非常に高いので避けたほうがよさそうです。 悪い影響としては、 名前をいじられることがあるかもしれません。 自分の大切な名前がきっかけでいじられてイヤな気分になってしまうことは悲しいです。 また、キラキラネーム・DQNネームをつけた 親も偏見の目で見られることにもなりかねません。 変わった名前をつける親は『常識がない親』というレッテルを貼られて、学校の先生にチェックされてしまう時代なんだとか。 子どもが成長するにつれて、 思春期になって自分自身が自分の名前を恥ずかしく思うことがあるかもしれません。 就職活動や結婚にも支障が出てしまう危険性もあります。 就職活動においては、キラキラネーム・DQNネームの自分の名前を恥ずかしく思って自己紹介時に声が小さいということがあるようです。 また、企業側もキラキラネーム・DQNネームの学生を採用するのに二の足を踏むことがあるそうです。 結婚においては、キラキラネーム・DQNネームをつけた親と親戚になりたくないという理由から相手の両親に結婚を反対されるという話もあるそうです。 最終的には、自分が年をとってから顔とキラキラネーム・DQNネームが一致せず 違和感が生じてしまう問題も考えられます。 どちらかと言うと、キラキラネーム・DQNネームが与える影響は、良い影響よりも悪い影響のほうが多いのかもしれません。 キラキラネームでも名前として認めてもいい・ありえないの判断は、人によって様々でしょう。 ですので、許容範囲も人によって、また状況によって変化するものです。 両親や周りの人に相談して、正式な名付けをする前に「本当にこれでいいのか」は必ず確認するようにしましょう。 個人的な意見ですが、筆者としては「人の名前として適したもの」で「誰でも読める感じを使用したもの」であればOKだと考えています。 この基準で考えると、、これまで紹介した名前は筆者としては「あり得ないキラキラネーム」に位置付けられるように感じています。 実際にキラキラネーム・DQNネームをつけた親の心情とはどんなものなのでしょうか。 「響き」が好きで良いと思って付けた名前。 当然我が子のことを想って命名したはずなのに、気付いたら後悔することになった。 自信をもってつけたはずの名前がいつしか人前で子供の名前を呼ぶのを恥ずかしく思う。 当時好きだったアニメや有名人に影響を受け、その名前を我が子につけたのに、その名付けの元になったアニメや有名人をそんなに好きではなくなった。 周囲から反対を受けてまで自分たちの意見を通して命名したのに、今更きちんと話を聞いておけばよかったと反省している。 女の子なのに男の子によく使う漢字がかっこよくて好きだったため使用したら、100％男の子と間違われるようになった。 このような後悔が実際にあるようです。 親が自信をもってつけた名前なので、せめて命名責任のある親だけは後悔してはいけないような気がします。 名刺交換のときに、自分から自虐的にキラキラネームを「〇〇って読むんですけど、変な名前ですよね」と紹介している。 周囲がつっこめないから自分から自虐的に言うしかない。 幼少の頃から友達にキラキラネームのことでからかわれ続けた。 自分の名前が個性的であっても良いことはひとつもなく、悪いことがすごく多かった。 女の子らしすぎる名前に抵抗感があり名前負けしているのは自分でもわかっている。 親に対して怒りすら感じる。 学生時代に自分の名前を人に伝えたり訂正したりすることに、かなりの時間と労力を費やした。 小さいころは自慢の名前だったが、大きくなるにつれて嫌気がさしてきた。 男の子と間違われるキラキラネームなので、ずっと親に反抗していて親子関係は不仲な状態。 どうしてこんな名前をつけられたのか理解できない。 普通の女の子らしい名前に憧れる。 子供の心情としては良いことは少なく、悪いことばかりが目につくように思われます。 親の期待な憧れを背負って付けられたキラキラネームは子供にとっては重たいものなのかもしれません。 たとえ名付けた親が後悔したとしても、改名することは容易ではありません。 よかれと思ってつけたキラキラネームが原因で親子関係がうまくいかなくなってしまうことも考えられます。 通称名とは戸籍に登録された名前とは違う名前のことです。 わかりやすくいえば、ペンネームや芸名、もしくは結婚して姓が変わっても旧姓のまま名乗っているのも通称名といえます。 通称名を永年使用していることで改名が認められることがあります。 永年使用とは、とにかく長い時間通称名を使い続け、通称名が社会に定着し今更本名を名乗っても通用しない、周囲が困惑すると判断されるほどの期間のことをいいます。 キラキラネーム・DQNネームによる精神的苦痛から改名を望む場合、改名理由の条件に該当するにも関わらずなかなか許可がおりないという現実があります。 通称名の永年使用であれば、許可される基準が明確なので、許可を得るための確実な準備ができ、だれでもその基準を満たして改名することができます。 ただし、永年使用の「永年」という期間が裁判官によってが異なるので、注意が必要です。 一般的には7年程度とされていますが、10年以上もの期間を有する必要がある場合もあるのでかなり時間がかかることになります。 また、通称名を永年使用した証拠も必要です。 いかに本名よりも通称名が浸透しているかを証明しなくてはなりません。 そのためには職場や学校のみならず、公共料金や公的機関など、名前を登録しているあらゆる場面で通称名が定着している信憑性の高い証拠作りがカギを握ります。 永年使用での改名の申し立てが却下されることもあります。 その理由のほとんどが永年使用の使用実績不足や使用期間不足等の証拠の不足であるとされています。
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