コーヒーが冷めないうちに あらすじ。 映画『コーヒーが冷めないうちに』ネタバレあらすじ結末|映画ウォッチ

コーヒーが冷めないうちに(映画)のロケ地や撮影場所は横浜と新潟!有村架純の喫茶店は実在する?

コーヒーが冷めないうちに あらすじ

コーヒーが冷めないうちにの主要登場人物 時田数(有村架純) 喫茶店「フニクリフニクラ」で働く不思議な力を持つ女性 新谷亮介(伊藤健太郎) 「フニクリフニクラ」の常連。 数に気がある。 清川二美子(波瑠) 「フニクリフニクラ」の常連。 独身キャリアウーマン。 幼なじみとケンカする。 コーヒーが冷めないうちに の簡単なあらすじ 時田数(有村架純)が働く喫茶店「フニクリフニクラ」には、都市伝説がささやかれていました。 その伝説とは、店内のある席に座ると過去や未来に行けるのです。 常連さん達はみなその都市伝説に興味津々です。 幼なじみとケンカ別れしてしまった清川二美子(波瑠)や妻が若年性アルツハイマーになった夫房木康徳(松重豊)や亡くなった妹に会いたい平井八絵子(吉田羊)は、みな後悔があり不思議な体験を試みます。 そして、母親とのことで後悔している時田数(有村架純)です。 今は、数にしかその力が使えず、数自身は過去に行くことが出来ません。 しかし新谷亮介(伊藤健太郎)のアイデアにより数は、過去に戻り真実を知るのでした。 この喫茶店には、都市伝説がささやかれていました。 その伝説とは、店内のある席に座ると過去に戻れるのです。 しかし、ルールに従わないと実行されません。 そのルールとは、過去に戻っても現実は変わらないこと。 過去に戻った時、喫茶店からは出られない。 過去に戻れる時間は、コーヒーを注いでからそのコーヒーが冷めない間だけ。 コーヒーが冷めないうちに飲み干さないとならない。 過去に戻れる席にはいつも先客の女性がいて、その人が席を立った時だけ過去に戻れる。 過去に戻ってもこの喫茶店に来たことが無い人には会えない。 と細かいルールがあります。 常連さん達はみなその都市伝説に興味津々です。 さらに、過去に戻るには、時田家の女性が入れたコーヒーでなければなりません。 時田家には数しか女性がいないので、数が入れたコーヒーでしか、過去に戻ることはできないのです。 過去に戻る常連さん達 最初に過去に戻ったのは、常連の清川二美子(波瑠)でした。 二美子は、本当は好きなのに素直になれず、アメリカに行く幼なじみの賀田多五郎(林遣都)とケンカしてしまい後悔しています。 ルールを聞いて納得した上で過去に戻ります。 過去に戻ってもケンカをしてしまいますが、彼女と別れたことを聞き出せました。 言いたいことが全部言い切れずに現実に戻ってきてしまう二美子でしたが、過去から戻ったあとに数から「未来はまだ訪れていないからそれはお客様次第かと。 」 と言われ思い切って五郎にアメリカに行くとラインします。 数に背中を押され二美子は積極的になるのでした。 常連の平井八絵子(吉田羊)の妹(松本若菜)は、姉に話したいことがあるためフニクリフニクラに訪れますが、八絵子は逃げ続けています。 妻(薬師丸ひろ子)が若年性アルツハイマーになった夫・房木康徳(松重豊)も妻が過去に書いた手紙を受け取りに過去に戻ります。 勘の良かった妻は夫が未来から来たと気が付きます。 夫は妻に「3年後も大丈夫」と嘘をついて手紙を受け取り現在に戻ります。 妻からもらった手紙はバースデーカードでした。 そこには、夫でいるのが辛くなったら離れていいと書いてありました。 最後まで夫婦でいたいからと。 妻の本当に気持ちに気が付いた夫は妻にもう一度プロポーズするのでした。 平井八絵子(吉田羊)の妹が急死しました。 旅館を継がずに実家から逃げた八絵子は、妹から恨まれていると思っていましたが、過去に戻ることにしました。 喫茶店で妹と再会した八絵子は「実家に帰ってもいい」と告げます。 「旅館を継ぐ」と、妹は「お姉ちゃんと一緒に旅館をやるのが夢だった」と泣きます。 妹は恨んでいませんでした。 これをキッカケに亮介と数は仲良くなります。 数とは正反対な明るく気さくな亮介。 数は亮介に引っ張られて次第に明るくなっていきます。 亮介は、数ともっと会いたいし数を笑わせたいから友達になるといいます。 亮介は、数のいとこの店主から数のお母さんの事を聞きます。 過去に戻る席にいる先客の女性が数のお母さん(石田ゆり子)だと聞かされます。 亡くなった後さまよう幽霊となったのでした。 死んだお父さんに会いに行くために過去に戻ったお母さんは過去から戻ってきませんでした。 数は、お母さんに置いて行かれたと思っていました。 そして自分が入れたコーヒーで過去に戻してしまったことを後悔していました。 過去を後悔する数に寄り添う亮介。 亮介は「コーヒーを入れてたくさんの人を幸せにした。 だから自分は数に幸せを返したい。 」 と数を励ますのでした。 そして二人は友達から恋人になるのでした。 ついに真実が明かされる そして月日は経ち、就職した亮介。 数から子供が出来たと告げらる亮介。 亮介は「すっごい嬉しい」と喜びます。 しかし、数はまだ過去に囚われて悩んでいます。 お母さんに捨てられたと思っている数は母に聞いてみたいことがたくさんあるといいます。 しかし、コーヒーを入れて過去に戻す人は数しかいないので数は過去に戻れません。 しかし亮介にあるアイデアが浮かびます。 そのアイデアとは、数のお腹の中の子供が女の子ならコーヒーを入れる時田家の女になるということでした。 そして、長い年月をかけた作戦が決行されます。 店に呼ばれた数の前に中学生くらいの女の子が表れます。 その子の名前は未来(みき)ちゃん。 未来ちゃんがコーヒーが入れてくれて数は過去に戻れるのでした。 過去に戻った数が見たものは、母を泣いて引き留める子供の数でした。 ケガをした数を心配して母は過去から戻れなくなったのでした。 事実は父に会いに過去に戻ったのではなく余命を告げられた母が、数を心配して未来に来たのでした。 母に捨てられたわけではなかったと知ったのでした。 亮介のありがたみが分かり、数は子供を産んで幸せになるのでした。 そして数の母は成仏するのでした。 コーヒーが冷めないうちに を読んだ読書感想 物語は、シリアスでファンタジックに進んでいきます。 特に、アルツハイマーになった妻の物語が素敵でした。 病気は治らないけれど、新しい夫婦のカタチを築いていけて良かったです。 そして、数を過去に戻す作戦が秀逸でした。 二人の子供、未来が出てきてから映画のテイストが少し変わります。 未来は、亮介に似ていてとても明るくテンションの高い女の子でした。 子供を産んでからの数がとても楽しく幸せなんだなと未来を見て感じられます。 そして、「コーヒーが冷めないうちに」はエンディングまで見逃せません。 エンディングに、数を過去に戻す作戦が凝縮されています。 ここをもっとゆっくりと見たかったな思いました。

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映画『コーヒーが冷めないうちに』あらすじネタバレと感想。ラストと結末も

コーヒーが冷めないうちに あらすじ

2018-09-29 22:00 舞台は「コーヒーが冷めないうちに」から7年、「この噓がばれないうちに」からは8年後。 とある街の人気の少ない路地裏の地下にある小さな喫茶店「フニクリフニクラ」…ではなく、今回は北海道・函館市、ここに観光客でも知らない「名無し坂」と呼ばれる坂があり、この中腹にある「喫茶ドナドナ」という名前の喫茶店が舞台になっています。 「フニクリフニクラ」の次は「ドナドナ」ですか。 どちらも子供の頃に聴いた曲ではありますが、今回はあの超絶暗い歌が店名という、怖い感じがしますね。 で実はこの店も「フニクリフニクラ」同様、時間移動できる席があるのです。 そのルールも同じ。 これまでは「フニクリフニクラ」のマスター、時田流の母親であるユカリが店長を務めていて時間移動のコーヒーを淹れていたのですが、自由奔放な彼女はあることから店を休ませ突然アメリカへと出かけます。 しかし残されたアルバイトの小野玲司は給料だけもらうという図々しい真似は出来ない。 困った末に「フニクリフニクラ」を訪れ、流に「ドナドナ」を続けられないか相談をしたところ、母の勝手さに責任を持った流、だけでなく同じく「フニクリフニクラ」で働く時田数、そしてその子供で時間移動のためのコーヒーを淹れる力を持った時田幸も一緒に行くことになりました。 時系列的には「コーヒーが冷めないうちに」の第4章で時田計が出かけた未来がここで描かれています。 あの時、「やむにやまれぬ事情で北海道にいる」と流は語っていましたが、つまりこういう事情だったわけです。 で、「フニクリフニクラ」はというと、常連客の賀田多五郎・二美子夫妻がマスターを代行し、計の忘れ形見であるミキがコーヒーを淹れる役目をしている。 ここで計とミキが出会う、というのが「コーヒーが冷めないうちに」でのお話でしたね。 今回は「ドナドナ」を舞台に自分を一人残して他界した両親に恨みを持つ女性、突然失踪した人気芸人、妹を亡くした影響で自らも精神を病んでしまった女性、そして全編に渡って登場する、アルバイトの青年・玲司とその幼馴染である菜々子の恋物語が描かれています。 Contents• あらすじ 第1話「ばかやろう」が言えなかった娘の話 閉店間際の「喫茶ドナドナ」に瀬戸弥生と名乗る若い女が現れる。 昼間にも一度店を訪れ、意味深な言葉を残していた彼女は、自分が物心つく前に事故死した両親に会おうとやってきたのだった。 両親を亡くしてからすさんだ人生を歩んできた弥生は、自らを不幸にした両親を憎み、怨みの言葉をぶちまけるためにタイムスリップするが、そこで母の意外な事実を知ることになる。 第2話「幸せか?」と聞けなかった芸人の話 お笑いコンビ・「ポロンドロン」の轟木が失踪して数日後、相方の林田がお忍びで「喫茶ドナドナ」を訪れた。 轟木が今は亡き妻の世津子に会うために「ドナドナ」に来ると考えていた林田は見つけたら連絡を入れるように玲司たちに伝える。 そしてその日の夕方、ついに轟木本人が店に現れる。 妻の世津子に目標だったグランプリの受賞報告をするためタイムスリップしたいと告げる轟木。 しかし彼は愛する妻、そして目標を失ったことで自暴自棄になっており、タイムスリップから戻らないことを林田に残していた。 第3話「ごめん」が言えなかった妹の話 布川雪華が難病で亡くなって数ヶ月、ショックのあまり睡眠障害や幻覚に襲われるようになった姉の麗子は、この店の常連で精神科医の沙紀のカウンセリングを受けなければならないほどだった。 そんな中、沙紀に連れられて「喫茶ドナドナ」を訪れた麗子。 突然の雷雨で店内が停電したその時、彼女の前に現れたのは亡くなったはずの雪華だった。 なぜ過去から雪華がやってきたのか。 戸惑う麗子の前で雪華は伝えられなかった思いを伝えようとする。 第4話「好きだ」と言えなかった青年の話 東京での芸人オーディションに合格し、上京した玲司。 そんな中、彼は幼馴染でこの店の常連だった菜々子が難病に侵されていて、アメリカで手術を受けることを知る。 互いの思いを伝えられなかったことを悔やむ玲司は菜々子がアメリカに行く前の日へと戻るのだが…。 玲司が未来から来たことに自分の手術が失敗したのか不安に思う菜々子、そんな菜々子に玲司は何を伝えるのか? 登場人物・人物相関図 主要人物 時田数(ときたかず) 「フニクリフニクラ」のウェイトレス。 今作では37歳になっている。 かつて自らが淹れたコーヒーでタイムスリップした母・時田要が戻ってこなかったことにショックを受け、以降他人と深く交わることを拒み続けていたが、要の思いを知り幸せになる決意をする。 前作で女児を妊娠したため、時間移動のコーヒーを淹れる力はすでに失っているが、相変わらず涼しげな顔で深い洞察力を見せる。 ちなみに夫は世界的に著名な写真家の新谷刻(しんたにこく、婿入りしているため本名は時田姓だが写真家としては旧姓を用いている。 時田流(ときたながれ) 「フニクリフニクラ」のマスターである大男。 時田数の従兄でミキの父親。 今作では店を勝手に休業して渡米した母親の責任を自らが取って「ドナドナ」で働く。 時田ユカリ(ときたゆかり) 時田流の母親で数の母・時田要の実姉でもある。 函館にある「喫茶ドナドナ」のマスター。 時間移動するためのコーヒーを淹れる力を持っている。 自由奔放かつ放っておけない性格の持ち主で、この喫茶店を訪れた少年の父親探しのために店を離れ渡米する。 ある本の著者でもある。 時田幸(ときたさち) 時田数の子供。 母から時間移動するためのコーヒーを淹れる力を引き継いだ。 今作では「喫茶ドナドナ」でコーヒーを淹れる役目を担う。 休日には図書館で本を借りるのが習慣となっており、中には非常に難しい内容の本を借りることも。 時田ミキ(ときたみき) 時田流と時田計の子供。 今作では14歳になっている。 時間移動のコーヒーを淹れる力を持っており、数に変わって「フニクリフニクラ」でコーヒーを淹れる役目を担う。 過去からやってきた母・計と出会うため、東京に残っている。 賀田多二美子(かただふみこ) 元医療系のシステムエンジニア。 「フニクリフニクラ」の常連で、前作で五郎と結婚した。 今作では「フニクリフニクラ」を手伝っており、ミキの手助けをしている。 賀田多五郎(かただごろう) 二美子の夫。 アメリカのゲーム会社に入社していた元ゲームプログラマー。 眉毛の上に大きな火傷の跡がある。 今作では流に代わって一時的に「フニクリフニクラ」のマスターを務めている。 小野玲司(おのれいじ) 函館大学に通う学生。 お笑い芸人になる夢を持っており上京するための資金稼ぎに「喫茶ドナドナ」でアルバイトをしている。 ユカリが勝手に店を休業したことに困り、東京に行ったついでに「フニクリフニクラ」に行き、流たちに相談する。 松原菜々子(まつばらななこ) 函館大学に通う今どきのおしゃれ女子。 「喫茶ドナドナ」の常連で玲司の幼馴染。 実は三年前に後天性再生不良性貧血を発病し、芸人を目指す玲司の邪魔にならないよう、ひそかにアメリカで手術を受けることになる。 村岡沙紀(むらおかさき) 函館のとある総合病院の精神科に勤める医師。 実家が「喫茶ドナドナ」と目と鼻の先にあるため、出かける前に立ち寄るという常連客。 歯に衣着せぬ物言いをする。 同じくこの店に来ている布川麗子のカウンセリングも行っている。 タイムスリップする人物、その他 瀬戸弥生(せとやよい) 二十歳の女性。 物心つく前に両親を事故で亡くし、その後親戚の家をたらいまわしにされたり、学校で親がいないという理由でいじめにあったりするなどしてきた。 中学の時から登校拒否をするようになり、ネットカフェでのその日暮らしを続けている。 そんな中、両親が残した喫茶店の写真が過去に戻れる「喫茶ドナドナ」であることを知り、住んでいる大阪から函館に行くための旅費を稼いでやってくる。 目的は「死ぬ前に自分を一人にした両親への怨みの言葉をぶちまけること」。 瀬戸美由紀(せとみゆき) 弥生の母親。 残した喫茶店の写真には幸せそうな表情で写っていたが、実は弥生以上に壮絶な人生を送っており、死を決意したところを時田ユカリに助けられていた。 轟木ゲン(とどろき) 人気お笑いコンビ「ポロンドロン」のツッコミ担当。 銀縁眼鏡に恰幅の良い格好をしている。 小学生のころから「ドナドナ」に通っていてユカリとも親しい。 芸人になるため上京する際にもユカリのもとを訪れコンビ名も教えていた もっとも、ユカリはまともに名前を言えなかったが。 実はひそかに「ドナドナ」を訪れ、世津子に優勝の報告をしようとしていたが…。 林田コータ(はやしだ) 人気お笑いコンビ「ポロンドロン」のボケ担当。 背が高い方。 解説されないと分からないボケをかます芸風。 轟木とは「ドナドナ」で知り合い、意気投合する。 轟木が失踪後、ひそかにここに来ると確信し、連絡を入れるよう伝える。 吉岡世津子(よしおかせつこ) 轟木の妻。 小学5年の時にクラスでいじめにあっていたのを当時転校してきた轟木に助けられて以降、思いを寄せる。 轟木、林田とともに同じ高等専門学校を受験し受かったものの、轟木だけが落ちてしまったことにショックを受け、高専を辞退して轟木と同じ高校に通う。 轟木、林田とともに上京してからは昼夜問わず働き二人を支えた。 「ポロンドロン」がブレイクし始めた5年前に轟木からプロポーズを受け結婚したが、その時すでに病魔に襲われていて、その後ほどなくして亡くなる。 布川麗子(ぬのかわれいこ) 「喫茶ドナドナ」の常連。 かつては妹といつも仲睦まじい様子だったが、突然妹を亡くしたショックから睡眠障害や白昼夢などの精神障害が出る。 「全般性不安障害」と診断され、沙紀のカウンセリングを受けている。 「喫茶ドナドナ」の常連。 両親を事故で亡くしてから、妹を大事に支えていた。 いつも仲睦まじい様子だったが、突然に妹を亡くしたショックから睡眠障害や白昼夢などの精神障害が出る。 「全般性不安障害」と診断され、沙紀のカウンセリングを受けている。 マモルという男性と交際していたが、妹の死後は一方的に拒絶するようになる。 布川雪華(ぬのかわゆきか) 麗子の妹。 「ドナドナ」でアルバイトをしていた。 原因不明の難病に侵され、数か月前に亡くなる。 自らの死を覚悟し、その時に麗子の障害を心配しユカリに相談していた。 感想・解説 もし、明日、世界が終わるとしたら 今回のキーアイテムとなるのが玲司の大学で流行っているという本「もし、明日、世界が終わるとしたら。 100の質問」。 これまでの作品にあった「過去は変わらなくても、自分の気持ち一つで未来を変えることは出来る」というほかに、今作では「明日のことはどうなるかは分からない。 自分が(もしくは相手に)不測の事態があるかもしれない。 そうなってからでは遅い。 その中で自分が伝えるべきことは伝えようという」というテーマが込められているようです。 人は必ず幸せになるために生まれてくる 今回のキーアイテムに並行して作品全体のテーマも重くなっています。 4編中3編が亡くなった相手に出会うためタイムスリップする、もしくは自分が亡くなった未来へのタイムスリップで、残る1編もラストの難病の手術を受ける女性のもとへタイムスリップする彼氏という話で「この嘘がばれないうちに」同様、死をテーマにした重い作品が続きます。 中でも全編を通じてのカギとなるのがアルバイトをしながら芸人を目指すという玲司と幼馴染の菜々子の物語。 最初は互いのことを特に意識していないのかなあというような感じだったのですが、他の人達のタイムスリップの話が進むにつれ、菜々子の方にある変化が訪れます。 そしてラストのエピソードで語られる難病、その事実を知り、果たして玲司は何を伝えようとするのでしょうか。 時田ユカリのミラクルぶり そして今作、影で大活躍するのが「喫茶ドナドナ」のマスター、時田ユカリ。 アメリカ人の子供の親を捜すため、一緒に渡米するというところから今作は始まるのですが、他のタイムスリップの話にもしっかりと絡んできます。 弥生の母親の身投げを止めたり、「ポロンドロン」と昔からの付き合いだったり、麗子のために一芝居を打ったり。 性格はおおざっぱで時間移動のルールも玲司に丸投げ。 困っている人を見ると放っておけない。 そんな後先考えないようなユカリですが、すべての行動が結末を見通したような「神がかっている」展開になっていくのです。 そしてキーとなる本「100の質問」にもユカリは絡んでいます。 何が絡んでいるか?それは最後まで読めば分かりますよ。 今回は「フニクリフニクラ」を離れた番外編的な見方もできそうですが、謎はいくつか残されています。 例えば今作で登場した時間移動する席に座る先客=老紳士。 この人の正体は結局明かされませんでしたが果たして誰なのか。 「フニクリフニクラ」や「ドナドナ」、そして時田家がなぜ時間移動の能力を持つようになったのか。 この次のシリーズでぜひとも明らかにしてもらいたいものです。

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[あらすじ]川口俊和「思い出が消えないうちに」を読む[相関図付き]~函館で繰り広げられる4つの奇跡

コーヒーが冷めないうちに あらすじ

『コーヒーが冷めないうちに』について 原作は川口俊和著『コーヒーが冷めないうちに』『この噓がばれないうちに』(サンマーク出版刊)です。 もともとは、著者である川口俊和が脚本家兼演出家として活動していた劇団音速かたつむりのワークショップ用に書かれた戯曲。 舞台を観に来た編集者の勧めにより、2015年に小説として『コーヒーが冷めないうちに』が出版されました。 そして2017年に続編となる『この嘘がばれないうちに』が出版されています。 舞台公演は2013年に第10回杉並演劇祭大賞を受賞。 小説も2017年に本屋大賞にノミネートされるなど、各方面で話題の作品です。 映画は2018年9月21日公開。 主演は人気女優の有村架純さんが務めました。 監督は、テレビドラマ『Nのために』(2014年)で第83回ザテレビジョンドラマアカデミー賞監督賞を受賞した塚原あゆ子 さんです。 塚原監督は、本作が映画監督デビュー作品となります。 脚本も『Nのために』で脚本を書いていた奥寺佐渡子さんが務めています。 2人は他にも、『夜行観覧車』(2013年)『リバース』(2014年)でもタッグを組んでいます。 映画化するにあたり、映画オリジナルのキャラクターが登場したり、キャラクターの設定が少し変わっていたりしているため、原作をすでに読んだという方にも楽しめる作品となっています。 10秒で分かる『コーヒーが冷めないうちに』の簡単なあらすじ 喫茶店「フニクリフニクラ」には、不思議な都市伝説がある。 店内のある席に座ると、過去に戻ることができるという。 しかし、このタイムトラベルにはいくつかのルールがある。 過去に戻れるのは、1杯のコーヒーが冷めるまでの間だけ。 コーヒーが冷めきるまでに飲み干さなければ、現代に戻ってこれなくなってしまうのだ。 しかも、過去に戻って何をしたとしても、現在を変えることはできないというのがルールの1つ。 それでもなお、過去に戻りたいと喫茶店に訪れる人々には、さまざまな想いや事情があった……。 映画ポスターに「4回泣ける」というコピーが入っていますが、それも頷ける心温まる感動映画です。 「過去に戻れる」という都市伝説を半ば疑いながらも、どうしても喧嘩別れした日をやり直したくて喫茶店「フニクリフニクラ」を訪れる。 この喫茶店は、本当に過去に戻れる不思議な喫茶店。 店内のある席に座ると、戻りたい時間に戻ることができる。 しかし、このタイムトラベルにはいくつかのルールがあった。 過去に戻って何をしても、 現実を変えることはできない。 過去に戻って行動できるのは、喫茶店の中だけ。 過去に戻れるのは、1杯のコーヒーが冷めるまでの時間。 コーヒーが冷めきる前に飲み干さなければならない。 過去に戻ることができる席にはいつも謎の女が座っている。 彼女が席を立った時だけ席に座ることができる。 過去に戻っても、喫茶店に訪れたことのない人に会うことはできない。 この全てのルールを知っても、清川二美子は過去に戻る決心をする。 過去に戻れる席にずっと座っている謎の女(石田ゆり子)が席を離れるのを閉店間際まで待ち、やっとの思いで席に座る。 喧嘩別れをしてしまったあの日に、幼馴染が自分を喫茶店に呼び出した本当に理由を知るため。 また、自分が言えなかったことを伝えるために……。 二美子が席に座ると、喫茶店の店員である時田数(有村架純)がコーヒーを淹れてくれる。 コーヒーを淹れる際のお湯の蒸気がふわっと天井まで立ち上り、雫となってしとしとと降ってくる。 そして気がついたら二美子は戻りたかった過去に戻っていた。 閉店が近くなると毎日彼女を迎えに来るのは、彼女の夫であり看護師の房木康徳(松重豊)。 認知症の影響で、房木が夫であることも忘れてしまっている彼女を「看護師」の立場で献身的に介抱していた。 ある日、喫茶店で働く時田数は、認知症の彼女が「夫に渡しそびれた」という手紙らしき封筒を持っていることを知る。 そして数は房木に、奥さんが認知症になる前、その手紙を渡しそびれた日に戻って、彼女から手紙を受け取ったらどうかと提案するのだった。 そんな話をしている時、まるでそれまでの話を聞いていたかのようにいつも幽霊のように座っているあの謎の女が席を立つ。 意を決して、房木は手紙を受け取りに過去へ戻ることにした。 過去に戻ると、かつてのしっかり者の妻の姿があった。 なんてことない夫婦の会話が特別なものに映る。 そして、過去知ることが出来なかった彼女の思いを知ることになるのだった。 亮介は喫茶店に通うにつれ、時田数のことを意識し始める。 小さい頃からお店の手伝いをしていた数には友達がいない。 数が亮介の大学の学祭に来たことをキッカケに2人の距離は縮まり、友達になる。 亮介や亮介のサークル仲間たちとともにカラオケをしたり遊びに行ったりして、数も普通の女の子のように青春の日々を過ごす。 次第に、控えめで喫茶店以外の人とあまり関わりを持ってこなかった数も亮介に心を開いていく。 自由気ままに過ごしている平井だったが、彼女は一つ問題を抱えていた。 たまに自分を探しに来る妹をずっと避け続けていたのだ。 喫茶店の常連だということも妹にはバレていたが、なんとか身を隠してしのいでいた。 なぜこんなに必死になって身を隠していたのかというと、実家の旅館を飛び出して自由に過ごしてきた自分に、残された妹は裏切られた気分で自分を恨んでいるだろうと思ったからだ。 しかしある日、平井は自分が妹から逃げた過去に向き合い、妹の声を真正面から聞こうと決意する。 妹と過去に交わせなかった会話をし、見るのを避けてきた妹の表情を見、平井は現在へ戻り難くなるのだった。 コーヒーが冷めるアラームが響く中、平井は葛藤する。 この不思議なコーヒーは、時田家の女にしか淹れられないという。 数は幼い頃に母からコーヒーの淹れ方を教わり、小さい頃からずっとコーヒーを淹れてきた。 多くの人を過去にタイムトラベルさせてきた数だが、実はそんな彼女自身も変えたい過去、戻りたい過去を持っている。 けれども、過去に戻るため自分のために自分でコーヒーを淹れてみても過去へ戻ることは叶わなかった。 数はどうにもならない過去への葛藤を背負って生きていたのだった。 ある日新谷は、そんな数の過去を知る。 そして、どうにか過去に戻ることができないか考えをめぐらせる。 そして、ある1つの方法を思いつく。 過去に戻ることができる席には、いつも先客がいる。 何時間でも同じ席に座り本を読んでいる謎の女だ。 一体、謎の女の正体は誰なのか?なぜ彼女は、「幽霊」や「呪い」といわれるほど毎日同じ席に座っているのか?数の過去に隠された真実とともに、全ての謎が明かされる。 たった1杯のコーヒーが冷めるまでの間だけ、ほんの束の間のタイムトラベル。 しかし、そこでの再会が過去、現在、未来へと続く再会になる。 今生きていること、誰とどう過ごすのか、何が大切なのかを考えさせられる感動のストーリー。 『コーヒーが冷めないうちに』のキャスト 時田数/有村架純 出典: 主人公であり喫茶店「フニクリフニクラ」で働く女の子、時田数を演じたのは、有村架純さん。 1993年2月13日生まれ、兵庫県出身の女優です。 NHK連続テレビ小説『あまちゃん』(2013年)で小泉今日子演じる主人公の母親の高校生時代を演じて人気に。 また、NHK連続テレビ小説『ひよっこ』(2017年)や映画『ビリギャル』(2015年)などで主演を演じたことでも有名です。 新谷亮介/伊藤健太郎 出典: 喫茶店「フニクリフニクラ」の常連で時田数と親しくなる男の子。 新谷は原作には登場しない映画オリジナルのキャラクターです。 演じたのは、1997年6月30日生まれの俳優、伊藤健太郎さん。 学生時代はバスケットボールに夢中で、漫画『SLUM DUNK』の人気キャラクター、流川楓から名前を取って「流川健太郎」と改名することも検討していたそうです。 清川二美子/波瑠 出典: 過去に戻れるという都市伝説を聞いて喫茶店にやってきた女性を演じたのは、1991年6月17日生まれの女優、波瑠さん。 NHK連続テレビ小説『あさが来た』(2015年)では、主演を務めました。 他にも、テレビドラマ『あなたのことはそれほど』(2017年)などにも出演。 TBSの番組『A-Studio』では一時期、笑福亭鶴瓶のアシスタントも務めていました。 賀田多五郎/林遣都 出典: 清川二美子の幼馴染を演じたのは、1990年12月6日生まれの俳優、林遣都さん。 2005年、中学校の修学旅行中にスカウトされ芸能界に入り、その2年後には映画『バッテリー』(2007年)で主演を務めています。 その他にも、様々な映画やテレビドラマに出演していますが、昨年大ヒットを記録し、今年映画化もしたテレビドラマ『おっさんずラブ』(2018年)に出演していることでも有名です。 房木康徳/松重豊 出典: 認知症の妻をもつ喫茶店「フニクリフニクラ」の常連。 演じたのは、1963年生まれの俳優、松重豊さん。 映画やドラマだけでなく、舞台にも出演する大ベテランですが、主演作品はあまり多くありません。 「名脇役」といわれることが多く、『バイプレイヤーズ 〜もしも6人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら〜』というテレビドラマにも出演しました。 房木の妻/薬師丸ひろ子 出典: 喫茶店「フニクリフニクラ」の常連であり、認知症を患う女性。 演じたのは、1964年6月9日生まれの女優、薬師丸ひろ子さん。 1981年、17歳の時に主演を務めた映画『セーラー服と機関銃』で一躍有名になりました。 歌手としても活動しており、2014年には第65回NHK紅白歌合戦に出場しています。 平井八絵子/吉田羊 出典: 喫茶店「フニクリフニクラ」の常連客。 演じたのは、女優の吉田羊さん。 NHK連続テレビ小説の出演が多く、『瞳』(2008年)や『ゲゲゲの女房』(2010年)、『純と愛』(2012年)に出演しています。 有村架純さんとは、映画『ビリギャル』(2015年)でも共演していました。 謎の女/石田ゆり子 出典: 毎日ずっと同じ席に座り続け、「幽霊」とまでいわれる謎の女。 演じたのは、1969年10月3日生まれの女優、石田ゆり子さん。 映画『北の零年』(2005年)や『解夏』(2004年)に出演。 最近では、大ヒットしたテレビドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(2016年)で新垣結衣さん演じるヒロインの叔母を演じていました。 『コーヒーが冷めないうちに』のみどころ 【その1】レトロな喫茶店「フニクリフニクラ」 出典: 映画の撮影の8割が東宝スタジオに作られた喫茶店「フニクリフニクラ」のセットで行われたそうです。 この喫茶店のレトロな雰囲気がまた映画の温かい空気感にぴったりで、セットだと思いつつも実際に行ってみたくなるような内装です。 壁に飾られているたくさんの写真や絵は、なんとタイムスリップした先の季節感に合わせて春ならピンク、夏なら緑など、変化をつけていたそうです! 映画の構成上、喫茶店でのシーンが多くなるため、喫茶店の内装には特にこだわったとにも記載されています。 コースターや回数券、入り口のマットもオリジナルで制作していたというのだから驚きです。 【その2】映画にぴったりの音楽 映画の主題歌は、YUKIさんの書き下ろし楽曲『トロイメライ』。 「何度でも笑うのよ 何度でも許されていいから」というような歌詞の表現など、映画の内容に寄り添った曲となっています。 YUKIさんはこの曲を書き下ろすにあたり、実際に原作を読み、映画を観た後に完成させたそうです。 出典: そして劇中で流れる楽曲の作曲は、脚本の奥寺さん同様、塚原監督と何度もタッグを組んだ経験のある作曲家、横山克さんがされたそうです。 (横山さんも『夜行観覧車』『Nのために』『リバース』を手がけています。 ) 横山さんが作曲された音楽も本作の作風にぴったりな優しくファンタジックな雰囲気で、本作の世界観や魅力をより濃くしていました。 【その3】共演経験のあるキャストたちの掛け合い 清川二美子を演じた波瑠さんと二美子の幼馴染、五郎を演じた林遣都さんは、2016年に『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』というテレビドラマで共演しています。 二人の息のあった掛け合いは、この共演経験からきているのかもしれません。 また、時田数を演じた有村架純さんと平井八絵子を演じた吉田羊さんも映画『ビリギャル』で親子を演じていました。 平井の数を可愛がる仕草や眼差しも、『ビリギャル』で母親役をしていたことが少なからず影響していた可能性もあります。 共演の経験があるのかはわかりませんが、夫婦を演じていた松重豊さんと薬師丸ひろ子さんも息のあった演技をされていました。 コーヒーにミルクを注ぐちょっとした演技も、言葉の掛け合いや間も絶妙で、長年連れ添った本物の夫婦のようでした。 まとめ タイムトラベルものは時系列が複雑になるため頭を使う作品が多いように思いますが、本作はタイムトラベルのルールや時系列の説明が丁寧に入るので、非常にわかりやすく、スッと頭に入ってくる作品です。 子どもから大人まで楽しめる作品となっています。 人との繋がりを大事に描いた作品なので、家族や恋人など、大切な人と観るのがおすすめです。 観た後は心がほっこりすること間違いなし!.

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