スピード スクワッド。 韓国映画『スピードスクワッド』あらすじネタバレと感想。コンヒョジンら女優陣の活躍は必見

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スピード スクワッド

CONTENTS• 【公開】 2019年公開(韓国映画) 【原題】 Hit-and-Run Squad (뺑반) 【監督】 ハン・ジュニ 【キャスト】 コン・ヒョジン、リュ・ジュンヨル、チョ・ジョンソク、ヨム・ジョンア、チョン・ヘジン、ソン・ソック、キム・キボク、イ・ソンミン 【作品概要】 警察上層部と癒着する元F1レーサーの実業家を追う捜査班の姿を描いた犯罪アクション。 コン・ヒョジン、リュ・ジュンヨル、チョ・ジョンソク等、韓国を代表する豪華キャストが集結。 監督は『コインロッカーの女』のハン・ジュニ。 巨大企業JCモーターズの会長を務めるチョ・ジェチョルは元F1レーサーです。 エキセントリックな性格で知られ、幅広い経営で巨額の富を築いていました。 彼から警察庁長官が巨額の賄賂を受けっとった瞬間を捉えた映像がJCモーターズのコンセプトカー「バスター」のドライブレコーダーに記録されていることを突き止めた警察庁・内部調査課の捜査員は、JCモーターズの理事を任意に取り調べました。 記録を渡せば証人の君を保護すると申し出ますが、理事はなかなか同意しません。 イライラした調査官が、手元のグラスを床に投げつけました。 粉々に割れたガラスの破片を拾った理事はその破片で手首を切り「会長はあんたらの手におえる人ではない」と言って失神します。 内部調査課の課長ユン・ジヒョンは失態をなじられた上、上司に血が出るほど殴られ、内査課は解散を言い渡されました。 内査課のエリート警察官ウン・ションはひき逃げ専門捜査班への移動を言い渡されます。 チームのメンバーは妊婦のウ課長と若い捜査員・ミンジェがいるだけでなんとも頼りなげでした。 ジヒョンが着任して早々、ひき逃げ事件が発生します。 現場には警察無線を盗聴している車の修理屋や、番記者、保険捜査官たちがかけつけていました。 ミンジェは捜査のセオリーを守らず、自身の経験とカンを頼りに動き、ションを驚かせます。 彼が目星をつけたとおり、水産トラックの運転手が自白し事件は解決。 さすがのションもミンジェの洞察力は認めざるを得ません。 ミンジェは3ヶ月前に起こったひき逃げ事件を追っていました。 通報者が突然見間違いだったといい出して捜査が遅れた上に、被害者も不明、破片が1つ残されていただけでしたが、事故が起こったのは間違いありません。 ションは検事のキ・テホと共に、JCモーターズのパーティーへ潜り込みます。 キ検事は、チョ・ジェチョルと同級生でした。 チョ・ジェチョルのポケットに盗聴器をしかけることに成功したションとキ検事は、彼が仲間たちに投資した金を返済するよう乱暴な方法で命じている様子に耳を傾けます。 しかし、ジェチョルは盗聴器に気が付き、ションはワイングラスに入れられた盗聴器を飲まされます。 そこにミンジェが現れます。 彼はションを観て驚いたようでしたが、ションは知らないふりをするように合図を送りました。 ミンジェはチョ・ジェチョルと対峙し、3ヶ月前の事故の通報者がジェチョルの会社から大金を手に入れていたことが判明したことを告げるとチョ・ジェチョルは「サーキット前の道路の事故でお気の毒にと思うよ」と口走りました。 「おや、場所がどこかお話していないのに」とミンジェが言うと、チョ・ジェチョルは動揺した表情を見せました。 ションはミンジェに独断で行動していることを注意しますが、ミンジェはかかってきた電話に「今から行くから検証を頼む」と応えていました。 ミンジェはメカニック自動車工業というところに入っていきました。 先程撮ってきたという車のヘッドライトの写真を見せ、中年の男に照会を頼みました。 現場に残っていた破片と写真のヘッドライトが一致し2つが同じものであることがわかりました。 「マツオカの部品だな。 コンセプトカーだ。 ヘッドライトが一致するならジェチョルの車だ。 でも状況証拠に過ぎない」と語った男は実はミンジェの父親であることがわかります。 その日は、近くに住む保険調査官たちやウ課長が尋ねてきて、にぎやかな夜になりました。 ションは、救急隊員のヨジュンからミンジェがかつては暴走族でならしたワルだったこと、事故を起こして警官に怪我をさせて捕まったことを知ります。 その警官が今の父親で、彼は更生したミンジェを養子縁組し、家族として迎えたのだといいます。 その頃、ジェチョルのところにやってきた警察庁長官は「なぜ私の映像を残しておいた」とジェチョルを殴って問いただしました。 ジェチョルは長官をにらみつけると「文句を言う前に仕事をしろ」と応えました。 ミンジェはJCモーターズの理事チェ・ギョンジュンを取り調べ、様々な嫌疑で逮捕できると脅した上、ジェチョルがバスターに乗って、公道に出て猛スピードで飛ばした結果、交差点で乗用車と衝突したという証言を引き出します。 また、ジェチョルが主催するレースにそのバスターに乗って現れることも聞き出しました。 ションはユン・ジヒョンにその情報を流していました。 ションは単にひき逃げ捜査班に降格されたのではなく、バスターのありかを探し、ドライブレコーダーの映像を手に入れるためにユン・ジヒョンの命令で潜入していたのです。 ユン・ジヒョンは事故の映像を情報課から手に入れ独占し、ジェチョルがひき逃げをしていたことを知っていたのでした。 ションは、キ検事をレーシングカーに乗せ、レースに参加し、その間にバスターのドライブレコーダーを手に入れようと計画を建てました。 一方、ミンジェたちも動こうとしていましたが、捜査権が本庁に移ったことを知らされます。 それでもミンジェは現場に向かいました。 しかしトンネルを通りかかった男を検問しようとして首を絞められ気絶してしまいます。 同時刻、ミンジェの父はヨジュンが運転する救急車のエンジンの調子が悪いと聞かされ、修理のために家を出ていきました。 意識を回復したミンジェはタクシーに乗って、現場に向かいます。 その頃、ジェチョルがバスターに乗ってレース場に到着。 キ検事が運転する車とジェチョルの車がレースを繰り広げている間にションはバスターを奪うことに成功します。 しかし、ユン・ジヒョンと元内部捜査課のメンバーは組織規則違反で逮捕されてしまいます。 キ検事の乗ったレースカーは転倒し、ひっくり返ったキ検事を見下ろしてジェチョルは「みえみえなんだよ。 ギアチェンジが素人だ」とあざけりますが、狙いがバスターであることに気が付き、あわてて車に乗り込みました。 ジェチョルは猛スピードをあげ、バスターを追いますが、彼の前に突然救急車が現れます。 ジェチョルの車は救急車と衝突し、救急車は横転。 進路を妨害されたことに腹を立てたジェチョルは、もう一度車を救急車に激突させます。 その救急車にはミンジェの父とヨジュンが乗っていました。 事故に気がついたションは、ヨジュンを助け出しますが、ミンジェの父は車の中から抜け出せません。 その時、バスターが通るのを見てあとを追ってきたミンジェの乗ったタクシーが通りかかりました。 ミンジェは救急車から火が出ていて、中に父が乗っているのに気が付きます。 タクシーを降りて、叫びながら駆け寄ると、目の前で救急車が爆発し、車が燃え上がりました。 成す術もなく、呆然と佇むミンジェ。 ジェチョルの部下たちが到着し、ジェチョルを連れて現場を離れようとしますが、ミンジェは警護員を一人ずつ倒し、ジェチョルに近づいていきます。 ジェチョルは車を発車させますが、ミンジェは走る車に向かっていきフロントグラスに飛び蹴りをくらわせました。 窓を粉砕しジェチョルを引き出し首を絞めるミンジェ。 そのまま絞め続ければジェチョルは確実に死ぬでしょう。 その時、銃声が響きました。 ションが放った警告の一発でした。 ジェチョルは逮捕されます。 ションとユン・ジヒョンは警察庁の懲戒委員会に呼ばれていました。 無許可の作戦を実施したということで本来なら懲戒を逃れられないが、今回は特別な場合なので、証人として出席してもらうと2人は委員から告げられます。 本当の懲戒の対象は警視庁長官でした。 ドライブレコーダーの映像が証拠となって、長官は贈収賄と職権乱用の罪で懲戒されます。 代わりに長官の座についたのは、ユン・ジヒョンでした。 ションは本庁に戻ることとなりましたが、ミンジェの父を死なせた責任を感じていました。 そんな矢先、ジェチョルがひき逃げの証拠がないと釈放されてしまいます。 しかも彼は治療を受けるため、出国してアメリカの病院に入院するというのです。 実はユン・ジヒョンは、ジェチョルと取引をし、彼を無罪釈放するかわりに、彼がこれまで賄賂を送ってきた政治家や著名人のリストを渡せと要求していたのです。 彼女は交通事故現場を映した監視カメラの映像を編集して、現場にいたジェチョルの姿を消し隠蔽していました。 ションはキ検事からその証拠を渡されて事実を知り、ユン・ジヒョンが長官の座を手に入れたいがために自分も利用されていたことに気がつくのでした。 ションはミンジェの家を訪ねていきました。 彼は留守でしたが、家の壁に、捜査の書き込みがなされていました。 地図での検証で、ひき逃げ被害車両は貯水池に向かったのではないかと彼は予想していました。 ションが貯水池を訪ねると、そこにミンジェが佇んでいました。 被害車両を沈めようとしたが、浮力があり、沈めきれず、車で押し込んだに違いないと彼は予測していました。 「ここに沈んでいるが何もできない」と彼は呟きます。 ションとミンジェは2人で力を合わせ、ジェチョルを捕まえることを誓いあいます。 ミンジェが家に戻ると、ジェチョルが来て座っていました。 ソ・ミンジェは警官だが、キム・ミンジェのときのお前は自分よりもずっと悪党だったとジェチョルはミンジェを挑発します。 そうだ、俺は悪党だった。 だが改心したとミンジェは言うと「今度会うときは令状を持っているだろう」と続けました。 ジェチョルは「今度会うときはお前は死ぬだろう」と言い残し、立ち去りました。 本庁の警察が、ジェチョルを車に乗せ、空港に送り届けようとしていました。 しかし、ジェチョルは空港には自分の車で行くと言い、警察を振り切って出ていきます。 キ検事はションからの連絡を受け、貯水池の引き上げ作業をする決断をしていました。 被害車両があがれば、令状が取れるはずです。 ミンジェとションが乗った車はジェチョルを追跡しますが、公道を走るジェチョルは次々と事故を起こしながら猛スピードで逃走を図ります。 これ以上被害を出さないよう、ミンジェは車を止めざるを得ませんでした。 ウ課長は交通課を指揮し、ジェチョルを空港には行かせず、郊外、サーキットに行くよう仕向けるため、サーキットに通じる道路以外のすべての道路を閉鎖するよう支持します。 ウ課長は、警察無線を普段傍受しているみなさん、と呼びかけて協力を要請。 警察の数の足りないところは彼らの力を借りることになりました。 作戦は開始され、ジェチョルは道行く道をふさがれていきます。 その間、ウ課長の誘導のもと、ミンジェは車を走らせ、ジェチョルを追っていました。 ユン・ジヒョンは交通課の動きを阻止しようと狙撃者を乗せたヘリコプターを発動。 一方、サーキットへと続くトンネルの出口で、ションは銃を持って待ち構えていました。 激しい雨が降り出していました。 トンネルを抜けてやってきたジェチョルのタイヤに銃を発射。 命中し、ジェチョルの車はふらつき始めます。 ジェチョルの車に追いついたミンジェは体当たりし、2つの車はサーキットへと落下していきました。 よろよろと自動車から這い出した2人が向かい合っていると、ミンジェの携帯がなりました。 「令状が出た」とミンジェはいい、電話に出るとキ検事が力のない声ですまないとつぶやくのが聞こえました。 JCモーターズの理事チェ・ギョンジュンが先手を打って、自分がひき逃げをしたと自首してきたのです。 してやったりと笑い出すジェチョル。 そこにヘリコプターが現れ、ミンジェを狙撃してきました。 その瞬間、ミンジェにションが飛びつき、弾はションの腰の部分を貫通。 ヘリコプターは視界不良のため離れていきました。 ジェチョルは逃げ出し、サーキット内の車に乗り込もうとしますが、ミンジェはションが落とした銃を拾い、ジェチョルを追い詰めます。 「俺はキム・ミンジェだ」と言って。 しかしジェチョルは近場にあった工具でミンジェの腹を刺しました。 しかし気がつくと、彼には手錠が懸けられていました。 「ひき逃げの容疑と公務執行妨害で逮捕する」と告げるミンジェに「正当防衛だ」とジェチョルは主張しますが、ミンジェは言うのでした。 「目に見えているものだけが真実なんだろう?」と。 その場にはユン・ジヒョンやウ課長など警察内の敵味方が混じって彼らを取り囲んでいました。 テレビでは被害車両が貯水池から引き上げられている映像が流れ、ジェチョルの有罪判決が下ったことを報道していました。 ウ課長は昇進しましたが、ミンジェは昇進を拒み、田舎に身を落ち着けていました。 ションは彼のもとを訪ねていきました。 新たなひき逃げ事件が起こり、ミンジェの力が必要だというション。 ミンジェは振り返りざまに言うのでした。 ひき逃げを専門とした捜査班を主役に据えるという設定がまずユニークです。 交通課の警官を主役にした作品は過去にもありましたが、ひき逃げ専門というのは珍しいのではないでしょうか。 本作に限らず、 韓国映画の題材にはしばしば感心させられます。 韓国の作り手たちは、様々な事象に目を凝らし、これは映画にできるのではないか、これを映画にしたら面白いのではないかと試行錯誤しながら、 オリジナリティのあるものを探して常にアンテナを張っているのではないでしょうか。 韓国映画の勢いはこういうところにも原因があるに違いありません。 さて、『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』に話を戻すと、車のスピード感や、 レースの迫真さが巧みに表現される中、浮かび上がってくるのはキャラクターの強烈な個性です。 リュ・ジュンヨル扮するミンジェは、登場してしばらくは、まるでシャーロック・ホームズのような捜査方法で、ひょうひょうとした魅力を発揮していますが、実は元暴走族で麻薬をさばいていたほどのワルだったという過去が明かされます。 そんな彼が絶対的な悪人であるチョ・ジョンソク扮するJCモータースの会長・ジェチョルと対峙することで、 悪と善の間で激しく心を揺さぶられる様がハン・ジュニ監督の圧倒的な描写によって表現されていきます。 ハン・ジュニ監督の2015年の監督・脚本作品『コインロッカーの女』のテーマにも共通する部分です。 彼らは同じ高校の出身で、ソン・ソック扮するキ検事や、JCモーターズに集められジェチョルに恫喝されるエリート集団たちは皆、ジェチョルの同級生という設定です。 それと平行して警察内部の勢力争いが加わるのですが、ここで 注目すべきなのは女優陣の活躍です。 これまでなら、長官の贈収賄を突きとめようとする課長も、コン・ヒョジン扮する捜査官も、男性俳優が演じていたでしょう。 韓国映画では男だけの世界を描いたものが人気を集め、女優陣に出番がないという傾向が強かったのですが、ここにきて、随分、様相が変化してきているようです。 ユン・ジヒョン課長に扮した ヨム・ジュンアは、今日のそうした女優の存在感を発揮している代表的な役者で、先ごろ日本でも公開されたばかりの『完璧な他人』の孤独な主婦とはうって変わったクールな警官を演じており、振り幅の広さを見せつけています。 ウ課長を演じたチョン・ヘジンは『名もなき男たちの輪舞』では、暴力団の摘発に執着する非情なチーフを演じていましたが、ここでは交通課をしきる恰幅のいい上司を小気味よく楽しそうに演じています。 また、コン・ヒョジン扮する警官とソン・ソッキュ扮する検事の関係も、深い恋愛関係にあるように見えて、若干ソン・ソッキュの方が片思い気味で、振り回され傷ついている姿が印象的でした。 ミンジェの父親として登場するイ・ソンミンは、人情に厚く、人望のある威勢のいいキャラクターを演じられるのはこの人しかいないと断言できるほど、最適の配役といえるでしょう。 10年前の2人の出会いのシーンにおけるリュ・ジュンヨルとイ・ソンミンが、まさに10年前というのにふさわしい若々しい姿を見せているのには驚かされます。 なんというリアリティ。 恐れ入りました韓国映画とひれ伏せずにはいられません。 ジェチョルを演じたチョ・ジョンソクは災害サバイバルムービーとして大ヒットした『EXIT』の、体力しか自慢できないダメ男を演じた俳優と同じ人とは思えないぐらいに、個性的な悪役を憎憎しく演じています。 重量あるレーシングカーのスピード感、重圧感もド迫力で表現されていて、本物のレースを味わっているような気分になるのは勿論のこと、 序盤のひき逃げトラックを取り押さえるシーンも忘れてはなりません。 パトカーが何台もトラックを追い、取り囲み、ストップさせるのですが、さらにトラックは抵抗し、後ろのパトカーにぶつけ、挙げ句に運転手は窓から脱出して反対車線に飛び出します。 この逮捕劇は 実際の逮捕映像を見ているかのような気分にさせてくれるほどのリアルさです。 これをきっちりやっているからこそ、 ひき逃げ捜査班の存在もキャラクターの存在も説得力のある魅力的なものになっているのです。 アクション場面も頻繁に登場しますが、武術監督は、『新感染 ファイナル・エクスプレス』、『神と共に 第二章:因と縁』を手がけたホ・ミョンヘンが担当しています。 エンディングの途中で、続編があるかのようなエピソードが綴られますが、ここに登場してくるのが『コインロッカーの女』のキム・ゴウンです。 果たして本当に続編が作られるのかは定かではありませんが、できることなら『コインロッカーの女』つながりで、韓国を代表する女優の一人であるキム・ヘスにも登場してもらえないだろうかと夢が広がります。

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スピード スクワッド

本作は、制御不能のスピード狂である実業家を追う、ひき逃げ専門捜査班の活躍を描いた犯罪アクション映画元F1レーサーのチョン・ジェチョルが会長を務める巨大企業JCモータース。 本庁内部調査課のシヨンは、ジェチョルと警察庁長官との収賄事件を捜査していた。 しかし、長官の圧力により、シヨンは捜査半ばで交通課のひき逃げ専門捜査班に異動させられてしまう。 チームのメンバーは、シヨンと妊婦のウ係長、そして頼り無い巡査のミンジェだけで、捜査マニュアルも無い部署だった。 しかし、ミンジェの事件に関する洞察力だけは認めざるを得ないものがあった。 そんな中、シヨンは3ヶ月前に起きた未解決ひき逃げ事件の容疑者がジェチョルだと知る。 1実力派俳優リュ・ジュンヨル、そして、韓国初のF1レーサー出身の実業家であり、制御不能なスピード狂のジェチョルを『EXIT』の チョ・ジョンソクが熱演。 3人が白熱した演技合戦を繰り広げる。 さらに、『完璧な他人』のヨム・ジョンア、『名もなき野良犬の輪舞』のチョン・ヘジン、『工作 黒金星と呼ばれた男』のイ・ソンミン等、主演級のキャストが揃う。 また本作で アイドルグループSHINeeのキム・キボム(KEY)が映画デビューを果たした。 監督は、『コインロッカーの女』で百想芸術大賞・新人監督賞を受賞したハン・ジュ二が出演。 10月13日(日)よりシネマート新宿・心斎橋にてポストカードセット付き特別鑑賞券が発売開始。 映画『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』が12月13日(金)よりシネマート新宿・心斎橋他全国順次ロードショー。 <STORY> 制御不能のスピード狂を追え!!韓国映画史上最大最速の追撃戦が始まる!! 元F1レーサーのチョン・ジェチョルが会長を務める巨大企業JCモータース。 本庁内部調査課のシヨンは、ジェチョルと警察庁長官との収賄事件を捜査していた。 しかし、長官の圧力により、シヨンは捜査半ばで交通課のひき逃げ専門捜査班に異動させられてしまう。 チームのメンバーは、シヨンと妊婦のウ係長、そして頼り無い巡査のミンジェだけで、捜査マニュアルも無い吹き溜まりのような部署だった。 しかし、ミンジェの事件に関する洞察力だけは認めざるを得ないものがあった。 そんな中、シヨンは3ヶ月前に起きた未解決ひき逃げ事件の容疑者がジェチョルだと知る。

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韓国映画『スピードスクワッド』あらすじネタバレと感想。コンヒョジンら女優陣の活躍は必見

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CONTENTS• 【公開】 2019年公開(韓国映画) 【原題】 Hit-and-Run Squad (뺑반) 【監督】 ハン・ジュニ 【キャスト】 コン・ヒョジン、リュ・ジュンヨル、チョ・ジョンソク、ヨム・ジョンア、チョン・ヘジン、ソン・ソック、キム・キボク、イ・ソンミン 【作品概要】 警察上層部と癒着する元F1レーサーの実業家を追う捜査班の姿を描いた犯罪アクション。 コン・ヒョジン、リュ・ジュンヨル、チョ・ジョンソク等、韓国を代表する豪華キャストが集結。 監督は『コインロッカーの女』のハン・ジュニ。 巨大企業JCモーターズの会長を務めるチョ・ジェチョルは元F1レーサーです。 エキセントリックな性格で知られ、幅広い経営で巨額の富を築いていました。 彼から警察庁長官が巨額の賄賂を受けっとった瞬間を捉えた映像がJCモーターズのコンセプトカー「バスター」のドライブレコーダーに記録されていることを突き止めた警察庁・内部調査課の捜査員は、JCモーターズの理事を任意に取り調べました。 記録を渡せば証人の君を保護すると申し出ますが、理事はなかなか同意しません。 イライラした調査官が、手元のグラスを床に投げつけました。 粉々に割れたガラスの破片を拾った理事はその破片で手首を切り「会長はあんたらの手におえる人ではない」と言って失神します。 内部調査課の課長ユン・ジヒョンは失態をなじられた上、上司に血が出るほど殴られ、内査課は解散を言い渡されました。 内査課のエリート警察官ウン・ションはひき逃げ専門捜査班への移動を言い渡されます。 チームのメンバーは妊婦のウ課長と若い捜査員・ミンジェがいるだけでなんとも頼りなげでした。 ジヒョンが着任して早々、ひき逃げ事件が発生します。 現場には警察無線を盗聴している車の修理屋や、番記者、保険捜査官たちがかけつけていました。 ミンジェは捜査のセオリーを守らず、自身の経験とカンを頼りに動き、ションを驚かせます。 彼が目星をつけたとおり、水産トラックの運転手が自白し事件は解決。 さすがのションもミンジェの洞察力は認めざるを得ません。 ミンジェは3ヶ月前に起こったひき逃げ事件を追っていました。 通報者が突然見間違いだったといい出して捜査が遅れた上に、被害者も不明、破片が1つ残されていただけでしたが、事故が起こったのは間違いありません。 ションは検事のキ・テホと共に、JCモーターズのパーティーへ潜り込みます。 キ検事は、チョ・ジェチョルと同級生でした。 チョ・ジェチョルのポケットに盗聴器をしかけることに成功したションとキ検事は、彼が仲間たちに投資した金を返済するよう乱暴な方法で命じている様子に耳を傾けます。 しかし、ジェチョルは盗聴器に気が付き、ションはワイングラスに入れられた盗聴器を飲まされます。 そこにミンジェが現れます。 彼はションを観て驚いたようでしたが、ションは知らないふりをするように合図を送りました。 ミンジェはチョ・ジェチョルと対峙し、3ヶ月前の事故の通報者がジェチョルの会社から大金を手に入れていたことが判明したことを告げるとチョ・ジェチョルは「サーキット前の道路の事故でお気の毒にと思うよ」と口走りました。 「おや、場所がどこかお話していないのに」とミンジェが言うと、チョ・ジェチョルは動揺した表情を見せました。 ションはミンジェに独断で行動していることを注意しますが、ミンジェはかかってきた電話に「今から行くから検証を頼む」と応えていました。 ミンジェはメカニック自動車工業というところに入っていきました。 先程撮ってきたという車のヘッドライトの写真を見せ、中年の男に照会を頼みました。 現場に残っていた破片と写真のヘッドライトが一致し2つが同じものであることがわかりました。 「マツオカの部品だな。 コンセプトカーだ。 ヘッドライトが一致するならジェチョルの車だ。 でも状況証拠に過ぎない」と語った男は実はミンジェの父親であることがわかります。 その日は、近くに住む保険調査官たちやウ課長が尋ねてきて、にぎやかな夜になりました。 ションは、救急隊員のヨジュンからミンジェがかつては暴走族でならしたワルだったこと、事故を起こして警官に怪我をさせて捕まったことを知ります。 その警官が今の父親で、彼は更生したミンジェを養子縁組し、家族として迎えたのだといいます。 その頃、ジェチョルのところにやってきた警察庁長官は「なぜ私の映像を残しておいた」とジェチョルを殴って問いただしました。 ジェチョルは長官をにらみつけると「文句を言う前に仕事をしろ」と応えました。 ミンジェはJCモーターズの理事チェ・ギョンジュンを取り調べ、様々な嫌疑で逮捕できると脅した上、ジェチョルがバスターに乗って、公道に出て猛スピードで飛ばした結果、交差点で乗用車と衝突したという証言を引き出します。 また、ジェチョルが主催するレースにそのバスターに乗って現れることも聞き出しました。 ションはユン・ジヒョンにその情報を流していました。 ションは単にひき逃げ捜査班に降格されたのではなく、バスターのありかを探し、ドライブレコーダーの映像を手に入れるためにユン・ジヒョンの命令で潜入していたのです。 ユン・ジヒョンは事故の映像を情報課から手に入れ独占し、ジェチョルがひき逃げをしていたことを知っていたのでした。 ションは、キ検事をレーシングカーに乗せ、レースに参加し、その間にバスターのドライブレコーダーを手に入れようと計画を建てました。 一方、ミンジェたちも動こうとしていましたが、捜査権が本庁に移ったことを知らされます。 それでもミンジェは現場に向かいました。 しかしトンネルを通りかかった男を検問しようとして首を絞められ気絶してしまいます。 同時刻、ミンジェの父はヨジュンが運転する救急車のエンジンの調子が悪いと聞かされ、修理のために家を出ていきました。 意識を回復したミンジェはタクシーに乗って、現場に向かいます。 その頃、ジェチョルがバスターに乗ってレース場に到着。 キ検事が運転する車とジェチョルの車がレースを繰り広げている間にションはバスターを奪うことに成功します。 しかし、ユン・ジヒョンと元内部捜査課のメンバーは組織規則違反で逮捕されてしまいます。 キ検事の乗ったレースカーは転倒し、ひっくり返ったキ検事を見下ろしてジェチョルは「みえみえなんだよ。 ギアチェンジが素人だ」とあざけりますが、狙いがバスターであることに気が付き、あわてて車に乗り込みました。 ジェチョルは猛スピードをあげ、バスターを追いますが、彼の前に突然救急車が現れます。 ジェチョルの車は救急車と衝突し、救急車は横転。 進路を妨害されたことに腹を立てたジェチョルは、もう一度車を救急車に激突させます。 その救急車にはミンジェの父とヨジュンが乗っていました。 事故に気がついたションは、ヨジュンを助け出しますが、ミンジェの父は車の中から抜け出せません。 その時、バスターが通るのを見てあとを追ってきたミンジェの乗ったタクシーが通りかかりました。 ミンジェは救急車から火が出ていて、中に父が乗っているのに気が付きます。 タクシーを降りて、叫びながら駆け寄ると、目の前で救急車が爆発し、車が燃え上がりました。 成す術もなく、呆然と佇むミンジェ。 ジェチョルの部下たちが到着し、ジェチョルを連れて現場を離れようとしますが、ミンジェは警護員を一人ずつ倒し、ジェチョルに近づいていきます。 ジェチョルは車を発車させますが、ミンジェは走る車に向かっていきフロントグラスに飛び蹴りをくらわせました。 窓を粉砕しジェチョルを引き出し首を絞めるミンジェ。 そのまま絞め続ければジェチョルは確実に死ぬでしょう。 その時、銃声が響きました。 ションが放った警告の一発でした。 ジェチョルは逮捕されます。 ションとユン・ジヒョンは警察庁の懲戒委員会に呼ばれていました。 無許可の作戦を実施したということで本来なら懲戒を逃れられないが、今回は特別な場合なので、証人として出席してもらうと2人は委員から告げられます。 本当の懲戒の対象は警視庁長官でした。 ドライブレコーダーの映像が証拠となって、長官は贈収賄と職権乱用の罪で懲戒されます。 代わりに長官の座についたのは、ユン・ジヒョンでした。 ションは本庁に戻ることとなりましたが、ミンジェの父を死なせた責任を感じていました。 そんな矢先、ジェチョルがひき逃げの証拠がないと釈放されてしまいます。 しかも彼は治療を受けるため、出国してアメリカの病院に入院するというのです。 実はユン・ジヒョンは、ジェチョルと取引をし、彼を無罪釈放するかわりに、彼がこれまで賄賂を送ってきた政治家や著名人のリストを渡せと要求していたのです。 彼女は交通事故現場を映した監視カメラの映像を編集して、現場にいたジェチョルの姿を消し隠蔽していました。 ションはキ検事からその証拠を渡されて事実を知り、ユン・ジヒョンが長官の座を手に入れたいがために自分も利用されていたことに気がつくのでした。 ションはミンジェの家を訪ねていきました。 彼は留守でしたが、家の壁に、捜査の書き込みがなされていました。 地図での検証で、ひき逃げ被害車両は貯水池に向かったのではないかと彼は予想していました。 ションが貯水池を訪ねると、そこにミンジェが佇んでいました。 被害車両を沈めようとしたが、浮力があり、沈めきれず、車で押し込んだに違いないと彼は予測していました。 「ここに沈んでいるが何もできない」と彼は呟きます。 ションとミンジェは2人で力を合わせ、ジェチョルを捕まえることを誓いあいます。 ミンジェが家に戻ると、ジェチョルが来て座っていました。 ソ・ミンジェは警官だが、キム・ミンジェのときのお前は自分よりもずっと悪党だったとジェチョルはミンジェを挑発します。 そうだ、俺は悪党だった。 だが改心したとミンジェは言うと「今度会うときは令状を持っているだろう」と続けました。 ジェチョルは「今度会うときはお前は死ぬだろう」と言い残し、立ち去りました。 本庁の警察が、ジェチョルを車に乗せ、空港に送り届けようとしていました。 しかし、ジェチョルは空港には自分の車で行くと言い、警察を振り切って出ていきます。 キ検事はションからの連絡を受け、貯水池の引き上げ作業をする決断をしていました。 被害車両があがれば、令状が取れるはずです。 ミンジェとションが乗った車はジェチョルを追跡しますが、公道を走るジェチョルは次々と事故を起こしながら猛スピードで逃走を図ります。 これ以上被害を出さないよう、ミンジェは車を止めざるを得ませんでした。 ウ課長は交通課を指揮し、ジェチョルを空港には行かせず、郊外、サーキットに行くよう仕向けるため、サーキットに通じる道路以外のすべての道路を閉鎖するよう支持します。 ウ課長は、警察無線を普段傍受しているみなさん、と呼びかけて協力を要請。 警察の数の足りないところは彼らの力を借りることになりました。 作戦は開始され、ジェチョルは道行く道をふさがれていきます。 その間、ウ課長の誘導のもと、ミンジェは車を走らせ、ジェチョルを追っていました。 ユン・ジヒョンは交通課の動きを阻止しようと狙撃者を乗せたヘリコプターを発動。 一方、サーキットへと続くトンネルの出口で、ションは銃を持って待ち構えていました。 激しい雨が降り出していました。 トンネルを抜けてやってきたジェチョルのタイヤに銃を発射。 命中し、ジェチョルの車はふらつき始めます。 ジェチョルの車に追いついたミンジェは体当たりし、2つの車はサーキットへと落下していきました。 よろよろと自動車から這い出した2人が向かい合っていると、ミンジェの携帯がなりました。 「令状が出た」とミンジェはいい、電話に出るとキ検事が力のない声ですまないとつぶやくのが聞こえました。 JCモーターズの理事チェ・ギョンジュンが先手を打って、自分がひき逃げをしたと自首してきたのです。 してやったりと笑い出すジェチョル。 そこにヘリコプターが現れ、ミンジェを狙撃してきました。 その瞬間、ミンジェにションが飛びつき、弾はションの腰の部分を貫通。 ヘリコプターは視界不良のため離れていきました。 ジェチョルは逃げ出し、サーキット内の車に乗り込もうとしますが、ミンジェはションが落とした銃を拾い、ジェチョルを追い詰めます。 「俺はキム・ミンジェだ」と言って。 しかしジェチョルは近場にあった工具でミンジェの腹を刺しました。 しかし気がつくと、彼には手錠が懸けられていました。 「ひき逃げの容疑と公務執行妨害で逮捕する」と告げるミンジェに「正当防衛だ」とジェチョルは主張しますが、ミンジェは言うのでした。 「目に見えているものだけが真実なんだろう?」と。 その場にはユン・ジヒョンやウ課長など警察内の敵味方が混じって彼らを取り囲んでいました。 テレビでは被害車両が貯水池から引き上げられている映像が流れ、ジェチョルの有罪判決が下ったことを報道していました。 ウ課長は昇進しましたが、ミンジェは昇進を拒み、田舎に身を落ち着けていました。 ションは彼のもとを訪ねていきました。 新たなひき逃げ事件が起こり、ミンジェの力が必要だというション。 ミンジェは振り返りざまに言うのでした。 ひき逃げを専門とした捜査班を主役に据えるという設定がまずユニークです。 交通課の警官を主役にした作品は過去にもありましたが、ひき逃げ専門というのは珍しいのではないでしょうか。 本作に限らず、 韓国映画の題材にはしばしば感心させられます。 韓国の作り手たちは、様々な事象に目を凝らし、これは映画にできるのではないか、これを映画にしたら面白いのではないかと試行錯誤しながら、 オリジナリティのあるものを探して常にアンテナを張っているのではないでしょうか。 韓国映画の勢いはこういうところにも原因があるに違いありません。 さて、『スピード・スクワッド ひき逃げ専門捜査班』に話を戻すと、車のスピード感や、 レースの迫真さが巧みに表現される中、浮かび上がってくるのはキャラクターの強烈な個性です。 リュ・ジュンヨル扮するミンジェは、登場してしばらくは、まるでシャーロック・ホームズのような捜査方法で、ひょうひょうとした魅力を発揮していますが、実は元暴走族で麻薬をさばいていたほどのワルだったという過去が明かされます。 そんな彼が絶対的な悪人であるチョ・ジョンソク扮するJCモータースの会長・ジェチョルと対峙することで、 悪と善の間で激しく心を揺さぶられる様がハン・ジュニ監督の圧倒的な描写によって表現されていきます。 ハン・ジュニ監督の2015年の監督・脚本作品『コインロッカーの女』のテーマにも共通する部分です。 彼らは同じ高校の出身で、ソン・ソック扮するキ検事や、JCモーターズに集められジェチョルに恫喝されるエリート集団たちは皆、ジェチョルの同級生という設定です。 それと平行して警察内部の勢力争いが加わるのですが、ここで 注目すべきなのは女優陣の活躍です。 これまでなら、長官の贈収賄を突きとめようとする課長も、コン・ヒョジン扮する捜査官も、男性俳優が演じていたでしょう。 韓国映画では男だけの世界を描いたものが人気を集め、女優陣に出番がないという傾向が強かったのですが、ここにきて、随分、様相が変化してきているようです。 ユン・ジヒョン課長に扮した ヨム・ジュンアは、今日のそうした女優の存在感を発揮している代表的な役者で、先ごろ日本でも公開されたばかりの『完璧な他人』の孤独な主婦とはうって変わったクールな警官を演じており、振り幅の広さを見せつけています。 ウ課長を演じたチョン・ヘジンは『名もなき男たちの輪舞』では、暴力団の摘発に執着する非情なチーフを演じていましたが、ここでは交通課をしきる恰幅のいい上司を小気味よく楽しそうに演じています。 また、コン・ヒョジン扮する警官とソン・ソッキュ扮する検事の関係も、深い恋愛関係にあるように見えて、若干ソン・ソッキュの方が片思い気味で、振り回され傷ついている姿が印象的でした。 ミンジェの父親として登場するイ・ソンミンは、人情に厚く、人望のある威勢のいいキャラクターを演じられるのはこの人しかいないと断言できるほど、最適の配役といえるでしょう。 10年前の2人の出会いのシーンにおけるリュ・ジュンヨルとイ・ソンミンが、まさに10年前というのにふさわしい若々しい姿を見せているのには驚かされます。 なんというリアリティ。 恐れ入りました韓国映画とひれ伏せずにはいられません。 ジェチョルを演じたチョ・ジョンソクは災害サバイバルムービーとして大ヒットした『EXIT』の、体力しか自慢できないダメ男を演じた俳優と同じ人とは思えないぐらいに、個性的な悪役を憎憎しく演じています。 重量あるレーシングカーのスピード感、重圧感もド迫力で表現されていて、本物のレースを味わっているような気分になるのは勿論のこと、 序盤のひき逃げトラックを取り押さえるシーンも忘れてはなりません。 パトカーが何台もトラックを追い、取り囲み、ストップさせるのですが、さらにトラックは抵抗し、後ろのパトカーにぶつけ、挙げ句に運転手は窓から脱出して反対車線に飛び出します。 この逮捕劇は 実際の逮捕映像を見ているかのような気分にさせてくれるほどのリアルさです。 これをきっちりやっているからこそ、 ひき逃げ捜査班の存在もキャラクターの存在も説得力のある魅力的なものになっているのです。 アクション場面も頻繁に登場しますが、武術監督は、『新感染 ファイナル・エクスプレス』、『神と共に 第二章:因と縁』を手がけたホ・ミョンヘンが担当しています。 エンディングの途中で、続編があるかのようなエピソードが綴られますが、ここに登場してくるのが『コインロッカーの女』のキム・ゴウンです。 果たして本当に続編が作られるのかは定かではありませんが、できることなら『コインロッカーの女』つながりで、韓国を代表する女優の一人であるキム・ヘスにも登場してもらえないだろうかと夢が広がります。

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