オカヤドカリの飼育方法について、なるべく簡単で手間とお金をかけない方法を、実体験に基づいて紹介していきます。 あまり激しい動きをしないオカヤドカリですが、飼い始めると意外なほどいろいろな行動をしてくれます。 楽しく育てていきましょう。 オカヤドカリの飼育を始めるにあたって もし、今、何の準備もなくオカヤドカリを手に入れてしまったとしても慌てないで下さい。 多くの場合、 脱走されない容器さえあれば他の飼育用品や環境は後から整えても間に合います。 私も、普通のヤドカリを頼んだら間違ってオカヤドカリを送ってこられたことから、最初は何の準備もなく間に合わせの空きビンで飼育し始めました。 突然の来訪に慌て、初日に1匹に脱走されて1か月以上も行方不明になるなど、試行錯誤しながら飼育を始めて7年経過しています。 この間に調べてわかったことは、色々なサイトやYouTubeの動画などで言われている飼育方法を参考にしても、まったく当てはまらない事が多くあるという事です。 オカヤドカリの飼育は簡単と紹介されていることが多いのですが、冬場の温度管理や脱皮の際などには、知らないと死なせてしまう気を付けるべきことなどもあります。 このサイトではそういった経験も踏まえて、考えながら続けている飼育方法を紹介しています。 飼育方法の一例として参考にしていただけたらと思います。 オカヤドカリの寿命 これは色々なことが言われていますがオカヤドカリの寿命は、数十年もあるようです。 多少大きなオカヤドカリを購入しても、うまく飼育すれば10年以は飼育できるでしょう。 オカヤドカリの飼育に必要な飼育用品 通常の飼育で最低限揃えたいものは、• 飼育する容器• 底砂・床材• 餌(とりあえず人間の食べ残しでも可)• 餌や水を入れる容器(適当な物があれば特に購入の必要はなし)• 貝殻(オカヤドカリが成長した時の替えの貝殻)• それぞれについて、詳しくはこれから紹介していきます。 オカヤドカリの飼育容器の選び方 飼育開始時にとりあえず最低限準備する物は、脱走できない容器のみで、そのほかに必要な物は通常の状態であれば何日か後に準備しても大丈夫です。 容器については、脱走されず、湿った砂や水を入れることができるものであれば何を使っても飼育は可能ですが、 長期飼育をし、鑑賞することを考えると水槽、金魚鉢、昆虫飼育ケースなどを使うほうが良いでしょう。 とりあえず専用の容器を準備するまでの間に合わせで使う容器としては、バケツでもゴミ箱でも大きめのボウルでも、壁全体が爪が引っ掛からない滑面でオカヤドカリが脱走できない大きさの物であればOKです。 段ボール箱や発泡スチロールの箱などでは、登られたり穴をあけられてしまうこともあるので短期間の間に合わせでも使わないほうが無難です。 実際に一晩で発泡スチロールに大穴を開けて脱走したオカヤドカリが、朝起きたらキーボードの上を歩いていたことがあります。 飼育容器の大きさ 容器のサイズはオカヤドカリが自由に動ける大きさなら小さな容器でも飼育は可能ですが、飼育容器は大きい方が色々と良い面があります。 実際には水場と餌場を設け、オカヤドカリが潜れる深さの砂などを敷く事を考慮して、それでも脱走されない深さので余裕のある大きさの飼育容器が良いと思います。 ですから、オカヤドカリの大きさ、水入れに使う容器の大きさなども考えて、容器を選ぶようにしましょう。 経験上、Sサイズとして販売されている程度の大きさのオカヤドカリまでなら、幅15センチ程度の小型の昆虫飼育ケースなどでも飼育は可能だと思われます。 小さなオカヤドカリを飼育するのにあまり大きな容器を使うと、どこにいるのかわからなくなることもありますが、いずれオカヤドカリも大きくなるはずです。 余裕のある大きさの容器を選んだほうが、レイアウトもあまり考えずに済みますし、オカヤドカリにも快適なはずです。 特に、複数のヤドカリを一つの容器で飼育する場合は、できるだけ広いほうがヤドカリのためには良いと思いますので、置ける範囲で大きめの飼育容器を準備すると良いと思います。 飼育容器の蓋について 脱走されない状態であれば、蓋はなくても飼育は可能ですが、 蓋がある方が飼育中にオカヤドカリを驚かすことがかなり少なくなるようです。 乾燥を防ぐためにも蓋はあったほうが良いでしょう。 乾燥を防ぐためには網の蓋よりもアクリルやガラスの蓋をしたほうが良いです。 おすすめの飼育容器は? そのような理由で、金魚やメダカ、熱帯魚などを飼育するような蓋つきの水槽を使って飼育するのがよいと思います。 ただし、水槽の角にシリコンが使われている場合は、シリコンの部分を昇って脱走を試みるオカヤドカリもでます。 特に小さめのオカヤドカリは細い足場でも登ってしまいますので気を付けなければなりません。 もう一つ気を付けたいのは、通販でオカヤドカリを買う場合など、同じサイズのはずなのに思いのほか大きなものが届くことがありますので、小型のものを希望する場合は、購入時に小型のものを希望している旨を伝えるなどの注意が必要です。 オカヤドカリ飼育に適した床材・砂は オカヤドカリ用の定番の砂と言えばサンゴ砂ですが、実際には常に砂浜で生活する生き物ではなく、腐葉土などに潜って生活している場合も多いようです。 おすすめは細かいサンゴ砂ですが、 オカヤドカリの飼育用の床材として売られているものにはサンゴ砂、ゼオライトの砂、ヤシ殻を粉砕したものなど、いろいろなものがあります。 無理にオカヤドカリ用のものを使う必要はないのですが、 川の砂や人口のガラス砂などよりも、保水力が高く、湿らせた際に中まで空気が良く通るサンゴ砂、ヤシ殻などのほうがのオカヤドカリの飼育には向いていると思われます。 砂以外で飼育する場合は昆虫用の飼育マットや爬虫類用のヤシガラを使った床材などのほうが簡単に手に入るかもしれません。 砂の大きさとしては、細かい砂のほうが潜りやすいようです。 細かい砂にはよく潜りますが、少し大きめのゼオライトの砂を使っていると深く潜ることはなく、 脱皮の際にも水槽の角でくぼみを作った状態で脱皮を繰り返していたこともありました。 おすすめの床材は? オカヤドカリがもぐりやすい事と、手入れのしやすさなどを考えると、細かいサンゴ砂が無難で良いと思います。 細かい砂を固められる程度に湿らせておくと潜りやすく、脱皮の際にも安心できます。 水入れ、エサ入れ オカヤドカリ用のエサ入れや水入れも販売していますが、他のもので代用可能です。 貝殻でも、ビンの蓋でも、なんでも構いません。 容器を選ぶ際に気を付けなければならないのは、水や餌を与える際に、深い容器に入れるとオカヤドカリが出られなくなることがあることです。 オカヤドカリの大きさに合わせて浅めの容器に入れる、深さがあるものを使う場合はオカヤドカリがはまり込んでしまわない大きさの物を使い、滑りにくい素材のものにするなど、出入りが自由にできるようにする必要があります。 特に、オカヤドカリは水中では生きられませんので、水の中から出られない状態になり溺れないように気を付けてください。 オカヤドカリがあまり大きくないうちは、貝殻がひっくり返されないようにピンを付けたものがエサ入れとしても水入れとしても使えて便利でした。 もう一つ、水入れとしては、オカヤドカリが小さいうちは という商品がとても便利でした。 水が減った分タンクの中から補給されるので給水の手間を減らせます。 ヤドカリが大きくなってくるとタンクを倒してしまうようになるので、ただの水入れとしてしかりようできなくなってしまいましたが、かなり長期間使ったので紹介しておきます。 替えの貝殻はどこで手に入れる? オカヤドカリの替えに使う貝殻はどこで手に入れればよいのかわからないことも多いと思います。 今はインターネットでもいろいろな貝殻を売っていますが、実際の貝殻の画像があるわけではなく、購入してみると、大きさや形がイメージと違ったり、 どう見てもヤドカリが入れない貝殻が入っていたりするこもあるので、可能な限り実物を見て購入したいところです。 オカヤドカリが小さいうちは、熱帯魚のお店、特に海水魚を売っているお店か100均で購入することができるかもしれません。 できるかもしれませんというのは、海水魚を売っている熱帯魚やさんでも、ヤドカリ用の貝殻はあまり多くは置いていない場合が多く、お店によってはまったく置いていない場合もあるからです。 100均のお店にも、いつもあるとは限りませんが、飾り用に貝殻を売っていることがあるので、時々のぞいてみて、良い大きさの物があれば買っておくのも一つの方法です。 オカヤドカリは、海水中のヤドカリよりもかなり大きくなるので、ある程度大きくなってくるとヤドカリ用の貝殻や100均で売っている貝殻では間に合わなくなってくるので、他の方法を考えなければなりません。 そうなると、実際に海で採取するか、インターネットなどで購入するしかなくなってしまいます。 インターネットでもオカヤドカリ用としてサイズ別に売っているものもありますが、大きな貝殻は値段が高くなりがちで、まとめて買ってみて、合わない大きさばかりだと金銭面での無駄が多くなってしまいます。 さらに、サイズLやLL以上大きさの貝殻が必要になると、途方に暮れてしまうかもしれません。 そうなると、貝殻専門店などで購入することになりますが、大きめの貝殻で安く売られているものではアフリカマイマイの貝殻があります。 アフリカマイマイは色々な意味で危険な生き物で、個人的にはあまり使う気になれないのですが、沖縄では野生のオカヤドカリがアフリカマイマイの殻を使っていることが多いそうですので、アフリカマイマイの貝殻を検討してみるのも良いと思います。 オカヤドカリは殻質の厚い貝が好みであり、沖縄県では大型の個体はたいていアフリカマイマイの殻を使っている。 引用元: また、大きい貝殻はインターネットでも扱っている数が少なくなってきますので、 必要になってから「ちょうどよいサイズのものがない」という事にならないように、日ごろから都合のよいサイズの物を探して準備しておくようにすることをお勧めします。 ヒーターと温度計 ヒーターは飼育環境が常に20度くらいあるような場合には不要で、経験上、飼育容器内が冬場の夜間でも16度程度までしか下がらないような環境でなら無事に冬を越したことはあります。 ただ、オカヤドカリは室温が20度程度はあるほうが良く活動しているように思いますので、そのくらいの温度は保ってやりたいところです。 特に、冬場の室温が15度以下の日が続いたり、夜間などに10度を下回る時間が長く続くような環境で飼育する場合にはオカヤドカリが弱ったり、最悪死んでしまうことも考えられるので、ヒーターは必須と思ったほうが良さそうです。 とにかく初心者だと思う場合は快適に過ごせる20度程度以上の温度は保つことをお勧めしておきます。 本当はヒーターを使わずにエアコンで管理するほうがいいのは間違いありません。 こちらではヒーターの入った水槽にオカヤドカリの飼育ケースを浮かべて冬場をしのいでいますが、この方法も一般的ではないので、通常は爬虫類用として販売されている、容器の下に敷くか蓋や壁に貼るようなタイプのヒーターを使うと良いでしょう。 ヒーターを使う場合は飼育容器内の温度を確認できるように、飼育容器内の温度を計測できる温度計も準備する必要があります。 また、ヒータを使うと飼育容器内がとても乾燥しやすくなるので、水切れにならないように普段以上の注意が必要です。 特に脱皮中のヤドカリがいる場合は、ヒーターはなるべく離れた位置に設置し、ヤドカリの周囲の砂が乾かないように確認したほうがよさそうです。 パネル式のヒーターは飼育容器の底に敷いて使う物が多いのですが、飼育容器の底に敷くと砂の乾燥が早くなるので、脱皮のために潜っているオカヤドカリがいる場合は避けたほうが無難でしょう。 このような場合には、ヒーターの効果は低くなりますが飼育容器の上や横につける方が安心です。 特にヒーターを蓋の内側に貼り付けようにする方法が、砂の底に潜っているヤドカリは乾燥のダメージを受ける確率が減ると思います。 ただし、このような設置をすると思ったほど飼育容器内の温度が上がらないと思いますので、飼育容器全体を断熱材で覆うなどして保温する必要があるかもしれません。 オカヤドカリを飼育する際の注意点 オカヤドカリの飼育に必要な物を揃えたら、いよいよオカヤドカリを入れて飼育をはじめることになりますが、その前に知っておいたほうが良い注意点がいくつかあります。 飼い始める準備中にわかったことは、脱走名人で、意外に早く歩き、警戒心が強く、室内で隠れたら簡単には出てこないという事です。 これは重要なので、何度も言いますが、オカヤドカリを手に入れたら、とにかく脱走されない事を第1に考えて下さい。 また、警戒心が強く臆病な生き物ですので、怖がらせないように育てなければなりません。 観察する際にも、触ったりせずに、驚かせないようにそっと見守る姿勢が必要です。 細かいことは後述していきますが、大まかに飼育のイメージをするために、オカヤドカリの飼育で特に注意することを紹介します。 脱走させない オカヤドカリが飼育容器から脱走するという事はいろいろなところで言われていますが、本当に油断できない事なので、この件に関しては繰り返しり返しポイントなども紹介していきます。 オカヤドカリは爪が少しでもかかる場所ならば登りますし、体の大きさの割に力も強い生き物です。 足場があれば軽い蓋なら開けてしまうので 、飼育容器内のレイアウトなども、どう頑張っても脱走できないように考えておくことが必要です。 移動速度もそれなりに早いので、少しの作業の間だからと言って脱走できる状態で目を離してはいけません。 脱走したオカヤドカリは陰に隠れてしまうとなかなか出てこないので、そのまま見つからないかもしれません。 飼育容器内を乾燥させない オカヤドカリが呼吸するためには、えらが湿っていなければならないので飼育容器内に水がなく乾燥すると呼吸ができなくなってしまうそうです。 殻の中に水を蓄えているそうですし、飼育容器から逃げ出して1か月以上無事だったオカヤドカリもいますので、 通常の室内飼育ではそれほど神経質にならなくても大丈夫ですが、普段、飼育容器内に水を入れておくほかに、脱皮のために潜っているオカヤドカリがいる場合は、床に湿度を保ちやすい砂などを敷いて、少し湿らせておくことが必要になります。 触らない・驚かせない オカヤドカリは人になれません、日中でもよく動きまわっていますが、驚かせるとすぐにカラに隠れてしまいます。 特に、 オカヤドカリに触ったり持ち上げたりすることは相当なストレスになるようですので、可能な限り驚かせないようにそっと見守るように飼育することがとても大事です。 また、飼育容器に蓋をすることでかなり驚き方が違い、透明な蓋でも飼育容器の上全体を覆ってあればかなり近くで観察してもあまり驚かせないで観察することができます。 空気が入らなくなると困るので、蓋は完全に密閉しないようにしましょう。 砂に潜ったまま姿が見えなくても掘り返さない オカヤドカリを飼育していると、砂などに潜って何日も姿が見えないことがあります。 これは脱皮のために潜っていることが多いので、絶対に掘り返したりしてはいけません。 脱皮に必要な期間はオカヤドカリが大きいほど長くかかる傾向がありますが、とにかく最低1か月、大きめのオカヤドカリなら3か月は様子見をして待つことをおすすめします。 近くで殺虫剤を使わない 殺虫剤で死にますので、昆虫を飼育しているつもりで、近くで殺虫剤を使わないように気を付けましょう。 オカヤドカリの餌は何? オカヤドカリは雑食性ですが、ポップコーンが好きなことは有名です。 そのほかレタスなどの野菜、アーモンド、煮干し、せんべい、など本当に何でも食べると言えば食べます。 ただ、同じものを与えてもすぐに食べる場合もあれば、全く食べない場合もあるので試行錯誤が必要になります。 煮干しなどは同じ個体でもある時は食べ、ある時は全く食べないというようなこともあります。 これは脱皮などの時期にも関係するのかもしれませんが、本当によく食べる事もあるので、たまには与えてみると良いと思います。 一番手堅いのはポップコーンですので、 とにかく最初はポップコーンを準備することをお勧めします。 その他にはハムスター用の乾燥野菜なども準備しておくと良いでしょう。 また、自前で草や野菜を与える際には農薬や殺虫剤がついていないかの確認は必要です、これがよくわからない物は与えないほうが良いでしょう。 餌を与える量と頻度 「餌は毎日与えて毎日交換するように」という事を書いてあるのを、多くのサイトなどでは見かけます。 もちろん、餌は毎日与えたほうが良いのでしょうけれど、それができなければ飼育ができないわけでもありません。 実際に、何日か絶食すると大変なことになるのかというと、水や餌を与える頻度については、それほど神経質にならなくても、すぐに餓死してしまうような事はなさそうです。 そもそも脱皮の際は1か月程度何も食べないわけですし、脱皮の時期以外でも、接骨院内で脱走して行方不明になっていたオカヤドカリが、1か月以上して元気な状態で全自動掃除機のルンバに捕獲されたことがあります。 この間、何かをかじっていた可能性はありますが、基本的に食べ物も飲み水もない状態だったはずなのです。 また、オカヤドカリは小食という情報をよく目にしますが、実際に飼育を始めてみて、確かに普段は小食のようですが、時としてよく食べる事があると感じています。 Sサイズ以下の大きさで売られている小型のオカヤドカリなら半分に割れた小さなポップコーン1個でも1日で食べきらないことも多いでのすが、大きく成長したものでは、大きめのポップコーン2個を1時間もしないうちに食べてしまうことがあります。 そんな大きめの食欲旺盛なオカヤドカリでも、連休前に餌を多めに入れ、 1週間程度餌を追加しなくても元気にしていますので、「毎日の世話ができないから」と言って飼育をあきらめる必要はないでしょう。 餌の交換についても、本来は腐ったものを食べたりしているそうですので、あまり神経質になる必要はないようですし、実際に全く食べなかった餌を、何日か置いておくと、いつの間にか食べている場合もあります。 とはいえ食べ残しを放置しておくと、カビが繁殖してしまったり、悪臭の原因になる場合もありますので、特に濡れてしまった餌はできる範囲で早めにとりだしたほうが良いでしょう。 また、あまり餌を食べないような場合は、脱皮が近い場合もありますが、調子が悪いのかもしれませんので、飼育環境を見直してみたほうがいいかもしれません。 オカヤドカリの飼育容器のレイアウト オカヤドカリ水槽のレイアウトについてもいろいろなことが言われていますが、とにかく思い通りにいかないとがありました。 特に、オカヤドカリが小型のうちはいいのですが、大きなオカヤドカリがいる場合はもうレイアウトなんて保てないくらいにいろいろとかき回します。 よほどしっかりつくらなければ崩されることがあるのは当然と考えて、ある程度はオカヤドカリ任せという気持ちで考えていいと思います。 そういう理由もあり、通常の飼育ができる環境を整えるという事に関して言えば、流木や落ち葉など、 何か隠れる場所になるものを入れておく程度で、専用のレイアウト商品にお金をかける必要はあまりないでしょう。 オカヤドカリの大きさにかかわらず、一つだけ忘れてはいけないのは、レイアウトをどう崩されても脱走できないようにする事です。 蓋をしっかりして、上に重りを載せておけば脱走は防げるはずですが、「毎回しっかり蓋をして重りを載せる」という作業をうっかり忘れることもあるかもしれません。 複数のオカヤドカリを入れた場合はオカヤドカリの上にオカヤドカリが乗って脱走を試みることもありますので、オカヤドカリに何をされても脱走できないかをよく考えて設置することが大事です。 通常の飼育であれば、 その他にレイアウトで気を付けることはオカヤドカリがしっかり潜れる量の床材(砂など)を入れることと、餌場と水場の確保くらいでしょう。 オカヤドカリの大きさによって変わる餌場と水場の確保 餌と水はなるべくオカヤドカリに掘り返されず、埋められない所に置くようにしなければ、後で残った餌や、水を入れる容器を、砂を掘り返して探す手間が必要になってしまいます。 オカヤドカリが小さいうちは飼育容器の角に、適当な大きさの浅めの器を置き、餌をのせておくだけで、あまり面倒なことは起きないと思います。 オカヤドカリが大きくなり、器を埋められたりすることが多くなってきたら、オカヤドカりが潜る気にならない程度の大きさのサンゴ石などを敷いた上に水入れや餌を置く方法でも対処可能でした。 オカヤドカリがさらに大きくなり、なんでもひっくり返すようになってきたら… 飼育容器の角などに、砂を入れず、周りを石などで囲ったスペースを作り、そこに餌や水れを入れて対処しています。 この石も動かされますが、さすがに一気に遠くまで運ぶ事はありませんし、すべてを砂で埋められても、飼育容器の角の一番底ですから、餌を片付けるのも、水を入れる容器を探すのも楽になると思います。 オカヤドカリの飼育容器内に植物は必要? 良く、オカヤドカリの水槽に、植物、特にカジュマルやアダンを入れると良いという情報を目にします。 実際に入れてみると、 カジュマルに登っている姿なども見られて楽しいと言えば楽しいのですが、特に必要はありません。 経験上、オカヤドカリがカジュマルの葉を全部落としてしまう。 アダンの根を切ってしまう。 といった事態になり、入れるのをやめざるを得なくなったことがあります。 どちらも食べることがあるようなので、食料と割り切って入れるのなら良いと思いますが、小さな木などは倒されたりするので、ヤドカリの大きさに合わせて倒されない大きな株を入れるなどの配慮は必要になります。 オカヤドカリの飼育に水は重要 生き物の飼育では皆同じですが、オカヤドカリにとっても水分は重要です。 水入れに入れる水の他に、砂を湿らせるためにも水が必要です。 とはいえ脱走したオカヤドカリが1か月以上、水のない室内で生きていたことがありますので、飲めるような状態の水がなくてもすぐに死んでしまうようなことはなさそうです。 水入れに水が入っていれば砂が乾いていても大丈夫ですが、砂が多少湿っていたほうが、砂の中に潜りやすく、脱皮などで長期間砂に潜った状態になっている際には、砂を湿らせておくほうが安心です。 水入れの水も、砂を湿らせる水も、水道水を使う場合は塩素を抜いて与える必要があります。 水を入れる際の注意点 水入れの話でも書きましたが、水を与える際に、深い容器に入れるとオカヤドカリが出られなくなることがあります。 オカヤドカリは水中では生きられませんので、溺れないように気を付けてください。 オカヤドカリの大きさに合わせて浅めの容器に入れるなど、出入りが自由にできるようにする必要があります。 オカヤドカリが小さいうちは という商品が便利でした。 水が減った分タンクの中から補給されるので給水の手間を減らせます。 ヤドカリが大きくなってくるとタンクを倒してしまうようになるので、ただの水入れとしてしか利用できなくなってしまいましたが、タンクもかなり長期間使ったので紹介しておきます。 快適な湿度を保つために 気を付けなければならないのはエラが乾燥してしまうと呼吸ができなくなるため湿度のある状態を保つ必要があるという事です。 とはいえ、湿度計で湿度を計測し続ける必要はありません。 目安として、飼育水槽内の砂が少し湿っていれば大丈夫で、サンゴ砂なら砂の表面が少し乾いている程度でも大丈夫ですし、 脱皮中で潜ったままの時以外は水入れに水が入っていれば湿度を気にする必要はありません。 環境にもよりますが、よほど放置しない限り乾燥で死ぬようなことにはならないでしょう。 気を付けるべき状態としては、 冬場に水槽の底にヒーター敷いて使う際などは水入れの水や砂が乾燥するのも早く、命にかかわることにもなりかねないので普段以上に砂なや水入れの水に気を付ける必要があります。 特に蓋を付けていない状態で飼育する場合は乾燥しやすいので、空気の通る隙間を開けておくことは必要ですが、可能な限り飼育容器の上全体を覆うような蓋を付けておくことをお勧めします。 オカヤドカリの飼育に海水は必要か? オカヤドカリには海水が必要という情報もよく目にしますが、繫殖を狙う場合には海水は必須ですが、1年以上は海水なしで飼育していたことがあるので、恐らく海水なしでも飼育自体はできると思います。 通常の飼育で必須なのかというと、そうでもなさそうですが、時々、人工海水の元を使った海水を置いておくと海水の上にしばらくいる姿を見かけます。 人工海水にも多くのミネラルが含まれているので、偏食がちな飼育環境では不足するミネラルも補えるのかもしれません。 時々は真水の代わりに入れてみる程度で良いのではないでしょうか。 オカヤドカリの脱皮の頻度と期間 脱皮の際はしばらく砂の中に潜ったきりになるので、死んだのかと心配になります。 でも、うっかり触ってストレスをかけると、脱皮に失敗する事があります。 (脱皮不全) 小さいうちほど脱皮に要する時間は短く、頻繫に脱皮をし、大きな個体ほど脱皮に要する時間が長く、頻度は少なくなるようですが、例外として、こちらの飼育環境では、脱皮不全を起こした場合には、次の脱皮までの期間は短かったという事はあります。 また、小さい割に長期間潜っていることもありますので注意が必要です。 「最近見かけない」「何日も動いた形跡がない」と思ったら脱皮かもしれませんので、小型のオカヤドカリでも1か月間程度、大きなものでは2か月程度は黙って待つことをお勧めします。 通常は砂に潜って脱皮しますが、大きめの砂で飼育している期間に、砂に潜らず水槽の隅でじっとしている状態で脱皮を繰り返したこともありますので、 何日も動かなくても基本的には触らないようにしたほうがよさそうです。 実際の飼育中に、砂の上で脱皮を繰り返していたオカヤドカリが脱皮不全を起こしたことが2度あります。 2度とも触るなと言っているのに、オカヤドカリを持ち上げてしまう人がいたのが原因の一つではないかと考えています。 脱皮に失敗すると死んでしまったり、ハサミや脚が普通とは違う形になったりして、普通に動けない状態になったりすることもあります。 脱皮不全を起こしても死ななかった場合は、次回の脱皮で元通りになりますが、まともに動けない状態で餌もうまく食べられないような状態になったりすれば、はそのまま弱ってしまったりすることもあると思います。 脱皮に失敗すると命にかかわるので、動かない日が続き、生きているかいくら不安になっても、絶対に持ち上げたりしないで下さい。
次のこの記事の目次• ヤドカリって? ヤドカリは甲殻類の中でもカニやエビと同じ 十脚目に属する生き物です。 巻貝など貝殻に体を収め、常に持ち歩いて行動をします。 この特性が他人 貝類 の宿を借りているように見える事から ヤドカリ 宿借 というわけですね。 マリンアクアリウムにおけるヤドカリは、カニやエビと同じく 掃除屋、 クリーナーとしてのポジションを確立しています。 雑食性が強く、コケや藻類、残り餌など何でも食べるので入れておくだけで水槽を綺麗にしてくれます。 特に 残り餌には敏感に反応しますので餌を与える量の多い水槽で良い働きをしてくれます。 カニのように魚を襲う事はほとんど無いので安心して導入できる点もヤドカリのいいところです。 ヤドカリを飼育する注意点 ヤドカリを飼育する際に注意すべき点としては サンゴとの共存と 巻貝への被害が挙げられます。 ヤドカリはどんなサンゴでもポリプの上をお構い無しにズカズカと歩いていくので サンゴが嫌がってポリプを閉じてしまうことがあります。 特にLPSは頻繁にこういったことをされると調子を落としてしまいますので心配でしたらヤドカリの導入は見送りましょう。 また、ヤドカリは自分に合った貝殻を見つけるために 巻貝を襲うことがあります。 シッタカ貝などコケ取り用に入れていた巻貝が襲われることがたまにありますがこればかりはどうしようもないので諦めるかそもそも巻貝を入れるのを控えましょう笑 しかしこれらのデメリットを差し引いてもヤドカリをクリーナーとして入れるメリットは大きいです。 見た目や動きも可愛いですし非常に優秀なクリーナーですので是非飼育をしてみて欲しいと思います。 おすすめのヤドカリ ヤドカリが優秀なクリーナーだという説明をしましたが、ヤドカリの中には クリーナーに留まらない美しい見た目を持つ種類が多いです。 ここからは筆者の好きな見た目のヤドカリを5種類紹介していきます。 現在の価格とは異なる場合があります。 深場に生息するヤドカリであり、非常に希少で アクアリウム界に流通することは滅多に無いです。 お値段もわけのわからないことになっていますがそれくらい希少な生体ということです。 真っ赤なベースに白色の水玉模様という ド派手なカラーリングが美しいです。 このレベルまでくるとクリーナーとしてではなくヤドカリの単独飼育まで考えるべきでしょう笑 次いつ入荷があるかわかりませんのでお探しの方はお早めにどうぞ。 いるかわかりませんが笑 筆者もいつかは飼育してみたいと思っているヤドカリです・・・。 まとめ ヤドカリについて知ることができましたか? ヤドカリは働きも見た目も優秀なクリーナーですので是非飼育してみて欲しい生体です。 ライブロックを一所懸命登ったり餌を与えるとどこからともなく現れたり見ていて飽きないですよ。 コケに悩んでいる方や海水魚以外に何か綺麗な生体を入れたいという方におすすめです! 参考になりましたらTwitterやFacebookでシェアして頂けると嬉しいです。
次の意外と知らないヤドカリの基本情報 浜辺に行ったら、綺麗な貝殻を拾ってみてください。 もしかしたらヤドカリがひょっこりと出てきて、あなたを驚かせるかもしれませんから。 ご存知の通り、ヤドカリは貝殻のお家に住みます。 もちろんずっと家の中にいるわけではありません。 出てくる必要があったり、驚いたりしたときには家から出ていきます。 ヤドカリのサイズも大小さまざま。 かなり大きなものだとココナッツくらいの大きさにもなります。 サイズもさまざまなら、色もさまざま。 でも、基本的には明るい茶色やグレーが多いですね。 実はヤドカリは色々な場所で生活することができるって知っていましたか? ヤドカリは適応力が非常に高い生き物です。 どこでも生活できるヤドカリですが、1つだけ条件があります。 それは生活する場所には貝殻が必要だということ。 貝殻がたくさんある場所は浜辺ですよね。 だから、基本的には浜辺に生息しています。 適応力が高いヤドカリをペットとして買う人もいます。 ヤドカリはユニークで、世話もしやすいので意外と人気のペットです。 ヤドカリは40年も生きる? ヤドカリの寿命は短くありません。 ヤドカリの寿命は 約5~15年 と、あなたが思っている以上に長いです。 長生きなヤドカリは 25年間 、まれに 40年間 も生きるヤドカリもいるのです。 しかしペットショップで購入されて、狭い容器で育ったヤドカリは数か月で死んでしまうことがあります。 自分の体に合った殻を見つけることができたヤドカリは、より長生きするチャンスに恵まれます。 もしヤドカリを飼う場合には、さまざまな大きさの貝殻を用意してあげるといいですね。 ヤドカリも鳴き声を出すの? すべてのヤドカリではありませんが、鳴き声を出すヤドカリもいます。 ヤドカリが鳴き声を出す理由は専門家もはっきりとわかっていません。 危険を感じたら鳴き声を出すと考える人もいれば、恋人を発見するために鳴き声を出す、もしくは周囲の環境を確かめるために鳴き声を出すと考える人もいます。 栄養満点の食事が必要なヤドカリ ヤドカリというと草食のイメージがありますよね? でも、ヤドカリは小さな虫も植物も食べる雑食です。 彼らの食事は栄養バランスがとれたものでないといけません。 生き残るために、栄養満点の食事、特にカルシウムを摂取する必要があります。 ペットとしてヤドカリを飼うときには、新鮮な野菜やフルーツ、お肉、そして葉っぱなどをあげるといいですね。 基本的に嫌いな食べ物がないので何でも食べます。 でも、糖分・塩分が入ったものはヤドカリの体に悪いので控えるようにしましょう。 ヤドカリはお水も飲みます。 そして、お水を飲む姿が最高に可愛らしいです! ハサミをお水の中に入れて、口に小さな水滴を落とすようにお水を飲みます。 本当にチャーミングなので、機会があればぜひみてください。 最大の謎!ヤドカリと殻の関係性 ヤドカリは卵からふ化して生まれます。 生まれたばかりのヤドカリの赤ちゃんは水中で成長します。 水中で何度か脱皮を繰り返した後、ヤドカリの姿になるのです。 この時期の若いヤドカリは水と陸に住む生物のエサとなることが多々あります。 ヤドカリの貝殻ではなくて、体を触ったことはないという人がほとんどだと思います。 ヤドカリの体は、とっても柔らかいです。 その柔らかな体を守るために丈夫で頑丈な貝殻に頼って生きています。 殻を見つけたヤドカリは、自分の家を見つけたということですね。 でも、どうやって自分にピッタリの殻を見つけることができるのでしょうか? 気になる殻を見つけたら、ヤドカリはハサミを使って入口のサイズを確認します。 ヤドカリにとって玄関はとっても重要な場所。 もし入り口である玄関を気に入ったら、今度はお掃除の時間です。 ヤドカリはハサミで殻を転がして、殻の中にあるものを取り除きます。 そして体を貝殻の中に入れて、お引越し完了というわけです。 ヤドカリは成長に合わせて貝殻も変えていきます。 小さくなった貝殻は残しておくので、次のヤドカリは中古の家を見つけることが多々あります。 成長しきったヤドカリは殻の傷み具合で定期的に引っ越しをします。 種類によっては、気分で引っ越しをするヤドカリもいますよ。 なんだか人間みたいですよね。 お家が大好きなヤドカリは基本的には家の中にこもっています。 だから、ヤドカリが活発に動いている様子を見たことがないという方は多いです。 ヤドカリは夜になると活発になるという性格があります。 もしヤドカリが動いている様子を見たければ、夜の浜辺に行ってみてください。 それでは、よい旅を!.
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