ジムニー シエラ。 新型「ジムニーシエラ」乗ってわかった実力

スズキ・ジムニーシエラの欧州仕様。最高速度は145km/h!|SUV・クロカン|MotorFan[モーターファン]

ジムニー シエラ

ファーストインプレッションは「ジムニー」に軍配 夏に行われた試乗会で乗ったスズキの新型ジムニー/ジムニーシエラは、そのまま乗って帰りたくなるほど気に入った。 すっかりお買い物モードになり、短時間ながらジムニーとジムニーシエラを乗り比べて、「買うならジムニーの5段MT」という結論に達した。 その理由は大きく3つ。 まずオーバーフェンダーがないすっきりスクエアなスタイリングが好ましいことが1つ。 市街地での乗り心地に関して、ジムニーのほうが路面からの突き上げがマイルドに感じたことが2つ目。 そしてジムニーシエラの1. 5リッター直列4気筒自然吸気(NA)エンジンが、ジムニーの660cc直列3気筒ターボエンジンに比べてそれほどパワーに余裕があるとは思えなかったことが3つ目の理由だ。 むしろ、街中走りで重要な0-10m加速だったら、ジムニーに軍配が上がるのではないか。 もちろんイニシャルコスト、ランニングコストともに軽自動車のほうが低く抑えられるという理由もある。 ジムニー/ジムニーシエラのどちらも、4段ATが相当に洗練されていたので5段MTにこだわる必要はない。 ないけれど、スパゲティ・ナポリタンを食べる時に箸よりもフォークを使う方が気分が出るのと同じで、あるいは日本茶をマグカップで飲んでもいいけれど湯飲みで飲んだほうがうまいと感じるのと同じで、ジムニーは5段MTを操りながら乗ったほうが雰囲気に合うと思った。 というわけで、ジムニーの5段MTという結論に達したのだった。 ただし、乗り心地とエンジンに関する質問に答えてくれたスズキのエンジニア氏は、こんな風に語った。 「ジムニーシエラはヨーロッパにも輸出します。 ということはアウトバーンを走る機会もあるので足まわりはそれなりの高速向けセッティングで、トランスミッションのギア比もハイギアードになっており、結果として市街地での乗り心地や加速フィールはジムニーのほうが快適に感じるかもしれません」 なるほど、富士山麓のスケールの小さいワインディングロードをちょこまか走るような試乗会のシチュエーションでは、ジムニーシエラの長所があまり感じられなかったのかもしれない。 ということであらためてジムニーシエラをお借りして、その持ち味を確認してみた。 オーバーフェンダーが勇ましい、「ジムニー」の登録車バージョンである「ジムニーシエラ」。 初代ジムニーのころから存在した派生モデルで、「800」や「1300」「ワイド」などと呼ばれていた時期も含めると、これが4代目のモデルとなる。 フェンダーやバンパーを除いたボディーそのものや、インテリアのつくりについては軽自動車の「ジムニー」と共通。 インストゥルメントパネルは水平基調のデザインが特徴で、最上段に純正ナビを搭載できるスペースが設けられた。 ヒルディセントコントロールやブレーキLSDなど、悪路を走るための充実した装備も新型「ジムニー/ジムニーシエラ」の特徴。 トランスファーの操作はボタン式からレバー式に変更されている。 乗用車ライクだった従来モデルから、クロカン然としたスクエアなデザインとなったエクステリア。 ボディーカラーには、ルーフなどを黒で塗り分けた「ブラック2トーンルーフ」も用意されている。 大きく進化を遂げた街中での快適性 インテリアのデザインはジムニーシエラもジムニーも共通で、シンプルかつ道具っぽい仕立てが粋でいなせだ。 メーターパネルの周りをヘアライン加工した素材で囲むあたりは「G-SHOCK」っぽくもあり、アイデアさえあれば湯水のようにお金を注ぎ込まなくても心に響くデザインができることを証明した。 新開発されたシートの掛け心地は良好。 試乗車は「JC」という上位グレードだったので、手のひらに吸い付くような質感の本革ステアリングが標準装備される。 スタートしてみて、市街地での乗り心地は試乗会で感じた通りだった。 従来型に比べて路面からのショックは大幅にマイルドになり、快適になったが、デコボコを乗り越えるような大きな入力を受けると、ラダーフレーム構造とリジッドアクスル式サスペンションの組み合わせに起因する好ましくない一面も顔をのぞかせる。 サスペンションだけで凸凹から受けるショックを受け流すことがかなわず、ボディー全体が大きく揺すぶられるような動きを見せるのだ。 この好ましくない動きも大きく改善されているのは間違いないものの、軽自動車を含む最新のコンパクトカーの乗り心地が飛躍的に向上したいま、やはりジムニー/ジムニーシエラは出自が違うということを思い知らされる。 快適さより何より、プロがヘビーデューティーに使った時に納得できる走破性や耐久性を一番に考えて開発されているのだ。 といった具合に、街中では時たま「遊びじゃねぇぞ、仕事だぞ」というプロの顔が現れるものの、免許取り立ての彼や彼女が「かわいい!」と飛びついて通学や通勤に使っても問題ないぐらいの快適性は確保されている。 それでもやはり、高速道路にあがってからがジムニーシエラの本領発揮だった。 ヘアライン加工の装飾パネルが目を引くメーターまわり。 速度計とエンジン回転計が左右に分離しており、その間にモノクロのインフォメーションディスプレイが装備される。 シートの仕様は「JC」「JL」の両グレードで共通。 表皮はファブリックで、フロントシートにはシートヒーターが内蔵される。 一方リアシートは、ヘッドレスト付きの左右分割可倒式となっている。 悪路走破性能を第一とした足まわり。 サスペンション形式は前後ともに3リンクリジッドアクスル式で、凹凸のある路面でも優れた接地性と大きな対地クリアランスを実現している。 乗り心地に関する点では、フレームの剛性を従来モデル比で1. 5倍に高めたほか、縦方向にはやわらかく、横方向には高い剛性を発揮する大型のボディーマウントゴムを採用。 振動の低減と走行安定性の向上を実現している。 高速走行で光るフラットライドな乗り心地 高速道路で巡航してまず感じるのは、ジムニーシエラは速度を上げるほど乗り心地がフラットになるということ。 上下方向に跳ねるような動きが影を潜め、路面と水平な姿勢を保つようになる。 このあたり、「ヨーロッパの使用環境を想定した」というエンジニア氏の言葉がうなずけるフラットライドだ。 中高速コーナーの連続でも不安を感じさせない、安定感も光る。 ジムニーシエラとジムニーのトレッドを比べると、ジムニーシエラがフロント1395mm、リア1405mmと、それぞれジムニーを130mm上回っている。 高速道路でもひょこひょこせずにどっしり走るあたり、これならロングドライブでも疲れないだろう。 高速道路でもうひとつ好感を持ったことは、従来型では気になったステアリングホイールからのブルブルという振動がほとんど感じられなくなったこと。 これはジムニーシエラとジムニーで共通であるけれど、新たに採用されたステアリングダンパーは悪路だけでなく、高速走行時でも路面からのキックバックを効果的に遮断しているようだ。 といった具合に、ジムニーシエラはハイウェイクルーザー、というと言い過ぎではあるけれど、ハイウェイクルーズもそこそこ快適にこなせるコンパクトSUVである。 これ1台で長距離ドライブもこなすなら…… 市街地や狭い山道だけで乗っていると「いまいちパンチに欠ける」と思ってしまうエンジンと4段ATの組み合わせも、高速道路にシーンを移すと別の側面が見えてきた。 第一に、静かで滑らかなエンジンであるということがあらためて確認できた。 この1. 5リッター直4エンジンは新開発とあるけれど、ベースはもともとスズキにあったもの。 FR(フロントエンジン・リアドライブ)のジムニーシエラに搭載するにあたって、吸排気の取り回しなどを見直したという。 特に回して楽しいとか低回転域からトルクがモリモリといった特徴はないものの、イヤなところがまったくないあたりがブレッド&バター・カーにはぴったりのキャラクターで、高速走行でもストレスがない。 この実用的なエンジンと4段ATの組み合わせは、高速巡航ではまったく問題ないし、加速が欲しいところではしっかりキックダウンして、ギアを落として回転を上げて対応してくれる。 エンジン回転が伸びやかに、かつ滑らかに上昇するのも好印象だ。 欲を言えばもうちょい多段化して、例えば1段増やして5段ATにして、日本の使用環境とギア比がマッチするようになれば市街地でのパンチ不足も感じないのだろうけれど、前述したようにハンターや営林署の職員といったプロが使う道具である以上、信頼性や耐久性が一番大事。 そこは譲れないのだろう。 ということで、「ジムニーシエラにするかジムニーにするか」問題は、これ1台でロングドライブもこなさなければいけないのであればジムニーシエラという選択肢も大アリだな、というのが結論だ。 ただ、何度見ても、やっぱりオーバーフェンダーは要らない……。 悩ましい。 中身がジムニーシエラで外見がジムニー、というのじゃ答えになりませんね。 (文=サトータケシ/写真=荒川正幸/編集=堀田剛資) 「ジムニーシエラ」に搭載される「K15B」型1. 5リッター直4 DOHCエンジン。 スズキのグローバル戦略を担う最新鋭のユニットで、使用されるガソリンの違いによらず、安定した性能を発揮する信頼性が追求されている。 「ジムニー」「ジムニーシエラ」ともに、トランスミッションには5段MTと4段ATが用意されている。 ラゲッジルームの容量は352リッター。 左右の壁に全10カ所のユーティリティーナットを設けたり、リアシートを倒した際に邪魔にならないようシートベルトを脱着式としたりするなど、利便性の向上が図られている。 「ジムニーシエラ」は、高速走行時にストレスを感じさせないパワートレインの特性と、ワイドトレッドならではの走行安定性の高さが、「ジムニー」との大きな違いだった。 1km 使用燃料:29. 3リッター(レギュラーガソリン) 参考燃費:10.

次の

ジムニーシエラ(スズキ)の中古車

ジムニー シエラ

車種の特徴 スズキの「ジムニーシエラ」は、1993年、同社の2代目「ジムニー」に追加された、乗用クロスカントリータイプの小型自動車です。 この車両は、軽自動車モデルである「ジムニー」に対して、普通自動車登録となっており、ギアリングの更なる高速化、トレッドのワイド化、燃料供給のインジェクション化など、北米市場向けに改良された「サムライ」をベースに開発されました。 なお、「ジムニー」の派生モデルとして誕生した「ジムニーワイド」と入れ替わる形で1998年に一旦生産が終了しましたが、2002年に「ジムニーワイド」が「ジムニーシエラ」に改名されたことで、車名が復活しました。 「プロの道具」というデザインコンセプトのもと、合理的で無駄のない機能美が追求されており、スクエアボディーに面の剛性や走破性・積載性を高める造形が採用されています。 また、5スロットグリル、クラムシェルボンネットフード、丸型ヘッドランプなど「ジムニー」の伝統的なデザインアイコンが随所に取り入れられている他、力強く張り出したオーバーフェンダーとサイドアンダーガーニッシュを装備しています。 グレードについては、「JL」「JC」「JL スズキセーフティサポート装着車」がラインナップされています。 ボディカラーについては、「ジャングルグリーン」「ミディアムグレー」「ブリスクブルーメタリック」「シルキーシルバーメタリック」などが用意されています。 グレードからジムニーシエラの中古車を探す ジムニーシエラ(スズキ)のクルマ情報(中古車両)をグレードから簡単に車両検索できます。 グレード名 中古車価格 新車価格 燃費 排気量 シフト 駆動方式 定員 ドア数 56〜 205. 7万円 - - - - - - - 25〜 220万円 178万円 12. 2万円 11. 8〜 158万円 176. 4万円 12. 8〜 210万円 186. 9万円 12. 9万円 182. 5万円 12. 7万円 - 1460cc 4AT パートタイム4WD 4名 3 212〜 348万円 193. 5万円 - 1460cc 4AT パートタイム4WD 4名 3.

次の

スズキ新型「ジムニー/ジムニー・シエラ」の最新納期にちょっとした変化が?続々とキャンセルするユーザーが登場している模様…一体なぜ?

ジムニー シエラ

ジムニーとジムニーシエラの外観とサイズの違い (出典: ) まず最初に紹介するのが、ジムニーとシエラの外観とサイズについてです。 外観は、20年ぶりのフルモデルチェンジし、ここ数年発売されてきた車体に丸みをもったデザインから、1970年台のを思い起こす角の多いクロカンテイストなデザインになりました。 サイズの違い 全長 全幅 全高 ジムニー 3,395mm 1,475mm 1,725mm ジムニーシエラ 3,550mm 1,645mm 1,730mm シエラはジムニーよりも全長は155mm長く、全幅は170mm広いです。 そして全高は5mm高くなっています。 オーバーフェンダーと前後のバンパーも大きくなり、カタログで以上に、 実際に見るとよりシエラの方が存在感があります。 色の違い シエラにはジムニーにはない以下の色があります。 ・キネティックイエロー ブラックトップ2トーン(DHG) なお、2トーンを利用する場合はルーフカラーが「ブラック」のみとなります。 ジムニーのカラーについてはこちらもご確認ください。 ジムニー・ジムニーシエラは4人乗りで、後部座席にドアはなし。 また、新型車になって、ラゲッジスペースが広くなり。 大容量は352Lとなります。 荷室開口幅は850mmですが、後部座席を倒すことで1,030mmと180mmの増幅になります。 どちらもキャンプなどで荷物を運ぶ時や車泊でも重宝します。 新型ジムニーの方が広く感じやすいかも 室内長 室内幅 全高 ジムニー 1,795mm 1,300mm 1,200mm ジムニーシエラ 1,795mm 1,300mm 1,200mm 内装は不思議なことで、ジムニーのサイズはシエラよりも小さいのに、車内の広さはジムニーと同じです。 そのため、体感的にはジムニーの方が広く感じるかもしれません。 新型ジムニーとジムニーシエラの燃費を比較 それぞれの燃費 WLTCモード 市街地 高速道路 ジムニー 5MT 16. 一方のジムニーシエラの燃費は、15. 市街地モードは12. 高速道路をよく利用される場合は、燃費に余裕があるジムニーの利用がおすすめ。 実燃費については、ジムニーの場合、11. シエラの場合は、10. 軽ジムニーとジムニーシエラの走りの違い 新型ジムニー・シエラの走りは、タイヤが大きく運転しづらいと思われがちですが、前後ともに3リンクリジット式サスペンションが採用されているので、ハンドリングが良いのが特徴です。 ジムニーシエラの方がタイヤは太く安定感が増す タイヤサイズ• ジムニーは175/80 R16• シエラは195/80 R15 シエラの方がタイヤが大きい分、前方左右の視界が他の自動車と比べて高く、見えやすいという点から運転初心者の方でも乗りやすいと言えます。 タイヤはジムニーシエラの方が大きい分、より安定感が増していますね。 ジムニーシエラの方が3割パワーが増す ジムニーには、0. 66Lのターボエンジンが搭載されています。 最大トルクは9. ジムニーは、軽自動車規格なので、エンジンの最高出力も、自主規制値の64psに抑えられています。 一方のジムニーシエラのエンジンには1. 5Lのエンジンが搭載されています。 最大トルクは13. ジムニーよりも、パワー・トルク共に 3割程度強化され、よりパワフルな走りができます。 ジムニーシエラの走りについては、実際の口コミもまとめているのでご参考下さい。 XLは1582,200円。 XCは1744,200円となっています。 一方のジムニーシエラの価格もグレードによって異なります。 JLは1760,400円。 JCは1922,400円です。 大まかにはジムニーシエラの方が、ジムニーよりも30万円高くなっています。 燃費同様、コストパフォーマンスはジムニーの方が優れていますね。 維持費の比較• ジムニーの年間維持費:476,610円• ジムニーシエラの年間維持費:616,930円 維持費の計算方法 約3年間を想定したジムニーの場合、自動車取得税は26,100円、自動車税に10,800円。 自動車重量税に9,900円。 自賠責保険料は36,920円。 任意保険料は112,890円。 ガソリン代は280,000円。 合計476,610円です。 ジムニーシエラの場合、自動車取得税は44,400円。 自動車税は34,500円。 自動車重量税は36,900円。 自賠責保険料は39,120円。 任意保険料は112,010円。 ガソリン代は350,000円。 合計616,930円です。 コストパフォーマンスで考えるなら、新型ジムニーを強くおすすめします。 軽自動車と小型車の規格による違い そもそも、規格が違うと何が違うの?と気になる方もいると思います。 新型ジムニー:軽自動車 ジムニーシエラ:小型車 軽自動車と小型車の規格の違いは、車体の大きさと排気量によって分類されます。 軽自動車と呼ばれる規定は、全長が3. 4m以下。 全幅が1. 48m以下。 全高が2. 0m以下。 排気量が0. 66L以下となります。 一方で小型車は、全長が4. 7m以下。 全幅が1. 7m以下。 全高が2. 0m以下。 基本的にこの規格を満たしている車で、軽自動車に分類されない車両のことを小型自動車と呼んでいます。 つまり、新型ジムニーとジムニーシエラは規格は異なるものの、そこまで大幅な違いはないと考えることができます。 ジムニーとジムニーシエラはどっちがおすすめか? 結論としては、新型ジムニーとシエラには明確な違いが見られました。 どちらにもメリットがあるため、目的に応じて選ぶのがおすすめです。 価格やコスパを優先するならジムニー• パワーや走りの安定感を優先するならジムニーシエラ 価格や維持費を安く押さえたいというのであれば新型ジムニーがおすすめ。 一般的にはジムニーを選ぶのが 無難と言えます。 一方で、パワーや走りを優先させたいのであればジムニーシエラを選ぶと良いでしょう。 見た目もより迫力が増します。 シエラにはシエラの魅力がありますね。 どちらを選んでも外れはなし 1970年から約50年。 2018年7月に 20年ぶりのフルモデルチェンジを行ったのが、新型ジムニーと新型ジムニーシエラです。 かつてジムニーを愛用していた方にとっては懐かしい思い出が蘇ってくるようなそんな新型車なのではないでしょうか。 初めて形が変わったジムニーを見る方にとっては、 最高にカッコいい車だと思います。 今回挙げた違いはありますが、どちらもおすすめできると言えるでしょう。 ジムニーの最新の割引情報はこちら! 新型ジムニーは値引きして購入できることをご存じですか? 人気車ではありますが、割引も十分に期待できます。 値引き自体はシンプルで、相場と時期などのコツを抑えるだけ。 値引きを検討している方は下記の記事も確認しておきましょう。

次の