ワンピース957話ネタバレ！シャンクス懸賞金が40億4890万ベリー！四皇最高額も確定｜ワンピース鬼滅の刃ネタバレ考察ガジライフ
「お頭ー！」 「……あー…ムリ、今ムリ、気分悪ィんだよ……」 お頭と呼ばれた男はグッタリと頭を垂れて気持ち悪そうにしている。 その横にいた大柄で白髪のクルーに「あんたは飲み過ぎだ。 少しは控えろよ、お頭。 」と突っ込まれてバツが悪そうにしているのが可笑しい。 「バカヤロウ、海賊は飲みたいときに飲むもんなんだ！我慢なんかしてられっか！！ベンは分かってねェな！」 力説しつつ、また「おぇー気持ち悪ィ…」とうなだれるシャンクスに溜息を一つつきながら、ベンと呼ばれた男は走って来たクルーに向き直る。 「で、どうしたんだ？」 「あ、それが新しい手配書が届きましてね。 」 クルーが持っていた手配書の束をベンに渡す。 ちなみにこの男はベン・ベックマン。 この赤髪海賊団で破天荒な船長をサポートする副船長だ。 「ほぅ。 ルーキーの中に骨のありそうな奴でもいたか？」 パラパラと手配書をめくるうちに、ベンはある一枚で手を止めた。 「あ、やっぱり目につきますか？その子…。 」 「………白ひげのところだな。 新しく入ったのか。 …珍しいな、女があそこに入るのは。 」 白ひげ、女、という言葉にシャンクスが少し反応する。 「……見せろ、ベン。 」 「……駄目だ。 」 シャンクスが具合悪いながらも手を出してベンを見上げるがベンはふいと顔を背けて断る。 「…なんで。 」 「…なんででもだ。 」 その時、陽気な声を上げて近寄ってくる人物がいた。 ウソップの父と言うだけあり、その狙撃の腕は良い。 ウソップが狙撃の王様だとすればヤソップは狙撃の神様とでも表現すれば良いのだろうか。 「いや、ベンが見せてくれねェんだ。 お前、持ってるか？」 「…見せるなよ、ヤソップ。 」 「うん？なんで見せてやらねェんだよ、ベン。 」 「見せたら後悔することになるからだ。 」 ベンが少し遠くを見つめていることにヤソップは首を傾げるがすぐにその理由が分かることになった。 「ほぉおー…カワイコちゃんじゃんか。 」 シャンクスの感嘆するような声にベンとヤソップはバッと振り返った。 振り向いた先には手配書を持ったシャンクス。 「…！！ヤソップ！手配書はどうした！？」 ベンが慌てて尋ねるとバタバタと洋服のポケットを探す。 だが、目的のものは発見できない。 「あ！？ねェ！！もしかしてお頭…！！」とまた二人で視線をシャンクスに向けるとニヤリと笑いながら肩に乗っている猿を撫でた。 この猿はシャンクスがいつの間にかこの島で手なずけた動物の1匹だ。 どうやらその猿にヤソップの手配書を盗ませたらしい。 「ぐぁああああ！！やられた！！！」 「なーっはっはっはっ！！甘ェよ、お前ら！！」 ケタケタ笑うシャンクスは先程まで二日酔いでグッタリしていた人間と同一人物とはとても思えない。 「さて。 じゃあ船、出すぞ！支度しろ！！」 「は？」 突然の出航命令に目をキョトンとさせるヤソップ。 遠くの海を見つめて「今日はいい天気だな…」と現実逃避しているベンをよそに、シャンクスはニヤリと笑うと嬉しそうに宣った。 「白ひげの可愛い娘さんにご挨拶と行こうじゃないか！！」 「はい、ハルタとってー」 「はいはーい…よいしょ、じゃあ今度はだよー」 「うむ！！………きゃー！やっぱりこの取り方じゃあダメだったかー！！」 甲板で仲良く日に当たりながらあやとりをしているハルタと。 それを少し離れたところから見ているのはサッチとエースとマルコだ。 「…なーんか…やけに平和だぁねェ…」 「そうだなー…。 」 「嵐の前の静けさ…って感じしかしねェよい。 」 いつも何かしら事件だの喧嘩だの海軍との小競り合いだのとそれなりに色々出来事があるのだが今日は異様に平和なのだ。 この破天荒な16人の隊長を筆頭にした白ひげ海賊団がこんなに平和に過ごすことなど異常でしかない。 悪い予感がする。 「しかしまぁ…あの2人はホントに仲良いな…。 常に一緒にいねェ？」 むすーっと少しふて腐れてエースが呟くと「あぁ、仲良いよな。 うかうかしてるとあっという間にハルタにとられちまうぜ？」とサッチが笑った。 その言葉に慌てたエースは用もないのにを呼ぶ。 「……！」 「お？なぁにー？エースー」 呼ばれて振り返るは良い笑顔だ。 可愛いなァと思うが、最近、誰にでもその笑顔を振り撒きすぎな気がしてエースとしては気が気でない。 「あ…えっ…と……お、おれもあやとり混ぜてくれよ！」 今思い付いたと言わんばかりの内容を口走り、テケテケとの元へ走る。 周りから見ればバレバレだが、エースは先日からやたらを意識しまくっている。 初恋の相手が昔の姿のまま現れたのだから仕方ないと言えばそうなのだが。 「いいわよぅ。 んじゃ早速これをとりたまえ！！」 が指にかかった糸を差し出すが、その形にエースは戸惑った。 これは本当に取れるのか…？ 「え…、、これ、取れんの？」 「めちゃくちゃな取り方でどこまで続けられるかを試してるんだ。 だから適当に取れば良いと思うよ、エース。 」 ハルタもニコニコしながらそう説明してくれた。 お前ら…なんちゅう不毛な遊びしてんだよ…とか思いながらもエースはの指にかかった糸に手を伸ばした。 「あ、絡まったよ、エース。 」 「げ。 マジか。 ちょっと待ってくれよ……………うわ、解けねェ…」 の指とエースの指にあやとりが絡まったまま解けなくなってしまった。 エースがなんとかしようといじると余計絡まりがんじがらめになってしまう。 ハルタは可笑しそうにケタケタと笑っていて全く手助けしちゃくれない。 えぇぃ、他人事だと思いやがって…。 「あてててて…」 絡まり方が激しくなってきて紐がの指を締め付ける。 わぁ、血が止まるー。 「悪ィ！キツくなってきちまったか！！」 「あはは！エース何やってんのさー！！」 「ハルタ！笑ってねェで手伝えよ！！の指、鬱血しちまうだろーが！！」 「ははっ！仕方ないなぁ…」 ハルタが笑いながら手伝い、なんとか二人の指からあやとりの糸が解けたその時だった。 突然、異様な圧力がモビー・ディック全体にのしかかった。 「ぅわ！！！何！？」 ビリビリと身体にかかる強烈なプレッシャーに驚きは身を縮こめた。 更にエースが覆いかぶさるようにしてを守る。 ハルタもを庇うように腰のサーベルに手を掛け、警戒しながら辺りを見回した。 よく見ると甲板にいたクルーの内、何人かがバタバタと倒れている。 これは……覇気だ…。 「うぅぅ〜…ビリビリするぅぅ…」 がエースに押し潰されながら唸る。 それでも気を失わないことにエースとハルタも驚いた。 鍛えていない者はこの覇気には耐えられず気を失ってしまうものだ。 「、意識あるのか！」 「うぅ、とりあえず…すんごい頑張って気を保ってるんだけどね？これ、誰の覇気ー…」 何年も白ひげ海賊団のクルーを務めている者でさえ、下っ端の者はあっさり地面に倒れこんでいるというのに、つい最近、白ひげ海賊団に来たばかりのが何故しっかり意識を保てているのだろうか。 エースもハルタも疑問は持ったが、今はそれよりもをこの覇気の持ち主から守ることの方が優先だ。 「これ、覚えのある覇気なんだよねぇ…。 」 ハルタが呟くように、エースにもこの覇王色の覇気を使用する人物が一人思い浮かんでいた。 「おい、マルコ！！」 エースが声をかけると「分かってるよい！」とマルコが甲板の先まで走る。 白ひげの横まで辿り着いた時にマルコは覇気の使い手が誰か判明して呆れたように溜息をついた。 「……そんな気はしてたが……やっぱりお前かよい、赤髪…。 」 「おっ！マルコ！お前、ウチに来ないか！？」 モビー・ディックに平走して赤髪海賊団のレッドフォース号がそこにはあった。 「よっ！」と手を上げてこちらを見ているのは船長、赤髪のシャンクスだ。 「アンタ、何してくれてんだ！ウチのクルーが甲板でぶっ倒れちまったよい！」 「いやぁ！悪い悪い！敵船につき、少々威嚇をだな！」 「言い訳はいいよい…」 「…赤髪ィ……何の用だ？偶然側を通ったって訳はねェだろう…。 」 「あぁ！良い酒が手に入ったんでアンタ達と一杯やろうかと思ってよ！！そう警戒すんなって、戦争はしねェから！！」 白ひげが尋ねるとニコニコと笑いながらシャンクスは酒を取り出した。 かなり大きなサイズは白ひげへの贈り物だからだろう。 グララララと笑うと白ひげは「他にもあるんじゃねェか？」と尋ねる。 するとシャンクスは笑いながら「バレたか！実は…」とゴソゴソ懐から手配書を取り出す。 「この子に会いたくてな。 」 「……。 」 白ひげは手配書を確認すると目を細める。 シャンクスが手にしているのはどう見てもの手配書だ。 赤髪のシャンクスともあろう人物が一体自分の娘に何の用だ…と少しばかり警戒しながら白ひげは尋ねる。 「……その娘に会ってどうする気だ？そいつはおれの大事な娘だ。 何かしようってんなら例えお前ェだろうと手加減できねェぞ…。 」 「そんなんじゃねェって！！単にアンタの可愛い娘さんに挨拶がしたいだけだ！！」 ニコニコと相変わらず笑いながらそう話すシャンクスに何か感じたのか、マルコが突然叫んだ。 「エース！ハルタ！！連れて部屋へ入ってろよい！！」 「了解ー！！」 「おうよ！」 ハルタが船室のドアを開け、エースがを抱えて走ろうとした瞬間、目にも留まらぬ早さでシャンクスが行く手を塞いだ。 「待てって。 何もしねェって言ってるのにな。 酷いじゃないか、エース。 」 困ったような笑顔でシャンクスがエースに話し掛けるとエースはグッと詰まりながら苦虫を噛み潰したような顔で唸った。 「…嫌な予感がすんだよ…。 アンタがここまで固執するのって…。 」 エースがそう言ってを庇うように抱きしめるのだが、当のはそんなこと関係なくシャンクスを食い入るように見つめていた。 それに気がつくとシャンクスはニコリと微笑む。 「初めまして、お嬢さん。 」 挨拶されてハッとすると「エース！降ろして、降ろして。 」とエースに降ろしてもらい エースは渋々をデッキに降ろしていたが。 もにこりと笑うとシャンクスに頭を下げた。 「初めまして、シャンクスさん！と申します！私の大事なルフィが昔お世話になりました。 」 そんな風に話すの笑顔が何故かエースの胸に突き刺さっていた。 さて、第4章突入〜！ いつもは次の更新まで間が空くんですが、今回は翌日に更新してみました。 えぇ、気まぐれですから！！ 笑 今回の第4章は章としては短めに設定する予定。 5〜6話ですかね。 テーマは日常とか…そんなところ。 お頭ってば、結構自分で動いてくれて楽ちんです。 2014. 30 結城 弥時.
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