多発 性 骨髄 腫 末期。 多発性骨髄腫ブログ[予後と末期症状]母(70歳)の場合4~5~6年目

多発性骨髄腫のステージ・病気の進み方・悪化の仕方

多発 性 骨髄 腫 末期

1.多発性骨髄腫の病型の分類 国際骨髄腫作業部会(IMWG:International Myeloma Working Group)による診断基準で骨髄腫およびその関連疾患は8つの病型に分類されます。 分類は骨髄腫細胞の有無、血液・尿中のMタンパクの有無、臓器障害(高カルシウム血症、貧血、腎障害、骨病変など)の有無などによって評価され、治療開始時期などを見極めます。 以下代表的な3つを挙げます。 積極的な治療は行わず、定期的な検査を行います。 骨髄腫に進展する可能性があり、定期的な検査を行います。 (3)症候性骨髄腫 血液や尿中のMタンパクと骨髄腫細胞が増加し、骨髄腫による臓器障害があります。 薬物療法や造血幹細胞移植(自家移植)などの治療を行う必要があります。 2.多発性骨髄腫の患者の症状 多発性骨髄腫の症状は人により様々であり、時には無症状の患者もみられます。 骨髄腫細胞が骨髄の中で増えたり、Mタンパクが増えることにより以下の症状がみられます。 (1)造血抑制 これにより貧血や白血球減少により易感染状態、血小板減少により出血傾向が高くなります。 (2)Mタンパクによる症状 正常免疫グロブリン低下により易感染状態となります。 (3)骨破壊 骨髄腫瘍細胞によって破骨細胞が骨の組織を破壊してしまい、骨痛や病的骨折、圧迫骨折、カルシウムが血中に流れだし高カルシウム血症が起こります。 3.多発性骨髄腫の治療方法 多発性骨髄腫に対する治療は、骨髄腫細胞を減少させるために薬物療法を行い、条件が合う場合には大量抗がん剤投与を併用する造血幹細胞移植を行います。 (1)移植ができる患者の場合 重要な臓器の機能が保たれている65歳未満の患者には寛解導入療法を行い、抹消血幹細胞採取し大量化学療法後、自家造血幹細胞移植を行う流れで行います。 導入療法 標準的に用いられていたビンクリスチン、ドキソルビシン、デキサメタゾン VAD療法 もありますが、ボルテゾミブ、デキサメタゾン BD療法 も推奨されており3~4コース行います。 より高い効果を期待できる導入量法としてBD療法にシクロホスファミドを追加したCBD療法もあります。 大量化学療法 大量メルファラン療法を行います。 (2)移植ができない患者の場合 66歳以上の患者、および65歳以下で重要な臓器の障害などのために自家移植を行わずMP療法や多剤併用療法を行います。 (3)サリドマイドの使用について 化学療法に反応しない難治症例ではサリドマイドの使用もされています。 サリドマイドは催眠鎮静剤として販売されましたが、妊娠中の女性が服用することにより先天性の胎児奇形を引き起こしたため世界各国で販売中止となった薬です。 しかし、サリドマイドが多発性骨髄腫に対する治療薬として有効であることが報告され、日本でも多発性骨髄腫に対する治療薬として再承認されました。 多発性骨髄腫の患者で看護師が注意しなければならない症状 多発性骨髄腫の症状だけではなく、化学療法による症状の観察を行っていかなければいけません。 特に大量化学療法を行うことにより骨髄腫細胞を死滅させるだけではなく、正常な血液細胞も減るためそれに伴う副作用に注意する必要があります。 (1)感染症状に注意する 腫瘍や化学療法の副作用により、易感染状態となります。 場合によっては重篤な感染症をきたすこともあるので注意が必要です。 具体的に注意する症状は、• 倦怠感、ふらつきの訴え• 検査データ などが挙げられます。 4.多発性骨髄腫患者の看護計画 発性骨髄腫の患者は化学療法の副作用への看護が重点に置かれます。 また、治療や副作用への不安が出現するため精神的フォローも必要です。 また、骨病変がある場合は疼痛の訴えもあるため、その看護も必要です。 (1)化学療法による易感染状態 看護目標 ・重篤な感染症を予防することができる ・感染予防行動をとることができる OP 観察項目 ・バイタルサイン ・検査データ CRP、WBC、好中球数など ・肺音聴取、呼吸状態 ・咳嗽の有無 ・食事量、水分量 ・表情や言動 TP ケア項目 ・環境整備を行う 手を触れる場所は消毒を行う ・清潔操作を徹底する ・必要時にはクリーンルームを使用する EP 教育・指導項目 ・化学療法を行うことにより易感染状態となることを説明する ・患者と家族へ身体の保清や最近の媒体予防のための環境調整の必要性について説明する 手洗いや口腔ケアの必要性について ・ペットボトルから直接飲まず、コップへ注いで飲むよう指導を行う ・食事は加熱したものを摂取するよう指導する ・感冒症状など異常があった場合はナースコールをするよう説明する (2)治療や治療の副作用に対する不安 看護目標 ・患者が不安の表出をすることができる OP 観察項目 ・不安言動の有無 ・睡眠状態 ・食欲 ・脱毛の程度 TP ケア項目 ・患者の思いを傾聴する ・医師の指示により必要時は睡眠剤を使用する ・治療内容や点滴時間を前もって説明する ・必要時は精神科へのコンサルトを検討する ・枕元にタオルを敷いて毎日交換する ・同意が得られれば散髪を行う EP 教育・指導項目 ・不安や気になることがあれば自由に表出して良いことを伝える ・髪の毛は治療が終われば生えることを説明する (3)病的骨折による急性疼痛 長期化するれば慢性疼痛 看護目標 ・鎮痛剤や対処療法で疼痛緩和した状態で過ごすことができる OP 観察項目 ・骨折部位の観察 ・骨X線・CT・MR検査 ・患者の表情 ・食事量 ・ADLの状態 ・疼痛スケール VAS、フェイススケール、NRSなど患者にあったスケールを使用する TP ケア項目 ・疼痛増強時は医師の指示により頓服薬を使用する ・温罨法を施行する ・マッサージを施行する ・必要時ADLの援助を行う ・骨病変の部位により、コルセットの使用する EP 教育・指導項目 ・鎮痛剤の正しい使用方法について説明する ・疼痛緩和の方法 温罨法など を説明する ・コルセットの正しい使用方法について説明する (4)化学療法の副作用に転倒・転落のリスク状態 看護目標 ・転倒・転落せず入院生活を送ることができる OP 観察項目 ・血液データ ・バイタルサイン ・ふらつき ・過去の転倒歴 TP ケア項目 ・ベッド柵を設置する ・環境整備を行う ・点滴台は移動しやすいものを選択する EP 教育・指導項目 ・化学療法の副作用によりふらつきやすく転倒しやすいことを説明する ・点滴中の移動は注意するよう説明する ・ふらつきがあればナースコールを押すよう説明する 5.多発性骨髄腫の患者の看護の注意点 (1)薬の管理 化学療法を行うため、的確に医師の指示通りに薬液を施行することができているか確認を行うことが重要ですし、抗がん剤により副作用は様々であり、患者の状態に合わせて薬を調整するので把握していくことが必要です。 また、サリドマイドを使用することもあるので、その管理や患者指導も必要となっていきます。 (2)感染予防 大量化学療法を施行することで免疫力が落ち、易感染状態となるため重大な感染症にならないために環境整備や患者の保清が重要となっていきます。 また、クリーンルームや無菌室での管理となります。 (3)心理的援助が必要 化学療法に対する不安や副作用への不安、検査も血液検査だけではなく骨髄検査も定期的に行い、大量化学療法時にはクリーンルームや無菌室への隔離されるため患者の苦痛は多く精神的なケアを行う必要があります。 まとめ.

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末期の多発性骨髄腫で身内が亡くなりました。

多発 性 骨髄 腫 末期

多発性骨髄腫(MM:Multiple Myeloma)は、これら血液細胞の1つである「形質細胞(けいしつさいぼう)」のがんです。 形質細胞は、と呼ばれる「血液の工場」でつくられる血液細胞のうち、白血球の一種であるB細胞から分かれてできる細胞です。 この細胞は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの異物から体を守ってくれる「」をつくる働きをもっています。 この形質細胞ががん化して骨髄腫細胞になり、多発性骨髄腫を発症します。 骨髄腫細胞は骨髄の中で増加し、異物を攻撃する能力がなく、役に立たない抗体(これをMタンパクと呼びます)をつくり続けます。 これらの骨髄腫細胞やMタンパクが、さまざまな症状を引き起こします。 多発性骨髄腫では、骨髄の中で増殖した骨髄腫細胞によって、正常な血液細胞をつくり出す過程(造血)が妨げられるために、による息切れ・だるさや、に伴う感染症、による出血傾向などが生じます。 また、骨髄腫細胞が正常な形質細胞の居場所を占拠してしまうために、免疫機能の低下(正常な抗体産生の減少)を来します。 さらに骨髄腫細胞が無制限に産生するMタンパク(異常免疫グロブリン)による症状として、腎障害や血液循環の障害(過粘稠度症候群:かねんちょうどしょうこうぐん)が起こります。 免疫機能が低下すれば肺炎や尿路感染症などの感染症が起こりやすくなります。 また、骨髄腫細胞によって刺激された破骨細胞(はこつさいぼう:骨を溶かす細胞)が骨の組織を破壊してしまい、骨痛や病的な骨折、脊髄(せきずい)圧迫による麻痺(まひ)などに加えて、血液中にカルシウムが溶け出すことにより高カルシウム血症が起こることがあります。 さらに、各臓器の機能も低下するなど、さまざまな症状を引き起こします。 図2は主な症状をまとめたものです。 しかし、多発性骨髄腫は無症状の場合もあり、血液検査、尿検査で異常を指摘されてはじめて発見されることも少なくありません。 一般的には慢性の経過をたどりますが、まれに急激に進行する場合もあります。 また、症状についても個人差が大きく、個々の患者さんの病状に合った適切な治療を選択することがとても重要になります。

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多発性骨髄腫の最新治療と副作用、症状と緩和ケア

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多発性骨髄腫の緩和ケア によると、多発性骨髄腫は罹患数も死亡数も全体の10位には入っておりませんので、頻繁に見かける病気ではありません。 しかし後述するように、緩和ケア科への依頼は多いほうです。 それはある症状が多いからであり、緩和ケアとしても重要な腫瘍です。 多発性骨髄腫は血液細胞のうちの形質細胞という細胞のがんです。 年齢の高い方に多いがんであり、がんだけではなく、しばしば他の病態や疾病を持つご高齢の患者さんに対する諸配慮が必要になります。 多発性骨髄腫の緩和ケアについてお伝えします。 多発性骨髄腫の体の苦痛症状と緩和ケア 多発性骨髄腫と痛み 多発性骨髄腫は、形質細胞ががん化した病気です。 骨髄腫細胞はとても 厄介な作用を持っています。 それは 破骨細胞という骨を壊す細胞を刺激することです。 そのため、 全身の骨に病変が出現する可能性があります。 なお、多発性骨髄腫の骨病変は「骨打ち抜き像」という、レントゲン写真だと黒く丸く抜けた像を呈します。 骨病変がいろいろなところに起こりますので、症状としては 痛みがメインということになります。 痛みの形式としては、 体性痛というものに分類されます。 体性痛は 場所がはっきりした痛みですし、鋭さがあります。 また骨病変は、その骨に力が加わることで痛みが悪くなりますので、 体動時痛(たいどうじつう)という動いたときの痛みが1つの特徴です。 体性痛にも医療用麻薬がある程度効きます。 ただ骨痛は炎症も強いですから、胃・十二指腸潰瘍や腎機能障害がなければ、ロキソプロフェン(商品名ロキソニン)のような 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を併用することが、緩和治療の1つのポイントになります。 しかし多発性骨髄腫は後述するように 病気自体が腎障害を起こすため、 NSAIDsの使用にも慎重さが必要です。 バランスを考えて判断します。 他にも、破骨細胞の働きを抑える薬剤(商品名ゾメタやランマーク)等を用いたりすることもあります。 骨病変の中でも特に問題になるのは 脊椎、一般にいう 背骨です。 このような脊椎骨にも、病変は好発します。 背骨の骨破壊性病変は、重大な結果を招くことがあります。 これは 「即対処」が必要なので、皆さんもぜひ知っておいてください。 背骨(脊椎)の後ろには 脊髄があります。 脊髄は運動神経や知覚神経が集まる、人の神経の中枢の1つです。 ここが障害されると、運動麻痺などを起こし、また現在の医学では神経再生を臨床レベルで行えておりませんから、 一度 不可逆的な神経障害を起こしてしまうと、もう元には戻りません。 脊椎の病変の進行により骨が変形あるいは骨折などすると、 後方の脊髄を圧迫し、運動障害を起こします。 初発症状としては、 両足のしびれ(腰椎の場合)であることが多いです。 時期を逸すると、 完全麻痺になってしまいます。 脊椎病変を指摘されている方は、 両足のしびれや動きが悪いなどの症状が出たら、すぐにかかりつけの病院に連絡をしてください。 緊急の放射線治療や手術で神経障害の進展や障害の固定を食い止める必要があります。 また、 多発性骨髄腫は病勢が抑えられても腰痛が持続するケースがあり、非がん慢性疼痛に属するような事例も散見されます。 心理的な要素への理解も大切です。 痛みに関しては全病期にわたって緩和的なアプローチが必要です。 多発性骨髄腫 と痛み以外 骨髄腫細胞は全身の多様な場所に影響を与えますから、出現する症状も多種多様にわたります。 他に骨髄腫細胞が出す蛋白が各組織に沈着して起こるアミロイドーシスや、高カルシウム血症を起こすことがあります。 これらの症状に関しては血液内科医が対応してくれます。 多発性骨髄腫と心理的な問題、治療に関する問題 悪性リンパ腫は高齢の方に多いがんです。 しかも完治が容易ではないという特徴があります。 年齢が65歳以下の場合は、造血幹細胞移植も行われます。 一般に年齢が66歳以上の場合は、造血幹細胞移植ではなく、各種薬剤による寛解導入療法や維持療法が中心になります。 特にご高齢の患者さんの場合は、完治が目標にならず、症状を抑えてできるだけ良い延命をすることが治療の目標となります。 様々な新しい薬剤が使用できるようになり、分子標的治療薬や免疫調節薬などが、旧来の一般的抗がん剤による治療に加えて選択肢となっています。 治療に関しては専門的な知識が必要となるため、血液内科医が担当します。 治療に関連した症状を我慢せずに、治療担当医にしっかりはっきり伝えることが大切です。 患者さんにはご高齢の方も多いので、他にご病気を有している場合もあり、老年医学の観点からも全身を診ることが大切になります。 多発性骨髄腫の治療も比較的長期にわたります。 病気の性格や治療等で患者さんが理解しなければいけない情報も多いですが、ご高齢の方の場合なかなか詳しく理解するのが難しいケースもあり、ご家族の支援が必要となるでしょう。 完治が難しい腫瘍であるため、 治療が継続されることも多く、当然治療の副作用も起こりえますし、病変自体の苦痛もあり、不安や心理的なストレスも人によっては相当なものになります。 「治療しているのになぜ良くならないのか」と悩まれる患者さんもいらっしゃいます。 確かに副作用を伴う治療にもかかわらず、完治し難いというのはなかなか受け止めるのが困難な場合もあるでしょう。 厳しい経過の場合は患者さんの心理的負担も強くなります。 お話をよく伺い、心身のためにできることを探っていきます。 まとめ 多発性骨髄腫も他のがん種と同様に、様々な苦痛症状を起こします。 痛みが重要な緩和ケアの対象となりますが、それ以外の症状にもしっかりとした対処が必要です。 他の血液がんと異なり、抗がん剤が効いても骨痛や腰痛などが残存するケースがあります。 疼痛の慢性化(非がん慢性疼痛のメカニズム)の合併もあるのかもしれません。 緩和系の薬剤を使用して少しでも症状を軽くする必要があります。 病気の性格上、ご高齢の方も多く、多発性骨髄腫だけではなく全身の状態や心理の状態にも十分な注意を払い、療養を支援します。 多発性骨髄腫は血液がんに属しますが、痛みという問題が顕在化しやすいので、比較的緩和ケア部門とつながりやすいがん種です。 しかし施設によってはあまり緩和ケア部門に紹介されないことも存在し、多発性骨髄腫でも緩和ケア「併用」ができることを患者さんやご家族が知らないケースもあります。 比較的身体の症状が抑えられている時期でも心理的な問題や社会的な問題があったり、総合的かつ広範なアセスメントとアプローチによる緩和ケアが必要です。 苦痛がある場合は遠慮なく緩和ケアの利用をお申し出頂くのが良いでしょう。 2020年4月12日• 2020年3月5日• 2020年1月19日• 2019年12月28日• 2019年8月16日• 64,691ビュー• 61,974ビュー• 61,410ビュー• 36,208ビュー• 9,429ビュー• 8,983ビュー• 7,645ビュー• 6,094ビュー• 5,218ビュー• 5,203ビュー カテゴリー•

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