ばね 座金 効果。 ねじの緩みと緩み止め

ねじの緩みと緩み止め

ばね 座金 効果

ナットの状態 原因 説明 回転しないで 緩む 初期緩み ボルトを締めるときに、接合される側(ボルトで固定される部材)やボルト・ナットの座面などに圧力がかかります。 ボルト・ナットを締める前、それぞれ接触する面には、微細な凹凸があります。 初期緩みは、時間が経つことで凹凸は摩耗し、徐々に平坦になって座面の負荷が減ることで発生する緩みです。 陥没による緩み ボルト・ナットを締め付けた圧力で、接合される側の表面が陥没することによる緩みです。 衝撃・振動による緩み 振動、衝撃で締め付け力が低下し、発生する緩みです。 温度差による緩み 温度差による膨張と収縮で締め付け力が低下し、発生する緩みです。 回転して緩む 戻り回転による緩み ボルト・ナットが戻る回転の力で発生する緩みです。 軸直角への繰り返し外力による緩み 締め付けられていない部分に、横(軸直角方向)の力が繰り返しかかることで発生する緩みです。 ねじの緩みの防止方法 ねじの緩みを防止するためのねじ部品としては、「座金(ワッシャー)」や「ダブルナット」、「割れピン」などがあります。 座金(ワッシャー) 座金には、ばね座金・歯付き座金・平座金などがありますが、このうち緩み止めには「ばね座金」と「歯付き座金」が使われます。 ばね座金は「スプリングワッシャー」ともいわれ、緩みの防止用としては一般的な座金です。 コイル状に一巻または二巻した座金で、ねじが緩んだときは、座金の弾性力による摩擦で緩みを防止します。 しかし、座金の弾性力は限定的との実験報告もあり、緩み止めの効果は疑問視されています。 一方、歯付き座金は座面に歯を設けた座金です。 歯がかみ合う力を利用するため、高いねじの緩み防止効果があります。 ちなみに「平座金」は、ボルトやナットを強く締め付けたときに、座面で部品が傷付かないために使用します。 座面が広くなるので、一定の緩み止め効果もあります。 座金(ワッシャー)の種類.

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六角穴付ボルトでバネ座金を併用しない理由(1/2)

ばね 座金 効果

主な効果 バネ座金は切断面がナットと固定物(ネジやボルト傘と固定物)に食い込む作用によりネジが緩む方向に回転しなくなることで、緩み難くなります。 (バネ座金に座金を重ねて使うときの除く) また、バネの反発力により力を加えることで、僅かに緩んだときも摩擦が発生し続けナットが外れて脱落し難くなります。 使用方法 バネ座金は、固定物と締め付けて回転する箇所の間に挟みます。 このため、取付けネジ等の場合にはネジ側。 ボルトとナットで締め付ける時はナット側に使用します。 また、バネ座金は捻れている方向で裏表があります。 座金を挟むとバネ座金の切断面が固定物に食い込まないため、食い込みによるネジの緩み防止機能は働かなくなります。 スプリングワッシャー ばね座金 の使い方• ・ボルト、バネ座金、ナット 左からボルト、バネ座金、ナットの一組です。 使用ではボルトの傘とバネ座金の間に固定物を挟み取り付けを行います。 固定物はバネ座金とナットに挟まり食い込むことで性能を発揮します。 ・ナットによる締め付け ボルトの傘が左側。 ナットが右側となる場合の取付です。 バネ座金の向きは、ナットの緩む方向に対して食い込むよう起き上がっているのが正しい取り付けとなります。 (写真参考)• ・ボルト、バネ座金 ナットを用いない取付時のボルト(ネジ等)とバネ座金です。 ボルトの傘と固定物に対してバネ座金が食い込むように用います。 ・ボルト(ネジ等)による締め付け バネ座金の向きは、ボルトのの緩む方向に対して食い込むよう起き上がっている向きが正しい取り付けとなります。 (写真参考) バネ座金の緩み止めの効果について バネ座金による緩み止めの効果については、諸説あり振動部に用いると緩みを誘発するという試験データもあります。 しかし、経験上多くの場合において有効に働いていると感じています。 効果について過度な期待は出来ませんが、バネ座金を使用せずに緩む箇所については一度試してみると効果が期待できます。 次ページ: に戻る.

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ステンレス スパック (ばね座金)

ばね 座金 効果

ボルトが着座するまではボルトの回転にはほとんどトルクを必要としませんが、図3に示すように着座してからさらに締めこむためには高トルク=締付トルクが必要になります。 このトルクによりボルト本体には軸力が発生し、座面にはその反発力が発生します。 この力が被締結材を締結する締結力になります。 つまり ボルトが緩んだ状態とは軸力が失われた状態と言えます。 ここで、軸力と反発力により被締結物の材質などによっては図4のように陥没してしまうことがあります。 また、材質だけの問題ではなく長穴やボルトサイズに対して極端に大きな穴サイズにしている場合は座面の接触面積が小さい(いわゆるかかりが浅い状態となる)ため陥没してしまうこともあります。 「ばね座金 効果」「ばね座金 用途」などで検索をしてみてください。 ばね座金を使う目的はゆるみ止めと書かれたページがいくつか出てくると思います。 しかしばね座金にゆるみ止め効果はあまり期待できません。 というか私は期待してはいけないものであると思っています。 ここで、ばね座金のゆるみ止めはばね力の効果と食い込みの効果の2つが期待されています。 それぞれ確認していきます。 (1)ばね力によるゆるみ止め。 仮に効果があったとしても、はっきり言ってあまり大きな効果は期待できません。 理由はばね座金で発生する力よりもねじ・ボルトを締めつけたときに発生する軸力の方が大きいからです。 例えばM6のボルトを適正トルクで締め付けると400kg~500kgほどの軸力が発生します。 ばね座金を組み込んだボルトを締めたことがある方なら、ばね座金が閉じるまでにかけるトルク(必要な力)よりも、そこからさらに締めこむトルク(必要な力)の方がはるかに大きいことは分かっていただけるのでないでしょうか。 このようにばね力はボルト本体が生み出す軸力に比べて小さなものになります。 ボルトが緩んだ状態とは軸力が失われた状態でした。 つまり軸力に比べてとても小さなばね力の効果はあまり無い、期待できないということになります。 そして これが最も大事なことですが、ばね座金のばね力(ばね定数)は規定されていません。 外径や板厚など寸法の規定があるのみです。 肝心のばね力を期待するための開き具合は図6に示すように約2tとあいまいです。 これではばね力を期待してゆるみ止めとするための肝心な効果を見積もることができません。 ある個体はゆるみ止めの効果があるほどのばね力を持っているかもしれないし、別の個体には無いかもしれないというものになります。 このような要素を「ゆるみ止め用途」として使用することはあまり適切ではないと私は思っています。 (2)ばね座金が被締結物とボルトに食い込む。 ばね座金は図7に示すようにボルトを緩める方向にまわそうとすると食い込む方向に作られています。 ただしこれはボルトを緩める方向にまわす力が加わった時に得られるかもしれない効果になります。 食い込みの効果はそもそもばね力と食い込みを期待する部分の形状に依存します。 この肝心のばね力と形状が規定されていません。 つまり食い込み効果はあるかもしれないし、無いかもしれない。 やはりこのような要素を「ゆるみ止め防止」として使用することはあまり適切ではないと私は思っています。 また、ばね座金を使用する際、多くの場合で平座金もセットで使用されています。 この場合、被締結材への食い込み効果は全く見込めません。 ちなみにボルトが緩む原因には緩める方向にまわそうとする力が加わる以外にも被締結材のへたり、ボルトの伸びなど、直接軸力が失われることもあります。 このときは食い込み効果は全く意味をなさないことになります。 (1)最後の粘り 仮にボルトが伸びたり被締結材がへたるなどの理由で軸力が失われたとしても、物理的に戻り回転が加わってボルトと被締結材の間にすき間が発生しない限りはばね座金は閉じたままになります。 これによりばね座金のばね力は発生したままとなるのでその分の締結力は残ります。 これが最後の粘りです。 (2)ばね座金は自動ねじ締め機で役に立つ! ばね座金を入れることで、締め付け時のトルク波形が変わります。 これにより「着座直前を検知すること」ができるようになります。 これはボルトではなく十字穴付なべ小ねじを自動で締めつけるときにとても役に立ちます。 ばね座金が入っていない場合、ねじ締め開始からねじ締め完了(設定トルク到達)までのトルク波形は図8のようになります。 着座まではほとんど抵抗が無く(あるのはおねじとめねじの摺動抵抗くらい)低トルクで回りますが、着座した瞬間にいきなり大きなトルクが発生します。 例えば600rpm程度の高速で回転させてねじ締めを行うと、着座した瞬間の衝撃が大きくなってしまい締め付け力が不安定になります。 場合によってはねじ頭をなめる現象が頻発してしまいます。 だからと言って最初から50rpm程度の低速回転としてしまうとねじ締めに時間がかかってしまいます。

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