いいとも グランドフィナーレ。 魁!!テレビ塾 第5訓『笑っていいとも!グランドフィナーレ 感謝の超特大号』|福田フクスケ|note

「笑っていいとも! グランドフィナーレ」での心揺さぶられたスピーチ|【がらくたチップス】

いいとも グランドフィナーレ

例えば眠れぬ夜があったとして、なにか物思いに耽ってしまったり、急に重たい気持ちがこみ上げてきたりするときがある。 例えばなにか大きな喜びがあったとして、とても正気ではいられぬような、浮き足立った気持ちになってしまうときがある。 そういったときに、何か一つ自分の「ペースメーカー」のようなものがあると良い。 それが自分の好きな映画だったり、音楽だったり、ライブだったり、スポーツだったり。 僕の場合、その「ペースメーカー」を担うものとして「笑っていいとも!グランドフィナーレ」がある。 「森田一義アワー笑っていいとも!」は2014年3月31日、全8054回という「生放送バラエティー番組放送回数最多記録」のギネス記録を更新し約32年の歴史に幕を下ろした。 国民的番組だった。 その内容もテレビ史上最高。 BIG3の集結こそならなかったものの、その日の日中にはビートたけしが出演、あるはずのないテレビショッキング明日のゲストで電話をかけた明石家さんまがグランドフィナーレに出演。 伏線回収の綺麗さに感動した。 タモリの憧れの存在である吉永小百合もいいともの歴史を中継で祝い、少し照れくさそうに話すタモリの貴重な姿が観られた。 その後は「タモリ・さんまの日本一の最低男」という当時の超人気コーナーが蘇り、延々と二人の息のあった掛け合いが続いた。 そしてついに伝説の時間がやってきた。 まずは、さんまのトークのあまりの長さにしびれを切らしたダウンタウンとウッチャンナンチャンが浜田の「うおおおおああああ!!」という猛獣のような雄叫びと共に登場。 「長い!!!」とさんまを指差し喝を入れる。 浜田の手には白のガムテープが。 浜田がさんまの口をガムテープで抑え、喋ることができなくなったさんま。 しかしそれでも彼は喜劇王のごとく、動きだけで笑いをかっさらう。 それにまたもう一度ツッコミを入れるダウンタウンと、静かに微笑んで見守るようなウッチャンナンチャン。 松本の「とんねるずが来るとネットが荒れるから」という一言が、この番組を伝説にしたのかもしれない。 とんねるずへの煽りだったのか、それとも本当にテレビ的な共演を恐れていたのか、どちらに転んでも面白くて美味しい。 そこが本当に素晴らしかった。 しかしやはり体育会系のとんねるず。 松本の煽りをしっかりと受け取り「なげえよ!」と石橋が声を上げ舞台に上がってきた。 その後ろをにやにやとついてきた木梨の姿も面白い。 さすがの浜田も「いまきたらあかん!」と焦った様子で制しようとするも、とんねるずとダウンタウンのじゃれ合いが続いた。 もうここは涙なしでは見られない。 ペースメーカーとして、僕はグランドフィナーレを200回以上は確実に見てきた。 それでも毎回、このシーンを見ると涙が溢れて止まらない。 ダメなのだ。 とにかく泣いちゃうんだ。 そして間も無く二度目の涙が襲いかかる。 今度は爆笑問題が登場するのだ。 ただ、この時の感動はもしかしたら視聴者的には「とんねるず」の登場よりも味気なかったかもしれない。 しかし「松本人志」と「太田光」こそが本当のライバルなのだ。 本当に共演NGと噂されていた二人が、同じステージにいるのだ。 しかも、二人の天才が登場して間も無くお互いの顔を見合わせて「えへへ」と気恥ずかしそうに笑っている。 その後すぐ、爆笑太田はいつもの破天荒に戻るのだが、その一瞬の二人の表情がたまらない。 もう書いている今、涙が溢れている。 一方田中と浜田は、意外と仲良さそうにお笑い怪獣、お笑い超人、お笑いモンスターがごった返すステージで起きるボケを捌きまくっていた。 「もっかい言うけど!ネットが荒れるから!」と叫ぶ松本にかぶせ「荒れろ!荒れろ!!!」と煽る太田の二人の姿が本当に格好良かった。 正直なところこっちは「とんねるず」の登場、ダウンタウンとの共演を噛み締め切れていない。 それなのに追い討ちをかけるようにして事態は急展開を繰り広げていく。 とめどなく流れる涙。 もうどうしていいかわからない。 その後はひょっこりナインティナインも「順番抜かし〜」と登場。 これで出切った感がある中でこのお笑いモンスターたちを止めるには「国民的アイドル」しかいないと、中居くんが登壇。 メンツもすごいけど、まずこんなにステージに人が溢れている番組自体なかなかない。 それなのにもかかわらず、個性が出切っていたのが恐ろしい。 さんまはいつまでも一人で笑いを取りにいき続けるし、浜田はそのさんまを制する役割を担ってつっこむし、松本の通った一言で笑う事が多いし、まるで気配を消したかのように一歩引いてそのやりとりを微笑みながら眺めているウンナン二人が唯一の平和を醸し出し、タモリ派を名乗る石橋はタモリのそばに寄り添い誰よりもこの光景を楽しんでいるように見えるし、それに比べて木梨は降壇してはいろんな芸能人を連れてきて場を荒らしまくるし、太田はわーきゃーネットが荒れそうなことを言いまくるし、それにいつも通り必死につっこむも「小さい」ことをいじられて笑いをとる田中がいるし、岡村は中居くんと二人でなんとか場をまとめようと頑張るし、矢部は後ろでニヤニヤ笑いながら石橋と和気藹々話しているし。 そしてタモリの一番の親友鶴瓶が登壇するし。 もう最高。 とにかくごった返しのなかで各々がボケ、ツッコミあい、本当の合戦のようになっていた。 毎度毎度もう僕の瞼はパンパンだ。 擦ると痛いくらいだ。 現役いいともメンバーととんねるず、ナイナイが降壇後、その荒れ果てた舞台に鳴り響いたのは柳沢慎吾のサイレンだった。 それは長い戦に幕を下ろした、というよりもテレビが終わる、試合終了の合図だったのかもしれない。 その後、現役メンバーとレジェンドたちの写真撮影の後、これまた今では感慨深いSMAPによる「ありがとう」の熱唱。 今ならここでも涙が溢れる。 もう戻れないのかな、この時代に。 と切なくなってしまう。 最後は現役メンバーのタモリへのスピーチのコーナー。 実はここにこそ、僕の語りたい平成史がある。 ベッキー、指原と涙のスピーチが続いた中、ついにその後の流れを変える出来事が起こる。 それが、バナナマンのスピーチだ。 まずは設楽のスマートで真面目なスピーチが始まる。 一通り話し終えた後で「二人なんで、あとは日村に」と言って一歩下がる。 対になるようにマイクの前に出る日村。 この瞬間の日村の顔が、もう完全に勝負師の顔をしていた。 もう完全に入りきっていた。 目が虚ろなんだけど、そこにはなにかを決意したような座りの良さがあった。 そしてマイクを右手で握り「え〜、タモリさん」と一言。 その瞬間、会場に笑いが起きた。 明らかにいつもとは声の違う日村。 バナナマン好きなら一瞬ですべてを察知したかもしれない瞬間だった。 彼は郷ひろみの真似をし始めたのである。 「32年間、お疲れ様でした。 郷ひろみです」 思わずタモリも大きく口を開けて笑っていた。 「しかし、タモリさんが32年間いいとも続けてきたのは決して順風満帆ではなく、いくつもの困難があったと思います。 しかしそんなときにタモリさんを支えてくれたのは」 リアルタイムで見ていた時もだが、今でもここから僕の期待が高まる。 「タモリさんの親父でもなく、そしてお袋でもなく、そう、リーでした」 その瞬間後ろで神妙な面持ちをしていた設楽の勢いあるツッコミが日村にヒットする。 一気に爆笑の渦に飲まれる会場。 きっとここは視聴者みんな笑った瞬間だろう。 「お疲れ様でした」とだけ言って頭を下げて、席に戻るバナナマン。 帰り際、石橋とハイタッチをする二人。 ここでも僕は涙。 石橋がどれだけ関東芸人を可愛がってきたか。 面倒を見てきたか。 とくにバナナマンは「みなおか」の準レギュラーのような存在だ。 「先輩やってやりました」というよりは「お前らよくやった」と讃えるようにハイタッチをする姿がとても眩しかった。 ここで一時停止を押すと、意外と面白い。 爆笑問題太田はその二人の勇姿に「やられた〜」と言わんばかりの表情で頭を抱えているし、同じとんねるず派のさまぁ〜ず三村も肩をあげて満面の笑みを浮かべている。 一方で劇団ひとり、ザキヤマ、千原ジュニアは渋い顔をしている。 この三人は、きっともうこの段階で自分のスピーチを面白い方へシフトチェンジさせることを考えていたのだろう。 その直後ザキヤマは面白い話をするんだけどイマイチうまく乗れず「あー、柴田がいればな」と思ってしまうほどですこし可哀想で、ピースはタモリのエピソードとしても数多く知られる「あだ名」にまつわるスピーチで笑いをとる。 千原ジュニアはタモリが好きだという実兄せいじの「すべらない話」で笑いをかっさらい、劇団ひとりは得意の泣き芸を、タカアンドトシは息ぴったり、間が完璧のコンビの掛け合いを見せる。 三村はスピーチ中に「ヒロミさんが嫌いでした」というぶっちゃけ話をして盛り上げ、大竹はタモリの体力がまだまだあるなっていうどこまでも大竹らしいくだらない話をして見せた。 先ほどまでのステージに上がっていたレジェンド達を見てお笑い芸人に憧れ、芸能界に入った者たちの「俺たちだって負けてない。 こんなに成長しているんだ」という底意地のようなものを感じた。 そしてそれと同時に「こうやって世代交代というものが行われていく」んだなと思い知らされた瞬間である。 こんなテレビ不況と言われている、先のレジェンド達のように決して明るくはない道のりを、それでも自分たちの笑いを信じて突き進もうとしていく芸人たちがどこまでも格好良くて、僕は涙が止まらないのだ。 もう何回だって泣ける。 気づけば2014年から2018年でいろいろと変わった。 3月で「めちゃイケ」も「みなおか」も終わる。 国民的アイドルグループSMAPも解散した。 27時間テレビだって生放送という形態をやめてしまった。 今現在テレビは「不倫」で大騒ぎをしている。 毎日スキャンダルを取り上げては誰かを批判している。 もうテレビの象徴となるような出来事や芸能人や番組は起こらないし出てこないのかもしれない。 しかし、それでもこの国がかつてそうだったようにスクラップアンドビルドを繰り返して今日までやってきているのだ。 それは先に挙げたスピーチをした芸人たちからもわかる。 彼らだって、力をつけてここまでやってきた。 そしてこれからも彼らが一時代を築きあげるかもしれないのだ。 大航海の一歩を、いいともの終焉によって踏み出したのかもしれない。 今年の四月から僕は社会に出る。 会社に勤める。 社会の海の中にとびこむのだ。 それだって、僕にとっては大きな変化だ。 そして、平成はもうあと一年と少しで終わってしまう。 そしてまた新しい元号が迎えられまた僕たちの日々が始まる。 また新たなものが生まれる。 また新たなものが始まって、終わりを迎える。 グランドフィナーレでもう一つ、いいともファンの間で話題になったことがある。 それは、最後タモリがなんという言葉で締めくくるか。 ということだった。 タモリの最後の言葉はこうだった。 「それではまた明日も見てくれるかな」 これこそが、すべてだ。 「また明日も」 が有る限り。 終わらないのだ。

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僕の平成史 「いいともグランドフィナーレ、スクラップアンドビルド」|sota|note

いいとも グランドフィナーレ

いまさらだが「いいとも」のグランドフィナーレについて書く。 やはり書かずにはいられない。 いいともはグランドフィナーレに向けて大きな話題を世間にふりまいていた。 のテレホン最長記録にレギュラー出演。 の16年振りのテレビ出演。 の出演。 そして最終回での共演 とはいえひとりは電話での出演だったが ……ネットのニュースにもたびたびあがっていたが、主にのことがメインであり、それ以外はいいともであり続けようとしていた。 前に総合司会のでいいともの歴史については語り尽くされた感もあったし「何か特別なことを」ということと「今まで通りのいいとも」という絶妙なバランスと取るためにはこうするしかなかったのだろう。 しかしグランドフィナーレではそれらのニュースがすべて前フリになるような歴史的な事件が起きた。 サプライズ的だったとはいえ。 何が起きたのかはニュースにもなったしさんざん語り尽くされた感があるので割愛させてもらうが、ちょっと酩酊状態で観たこともあってか、初見では何が何だか分からず、ただ単にカオスな状態を垂れ流してるだけじゃないかとは思った。 もちろん驚いたし興奮はしたけれども。 しかし翌日になって冷静に見たところ。 情報量が多く、同時多発的に様々な「事件」が起きていたので、リアルタイムでこれをしっかり楽しむことは不可能だろうと思った。 そしてそのあと何度観ても飽きのこないほどレイヤーが厚かった。 なんといっても驚いたのはの「が来るとネットが荒れるから」発言だ。 お笑いが揃ったのはハッキリいえばこれがきっかけだからである。 その後、いろんなところに波及していったが、松本自身は「」にて「 が来たらネットが荒れるからと言ったことについて なんかこそばゆいからね。 気持ち悪いから。 性格的にみんながボンヤリ思ってることが気持ち悪いから と共演してないという事実。 まぁでもそうなる の乱入 可能性はあるやろなぁとはおもてたよ」と発言しており、ある意味確信犯的にいったことがわかるが、それに応えて当初予定のなかったが乱入してくるということがそもそもすごかった。 その一言に何が込められていたのか?松本はどうしてほしかったのか?すべて汲み取りそれに応えたの大きさ。 客席にいたのタカがすげー!と興奮した表情が隅のほうで写るが、それがすべてを物語っている。 「松本がネットが荒れるっていって、調べたらキーマンは石橋だって書いてあったから出てきちゃったんだよー」と声をかけたらしい。 それにたいし松本は「すんません、すんません」と照れたようにいったとか。 「ありえない」共演に舞台裏では各事務所の怒号が飛び交っていたらしいが、が乱入を決めて実行できたのも自身が事務所の社長であり、の先輩だからこそできたことだ。 舞台にあがるとき「これから笑いをとりにいく顔とは思えない」というほど緊張していた石橋。 が出てきた瞬間「すごいねー、これプロレス?」とつぶやいた。 一番声を張り上げて場をリードする松本。 一見よーわからんボケに見え、いいつなぎとしてリズムを作る木梨。 カオスになった瞬間さっと身を引く。 なんとか仕切ろうとするとあいかわらずの太田。 さんまとパターンを作る浜田。 なんの打ち合わせもないのに見事にその場での笑いを作り上げていく。 一瞬一瞬すべてに熱くなり、感動した。 もはや笑うという状態ではなかった。 なんやかんやで演者は総じて「ドキドキしたし楽しかった」というような発言をしており、それができたのもがいたから。 いいともがあったからであるといえるが、まぁこんなこと二度とないだろうし、あったとしてもこの感動をこえることはできないだろう。 というわけで、なんだかまとまらない感想になってしまったが、こういうことがあるからテレビを見るのをやめられない。 とにかくテレビを、そしていいともを見続けてきてよかったと思えた瞬間だった。 ありがとういいとも。 そしてタモさんおつかれさまでした。 katokitiz.

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魁!!テレビ塾 第5訓『笑っていいとも!グランドフィナーレ 感謝の超特大号』|福田フクスケ|note

いいとも グランドフィナーレ

3月1日(木)放送の『』(ニッポン放送、毎週木曜25:00~)に、とんねるずのがゲスト出演。 パーソナリティのと共に、『笑っていいとも! グランドフィナーレ』を振り返った。 岡村が『とんねるずのオールナイトニッポン』や、とんねるずとの初共演を果たした『ねるとん紅鯨団』の思い出を熱く語ると、石橋も調子が出てきたようで、岡村とのプライベートでのエピソードなどを披露。 そこからリスナーの質問メールを受けて、4年前の2014年3月に放送された『笑っていいとも! グランドフィナーレ』の話題に。 石橋は「まだこの話ですか?」と笑いながら、当日の様子を語り出す。 石橋は「あの後いろんな人がいろんなこと言っていたけど、あれは本当に簡単な話で」と前置きしつつ、「フジテレビが、とんねるずと爆笑問題は上がらないでくれって(言ってきた)」と告白。 タモリ、明石家さんま、ダウンタウンにウッチャンナンチャンと、豪華メンバーが次々にステージに上がる中、フジテレビ側から、とんねるずと爆笑問題だけは同じステージに上がるのを止められていたことを明かした。 これに対し、岡村も「(フジテレビの)勝手な忖度でしょ、それは」と石橋に同調した。 当初の予定では、タモリ、明石家さんま、ダウンタウン、ウッチャンナンチャンが出た後に、全員と入れ替わる形でナインティナインが登場し、そこに、とんねるずが出る予定だったという。 「俺と、太田(光)とか田中(裕二)とかは、ずっとしばらく見てたの。 その時、松本人志の「こういうことやると、とんねるずが出てきて、ネットが荒れる」という発言をきっかけに、乱入することを決めたという。 木梨憲武もすでに着替えており、やる気満々。 さらに石橋は「太田行くぞ」と、爆笑問題にも声をかけ、舞台裏から一気にステージへ。 その時、ちょうど舞台裏でスタンバイしていた岡村は、乱入するとんねるずと爆笑問題を横目で見ながら、「ええ~、どうなんのこれ。 聞いている話と全然違うけど、大丈夫なんだろうか」と動揺していたという。 石橋は「別に俺らはダウンタウンとどうのこうのあるわけじゃないし、ダウンタウンと爆笑問題がどうなっているのかは、ちょっと話聞いていて、そういうことなのねっていうのはあったけど、そういうことも含め、タモリさんの最終回の中で、そういう人たちをいちいちコーナーに分けてやるってこと自体、おかしいじゃない」と持論を展開。 そして、「昔のフジテレビのそういうバラエティの世界って、みんなごちゃごちゃになって、わーって、お祭りになって、それがフジテレビの凄さだった」と振り返り、「それが無かったから、(ステージに)出て行っちゃったの」と語った。 石橋のフジテレビへの思いは止まらない。 「あれが一番、フジテレビが上手だったことだよね。 それをタモリさんの最終回の番組でそれができなかったから、ぐちゃぐちゃにしてやろうと思って」と思いの丈を打ち明けた。

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